北アルプス 燕岳〜大天井岳〜常念岳〜蝶ヶ岳 ファミリーテント泊縦走
- GPS
- 56:32
- 距離
- 32.9km
- 登り
- 2,840m
- 下り
- 2,776m
コースタイム
自宅3:00-5:45しゃくなげ荘登山者駐車場5:55-6:30中房温泉6:40-7:45第2ベンチ7:55-8:20第3ベンチ8:30-9:10富士見ベンチ9:20-10:00合戦小屋10:35-11:50燕山荘12:45-
13:15燕岳13:25-13:50燕山荘14:00-18:10大天荘キャンプ場
2日目
起床4:30-大天荘キャンプ場6:50-7:00大天井岳7:15-7:25大天荘キャンプ場7:40-
10:20常念小屋11:50-13:20常念岳13:35-17:50蝶槍18:00-18:40蝶ヶ岳ヒュッテキャンプ場
3日目
起床5:00-蝶ヶ岳ヒュッテキャンプ場7:00-11:15徳澤園12:30-14:30上高地河童橋15:00-15:12バスターミナル15:15-15:40しもまきドライブイン16:30-19:30自宅
天候 | 晴れ、曇り、雨、晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
自家用車は回送で沢渡大橋へ。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道は整備され特に問題ありません。 自家用車回送先の「しもまきドライブイン」は沢渡大橋バス停前で非常に都合が良い。 温泉も有り家族で汚れを落とした。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
2012年のメインイベントは家族全員での中房温泉〜燕岳〜大天井岳〜常念岳〜蝶ヶ岳〜上高地の2泊3日縦走だ。
Okateinは北アルプスが初めてで、また娘は北アルプスはおろか登山泊は初めてだ。
事前に他の山に何度か日帰りで登っている様子から思い切って決行した。
パ−ト、バイトの休みを1か月前から申告してもらい、装備を揃え準備した。
先週の好天がやや崩れ始めているようだが初日はその様子を感じさせない快晴となった。事前に安曇観光タクシーに連絡を取り、しゃくなげ荘登山駐車場での自家用車の沢渡への回送とジャンボタクシーを予約しておいたが予定通り待ち合わせできた。非常に良い対応で朝から気分が良い。5人乗車で60Lのバックパックでは普通のタクシーでは苦しい。(回送料:9000円、しゃくなげ荘から中房温泉:9150円)本日の重量は私:13kg、Okatein:8kg、Taka:11kg、
Ryou:11kg、Yuu:7kg。靴はTahoo。
中房温泉に着きいよいよスタートする。昨晩のバイトでRyouとYuuは寝不足だ。登山道はよく整備され問題無いが登山者が溢れて渋滞だ。先週の
燕山荘は600人の収容をオーバーして800人が集まったようだ。このコースは
老若男女に人気のコースだが人の多さに驚く。第1、2、3べンチと良い位置に休憩場所がある。富士見ベンチは文字通り富士山が良く見える。そうこうしているうちに合戦小屋に到着する。Ryouの寝不足の状態が良くない。燕山荘までは頑張るしかない。名物の波田産のすいかを皆で食べる。Okateinによれば波田産はプレミアらしい。塩と水分がとってもおいしい。すいかに塩を嫌っていたOkateinを一発で虜にした。(大きめの1/8カット:800円)
槍の穂先が木々の間から見え隠れする。今日の目的地の大天井岳の大天荘が彼方に見える。森林限界となり日差しが眩しい。サングラスと帽子が必需品だ。燕山荘に到着。人があふれベンチに座れるスペースは無い。山荘の際のスペースを陣取り
昼食にした。昼食は最近好評のざるそばだ。今日もおいしい。このあと荷物を置き
燕岳に向かうが寝不足のRyou、Yuuは置いていくことにした。
Takaも留守番で残る。約1時間昼寝するのが良い。Okateinと燕岳に向かう。
花崗岩が美しい。過去にも甲斐駒ケ岳や鳳凰三山地蔵岳など似た風貌の山があるが
花崗岩のオブジェの点在する様子は圧巻だ。イルカ岩、メガネ岩を見た。頂上からは予想していなかった立山と憧れの剣岳を初めて目にする事が出来て感激した。
いつかは登ってみたい。
子供たちは影になった涼しい小屋の際で爆睡している。留守番のSon1に通る登山者が口々に「気持ちよく寝ているね」と声をかけて行くので恥ずかしかったようだ。
