白馬岳主稜(敗退)
- GPS
- 07:28
- 距離
- 12.5km
- 登り
- 535m
- 下り
- 516m
コースタイム
- 山行
- 4:33
- 休憩
- 0:16
- 合計
- 4:49
- 山行
- 1:33
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 1:33
天候 | 1日目:雪 2日目:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
温泉の駐車場は利用不可。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
二股ゲートまでは雪少なく、車で入る分には問題なし。 |
その他周辺情報 | 八方の湯 グリンデル |
写真
感想
以前から狙っていた白馬岳主稜にチャレンジし、敗退。
ラッセルはいくらでも頑張る気だったが、長走沢のスノーブリッジがつながっておらず渡れなかった。
今回は代替を出していなかったのが最初の失敗。背景には気象判断の甘さがある。
土曜日、下界は晴れ予報だったが、北アルプス付近は偏西風の通り道になり、悪天傾向にあることから、日本海に気圧の谷ができてゴタテは荒れるという想定は数日前にできたはずだ。
そんな中でも、一縷の望みにかけて入山した。
また、知り合いパーティも同じ日程で入ることから、皆でラッセルすればつながるのではという期待もあった。
二股から猿倉間は9割雪。下部は道路が出ていた。
段々と雪が深くなり、ラッセルに。雪は降り続いている。
先行パーティは1時間ほど前に入っているはずなのに、トレースは埋まりかけている。
濡れながら深いラッセルを続けて猿倉に着くと、先行していた知り合いパーティが雪洞を掘っていた。雪が深くて早々に諦めたとのこと。
少し会話した後、我々は2人で進む。猿倉からは完全にトレースはないが、白馬尻までは届くだろうと思っていた。
長走沢。橋はなく、スノーブリッジがつながっていなかった。
過去の記録で長走沢敗退を見ていなかったので、ここはノーマークだった。
水深は浅いので渡れないことはないが、一歩踏み外すと濡れてしまいそう。辛うじて雪を伝って渡れそうなところはあったが帰りが困難になりそう。
土日の悪天候を考えるとリスクを取ることが良いとは思えなかったため、悔しいがここで敗退とした。
また、長走沢までの短い区間でもデブリがあったし、上部のブロック崩壊が怖い箇所が5箇所ほど見受けられたので、雪崩は要注意であった。
猿倉に戻り、友人パーティの雪洞で楽しく夜まで宴会をさせてもらった。
僕らは別の雪洞で。想定外の2週連続雪洞泊。
僕は、寒いけど、テントの方が好きだ。
翌朝は風があるが快晴。撤収して皆で下山。
二股にはたくさんの車が止まっていた。八方北面を滑るパーティも多いのだろう。
昼までは稜線が見えていたが風はかなり強そうだった。
長走沢さえ越えていれば行けたかもしれないな。
往路の車で聞いた、相方の先輩が言っていたという、「山との間合いの取り方が大事。何年かけて挑戦しても行けないこともある。」という趣旨の言葉を思い返すと、決して無駄な撤退ではなかった。今回のlessons learntは多かった。
1)気象判断が甘かった。高層天気図を毎日眺めているのに、主稜の計画一本しか出さなかったのは計画が甘い。思考が浅い。
2)雪と雪崩についての理解が深まった。今まではただのお勉強に近かったが、どうなると不安定性が増すのか?今回の日程の白馬山域はどんなリスクがあるか?というのを約1週間前から真剣に考えることができた。
3)雪稜登山の装備は最適化できた気がする。
4)地形図はもっとよく眺めないといけない。よく観察していれば、長走沢の徒渉は想定できたかも。今回白馬尻より下部の地形図はちゃんと見ていなかった。
5)地場の人の声を聞く。別パーティの知り合いは今期白馬に住み込んでいたためか、情報のアンテナ感度が高かった。
敗退。
白馬尻までも届かず。
長走沢は渡渉となるので注意。
そこまではトレースつけておきました。
来週入るパーティガンバです。
とりあえず詳細
天候良くなさそうだが、とりあえず1日目白馬尻まで行って判断しようということでスタート。
二股から最近積もったふかふか雪ラッセル。
降雪がひどくて消えかけてるが猿倉までは先行トレースがあったので、楽させてもらう。
猿倉で既に撤退を決めた先行パーティと会う。先に進むとノートレースでラッセルになる。
それでも白馬尻までは届くだろといったペースで進めていたが、長走沢の渡渉ポイントでスノーブリッジが繋がっていないことが判明。夏のような橋もない。上流側も確認したが、繋がっている箇所はないことを確認した。予想外の渡渉になる。
飛び石なし、濡れることは必至ぽいが水量は少なそうだったので、ゴミ袋に足突っ込むか、裸足で渡渉すれば突破できないことはなさそう。
だが、全然降り止まない雪、そこからでもわかるその先の爆風具合、白馬尻〜取り付きまでの雪崩リスク、それらのネガディブ要因をひっくるめて、敗退可能性が高いのに行くべきなのか。相方と話した結果、そこで敗退を決めた。
その後は猿倉まで戻って、雪洞掘って、別パーティと雪洞宴会して泊まって終了。
宴会楽しかった。
次の日は午前中天気良さそうだったがやっぱり風は強そうだった。
敗退判断は間違ってなかったと思う。
リスクが高い中に別要素が加わってくる時は登れない時だ。
でも、行けなかったのか、ベストを尽くしたのかと言われると疑問が残ってしまった。
悔しいな、またリベンジしなくては。
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