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Yamareco

記録ID: 140610
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

鳳凰三山ー辻山ー千頭星山ー甘利山縦走

2011年10月09日(日) 〜 2011年10月10日(月)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
38.2km
登り
2,424m
下り
3,602m

コースタイム

1日目:広河原山荘(5:40)-白鳳峠(7:50)-高嶺(8:35-8:45)-地蔵岳(9:50-10:20)-観音岳(11:35-12:40)-薬師岳(13:05-13:15)-南御室小屋(13:50-14:35)-辻山(15:15-15:20)-南御室小屋(15:50)
2日目:南御室小屋(5:10)-辻山(5:40-5:50)-苺平(6:05)-大ナジカ峠(6:55-7:25)-千頭星山(8:10-8:20)-甘利山(9:00-9:15)-椹池(10:05)-湯橋(11:00)-韮崎旭温泉(11:50-12:35)-韮崎駅(13:40)
天候 10/9:快晴後曇り
10/10:快晴
過去天気図(気象庁) 2011年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
行き:JR甲府駅〜広河原(山梨交通バス)
帰り:JR韮崎駅

感想

■ 計画
 当初は、今年の夏休みに、富士見駅ー鋸岳ー甲斐駒ーアサヨ峰ー鳳凰三山ー千頭星山ー甘利山ー韮崎駅を3泊4日で縦走する予定だったのが、天候が悪く断念した。そもそも、少し無理がある計画だった。結局、甲斐駒ーアサヨ峰を7月末に、富士見駅ー鋸岳ー甲斐駒を9月に実行したので、今回は、残りの鳳凰三山ー千頭星山ー甘利山ー韮崎駅の区間を歩くことにした。
 この区間の記録は、Y-chanさんの記録が詳しいので、参考にさせてもらいました。
 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-122564.html

■ 0日目
 今日は、広河原でテントを張るだけなので、いつもより遅く出発する。甲府12:00発の広河原行きバスには、長い列ができている。60人程の登山者が2台のバスに詰め込まれて、広河原に向かった。
 広河原でテントを張ったら、もうやることがない。河原に降りて水の流れを眺めたり、遊歩道を散策してみたり、ビジターセンターに行ったりして、のんびりとする。

■ 1日目
 冬用シュラフを持ってきたお陰で、暖かく眠ることができた。4時30分起床。少し寝過ごしたが、今日は南御室小屋までの10km足らずの行程なので問題ない。
 テントを撤収して、白鳳峠に向かう。苔むした急坂を登って行くと、岩がごろごろしているところに出た。この岩は、甲斐駒の仙水峠で見たのとそっくりだ。
 白鳳峠で、前日、早川尾根小屋に泊まった方達に出会う。昨日は、満員だったとのことで、その後も、ひっきりなしに登山者と出会う。
 ハイマツ帯を進むと、高嶺(たかね)に到着。ここでも、多くの人が休憩していたので、少し先の岩が飛び出した所で一人休憩を取る。今日も、とても天気が良く、大好きな甲斐駒も近い。北岳が間近に見える。何度見てもかっこいい。八ヶ岳もくっきりと見える。
 東には、地蔵岳の特徴的なオベリスクがそびえ立っているのが見えた。登っている人が見える。
 花崗岩の白くザレたところを進む。これも甲斐駒と同じ感じだ。赤抜沢ノ頭には、多くの人で溢れている。ここまで混んでいるとは思わなかった。今日は若い人が目立つ。
 小さな地蔵が沢山立っているところを素通りして、オベリスクに向かう。ザックを置いて、岩場を登って行くと、切り立つ岩の下に辿り着いた。
 私は裏から回り込んで、岩の狭い隙間をくぐり抜け、最後のロープ(4mくらい)の下に出た。この先を登るのは、若い人ばかりだ。私も挑戦させてもらうことにする。ほぼ垂直の岩壁をロープにしがみついて登るが、足をかける所が無くて怖い。足がガクガク震えているのが、下から多くの人に見られてしまって恥ずかしかったが、なんとか登ることができた。
 岩峰の先端からの眺めはすばらしい。360°遮るものが何も無い。下で待っている人がいるので1、2分眺めを満喫して、すぐに降りた。

