武田の杜遊歩道(愛宕山こどもの国〜要害山〜小松山園地〜湯村山)
- GPS
- 06:20
- 距離
- 22.4km
- 登り
- 1,164m
- 下り
- 1,292m
コースタイム
丸山 09:55
樹木見本園 10:05-10:20
躑躅ヶ崎園地 10:25
要害山 11:50-12:00
天神山園地 12:35-12:40
古湯坊入口 12:45
一の森園地 13:20-13:25
小松山園地 14:20-14:25
鳥獣センター手前 14:40
湯村山 15:05-15:15
北中入口バス停 15:40
天候 | 曇りときどき晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
甲府駅 09:00-(山梨交通バス)-09:20 県立科学館バス停 (帰り) 北中入口バス停 15:42-(山梨交通バス)-15:51 甲府駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
武田の杜遊歩道は、甲府市の北側に連なる山々の山腹を縫って、甲府市街地をぐるりと囲むようにして続いている22kmのトレイルです。 一部の資料で東側の起点とされる愛宕山こどもの国からスタートし、半時計周りに武田信玄の父信虎が築いた山城跡のある要害山を踏んでいき、湯村山の山麓にある西側の起点に下って、その全体を踏破してきました。 コースの状況としては、その一部の資料の記載とは異なって、愛宕山こどもの国と樹木見本園の間には遊歩道など存在せず、その区間は車道を歩くしかありませんでした。 しかし樹木見本園の先で遊歩道に入れば、あとは最後までずっと穏やかな傾斜の歩きやすい道が続いて、歩きにくい箇所も分かりにくい箇所もなく、終始快適に歩くことができます。 ただ、長いトレイルの中で、要害山と湯村山だけは頂上まで登り詰めますが、大半の区間は山腹を縫って等高線に沿うようにウネウネと歩いているだけなので、ピークハンターさんにとっては満足度の低いトレイルになろうかと思います。 |
写真
感想
■ 前置き ■
武田の杜遊歩道は、甲府北部の低山へのアクセスに利用価値が結構あって、過去何度かこのエリアの山を登った時に、断片的には歩いたことがあります。
ところが、今ひとつ正確なルートが明らかにされていなくて、山行計画に盛り込みにくい面があるのが否めませんでした。
というのも、いくら探しても出てくるのは低縮尺の略図やイラスト程度のものばかりで、ある程度以上の縮尺の地図にルートをきちんと落とし込んだ物が見つけられないのです。
(「山と高原地図」でも、要害山の山麓〜山頂間と、千代田湖〜湯村山間の僅かな区間を除いて、大半の区間では道の存在が完全に無視されています)
そこで、今回はルートの調査も兼ねて、愛宕山こどもの国から要害山・湯村山を経て緑ヶ丘スポーツ公園に至るまでの全区間を歩いてきました。
ところでこの遊歩道、正確なルートが明らかでないばかりか、東側の起点がどこになるのかすら、正確には掴めませんでした。
公式サイトに近いと思われる「武田の杜」の案内図(先頭の写真)では、愛宕山こどもの国が起点とされているのですが、それ以外にはこどもの国を起点とする情報が一切見当たらないのです。
それだけならば、単に情報が少ないだけと考えられなくもないのですが、こどもの国を起点として歩いた人の記録まで全く探せないとなると、どう見ても不自然です。
しかも、こどもの国の案内図を見ても、もしも園内から園外へ遊歩道が延びていれば無視できないはずなのに、何も触れられていません。
最初から、実はこの区間には遊歩道など存在しないのではないか、と疑っていたのですが、それを確認するためにも、今回のスタート地点を敢えて愛宕山こどもの国としています。
思っていた通り、愛宕山こどもの国には、武田の杜遊歩道の案内図等その存在を窺わせるものは何もなく、園内には普通の歩道が巡らされているだけです。
そして園外に出るともう車道を歩くしかなく、樹木見本園までの間に遊歩道が存在しないことを確認したのが、今日最初の収穫となりました。
車道を歩いている途中には、「見晴らし平」という地点で南アルプスがきれいに眺められたり、「丸山遊歩道」を寄り道して登った知られざる小ピークに、意外にも立派な東屋があって景色も良かったりしましたが、車道歩きの退屈さと釣り合うほどではありませんでした。
道理でこんな所を歩いた記録が見つからないわけです。
■ ここからが遊歩道自体の記録です ■
樹木見本園の先でようやく遊歩道らしい山道に入ると、落ち葉を踏みしめて歩く気持ちの良い道が続いていました。
