鉄嶺山は横山ダムの西、坂内坂本の東に位置する三等三角点（点名：中之原）である。
地図上では無名で、山名の由来は恐らく南に位置する鉄嶺（くろがね）峠に由来すると思わる。また、この地域で精力的な活動を行っている大垣山岳会の出版物などで「鉄嶺山」と紹介されており、この名称が一般化している。ちなみに山名は「てつれい」と読み、峠は「くろがね」と読むことは、この地域の愛好家の間では知られた、ちょっとした蘊蓄話であり、同会の「美濃の山（第１巻）」の鉄嶺峠の注釈にもこの事が記載されている。
登山道は存在しないが、坂内坂本からは途中まで鉄嶺峠に至る旧道（踏み跡は薄くなりつつあるが）が利用出来るが、途中の尾根上からは登山道はない。そのため主に冬季に登られることが多いが、無雪期もヤブが酷いというほどでもない。〇〇百山などの選定からも外れているので、これらのピークハンターも少なく、里が近いわりに静かな山旅が楽しめる。眺望は冬季であれば、特に天狗山南面が樹木の間から美しい。