権現岳
- GPS
- 08:06
- 距離
- 12.0km
- 上り
- 1,355m
- 下り
- 1,347m
コースタイム
6:07 天女山
6:25 天ノ河原
8:32 前三ツ頭
9:18 三ツ頭(9:29出発)
10:32 権現岳(10:53出発)
11:43 三ツ頭
12:07 前三ツ頭
12:51 標高1800m道標(13:04出発)
13:29 天ノ河原
13:41 天女山
13:56 天女山入口ゲート前駐車場
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
詳細は山梨県の道路規制情報をご確認ください。 県道620号線(天女山公園線)の通行規制情報 http://www.pref.yamanashi.jp/cgi-bin/kotsu/kisei_data.cgi?id=2662 |
コース状況/ 危険箇所等 |
1.登山口まで 登山口の天女山入口ゲートへは中央自動車道の長坂ICを降り、県道28号線を「天女山入口」交差点まで北上します。道幅の広い走りやすい県道で、「天女山」と書かれた交通案内板も要所要所に立てられています。長坂ICからゲートまでの間にはコンビニも数軒あり、食べ物の調達やトイレ利用など何かと便利。なお、ゲートから先、天女山の駐車場まで車道が延びていますが、この時期は冬季閉鎖中です。 ゲートの手前には駐車場があり、6台程度とめることができます。日曜日のAM4:00の到着で駐車場は既に満車。交差点の手前には比較的広い路肩があり、数台駐車してあったので、私もそちらに停めさせてもらいました。他にもゲートの手前など、周辺で十数台程度駐車できそうです。駐車場にはトイレ等ありません。 2.登山道 天女山入口ゲートの脇をぬけて、県道をわずか進んだところが登山道入口。道路の左手に木製の階段が延びています。ここから天女山までなだらかな登り。天女山の山頂には東屋や由来を記した案内板などが立てられていて、公園として整備されているようです。また、ここには公衆トイレもあります。山頂の先には天女山の広い駐車場があって、冬季閉鎖の解除される4月下旬以降は、ここまで車で来ることもできます。駐車場から広い遊歩道を15分ほど登ったところが天ノ河原。展望の開けた丘のような場所で、ベンチも置かれています。富士山や南アルプスも一望できる気持ちのいい所です。 天ノ河原から先は本格的な登山道。しばらくは林の中のほぼ平坦な道を進みます。途中、林が途切れて見通しの良い平坦地があり、前三ツ頭や三ツ頭、目的地の権現岳まで見渡すことができます。この辺りから登山道は雪の下に。所々アイスバーン状態になっていて不用意に足を乗せると滑ります。この平坦地を過ぎると徐々に傾斜がきつくなっていきます。ここから前三ツ頭まで樹林帯の急登。しばらく我慢の登りが続きます。「ここが一番きつい」の案内板が見えたら、前三ツ頭までもう少し。急坂をもうひと踏ん張りで前三ツ頭。 三角点のある前三ツ頭は展望に優れた小平坦地。韮崎方面の街並みを眼下に見下ろす高度感のある風景が広がります。富士山や屏風のように連なる南アルプスの展望も見事なもの。尾根の先に見えるピークが三ツ頭。ここからしばらく裸尾根を進み、再びシラビソの樹林帯に入って急坂を登ると三ツ頭の山頂につきます。三ツ頭からの景色は本当に素晴らしく、これまで山影に隠れていた権現岳、阿弥陀岳、赤岳が間近に望め、急登の疲れも吹き飛ぶような大迫力の風景が広がります。 三ツ頭から権現岳へは一度樹林帯の鞍部へ下り、そこから登り返すことになります。東側へ張り出した雪庇に近づき過ぎないように尾根を辿り、権現岳直下の大岩を避けるように岩の下部をトラバースして山頂へ。このトラバース個所ですが、かなりの急斜面に切られていて、足一つ分の幅しかない狭いステップなので、距離は短いながら通過には神経を使います。全体を通して特に要注意個所だと思います。権現岳は非常に狭い山頂。あまりゆっくりもできませんが、360°広がる雄大な景色を楽しむことが出来ます。 帰りは往路を辿って下山。特に迷うような個所はないと思いますが、天女山の山頂からは美し森方面へも道が分岐していますので、間違えないようにご注意下さい。 |
写真
感想
4月初旬の日曜日、高気圧のもたらす好天を狙って残雪の権現岳へ登ってきました。金曜日は遅くまで仕事があったので、土曜日ではなく日曜日に晴れるのは好都合。昔は23時に仕事を終えて、休む間もなく自宅を出発。登山口に早朝に着いてそのまま登山開始とかやっていましたが、最近はさすがに体がキツく、そんな無茶もだんだん出来なくなってきました。まあ、順調に年をとっているという事なのでしょうか。
