夏におススメ 土沢〜三ノ沢
- GPS
- --:--
- 距離
- 16.9km
- 登り
- 884m
- 下り
- 233m
コースタイム
天候 | くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
http://bus.fujikyu.co.jp/rosen/detail/id/3/#d_h01 |
コース状況/ 危険箇所等 |
基本的には歩く沢ですが、一応ポイントを書くと、 ・雷沢手前の大釜のへつり ・入道滝 ・2ノ沢手前の7メートル(?)滝 の3点くらいかと思います。 土沢は水量が多く、また三ノ沢に入ると随分水量を減じますが所々小ぶりながら深い釜が出てくるので、暑い時期に行くと遊び方の選択肢が増えるでしょう。 魚影はたまに見かけました。 ちなみに、浅瀬橋からの林道は現在も工事中なので、可能なら事前に状況を確認してから行くと確実でしょう。 |
写真
感想
沢納めとして、丹沢の中でも比較的標高の低い位置にあり、かつまだ足を踏み入れたことがない世附川を選んでみました。
三ノ沢はそれなりに記録を見かける沢で、また土沢も結構渓相が良さそうという評判なので、せっかくなのでこの2つをつなげて遡行すれば充実した沢登りになるのではと思い、計画してみた次第です。
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新松田駅発のバスで丹沢湖畔の浅瀬入口バス停へと向かう。
同じバスにサラリーマン風の人たちが10人くらい乗っていて一体どこに行くのかと思っていたら、全員松田警察署の署員だった。計画書の届け出に関して、いつもお世話になっておりますm(_ _)m
丹沢湖畔の紅葉はまだ見頃で、湖とガスの取り巻く山々とが織りなす幻想的な光景に同乗の学生?グループが歓声を上げていた。
浅瀬入口で下車。
ここからまともに歩けば土沢出合まで2時間以上のアプローチとなるが、一年のうちで最も日の入りの早いこの季節にそんな悠長なこともやってられないので、最初の車道はランニング。
コースタイムの1/3の時間でゲートに至り、ここから林道歩きが始まる。
以前台風で何箇所か崩壊したようだが、現在は復旧工事がかなり進んでいる。…と言ってもまだ工事中で、1箇所歩行者も通行止になっていた。
工事の人と話すと下から通って良いとのことだったが、ほとんど沢の中を歩く感じだったので、ここで沢足袋に履き替える。
山深いだけあり、水は透明度が高い。
さらにしばらく歩いて、ようやく土沢出合に到着。だが、ここでちょっとしたミス。
吊り橋を渡るとの記録があったので、それらしい踏み跡を辿って降りていったところ、確かに吊り橋が土沢出合の上流にかかっていたのでこれを渡ったのだが、すぐに行き止まりになってしまった。
どうもここから沢に降りるのは難しそうだったので、暫く右往左往したのち、結局吊り橋の少し手前の緩斜面から世附川本流へ下降。
そして本流に降り立つと、さらに別の吊り橋が下流側にかかっていることが判明。
どうやらこちらの吊り橋が正しく、間違った踏み跡をたどってしまったようだ。。この吊り橋の位置が土沢出合である。
気を取り直して、土沢の遡行を開始。はじめはゴーロの平凡な様相。いくつか同じような吊り橋を頭上に見て進む。
しかし、思った以上に沢の規模がデカイ。そして雨の後のせいかもしれないが水量が多い。この時期に遡行する沢じゃない気がしてきたぞ。
発電用の施設を過ぎて暫く進むと、沢の屈曲点にやたら大きい釜をもった小滝が現れる。小滝と言ってもこれだけの水量だとなかなかの迫力だ。
釜を巻くのは困難で、左岸をへつって突破するしかなさそうだ。
少しヒヤッとしたが、幸い水中に安定したスタンスがあり、これを利用して越えることが出来た。滝の上部で右岸に移って終了。滝上で雷沢が左から流入する。
…しかし、腰くらいまでビショビショになってしまった。あんまり陽も射さず寒いので先を急ぐ。
この後も、何度か太ももくらいまで水に浸かりながら遡行。これは明らかに夏向きの沢だ。
やがて、土沢のハイライトである入道滝が見えてくる。写真にするとどうもショボくなるが、途中で捻れながら大量の水を釜に注ぎ込む様子は、丹沢ではそう見ない迫力だ。
ルートは右壁で、難しくはないが、落ち葉と泥でホールドが見えにくくなっており、払いながら慎重に登る。
ここから一ノ沢出合まで特筆すべき滝はないが、かと言って平凡というわけでもなく、苔むした岩と岩床がなかなか良い雰囲気を醸し出している部分も多い。丹沢というよりは、むしろ奥多摩や奥秩父の沢のような渓相だ。
右に四ノ沢を見送り、大きな堰堤を1つ越すと、一ノ沢出合。ほぼ同じ角度で合流しているため、一瞬インゼルかと思った。
ここで、目前にのしのしと沢を横断する生き物が見えてギョッとする。だが、色は幸い黒ではなく茶色。かなり大きめのイノシシだ。
写真を撮ろうとした瞬間気づかれ、一目散に逃げられてしまった。残念だが襲われるよりはいいか。
ニノ沢の手前で7メートルほどの滝が出現。依然水量は多く、豪快に飛沫の混じった冷気を吐き出している。
左岸ルンゼに取り付ければそれが一番簡単そうだが、取り付くのが難しく断念。代わりに、右岸のガレガレの急斜を20メートルほど登って高巻いた。
滝上で左にニノ沢を見送ると、右に石垣が見えてきて何かと思ったら、林道で、すぐ先で沢と交差していた。
さて、最初は平凡な三ノ沢だったが、ここから本領を発揮し始める。
沢はミニゴルジュ風の様相となり、これでもかというくらい小滝が連続するようになる。
時々釜がやたら深いのがあるので、これらは適当に巻いた。盛夏なら、水と戯れながら楽しく遡行できる部分だろう。
上流に行くほど渓相が良くなり、黒かった岩床は縞模様へ、さらに西丹沢らしい白いナメへと変化していく。このナメが連続するあたりが、後半のハイライトだろう。
ナメを堪能した頃、堰堤が表れ、これ以降5個の堰堤が連続する。水流は細り、いよいよ源頭の趣。堰堤はどれも容易に右から越えられる。
最後は右手の斜面に取り付き、落ち葉の敷き詰められた斜面を意図的にジグザグに登っていくと、まずは林道へ、さらに10メートル登ったところで登山道へ合流。
沢装解除。
あとはのんびり…歩くつもりが、最後の方は車道でかったるかったので、再びほぼランニング状態になり、本日のゴールである山中湖畔の平野バス停に到着した。
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土沢から継続して遡行することで、苔むした景観、ミニゴルジュ、白いナメ、大水量で迫力のある滝や釜など、様々な渓相を楽しむことが出来ました。個人的には、結構お勧めできる内容だと思います。
この時期でも遡行できないことはありませんが、やっぱり暑い時期が一番楽しめることは間違いないでしょう^^
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