札幌の近郊の山のふもとでは、5月の連休のころ、いっぱい生えだしてきます。でも、採集された跡は、見たことがありません。
エゾエンゴサクの花で埋め尽くされた林のなか、少し水っぽい一帯に、伸びかけの時点でも、高さ50センチほどに立ち上がるヨブスマソウは、堂々としています。
ヨブスマソウは、葉の形がコウモリ(ヨブスマ)に似ているところから、この名がつきました。
一方、アイヌは、植物を「種」に通じる名称で呼ぶのではなく、その植物の部分部分を何に使うかという「利用法」から、その植物を呼ぶのが習わしでした。フキの葉も、鍋の代用に調理で使われたから、「鍋」を意味する言葉で呼ばれました。
ヨブスマソウに与えられた呼び名は、「水・筒」(ワッカクド)でした。
ヨブスマソウは茎が蕗のように中空で筒状なので、子どもたちが、茎で水遊びをしたことから、この呼び名で通ったそうです。(「分類アイヌ語辞典第一巻植物篇」、知里眞志保著)
子どもたちは、茎の筒のなかにいっぱい水を吸い込み、振り回して、水が宙に円を描いて飛び出す様を見て、喜びあった。
また、水中に茎をもぐらせ、上に出た茎の穴を指でふさぎ、茎を激しく上下させてポンプのように水を高くほとばしらせて、競い合った。
長さ1.5mの茎を使って、ラッパのように吹き鳴らしもした。
本州のヨブスマソウには、そんな大きなものは、お目にかかったことはありません。北海道では、ほとんど採る人もなく、粗大に伸びています。
雪国に多く見られるヨブスマソウ。好き好きがありますが、ヨブスマソウのおひたし、そして塩漬けは、香りが性に合って好きです。
こんばんわ。
ウドブキ、と呼んでいるものと同じかと思います。
とてもいい香りがして、美味しいのですが
雪深い奥山に行かないとなかなかないですね。
信州では、ウトブキ(ウドブキ)と呼んでいますね。私がヨブスマソウを初めて味わったのも、後立山連峰の昔の「アルパインガイド」の筆者(労山の元会長)に教わったときでした。奥利根のヨブスマソウの漬物でした。
信州では、いまでは山菜のなかでもかなり珍しいものに、扱われてきていますね。
雪深い地域の山菜ですね。時期も今頃が盛りです。
東北北部や北海道では、とても大きく、太い姿で出てきます。
その北海道で、カミさんの実家でおひたしを味見してもらったら、香りがいいので好評でした。
森に入ると、どこにでも、いっぱい生え出しています。
http://trace.kinokoyama.net/hokkaido/sapporo-hanatabi0705.htm
今度、大きいものに出会ったら、これで笛を作ってみたいです。
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