当日は日曜日の0時過ぎに自宅を出発。早朝4時に登山口に到着しましたが、駐車場は既に満車。ゲート手前の路肩に数台停めてあったので私も並べて駐車させてもらいましたが、どうやら予想以上に多くの人が権現岳に登るようです。(なんと、この日のヤマレコが4報もある!) 明るくなってから準備を整え、出発したのは6時前。少し遅めのスタートです。
ゲートから天女山まではほぼ平坦な歩きやすい道。登山道の雪はすっかり融けていますが、木々が芽吹くのはまだまだ先といった感じ。冬枯れた林の中をのんびり進みます。今日は空気も澄んでいて、天女山の駐車場からは目指す権現岳の山頂がはっきり確認できます。ここから見ると権現岳までかなりの距離。
天女山からわずかの距離にある天ノ河原は見晴らしの良い丘のような場所で、正面に富士山や南アルプスが一望できます。今日はどの方向を向いても雲一つなく、ほっと一安心。予報通りの好天で、風も穏やか。こうなると最高の山歩きが保証されたようなもので、気持ちも一気に軽くなります。ただ、時々左足の付け根がチクチク痛むのが気になるところ。とは言ってもほんの軽い痛みで、この辺まではあまり心配していなかったのですが……。
天ノ河原を過ぎた辺りから登山道に雪がちらほら。登山口からほぼ平坦な道が続いていましたが、樹林帯の登りに入ると急に傾斜がきつくなってきました。ここでアイゼンを着用。アイゼンが効いて歩き易くはなったものの、ひたすらキツい登りが連続します。しかも、多少気になっていた程度の足の痛みがハッキリと意識されるように。左足を持ち上げるたびにズキッと鋭く痛みます。歩く速度に影響するほどではありませんが、一抹の不安を抱えての登山になってしまいました。とりあえず、足の痛みはだましだまし前三ツ頭へ。急坂の途中には「ここが一番きつい もう少しで前三ツ頭が見える」と書かれた案内板。実際のところ、ここまでもだいぶキツいし、ここから先もまだまだキツかったりするのですが、こういう案内板があると気持ち的にはかなり楽になります。案内板からもうひと踏ん張りで前三ツ頭に到着。
三角点のある前三ツ頭は展望の開けた尾根上の小平坦地。澄み切った空の下、たなびく雲海に浮かぶ富士山や屏風のように連なる南アルプスの山並みを一望。本当に絵になる光景です。小休止のあと、尾根の先にある三ツ頭目指して出発。シラビソの林の中に入ると再び登りが始まりますが、これまでの急坂に比べれば少し穏やか。相変わらず足は痛みますが、この程度ならなんとかなるかな? 森林限界を過ぎると視界が開け、そこからわずかな登りで三ツ頭に到着。山頂からの景色は本当に素晴らしく、これまで山影に隠れていた権現岳、阿弥陀岳、赤岳が間近に望め、急登の疲れも吹き飛ぶような大迫力の風景が広がります。他の方の山行記録など写真では見たことがありますが、実際目の前にすると圧倒されるような展望です。
ここでストックからピッケルに持ち替え。権現岳へは一度眼下の樹林帯に下り、そこから登りかえすことになります。林を抜けて山頂を見上げると、有名な山頂直下のトラバース個所が確認できます。山頂に3つ並んだ大岩を目指して最後の登り。これまでの急坂のせいか、だいぶ疲労感もありますが、ここまで来たら焦ることもない。一歩一歩確実に登っていくだけです。そしていよいよトラバース個所。下から見上げた時にはたいしたことなさそうに見えたのですが、実際に見てみると結構な急斜面に足一つ分の狭いステップが切られています。手掛かりもあまりないので、とにかくバランスを崩さないように慎重に通過。距離は短いですが、通り終えた時はさすがにほっとしました。そこから大きな岩のある山頂までわずかな登り。麓から4時間半、権現岳の山頂に到着です。
体を休めるようなスペースもほとんどない狭い山頂ですが、テルモスの熱いお茶を飲んでほっと一息。雪山には熱い飲み物が必需品です。山頂からは360°の大展望。北アルプス方面もすっきりとした青空の下。今日はどこの山へ登った人も最高の一日を過ごしたのではないでしょうか。他の方の山行記録を見て、いつか自分も登ってみたいと思っていた雪の権現岳。思っていた以上に素晴らしい山でした。
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