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Yamareco

記録ID: 229495
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白山

1日で行く 白山連峰全山縦走(銚子ヶ峰〜三ノ峰〜別山〜白山〜妙法山〜野谷荘司山〜三方岩岳)

2012年09月29日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
10
2〜3泊以上が適当
GPS
16:46
距離
40.6km
登り
3,705m
下り
3,259m
歩くペース
とても速い
0.60.7
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

0:15 石徹白登山口
2:12 銚子ヶ峰
4:00 三ノ峰
5:08 別山
6:08 南竜山荘
8:41 御前峰
9:15 中宮道分岐
12:21 ゴマ平避難小屋
14:33 妙法山
15:44 野谷荘司山
16:34 三方岩岳
17:05 三方岩岳駐車場
天候 曇りときどき晴れ
過去天気図(気象庁) 2012年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車
コース状況/
危険箇所等
・美濃禅定道
比較的歩かれているようです。
岩場は少なく、ただひたすら歩くという感じです。
一部、笹が深いところもありますが、膝くらいまで。

・中宮道(白山〜ゴマ平避難小屋)
草刈も行われていて、ある程度整備されています。
多少のアップダウンはありますが、比較的緩やかな道です。

・北縦走路(ゴマ平避難小屋〜三方岩岳)
道はそこそこ荒れてます。
アップダウンが激しく、かなり体力を消耗します。
両手を使わないと登れない個所もいくつか。
熊に注意。北縦走路全般にわたって5、6個所、真新しいフンを確認しました。

・水場
水呑釈迦堂=細いながらも出ていました。1L汲むのに1分くらい。
ゴマ平避難小屋=北縦走路を50mほど進んだところ。水量豊富です。
南竜山荘、室堂でも水が補充できます。

