北海道では風呂敷に一包みものウドの芽が、その大きな根から採れる。
その根の塊が、馬も止めるというのは、開拓農家の直行さんらしい表現です。
十勝の昔の農家は、春に大量に採れるウドの若芽をゆでて、漬物にし、冬の食糧に使ってきたそうです。
私も、200坪の畑で野菜を作っていたことがありました。畑の隅に植えつけたウドの根は年ごとに広がり、直径60センチほどに。一株から30本ほどの若芽が生え出したことがありました。
アイヌの人たちのウド利用法は、やはり意外です。
食糧にするのはもちろんですが、ウドを煎じた汁を、傷口に塗ると、かさぶたにならずにきれいに治るんだとか。そのため「かさぶた草」とウドを呼ぶのだそうです。
ウドのあの独特の香りから、その汁を薬に使うという発想が出るのは、すごい。打ち身、神経痛なども癒したとのことですから、自然のなかに命の助けとなるものを探し求めたということでしょうか。
私たちが、春には春の野草の味と香りを求めるのも、ほんとうは体の奥底から湧いてくる精気を、呼び覚まそうとしているのかも知れませんね。
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