八ヶ岳(ツルネ東稜、誰もいない静かな東面バリエ-ションル-トを行く)

2012年01月19日(木) [日帰り]

• GPS: 09:13
• 距離: 18.1km
• 登り: 1,485m
• 下り: 1,494m

コースタイム

美し森駐車場8:15 - 川俣林道・牛首林道 - 10:03出合小屋10:40 - ツルネ東稜 - 12:30ツルネ12:35 - 13:47権現岳14:05 -
三ツ頭14:39 - 前三ツ頭14:54 - 天の河原16:02 - 天女山入口ゲ-ト16:27 - 八ヶ岳横断道路 - 美し森駐車場17:28

行動時間　9時間13分(休憩含む)
　

天候

晴れのちくもり、午後2時頃から降雪
この時期としてはとても暖かく、風も穏やかだった
美し森駐車場　　-3℃
ツルネ　　　　　-1℃
権現岳　　　　　-7℃
前三ツ頭　　　　-5℃
天女山入口　 　　0℃

アクセス

利用交通機関：

自家用車

町田　→　八王子IC　→　長坂IC　→　美し森駐車場
美し森駐車場　→　延命の湯　→　小淵沢IC　→　八王子IC　→　町田
　※美し森駐車場のトイレ、自販機は使用不可(冬期)

コース状況／危険箇所等

【はじめに】
　1月19日夕方からの降雪で積雪状況が変わっています。
　私が付けたトレ-スは一晩で消えてなくなるでしょう。
　出来れば出合小屋で1泊すれば余裕のある山行になりますね。
　
★美し森〜出合小屋
　林道、堰堤沿いのル-トは明瞭。トレ-スあり。アイゼン必要なし。
　目印もあって迷うことはない。
　赤テ-プやペンキの目印を見失うことなく進めば自然と出合小屋へ
　導かれます。
　途中、何箇所か沢の徒渉あり。
　堰堤沿いを行くル-トは近年、新しく付けられたようです。
　このル-トは地形図には載っていません。
　最初の道標(出合小屋を示す)が示す方向に行けば自ずと堰堤沿いに出ます。

★出合小屋
　美し森駐車場からゆっくり歩いて約2時間くらいです。
　収容人数は10人はきつそうです。
　トイレとスト-ブあります。
　ここをベ-スにして余裕をもって「ツルネ東稜」「天狗尾根」
　にアタックするのがいい。
　　
★出合小屋〜ツルネ
　今回の核心部、ツルネ東稜。
　出合小屋から右に赤岳沢を分けてしばらく進むと立派な道標が目に入って
　きます。そこが取付。いきなり樹林帯の急登です。
　赤テ-プや道標があるので大きく迷うことはないでしょう。
　基本的に尾根通しに登ります。
　とにかくひたすら急登が続きます。
　ル-トはトレ-スがあり、特別、難しいところはありません。
　ただし、上部は痩せ尾根や吹き溜まっているところがあるので積雪が増えると
　苦労するかもしれません。

★ツルネ〜権現岳
　相変わらずトレ-スなし。　
　風は意外?にも弱く気にならなかった。
　しかし、通常は強風に晒されますので目出帽が必要です。
　所々、吹き溜まっている箇所あり。場所によっては60cm〜70cmほど。
　旭岳は稜線上を行った方がいい。夏道は少し嫌な感じでした。
　登山者とは出逢わず。これから積雪が増えたら人が入るのは稀でしょうね。
　今後は積雪量によってはラッセルに苦労するかもしれません。

★権現岳〜天女山
　権現からの下りはアイゼンなくても大丈夫なほど雪が少ない。
　もちろん装着した方が楽に違いはありませんが。
　前三ツ頭から下は所々、地面が露出してます。