そしてすぐに躑躅ヶ崎園地(つつじが崎園地)に着くと、そこは解放的で展望の良い場所です。甲府市街やその先に連なる南アルプスがきれいに眺められました。
躑躅ヶ崎園地の先は、しばらくは穏やかな道で少しずつ高度を上げて行きます。
山腹を縫う道にありがちな無駄なアップダウンが全くないので、一貫して緩やかな登りが続くよう、良く考えて付けられた道のようです。
体力的には楽に歩ける反面、道の周囲は植林のやや薄暗い森が多くなって、あまり楽しんで歩ける区間ではありませんでした。
積翠寺の集落が近付くと、道は下りに変わって深草園地で一旦車道に降ります。
そしてすぐ向かいの山に取り付きますが、要害山への道は急登で始まりました。あまりの傾斜に、地面はコンクリートで舗装され、さらに手すりが付けられています。
その急登を終えると一旦下り、積翠寺温泉側からの道を合わせてから、改めて頂上を目指します。
かつての山城らしく、数多くの遺構を見ながら登り着いた要害山の頂上は、元々主曲輪となっていた平坦地が広がっていました。
再び車道まで下って、次の山道区間も、一貫して緩やかな登りが続く歩きやすい道でした。この区間は天神遊歩道という別名もあるようです。
天神山園地からの展望は、限られた方角のみとなりましたが、一応は南アルプスが見られる模様(この時は雲の中でしたが)。
またまた車道に降りて、今度は積翠寺温泉「古湯坊 坐忘庵」の前を通ってから、登り返します。
するとこの先は、しばらく等高線に沿って山ひだを縫うような道になりました。
登ったと思えば下り、かと思えばまた登る、といった具合が長く続くようになりますが、「○△園地」と名付けられた地点を除けば展望はほとんどなく、道自体の雰囲気も特別なものではないので、ひたすら前を見て歩くのみとなって、人によっては退屈かもしれません。
そんな中でいくつかの園地を通過していきますが、一の森園地は老朽化したベンチがいくつかあるのみで、樹木に遮られて景色もパッとしませんでした。
次の休憩適地は北山園地で、そこも東屋はあるものの、展望は今ひとつでした。
その後は、「武田の杜」の案内図で「金子峠口」「中峠口」とされている地点を通りますが、どちらも単なる山道の分岐点というだけで何もないので、スルーしていきます。
小松山園地は遊歩道のメインルートからは少し外れて、ちょっとしたアップダウンのある寄り道となりましたが、そこは大きく開けた気持ちの良い場所で、広範囲の展望も楽しめました。
休憩用にたくさんのベンチが置かれているほか、歩いてきた遊歩道以外にも麓から登ってくる道が複数あるなど、良く親しまれている場所のようです。
その先で久々に車道に降りると、そこは2車線の県道で交通量が多く、歩道がないので車には要注意でした。
しかも、車道を歩く距離は短いのですが、その間にどこかで横断しなければなりません。ここは何かしらの安全対策が欲しいと感じました。
そして次の分岐点で、鳥獣センターへの道を見送って湯村山への道に入ります。
この日最後の登りは、しばらくは緩やかな坂が続いて、かなり疲労が溜まっている状況でも楽に歩けましたが、530m圏のピークに登り詰める手前になると急な木段が続いて、最後の試練となりました。
湯村山は530m圏のピークから下って行くとその先にあるという感じで、今回の方向に歩いていると、あまり頂上を極めたという印象にはなりません。
しかも最高点には何もなく、市街地に向き合う南側に少し下ったところに東屋が建っているだけ。
それでもこの東屋からは、甲府市街の先にドーンと富士山が大きく見られるのが魅力なのですが、この頃には富士山の上部はほとんどが雲に覆われて、下のほうに山裾が少し見られる程度という、ちょっと残念な眺めとなっていました。
湯村山は頂上直下まで舗装道路が通じていて、緑ヶ丘スポーツ公園へは九十九折りのその道路を下るだけです。
緑ヶ丘スポーツ公園からは、甲府駅まで歩ける距離にありますが、今回は近くの北中入口バス停へ向かって、甲府駅行きのバスを待ちます。
実は帰りは甲府駅16:10発のかいじ号に乗りたくて、朝からずっと早歩きに近いペースで歩いてきました。
ですので、一般的なペースで歩いた場合には、所要時間は今回の記録の何割増しかになるかと思います。
詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2011_10_12/mt2011_10_12.html#20111225
写真主体のブログ版 (ヤマレコと同じ写真しか使用していません)
http://cellist.blog.ss-blog.jp/2011-12-25
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