長浜市余呉町小原〜廃村で聞く昔の暮らしとトチノキ林の観察〜
- GPS
- 02:04
- 距離
- 2.3km
- 登り
- 202m
- 下り
- 197m
コースタイム
- 山行
- 2:05
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 2:05
天候 | はれ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
木之本ICから国道365号、滋賀県道285号中河内木之本線(なかこうちきのもとせん)を進み、滋賀県長浜市余呉町菅並区から、北海道(きたかいどう)トンネルを通り、小原区へ進んだ。ダム建設用トンネルとして造られたが、ダムが出来ず、一般車両は通行止。 長浜市余呉町小原区 (丹生ダム建設により1995年に廃村、2014年(平成26年)1月16日に、ダム建設を中止) 集落跡に駐車させていただく。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
小原のトチノキ林へは、登山道は整備されていますが、急登もあります。 いきものふれあい室・生物多様性保全活動支援センターの観察会として、見学させていただきました。 |
その他周辺情報 | 「高時川源流の森と文化を継承する会」 http://takatokigawa-keisyou.jimdo.com/ 小原かごに関して 独立行政法人 水資源開発機構 丹生ダム資料館 http://www.water.go.jp/kansai/niu/html/museum.html 特集 小原かご http://www.water.go.jp/kansai/niu/html/topics/region/090330_oharakago.pdf 小原かごを復活させる会 http://www.water.go.jp/kansai/niu/html/topics/region/090127_ohara_kouen.html |
写真
感想
青空が広がる山日和。
余呉の山々は、どこを歩いてもため息の出そうな黄葉&紅葉の稜線が続いていました。
〜廃村で聞く昔の暮らしとトチノキ林の観察〜
長浜市余呉町小原を今年も訪れました。
小原は、高時川の源流の谷あいにある小さな集落です。
丹生ダム建設計画により1995年に廃村となりました。
2014年(平成26年)1月16日には、ダム建設計画が中止され、今に至ります。
こちらでも、トチノキの巨木がたくさんあり、県下最大の巨木もこの近くにあります。「高時川源流の森と文化を継承する会」が結成され、巨木の保全とともに、暮らしの文化を継承する活動をされています。
小原のトチノキは、食料として残されてきたし、雪崩防止林としても保全されてきました。谷筋に20〜30本のトチノキが見られます。
さらに上部には、ブナの木の巨木も残されています。
よく観察すると、このブナの木の両サイドは、切られて炭の材料にされています。集落に危険を及ぼす範囲は、雪崩防止林として保全されたことがこのことからも分かるそうです。
お昼を、小原集落跡でたべて、午後からは、高時川源流の森と文化を継承する会会長の太々野さんからお話を伺いました。
明治のころは、20件ほどの集落で、昭和の始め、太々野さんが生まれたころは10件ほど、移住前は9件だったそうです。今日、通ってきたような車道は、もともとはなく、尾根の中腹辺りを、トラバースしながら、高時川を渡らずに済むよむように山道をあるいて、菅並まで出たそうです。牛や、馬が通れるほどの幅はあったそうですが、大岩があれば高巻くし、登ったり下ったり、大変だったそうです。
小原かごつくりは、冬の間の仕事だったそうです。
とはいえ、わらじや草履は30足以上作ったし、炭俵は300、かやの俵も300、わらぐつは2,3足、わら縄70〜80kg作ってから、かかる仕事だったそうです。積雪が多ければ、雪かきに時間がとられるし、全く作っていない年もあったそうです。東浅井の方に、養蚕のための桑の葉を入れるかごとして、たくさん残っているのと違うかとのことでした。しっかり編み込んだかごは、水が汲めるそうです。
材料は、イタヤカエデを使うそうです。
鉈を入れる鉈かごには、ヤマモミジを使うそうです。これは、しなやかで折れにくい材料で一番良いそうです。山仕事に腰に下げて行って、休憩の時に、お尻がぬれないよう下に敷いて座っても、壊れないそうです。
今回は、材料と道具を持ってきてくださり、実演しながらお話ししてくださったの、とてもよくわかりました。約束の時間がアッという間に来てしまいました。
太々野さんは、ほんとにお話が上手です。僕の思うところは、昔は、囲炉裏の周りに家族が集まって、手仕事をしながら、お話を聞くのが、何よりの楽しみだったのだと思います。だから、語り方もあたたかいし、あきません。いろいろな知識の伝承も、こうして楽しく語り継がれてきたのだと思います。
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