私の知る限り御殿山コース(何れも下り)での遭難は今年2回目です。
6月の遭難事件は、武奈ヶ岳から下山途中、わざわざワサビ峠よりワサビ平(口の深谷源流)に下りて道に迷い、沢を下って滝に落ち、6日目に携帯が通じ救助されました。
今回はこれとは少し事情が違い、サンケイ旅行社のツァー登山中の遭難です。
9月21日(土)、一行は参加者20名、ガイド(京都府岳連員)1名、添乗員1名で、坊村ー御殿山ー武奈ヶ岳ー釣瓶岳ー地蔵山ー畑 と言ふコースで11時過ぎに出発しました。連休の渋滞か遅い出発です。正味7時間のコースにしては遅すぎます。
遭難した三杉さん(医師、68歳、キャリア20年)は知人2人と参加していましたが、その内の1人、50歳の女性がペースが速すぎて付いて行けないと言ふ事で、出発後20〜30分で1人で下山しました。遅くなったのでペースを速めていたのでしょう。
その30分後に三杉さんも女性の後を追って1人で下山しました。そのご添乗員も下山したようです。しかし、女性は無事に下山しましたが、三杉さんは下山して来ません。
そして、その翌22日の朝、国道まであと150mと言ふ所で、明王院のすぐ北側、登山道の右側(下りの場合)300mの谷に滑落して死んでいるのが発見されました。
御殿山コースで遭難するとすれば、皆んな、当然、発見場所は口の深谷と思ったと思います。私もそうでした。しかし、北側の谷だと言ふのです。ビックリしました。今迄聞いた事の無い、想像も出来ない所です。
しかも、国道から150mと言ふ事は、もう国道の車の音が聞こえ、明王院の屋根が見える所です。最後の下り坂はむしろ尾根の南側についていて、南西の方向にどんどん明王院に近付きます。それを登山道からどんどん離れて、西南方向ではなく、北西方向に進んで行ったと思われます。迷い込む様な脇道は全くありません。しかも40度はあろうかといふ杉林の中をトラバース気味に進んで行かねばなりません。下生えはあまり無いですが、ずるずるとして歩き難い筈です。間違ったと分かるはずです。
そもそも、三杉さんが下り始めた所が、出発して1時間も経っていない所です。せいぜいP846の辺りです。そこから相当急いで女性に追い付こうとしたとしても、1時間の所からの下りでは、30分も遅れたら絶対追い付けません。でも気になって相当急いだのでしょう。
一時間前に登って行った同じ道を下るのに何故道に迷うのか、私には全く分かりません。
私は旅行社の責任は当然あると思います。でも20年のキャリアーの三杉さんが、こんな、とても考えられない事を何故したのか、そこが私は不思議でなりません。自分の責任感から、余程慌てていたのでしょうか。道を間違っても落ち着いて行動していれば、なんぼ急な斜面でも滑落する事はないと思います。残念です。歯がゆい思いです。
でも遭難と言ふのは、常識では考えられない事が起こりうると言ふ事かも知れません。
ご冥福をお祈りします。
ツァーの一行は、18人のクライアントを1人のガイドが引率して、無事畑に着いたのでしょうね。恐らく日暮れが近かったと思われます。
私は、出発が11時過ぎになるように遅れたら、急ぐのではなく、当然行程を変更し、脱落者が出ないような通常のペースで歩けるようにするのがガイドの役目だと思います。その点だけでもこのガイドは無責任です。
日本のツァー登山ガイドはこんなのが多いですね。
今年の春、赤坂山の小学生の課外活動時の遭難事件でも、小学生を引率すると言ふ事がどんな事か全く分かっていないために起こった遭難でした。
警察も事情を聞いてるらしいので、ツァー会社の責任がどうなるか分かりませんが、私は矢張り三杉さんの行動が残念でなりません。
mesnerさん、こんちわ
ご苦労様です。
近畿でも比良山系は私設のレスキューや登山道の整備や登山者のゴミを片したりと、山を大事にする方々が多い場所です。
にもかかわらず、山岳事故の多発場所でもありますね
こういった事故報告の情報はしっかりと共有することが大事だと思います。
mesnerさんお疲れさまです
でわでわ
uedayasuji さん、今日は。
コメント有難うございます。
仰る通り、こんな情報を我々登山者が共有すことは、とても大事な事で、イメージトレーニングになると思います。
津波でも原発でもイメージトレーニングが出来ているか、いないかで随分とその結果に差が出る事が2年半前の地震で実証されました。
私は登山も実は同じだと思っています。だから実際の遭難から学ぶ事は多いと思います。
menserさん、こんばんは。
自分のレコにも記録していますが、遭難が
起きた同じ日に、武奈ケ岳に登っていました。
昼食をゆっくり摂ったこともあって、下山を
始めたのが遅かったんですが、この下りの時
に、この団体の方々とすれ違っていました。
2時近くになっていたのと、パーティの年齢層から、
随分と遅い時間に登ってきたな と不審に思ったのを
覚えています。
全体的に年配の方が多く、そのうちの一人は足でも
挫いたのか、他の人のペースに合わせられない様子
でした。
引率者がいることですから、咎めることでもないかと、
こちらも先を急いだんですが、あの時に感じた違和感
は、確かだったんだと、翌日思い知らされました。
トムラウシ山での遭難事故を始めとして、ツアー登山
による事故が絶えないですが、主催者、参加者の様々
な思惑が働く中で犠牲者が出てしまっては、元も子も
ないと思います。
melvins さん、今日は。
コメント有難うございます。
melvins さんが会ったのは、時間的に西南尾根の途中くらいですか。もう三杉さんも下山した後ですね。それでまだそんな状態だったのですね。
先が思いやられますが、何とか無事に畑に着いたのでしょうね。
ツァー会社と参加者、レベルが分からない顧客を集める訳ですから、最初からうまく行く筈がありません。
ツァー会社のマニュアルは一体どうなっているのでしょうかね。同じ事の繰り返しの様な気がします。
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