爺ヶ岳南尾根(東尾根から転進)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 11.0km
- 登り
- 1,537m
- 下り
- 1,541m
コースタイム
4月15日 7;50幕営地-8:15爺ヶ岳中峰-9:10爺ヶ岳北峰-10:20幕営地11:33-15:35柏原新道登山口-15:45扇沢
天候 | 1日目:雨(上部は雪) 2日目:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
<道の状況> ルート上特に危険個所はないが、ジャンクションピークまで南尾根の東側に雪庇あり。南峰直下の尾根は広いので視界不良時にルーファイ注意。南峰〜北峰間も東側の雪庇に注意。 <登山ポスト> 柏原新道登山口 <下山後の温泉> 大町温泉 薬師の湯 @600円。シャワー、ドライヤー、サウナ、露天あり 当日は旧館閉鎖中。 http://www2.plala.or.jp/yakushino-yu/ <食事> 勝味庵(穂高) ごはん、キャベツ、味噌汁おかわり自由 http://r.tabelog.com/nagano/A2005/A200501/20000456/ |
写真
感想
3年ぶりの残雪期北アルプス。会に入ってからはお初です。
当初は爺ヶ岳東尾根〜鹿島槍ヶ岳の予定でしたが、
土曜日は南岸低気圧の通過で前夜から夕方まで雨予報。
低気圧は予報より南側通過する様子だったので、後立山
方面なら、そこまでの悪天とはならないのではないか、
土曜日夕方からは天候回復が確実であったことも踏まえ、
金曜日中に現地(道の駅)入り。
ただ、ルートは、雪崩リスクなども考慮し、南尾根に変更。
ちょうど扇沢までのルートが開通していて助かりました。
で、土曜日は扇沢から雨。テンションは↓も明日の好天を
期待してスタート。尾根上は樹林帯ですが、やはり雨。
ビショヌレ。雪も深いので、早めにワカンを装着です。
尾根は地形図上「南尾根」と書いてある方ではなく、
柏原新道沿いの尾根をジャンクションピークまで登りピークを
目指すルート、基本は尾根沿いを忠実にたどる。
標高1,700m付近からは雨交じりの雪にに変わりましたが、
既に濡れていたので、なかなか厳しい。うっすら残るトレースも
雪で消え、吹き溜まりでは膝程度のラッセル。
ジャンクションピーク以降はラッセル量も多くなり、樹林が
少なくなる標高2,300m付近からは風も強くなり、視界も極端に
悪く、広い尾根ということもあり、コンパスでルートをセット
しながら、あるいは100m程度の間隔で立てられた竿を頼りに
しても、やや厳しい状態。
また、当日は、皆足取りも重く、ペース上がらず、たまたま
一番元気な私がモチ上げて頑張ることに。
標高2,300m付近、傾斜が急になるところで、ワカンからアイゼンに
変えて、登る。竿はなくなったので、コンパスとところどころみえる
岩と木の枝を頼りに。が、ほぼホワイトアウト状態で、地上と空の
区別がつかないことから、結構怖かった。
次こそは次こそはと高度を上げ、ようやく南峰のピーク。
ここでとりあえず握手。
で、本当は冷池山荘までの予定でしたが、この時点で15:00過ぎ。
まだまだ距離もあるし、ペースも大分鈍ってるし、そもそも
ほぼホワイトアウト状態で稜線上はもはやどこが道でどこが空かほぼ
分からないので、南峰から3分下ったところで、CLのKYPさんが
積雪の状態を見ながら、ビバークを決定。本当にナイスジャッジでした。
ここから1時間ほどかけて整地、テント設営を行い、ほっと一息。
濡れ&凍った衣類からようやく解放されました。
雪、風は19:00くらいまで続きましたが、その後は晴れ。大町の
夜景と星空を堪能できました。
翌日は朝から快晴。素晴らしい日の出と稜線上の360度の大展望の
お出迎え。鹿島槍、剱、立山の大展望、遠くには槍穂の稜線、
昨日の雪で白く染まった山々は眩いばかりに光り輝いていました。
当日は鹿島槍を諦め、爺ヶ岳中峰、北峰をピストン。積雪直後で
午前中とは言え雪の状態はよくありません。雪の下には岩や
ハイマツが隠れており、時に踏み抜き、時に岩で思うように
アイゼンをおけない中で慎重に。
一しきり遊んだ後、南峰直下まで戻りテントを撤収し、下山。
日帰りと思わしき登山者とすれ違いつつ、春の日差しを浴びながら
腐った雪と格闘を続け、ツボ足、アイゼン、わかんを試行錯誤しながら
装着し替えつつ、下山には4時間ほど。春山の良さと難しさをヒシヒシと
感じることとなりました。
雨に打たれながら登ることは低体温症のリスクが高く、もちろんそれを
意識しつつそれをどう管理するか(当日の風は予報を含めそれほど強くなかった)、
さらにほぼホワイトアウト状態の中での高度感やルートを失う感覚など
、その他春山の色々なファクターを実践的にこなすことができて
かなりためになった。
が、積雪直後の稜線の状態は決して良いものではなく、初心者を連れて
行く、というにはやや躊躇を覚えるルートでした(南峰までなら話は別)。
この点、今回は、ほぼ同じくらいのレベルのメンバー(と言ったら
失礼かもしれませんが)だからこそという部分はあります。
ともあれ、初日の苦労の甲斐あって、2日目に最高のご褒美をいただけた
山行となりました。
<爺ヶ岳からのパノラマ>
コメント
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行って良かったね!
2日目の天気がサイコ〜だ
あの写真、マジでいいショットです。
自分では多分、こうは撮れなかったと思います。
見習ってこれからはアンダー気味に撮るの抑えてみます。
ホント、雪山に久々に行きたくなりました。
大変だから行けないけど・・・
Moriyaさん
雨は難しいですね。
色んなものが凍り、そして融けました。
リスク管理が重要ですね。
すべては2日目の好天のため。
思い出深い山行になりました。
雪山の写真は難しいです。明るすぎ。
あの写真は、鹿島もツルギモ写ってませんが、
風の雰囲気が好きです。
ありがとうございます!
また雪山行きましょう!
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