 観音岳に向かって岩場を進んで行く。岩に触れるとヒンヤリとして気持ちがいい。観音岳に到着。ここも人で賑わっている。
 私は、山頂から西側に2段くらい下がった岩の上で休むことにした。日差しが暖かいので、シートとエアマットを敷いて昼寝をすることに。雲が手の届きそうなところをすごい速さで流れていく。少しウトウトして、目を開くと眼前に北岳が望めるという贅沢な昼寝だ。
 1時間ほどゆっくりして、次の薬師岳に向かった。ここからは、ガスが急に出てきて、眺望は無くなった。薬師岳にはすぐに到着。ピークは、縦走路から外れているようなので、そちらに寄り道をする。ここも巨岩がピークになっている。

 南御室小屋に下って行く途中で、森林限界が終わって、樹林帯に入る。南御室小屋が今日の幕営地だ。到着すると、早速、おいしいと評判の水を頂く。予想以上にうまい。受付を済ませて、テントを張ろうとすると、思ったより混んでいて半分以上埋まっている。小屋も満員状態だ。なんとかいい場所を確保して、テントを張った。
 時間を持て余して、空身で辻山に行くことにする。苺平まで緩やかに登って、そこから辻山への尾根を登って行く。倒木などで道が少し分かり辛い所もあるが、テープに従って進むと三角点のある頂上に着いた。時間が遅いせいか、誰もいない。三角点のすぐ先に開けたところがある。
 ガスで真っ白で何も見えないが、とても眺めが良さそうなところだ。明日、天気が良ければ、また寄ってみることにする。
 南御室小屋への戻りは近道を下った。辺り一面、ふかふかしたコケに覆われている道を歩いていると、なんだか幸せな気分になってきた。
 昨日の広河原と比べて1000mほど標高が高いが、夜はそれほど冷えなかった。

■ 2日目
 4時に起床。今日は、韮崎駅までの長い道程なので、早めに出発することにする。
 5:10にテントを撤収して、歩き始める。空を見上げると、今日も天気が良さそうだ。これは、辻山に行くしかないということで、再度、辻山に向かう。暗い道をヘッドライトで進むと、近道の登り口を通り過ぎてしまい、苺平から登ることに。
 ぐんぐん登って行き、山頂に到着。昨日の見晴らしの良さそうなところに飛び出すと、目の前に朝日に照らされる白根三山が巨大に広がっている。これは、すごい眺めだ。昨日も白根三山は飽くほど眺めたが、ここからの眺めは、更に素晴らしい。ここからの方が、白根三山を正面から眺められる。
 大いに満足して、苺平に引き返した。
 ここから千頭星山に向かうが、夜叉神に向かう道と別れると、とたんに道が細くなる。そこから急坂を下って行くが、かなり荒れている。60mほど下って巻き道を進んでから、また急な下りになる。赤テープが頻繁に付けられているので助かるが、テープが無ければ、下るのを躊躇しそうな細く荒れた道だ。
 コンパスに従って、東に向かって降りていく。北側は崩落地なので、南に行き過ぎるのを注意すれば、大きくは迷わないはずだ。方向と赤テープを確認しながら下る。途中、大崩落地の淵に一度出た。かなり大々的に崩れている。
 急坂を下りきると、木々が少なくなって笹が増えてくるが、木が少なくなるため赤テープが減る。ここで6頭のシカに遭遇した。笹の間を獣道が多数通っていて分かり辛い。ここで少し迷うが、すぐに復帰できた。
 傾斜がなだらかになって、急に目の前が開けた。ここが、大ナジカ峠のようだ。
ここは笹原となっていて、南側になだらかに下って行く地形のせいか、とても開放感のある場所だ。
 笹の上にシートを広げて少し寝転がってみる。仰向けになって青い空を眺めていると、ゆっくりと飛行機が飛んでいるのが見える。雲が形を少しずつ変えながら流れていく。
 昨日は1日賑やかだったが、今日はとても静かだ。ここで1、2時間昼寝をしたら、気持ちいいだろうなと思いながらも、まだ先は長いので、千頭星山に向かうことにする。