目的地の大天荘に向かって出発した。RyouとYuuは見違えるように復活した。皆稜線を心地よく闊歩する。笑声が響く。東側の霧が暑い日差しを遮り心地よい。しかしバックパックの重みが次第に足に負担を掛ける。切通岩の前で
子供たちには先に行かせて上で休ませるようにした。Okateinのペースも上がらない。がんばれ!最後の登りが長く感じる。まだ日は沈まない。やっとの思いで到着した。Okateinと握手だ。日が落ちる前に急いでテントを張る。槍ヶ岳が夕日で美しい。
激走で自分の食欲が無い。皆はよく食べている。夜中に太腿裏が攣る。明日以降が思いやられるが軟膏とロキソニンで持ちこたえる。
2日目
快晴の朝を迎えた。気温13℃。槍穂のモルゲンロートが美しい。これを見たかった。テン泊者は皆起きてこれを見ている。拝んでいる者もいる。
食欲は戻った。安心だ。
荷物なしで大天井岳頂上に向かった。360°の大パノラマだ。とても心地よい。
いつまでもこのグリーン席に座っていたいものだ。
大天荘を1時間40分程遅れで出発する。荷物は元気が良いDaughterに多く持って貰うようにした。
朝日を浴びて稜線はフラットで爽快だ。槍ヶ岳の小槍がいつしか見えなくなった。常念小屋には予定より早く到着した。
ブルーベリーソフトアイスとりんごジュースがおいしい。山口の山岳部の高校生が
多く賑わっている。昼食をして聳える常念岳登頂に備える。昼食はパンに蜂蜜だ。
予定より2時間40分遅れで常念小屋を出発した。急峻な登りに案の定この荷物では堪える。
途中ライチョウ親子が姿を見せた。初めて雛を見た。ようやく霧の常念岳頂上に到着した。足がパンパンだ。
霧もあり急いで下山する。岩が急峻で嶮しい。予想外だ。Okateinの膝が黄色信号
を灯し始める。ペースが完全に落ちた。遅れても17時には着ける予定が大幅に狂い始める。大幅な遅れは過去に記憶が無い。また油断すると谷底のような場所も点在するので慎重に進まなくてならない。水が残り少なくなった。遠くに目的の蝶ヶ岳ヒュッテが見える。あと山を3個は越さないと着かない程遠くに見える。急な蝶槍を超えないといけない。あと3時間は掛かりそうだ。皆のモチベ−ションが急降下した。戻るに戻れない位置なので電波が届く小山の頂上からヒュッテにまず電話を掛けた。昨日の教訓から19時30分で小屋の売店が閉まっては水を確保できないので遅くなっても水をキープして欲しい旨をお願いし了承してもらった。これで遅くなっても小屋に着けば水を確保できる。安心した。次に元気が良いTakaにRyouと先に行き、バックパックは置いて水を持って戻ってきて欲しい事をお願いした。
彼らは状況から了承しクマ避けの鈴を付けて大急ぎで小屋に向かった。Okateinを支えながらYuuとゆっくり山荘に向かう。蝶槍は苦しいが何とか登り切った。
しばらく歩くとTakaの姿だ、戻ってきた。しかもポカリスエットを3本
もってきた。助かったと思った。ポカリを飲み干す。体から汗が噴き出す。旨い。
母ちゃんのバックパックをSon1が担いだ。40分後に蝶ヶ岳ヒュッテに到着だ
時間は18時40分で日暮れ間際だ。Takaに感謝し日暮れ前に急いでテントを作る事が出来た。
トラブルで何とも普段味わえない家族の連携を見る事が出来て微笑ましい。
3日目
一晩中雷鳴と雨音を聞きながらの就寝だったが、Ryouのテント場の場所取りが良く、非常に良く眠れた。(傾斜が緩やかで足が下にできる)
朝日は見る事が出来ない。雨が小降りになるのを見てテントの撤収をした。
今日はひたすら下りる。途中で母ちゃんの膝が効かなくなってきた。ペースが落ちる。皆でカバーして徳沢園まで下りた。昼食はここで取ることにした。
明神経由で上高地に到着した。
上高地からは発車寸前のバスに飛び乗り沢渡大橋まで向かう。
沢渡大橋のバス停前が自家用車の回送先に指定されたしもまきドライブインだった。
非常に便利で助かった。衣服が汗で臭く温泉に入った。400円/人で入らせてもらった。洗い場は3ヶ所程だが檜造り源泉掛け放しで気持ちが良い。
帰宅時重量:私13kg、Okatein9kg、Taka 11kg、Ryou 10kg、Yuu:7kg。
こうして初めてのファミリー縦走は幕を閉じた。
皆それぞれに思い出を刻んだと思う。
苦しい登りと待っていた絶景。
美しい花とそよかぜのやさしさ。
トラブル発生と家族の連携による対応。
Takaの機転を効かした対応と
就職内定の吉報が待っていた。おめでとう。
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