記録ID: 1029173
全員に公開
無雪期ピークハント／縦走
丹沢
檜洞丸〜蛭ヶ岳〜丹沢山（西丹沢自然教室→蛭ヶ岳山荘→宮ヶ瀬湖）
2016年12月17日(土) 〜
2016年12月18日(日)
Kitara
体力度
7
1〜2泊以上が適当
体力度について
- GPS
- 29:52
- 距離
- 25.7km
- 登り
- 2,508m
- 下り
- 2,738m
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標高グラフを拡大コースタイム
1日目
- 山行
- 4:59
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 6:05
2日目
- 山行
- 5:11
- 休憩
- 2:00
- 合計
- 7:11
14:32
| 天候 | 1日目：快晴 2日目：晴れ一時霧 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2016年12月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
帰りは宮ヶ瀬湖畔の登山口に下りた後、宮ヶ瀬バス停まで車道を10分程歩き、終点の本厚木駅までバスに乗りました。日中は1時間毎にバスが出ています。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
丹沢のメジャーコースなので、全体的に大変よく整備されており、案内標識も多数設置されているので道迷いの心配はありませんが、一部危険個所があります。 積雪はほとんどなく、凍結による通行への支障はありませんでした。 �＼消安�自然教室〜檜洞丸 これといった危険個所はありませんが、ゴーラ沢出合までの高巻き道にやや細い箇所があるので、油断は禁物です。 ��檜洞丸〜蛭ヶ岳 アップダウンがきつい区間で、特に蛭ヶ岳手前の標高差250m以上にも及ぶ長い急登は、丹沢随一ではないかと思われるほどしんどい登りで正念場といえます。 臼ヶ岳〜蛭ヶ岳間のコル付近の崩壊がかなり進んでいるので、通行には注意が必要です。その後の蛭ヶ岳への急登では鎖場も登場しますが、足場はしっかりしているので、凍結に注意すれば難しくありません。 �Ｉ肇�岳〜丹沢山 比較的緩やかなアップダウン区間で、一部岩場も出てきますが、凍結していなければ特に難しくはありません。 �っ安�山〜宮ヶ瀬登山口 11キロに及ぶ長丁場の最初に現れる丹沢三峰（国土地理院の地形図に西峰、中峰、東峰とある部分）のアップダウンが結構こたえます。その後はいったん急坂を下り、山腹を巻くような水平移動区間が長く続きます。巻き道は痩せている部分も少なくないので、油断は禁物です。途中に一箇所、これは落ちたらただでは済まないと思わず背筋が寒くなる手すりのない鉄製の桟橋がありました。歩き通すとかなりの累積標高差を伴うロングコースになり、利用者も他のコースと比べると少ないので、十分な時間と余力を残しておく必要があると思われます。 登山基地となる西丹沢自然教室で登山届を記入・提出できます。なお、逆コースの宮ヶ瀬登山口にも登山ポストがありました。 トイレは登山口と各山小屋で利用できます。 途中の水場の状態は未確認ですが、この時期はおそらく涸れているものと思われます。どの山小屋にも水場はないので、飲料水の補給は水を購入して行う必要があります。なお、蛭ヶ岳山荘ではペットボトル飲料のほか、お湯も500ml500円で調達できます。 携帯電話（au）は、西丹沢自然教室を離れると、ほぼ全域不通区間に入り、檜洞丸と蛭ヶ岳の各山頂でわずかに不安定ながらも電波が拾えた程度で、丹沢山山頂では完全に不通状態でした。宮ヶ瀬湖に下りるコースでは、金冷シ付近からようやく電波が入るようになりました。 |
写真
西丹沢自然教室で身支度を整えてスタートします。始発のバスは座席が満員、マイカー組も多数いた模様で、早朝から賑わっています。指導員の方が登山届の提出を呼びかけており、登山道の最新情報も聞くことができました。
12/17 8:34
西丹沢自然教室で身支度を整えてスタートします。始発のバスは座席が満員、マイカー組も多数いた模様で、早朝から賑わっています。指導員の方が登山届の提出を呼びかけており、登山道の最新情報も聞くことができました。
快調に高度を上げていく途中で対岸に聳え立つ畔ヶ丸が見えました。こうして見ると存在感があります。
せっせと高度を稼ぐ過程で展望台と称する地点に到着しました。ベンチが設けられており、富士山も見えましたが、樹枝に邪魔されてあまりすっきりしない憾みがあります。
12/17 9:58
せっせと高度を稼ぐ過程で展望台と称する地点に到着しました。ベンチが設けられており、富士山も見えましたが、樹枝に邪魔されてあまりすっきりしない憾みがあります。
もうしばらく高度を上げた地点からの方が、先ほどの展望台よりもはるかに展望が良いです。奥に大きな山容の大室山も見えました。
1
12/17 10:37