 大ナジカ峠からの次のピークまでは、かなりの急登だ。道もあまり良くない。その先もガレを登る箇所や荒れた谷のような所、崩落地の淵をロープを頼って歩く所と、かなりの悪路だ。これだと、千頭星山からこちらに向かう人は、相当少ないに違いない。
 千頭星山に到着して、ほっとする。ここから先は、それほど心配な所はない。千頭星山の山頂は、木と笹に覆われたところで眺望はない。しばらく休憩してから、甘利山に向かうことにする。

 ここの道はとても歩きやすい。平坦で笹に囲まれた広い登山道は、先ほどまでの悪路とかなりのギャップがある。快適に進んで行くと、猫の頭のような丸い山が見えてきた。これが甘利山か。丸くてふかふかした感じがいい。
 丘のような山頂に到着する。草で覆われた、なだらかな山頂はとても明るい雰囲気だ。ここからは、富士山、櫛形山、金峰山といった山々がよく見える。

 甘利山から駐車場に降りてからは、韮崎まで長い車道歩きが続く。小走りで下って行くと、サイクリストと頻繁にすれ違った。
 湯橋から先をしばらく進むと、のどかな田園風景が広がる。収穫が終わった田んぼを焼いている光景や民家の庭に柿がなっているのや道の横を流れる用水路を見ていると、故郷を思い出した。

 贅沢な山旅の最後は、韮崎旭温泉に立ち寄ることに。温泉ファンには有名なところらしく、湯に浸かると体がすぐに小さな気泡で覆われる。気泡を払ってもすぐに新しい泡で覆われるので面白い。ぬるめの湯に長く浸かって、疲れを取った。

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コメント

鳳凰の超特選コース
johndoeさん、おはようございます!

行きましたね、いいなあ。

辻山からオオナジカへの道、本当に急で、登るときはいつも「容赦のない道」と感じています。
何度か、あの道の手入れをしている南御室小屋のご主人に冗談でエスカレータの設置を依頼したのですがね
コンパスを使って歩くのもいい方法ですね。
特に登りの時、道がカーブするのにまっすぐ行ってしまう場所が結構あって何度も歩いている私でも外れることがありますから。

それと、峠と千頭星山の間の道、実は昨日も、今度は父親と歩きましたが、2週間前の比べるとロープのところが更に悪くなった気がしました。

来年、調子がもっと回復したら私もまたここから鳳凰へ通います
2011/10/12 5:59
大ナジカ峠、よかったです。
C-chanさん、こんばんは。

ようやく行くことができました。鳳凰も辻山も大ナジカも甘利山もみんな良かったです。今年は、結構、雨に降られることが多かったですが、今回は3日とも快晴で最高でした。時間もゆとりのある計画にしたお陰で、楽しめました。

苺平から大ナジカの道は、急でしたね。確かに、下りだと、進む先の踏み跡が見えるのでいいですが、登りだと、九十九折れるたびに、道が分からなくなりそうな感じがしました。

昨日も、大ナジカ峠から千頭星山を歩かれたということで、ほんと気に入っているんですね。
峠が静かなのは、あの悪路のお陰だと思います。

C-chanさんも、早く全快して以前のような山行ができるようになるといいですね(昨年の黒戸尾根の日帰りは、すごいと思います)。

私も、またルートを変えて鳳凰に行きたいと思っています。
2011/10/12 22:01
辻山は、、
johndoeさん

C-chanからいろいろ聞いておりました。
記録が少しでも役立ったなら、幸いです。

甘利山から韮崎駅ですか、、。

大変でしたね。

辻山良いところです。

Y-chan
2011/10/13 0:06
辻山も良かったです
Y-chanさん、はじめまして。

Y-chanさんの山行記録、前から歩きたいと思っていたルートそのままのコースだったので、とても参考になりました。

私には1日ではとても歩けない距離だと思ったので、2日(しかも広河原前泊)にしてみましたが、その分、ゆとりがあって楽しめました。

甘利山からの下りのうねうねした道路は、長かったです。途中、ショートカットのため、登山道も通りましたが、歩く人がほとんどいないようで、かなり荒れた状態でした。

鳳凰は、夜叉神からの一般ルートも歩いてみたいので、また、いつか登ろうと思っています。

C-chanさんとご夫婦で山登りされているのが、とても羨ましいです。C-chanさんが、早く回復するといいですね。

それでは、また。
2011/10/13 23:12
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