★天女山〜美し森
　八ヶ岳横断自然歩道が通ってます。
　私は気分的なことと時間を考えて八ヶ岳横断道路を行きました。
　車道を行った方が少し早いかもしれません。

★温泉
　スパティオ小渕沢　延命の湯　600円
　道の駅「こぶちさわ」内にあります。

写真

1/19 8:16

美し森駐車場
広い敷地に私の車だけ
売店、トイレ閉鎖中
自販機利用不可

1/19 8:19

駐車場からすぐに川俣林道に
入ります

1/19 8:31

タイヤと人の踏み跡

1/19 8:44

北岳と甲斐駒

1/19 8:50

分岐
左は天女山へ
右が牛首林道
右へ行きます

1/19 9:11

最初の道標です
ここで道がふたてに分かれます。
指し示す方向へ行きます

1/19 9:16

この道は地形図には載ってません
近年、整備されたのでしょうか

1/19 9:19

鹿?の足跡でしょうか

1/19 9:20

新しいル-トは堰堤沿いを行きます
このあといくつもの堰堤を
越えていきます

1/19 9:22

権現と旭岳

1/19 9:29

堰堤の端を階段で登る

1/19 9:30

堰堤にもペンキの目印あり

1/19 9:31

堰堤の真ん中を抜けていきます

1/19 9:32

赤布の目印

1/19 9:32

赤色のペンキマ-ク

1/19 9:36

雪に埋もれた沢を徒渉します
といっても水が流れていない
このあと出合小屋まで何度か
徒渉します

1/19 9:38

ル-トは明瞭
トレ-スは動物と人の足跡

1/19 9:42

また堰堤の端を階段で登る

1/19 9:47

やっと堰堤が終わりました
ここらへん、地獄谷でしょうか

1/19 9:57

ここは水が流れてますね
ここを徒渉します

1/19 10:03

はい、着きました、出合小屋です
う〜ん、小さいなぁ〜
見た目ぱっとしませんが・・・・・
地元、高根山岳会の方々が管理
しているそうです

1/19 10:08

中はこんな感じ
快適とはいえませんが
銀マットが敷かれ
とりあえずくつろげそうですね

1/19 10:09

お〜スト-ブがありますよ

1/19 10:10

メモ帳もあります
最後の方は1月7日の日付でした
私も一筆書かせて頂きました

1/19 10:19

地形図もあります
「ツルネ東稜」と「天狗尾根」の
ル-トが記されています

1/19 10:46

赤岳沢分岐
右は赤岳沢を遡行して天狗尾根へ
ツルネ東稜は左へ

1/19 10:54

「ツルネ東綾」
わかりやすい道標ですね
あれ?待てよ、東綾???
これは何だ?
何か特別な意味があるのかな?

1/19 10:58

取付に到着
何とも古い道標だね
歴史を感じるよ

1/19 10:59

ツルネ東稜取付
ここからはじまります

1/19 11:00

樹林帯へ突入!
いきなりの急登

1/19 11:04

樹林帯の急登
ひたすら尾根通しに登る

1/19 11:07

基本的に尾根は狭い

1/19 11:10

1/19 11:11

朽ち果てた道標
それでも立派な目印です

1/19 11:13

ル-トは明瞭
トレ-スが残っている

1/19 11:19

赤テ-プの目印
頻繁に出てきます

1/19 11:27

とにかく登る
我慢、忍耐・・・
それしかない

1/19 11:37

ここは尾根が痩せているところ
もっと雪が付いたら難しそう

1/19 11:41

1/19 11:43

こんな道標もあります

1/19 11:49

まだまだひたすら登る

1/19 11:57

少し視界が開けてきた
トレ-スは消えてますね

1/19 11:57

お、あれは目指すツルネかな

1/19 11:58

キレット越しに
阿弥陀〜中岳〜赤岳

1/19 11:58

赤岳かっこいいなぁ
大天狗と小天狗を従えて堂々の山容
やっぱりこっちからの赤岳が
一番いいね

1/19 12:17

ツルネはまだかな

1/19 12:21

ハイマツが出てきた
もうツルネは近い

1/19 12:29

やっとツルネが見えてきた!

