本社ヶ丸・御坂山(笹子駅〜藤の木BS)
- GPS
- --:--
- 距離
- 14.1km
- 登り
- 1,418m
- 下り
- 1,082m
過去天気図(気象庁) | 2016年12月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
寝過ごして予定よりも1時間ほど遅れて笹子駅に到着。7時を回っていたため、駅前のみどりやで笹子餅を購入して、甲州街道北の林道を歩き始める。
朝陽が届かないうら寂しい林道を登り切り、船橋沢、ヨシ沢を何度か石伝いに渡り、沢から尾根へ、アキレス腱斬りの急坂を登る。鉄塔まで来れば、傾斜はいくぶん緩み、管理道も兼ねた樹脂製の階段を踏み、林道黒野田線を渡る。
鉄梯子で擁壁を越え、更に登れば東西に延びる主尾根の鞍部に位置する宝越えに着く。宝鉱山の採掘物を笹子へ運んでいたというロープウェイの残骸が残っている。明るい冬枯れの尾根道を歩き、宝鉱山からの道を合わせる鉄塔を越え、しばらく歩くと、不意に本社ヶ丸の山頂へと飛び出す。
小さな岩峰である本社ヶ丸山頂からは、西面を中心に180度以上の展望が得られる。澄み渡った冬の空気に、雪を戴いた南アルプスや富士が眩しく光る。
岩場を下った先の「造り岩」からも、山頂と同等以上の眺望が得られる。これから行く山稜の先には、重厚な黒岳と鋭く尖った釈迦ヶ岳が好対照を見せている。
変電所からの道が登ってくる清八峠を越え、僅かに登れば、本社ヶ丸と合わせて秀麗富嶽に指定されている清八山。青々した松の枝ごしに富士山が眺められる。山頂から少し下り、道標のない分岐を、アンテナのフェンスを巻くように西に折れれば静かな山道となる。
送電線の通る八丁峠、天下茶屋への道を分ける新御坂峠と下り、御坂山へと登り返す。なかなかの急坂を登り切った御坂山は静かな樹林の中。テーブル状になった幅広い山頂である。御坂山から下り、廃屋となった御坂茶屋の建物が建つ旧御坂峠からは、富士山は樹々の枝に隠れる。かつては大展望が広がっていたのだろうか。
2枚の山と高原地図の境目に位置する御坂山塊。「大菩薩嶺2016」と「富士山2012」の2枚を持ってきていたが、旧御坂峠から藤の木まで、この2枚を見比べると、道型も所要時間も違っている。「富士山」では所要時間80分、一方、「大菩薩嶺」では所要時間120分。「ヤマプラ」では「大菩薩嶺」の所要時間が採用されている。120分はいくら何でも間違いだろうと思いつつも、多少の不安を抱きながら下り始める。
さすが古の峠道だけあり、道幅は広く、一部には石畳も残る。しかし、足元の土は柔らかく、近年はあまり歩かれていないことが分かる。子持石、行者平と、雑木の中の峠道を順調に下り、堰堤工事で付け替えられた道にも入りながらさらに行き、金属製の橋を渡れば、林道へと合流し、あとは国道まで淡々と下ればよい。
御坂峠から藤の木バス停までは、ゆっくりめに下っても60分ほど。結局、道型は「大菩薩嶺」、所要時間は「富士山」が正解に近いといった感じの、痛み分けの結果だった。
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