もうしばらく高度を上げた地点からの方が、先ほどの展望台よりもはるかに展望が良いです。奥に大きな山容の大室山も見えました。
待ちに待った富士山の全景です。左脇には先週登った愛鷹山も寄り添っています。
対岸の畔ヶ丸を少し見下ろすような角度になりました。左奥には箱根の山々も見えてきました。
山頂は樹木が多くて景色はあまりすっきりしませんが、富士山と愛鷹山がクリアに望めました。
ここで目標の蛭ヶ岳を始め、表丹沢の主脈がどーんと全貌を現しました。この眺めはなかなか圧巻です。
鮮やかな外装の青ヶ岳山荘です。山頂近くでトイレが利用できるのが大変ありがたいです。
意外にこたえる登り返しを経て、中間地点の臼ヶ岳に到着しました。これ以外の山頂標識らしきものは見当たりませんでした。
コルから見上げる蛭ヶ岳は、あたかも天に突き上げるかのような圧倒的な迫力があり、最後の急登試練に思わず身震いしてしまいます。
2
12/17 13:55
コルから見上げる蛭ヶ岳は、あたかも天に突き上げるかのような圧倒的な迫力があり、最後の急登試練に思わず身震いしてしまいます。
非常にしんどい急登ですが、どんどん高度を上げてきて、大室山と対面できるようになりました。
北西方面の眺望も広がりました。奥に壁のようにうねうねと続く長大な稜線は奥秩父山脈でしょうか。
丹沢随一と思われる急登に耐えて、ようやく山頂部が見えてきました。
大室山の奥に南アルプスが見えるはずですが、今日は残念ながら雪雲に包まれているようです。
山頂の反対側に行くと、未知の東側の展望が広がりました。結果的に明日帰路に用いることとなる宮ヶ瀬湖に続く長大な尾根が一望できました。
1
12/17 15:10
山頂の反対側に行くと、未知の東側の展望が広がりました。結果的に明日帰路に用いることとなる宮ヶ瀬湖に続く長大な尾根が一望できました。
宿泊手続を済ませた後、再び外に出て夕景を楽しみました。自分の影がめっちゃ長いです。
富士山の左肩に落ちゆく太陽を見つめます。左の愛鷹山もアクセントを添えています。
翌朝、強烈な寒風吹きすさぶ中、日の出直前の東雲の富士山を拝みます。
今日は南アルプスも光岳から甲斐駒まで全山くっきり見えていてまことに壮観です。
だいぶ明るくなってきました。この直後に強風に乗ったガスに巻かれてしまい、以後3時間近く何も景色が見えませんでした。
展望ゼロの稜線を淡々と進んで何も見えない丹沢山に到着しました。
立派なみやま山荘が建っています。宮ヶ瀬湖までは11キロの長丁場です。
塔ノ岳〜鍋割山の主脈縦走を諦めてガスが飛ぶのを待っていると、1時間半ほどでようやく待望の青空が広がりました。
すっかり明るさを取り戻した山頂部です。塔ノ岳からの縦走組が多くなってきました。
塔ノ岳、鍋割山を経て寄に下山する予定を変更し、宮ヶ瀬湖への下山路を選択しました。ここを右に下ると塩水橋に至りますが、バス組は左のロングコースを進みます。
12/18 10:31
塔ノ岳、鍋割山を経て寄に下山する予定を変更し、宮ヶ瀬湖への下山路を選択しました。ここを右に下ると塩水橋に至りますが、バス組は左のロングコースを進みます。
下山路はほぼ終始樹林帯の中を進みますが、ごく一部樹枝の切れ目があり、今日のスタート地点の蛭ヶ岳が望めました。
金冷シ直後のこの桟橋が今回最大の危険個所でした。写真だと平板で恐怖感がうまく伝わりませんが、かなりの高度がある上、手すりの類は一切なく、万一落ちた場合は深い谷底に真っ逆さまなので、下を見るのが非常に怖い箇所でした。
1
12/18 12:55
金冷シ直後のこの桟橋が今回最大の危険個所でした。写真だと平板で恐怖感がうまく伝わりませんが、かなりの高度がある上、手すりの類は一切なく、万一落ちた場合は深い谷底に真っ逆さまなので、下を見るのが非常に怖い箇所でした。
高畑山は巻き道もありますが、大した時間の差はないので、山頂を踏んでベンチで一休みしました。
撮影機器：
感想
冬に入り、丹沢のベストシーズン到来ということで、未踏の山域となっていた核心部の檜洞丸、蛭ヶ岳、丹沢山をまとめて縦走する計画を実行しました。
蛭ヶ岳山荘は予想以上の混雑ぶりでしたが、翌朝は山小屋泊ならではの朝焼けの絶景を堪能することができました。
あいにく濃霧に巻かれてしまい、容易にガスが飛ぶ見込みが立たなかったため、当初の塔ノ岳、鍋割山まで縦走する計画を諦めざるを得なかったのは残念でしたが、粘り強くガスが飛ぶのを待ち続けた丹沢山では見事な富士山を再度拝むことができて救われました。
下山路は宮ヶ瀬湖に下りるロングコースを選択しましたが、予想通りハードな尾根道で、かなり体力を消耗したものの、気持ちのよい陽だまりハイクを長時間楽しむことができました。
丹沢の山にはほぼ半年ぶり登りましたが、どこも本当によく登山道の整備が行き届いていて、このような素晴らしい縦走フィールドが首都圏近郊に存在することに対して、心から感謝の念を抱かずにはいられません。
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