1/19 12:32

ツルネに到着
稜線に合流
風はさほど強くない
暖かい

1/19 12:33

お決まりの眺め
阿弥陀〜中岳〜赤岳

1/19 12:33

ルンゼはどうかな?
上部で少し雪がついたかな

1/19 12:33

登ってきたツルネ東稜を振り返る

1/19 12:34

これから向かう旭岳

1/19 12:34

甲府盆地の彼方に
ぼんやりと富士山

1/19 12:35

北ア

1/19 12:35

金峰山
手前に瑞牆山

1/19 12:36

甲武信かな?
山容からすると
三宝山〜甲武信〜木賊山
のような感じだけど

1/19 12:37

また赤岳

1/19 12:39

旭岳方面
トレ-スなし
まあ、人は少ないし
強風ですぐに消えちゃうので

1/19 12:44

おもいっきり吹き溜まっている
あるのは動物の足跡だけ
乗り越えていきます

1/19 12:54

こんな感じのル-トです

1/19 13:08

吹き溜まっているところは
60cm〜70cmくらいかな
膝上くらい

1/19 13:10

ここも吹き溜まっている

1/19 13:10

ギボシ

1/19 13:10

編笠と奥に富士見パノラマスキ-場

1/19 13:12

旭岳
地獄谷側に滑落したらヤバいよ

1/19 13:12

地獄谷を見下ろす

1/19 13:13

手前がツルネ東稜
奥に天狗尾根
さらに奥には
真教寺と県界の尾根が
見えている

1/19 13:15

旭岳の夏道はピ-クを巻く
でもちょっと嫌な感じがするので
この上の稜線上を行く

1/19 13:17

岩がむき出しの狭い稜線上を
下降する

1/19 13:25

旭岳
狭い稜線上を下降しました

1/19 13:28

何の足跡かな?
とにかく人の足跡は
ありません

1/19 13:30

雪は全く付いてませんね
これを登れば権現は目の前

1/19 13:31

やっとゲンジバシゴが見えてきた
ちょっとわかりづらいかな

1/19 13:34

今冬3度目のゲンジバシゴ

1/19 13:37

ゲンジバシゴを登りきって
ここが最後の登り

1/19 13:40

権現の山頂とギボシへの分岐
ここから右に見えている分岐まで
わずかな距離ですが大変でした
膝上までのプチラッセルです

1/19 13:45

ギボシと権現小屋

1/19 13:48

権現岳
今日は暖かい
風もたいしたことない

1/19 13:59

ここまで来ると
横岳と硫黄岳が姿を表します

1/19 14:00

赤岳
雪雲かな?
西から少しずつ
流れてきた
そろそろ降り出すかな

1/19 14:00

蓼科山
雪少ないね

1/19 14:00

再び地獄谷を見下ろす

1/19 14:01

南アはすっかり雪雲に
覆われてしまった
もう降り出してるかな

1/19 14:01

権現岳山頂直下
ここで休憩
いつもは風が強いが
今日は無風
こんなのは初めて
いよいよ雪がちらつき始めた

1/19 14:11

権現の下り
相変わらずトレ-スなし
問題はありません

1/19 14:11

三ツ頭

1/19 14:14

1/19 14:16

こんなに地面が露出してます

1/19 14:19

こんなにハイマツが出ちゃってる
まだまだ
これからだね

1/19 14:27

権現と三ツ頭との鞍部
1月2日ここで幕営しました

1/19 14:38

三ツ頭から
権現〜阿弥陀〜中岳〜赤岳
いい眺めだね

1/19 14:50

前三ツ頭

1/19 14:50

甲斐駒も降ってるだろうな
黒戸尾根はどうかな・・・
楽しみだなぁ〜

1/19 15:05

今日は登山者とは遭遇せず
唯一、カモシカを発見

1/19 15:14

前三ツ頭からの下り
所々地面が露出

1/19 15:59

全く雪なし

1/19 16:28

天女山入口ゲ-ト

1/19 16:31

八ヶ岳横断道路
駐車場まで車道歩き
雪はまだちらついている程度

1/19 17:29

降り続く雪のなか
帰ってきました
この後、本格的な降雪に
なりました

撮影機器：

OLYMPUS Tough TG-810 オリンパス

感想

sirius

初めての八ツ東面バリエ-ションル-ト。
といってもル-トは明瞭で道標と赤テ-プが随所に配されており
導かれるがままに自然にツルネへ登り詰めることが出来ます。
そういう意味ではバリエ-ションル-トの入門コ-スといった方が
いいかもしれません。
特にクライミング的要素もなく難しいことはありません。
実際には稜線からの下降路として利用されることが多いそうです。

その「ツルネ東稜」ですが、一言でいうと「狭い尾根をひたすら急登」
につきます。それでも私の足で2時間切るくらいですから積雪の少ない
今の時期ならそれほど苦にならないですね。
でも積雪がもっと増えたらどうでしょうか。
チャンスがあれば再訪してみたい。

実は今回の「ツルネ東稜」は岳人2月号で紹介されていたル-トでした。
それを見てすぐに行きたくなってしまいました。
南岸低気圧が近づく直前で何とかお天気がもってくれたのが良かったです。
終日、誰とも出逢わず、本当に静かな山歩きができました。
八ツというと「西面」の印象が強いのですが静かな山を楽しむには断然
「東面」がもってこいですね。お薦めのル-トです。

次は出合小屋をベ-スに東面を代表するバリル-トとして人気の高い
「天狗尾根」に挑戦してみたいですね。

コメント

taka4

お疲れさまでした
siriusさんはじめまして、

ツルネからの周回お疲れ様でした。
昨年秋、私も歩いたんですが静かで良いコースですね。

近いうちに東面からどこかに登りたいと思っていますが、
これから本格的な積雪期になるため日帰りと泊まりとの判断が難しくなってきそうです。

あ、昨晩の降雪でまた積もったかな。

sirius

やっと雪が増えました
taka4さん、はじめまして。
ありがとうございます。

東面は本当に静かですね。
これからは日帰りはちょっと難しそうですね。
出合小屋で1泊して余裕をもって登るのがよさそうです。

北鎌行かれたんですね。それもクラシックル−トで。
羨ましいです。
今夏の目標にしているのですが。出来るかな。

また山行記録を拝見させていただきます。