・白山連峰の定義
白山連峰の定義は諸説あるようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E5%B1%B1%E9%80%A3%E5%B3%B0
ウィキペディアによると、広義の白山連峰は、南の一ノ峰から北の笈ヶ岳までとなります。
笈ヶ岳は残雪期にしか登れないので省くとして。
銚子ヶ峰から三方岩岳までの区間で全山縦走としました。
28日14時。
長良川鉄道の終点、北濃駅。
新幹線の遅れでバスに接続できず。
次のバスは4時間後。
ここで途方に暮れる。
2012年09月28日 13:54撮影 by  PX , RICOH
1
9/28 13:54
28日14時。
長良川鉄道の終点、北濃駅。
新幹線の遅れでバスに接続できず。
次のバスは4時間後。
ここで途方に暮れる。
29日0:15、登山スタート。
美濃禅定道を行きます。
2012年09月29日 00:15撮影 by  PX , RICOH
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9/29 0:15
29日0:15、登山スタート。
美濃禅定道を行きます。
いとしろ大杉。
かなり大きな杉の木でした。
しかし、深夜なので写真は撮れず。
2012年09月29日 00:23撮影 by  PX , RICOH
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9/29 0:23
いとしろ大杉。
かなり大きな杉の木でした。
しかし、深夜なので写真は撮れず。
1kmごとに「登山口より○km」の表示があります。
これ、目安になるのでけっこう便利です。
2012年09月29日 01:04撮影 by  PX , RICOH
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9/29 1:04
1kmごとに「登山口より○km」の表示があります。
これ、目安になるのでけっこう便利です。
おたけり坂。
叫ぶくらいの急坂。
ってほどではないような。
2012年09月29日 01:10撮影 by  PX , RICOH
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9/29 1:10
おたけり坂。
叫ぶくらいの急坂。
ってほどではないような。
神鳩ノ宮避難小屋に到着。
この近くにも水場があるようですね。
2012年09月29日 01:34撮影 by  PX , RICOH
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9/29 1:34
神鳩ノ宮避難小屋に到着。
この近くにも水場があるようですね。
泰澄大師が母親を閉じ込めたという母御石。
その昔、女人禁制の山だったとか。
2012年09月29日 01:59撮影 by  PX , RICOH
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9/29 1:59
泰澄大師が母親を閉じ込めたという母御石。
その昔、女人禁制の山だったとか。
銚子ヶ峰。
昼間なら、きっと絶景が見られることでしょう。
2012年09月29日 02:14撮影 by  PX , RICOH
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9/29 2:14
銚子ヶ峰。
昼間なら、きっと絶景が見られることでしょう。
満月の二日前。
とても明るく、安全にナイトハイクができます。
2012年09月29日 02:17撮影 by  PX , RICOH
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9/29 2:17
満月の二日前。
とても明るく、安全にナイトハイクができます。
一ノ峰。
2012年09月29日 02:48撮影 by  PX , RICOH
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9/29 2:48
一ノ峰。
二ノ峰。
2012年09月29日 03:18撮影 by  PX , RICOH
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9/29 3:18
二ノ峰。
水呑釈迦堂。
ここで水場に下りました。
細いながらも、ちゃんと出てました。
2012年09月29日 03:33撮影 by  PX , RICOH
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9/29 3:33
水呑釈迦堂。
ここで水場に下りました。
細いながらも、ちゃんと出てました。
三ノ峰避難小屋。
とりあえず、入り口の写真だけ。
2012年09月29日 03:53撮影 by  PX , RICOH
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9/29 3:53
三ノ峰避難小屋。
とりあえず、入り口の写真だけ。
三ノ峰に到着。
振り返ると、ライトの光が点々と。
福井県側の上小池から登ってくる人たちですね。
2012年09月29日 04:00撮影 by  PX , RICOH
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9/29 4:00
三ノ峰に到着。
振り返ると、ライトの光が点々と。
福井県側の上小池から登ってくる人たちですね。
ここまで、登山口から9km来ました。
2012年09月29日 04:01撮影 by  PX , RICOH
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9/29 4:01
ここまで、登山口から9km来ました。
そして別山へ。
風が強くなってきました。
御来光を待とうかと思いましたが。
寒いので先へ進みます。
2012年09月29日 05:07撮影 by  PX , RICOH
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9/29 5:07
そして別山へ。
風が強くなってきました。
御来光を待とうかと思いましたが。
寒いので先へ進みます。
おっ、少し明るくなってきた。
2012年09月29日 05:08撮影 by  PX , RICOH
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9/29 5:08
おっ、少し明るくなってきた。
南竜まで4.2kmですね。
2012年09月29日 05:20撮影 by  PX , RICOH
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9/29 5:20
南竜まで4.2kmですね。
さらに明るさを増していきます。
2012年09月29日 05:34撮影 by  PX , RICOH
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9/29 5:34
さらに明るさを増していきます。
天に向かってレーザービームが。
太陽柱現象です。
初めて見ました。
2012年09月29日 05:37撮影 by  PX , RICOH
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9/29 5:37
天に向かってレーザービームが。
太陽柱現象です。
初めて見ました。
ちょいアップで。
この現象は、5分ほどで消えてしまいます。
2012年09月29日 05:38撮影 by  PX , RICOH
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9/29 5:38
ちょいアップで。
この現象は、5分ほどで消えてしまいます。
なんとも表現できない色合いに。
薄曇りの天気が幸いしました。
2012年09月29日 05:40撮影 by  PX , RICOH
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9/29 5:40
なんとも表現できない色合いに。
薄曇りの天気が幸いしました。
あと、もうちょっと。
2012年09月29日 05:42撮影 by  PX , RICOH
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9/29 5:42
あと、もうちょっと。
燃えてます。
2012年09月29日 05:50撮影 by  PX , RICOH
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9/29 5:50
燃えてます。
御来光。
別山の陰から。
2012年09月29日 05:50撮影 by  PX , RICOH
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9/29 5:50
御来光。
別山の陰から。
これから歩く、白山への稜線。
2012年09月29日 05:57撮影 by  PX , RICOH
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9/29 5:57
これから歩く、白山への稜線。
南竜への下り。
浮石が多く、意外と時間がかかります。
走ると危険です。
2012年09月29日 06:17撮影 by  PX , RICOH
1
9/29 6:17
南竜への下り。
浮石が多く、意外と時間がかかります。
走ると危険です。
南竜山荘が見えてきました。
しかし、ここからが意外と長い。
2012年09月29日 06:17撮影 by  PX , RICOH
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9/29 6:17
南竜山荘が見えてきました。
しかし、ここからが意外と長い。
山頂付近は、いい感じの紅葉です。
薄曇りなので、ぼんやりとした写真になってしまった。
2012年09月29日 06:47撮影 by  PX , RICOH
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9/29 6:47
山頂付近は、いい感じの紅葉です。
薄曇りなので、ぼんやりとした写真になってしまった。
山荘の横を通って、トンビ岩コースへ。
2012年09月29日 07:02撮影 by  PX , RICOH
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9/29 7:02
山荘の横を通って、トンビ岩コースへ。
トンビ岩を通過。
2012年09月29日 07:40撮影 by  PX , RICOH
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9/29 7:40
トンビ岩を通過。
室堂まで来ました。
神社で安全祈願をします。
2012年09月29日 08:15撮影 by  PX , RICOH
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9/29 8:15
室堂まで来ました。
神社で安全祈願をします。
山頂はもうすぐ。
2012年09月29日 08:15撮影 by  PX , RICOH
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9/29 8:15
山頂はもうすぐ。
御前峰に到着。
山頂は風が強い。
2012年09月29日 08:43撮影 by  PX , RICOH
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9/29 8:43
御前峰に到着。
山頂は風が強い。
振り返るとこんな絶景。
2012年09月29日 08:44撮影 by  PX , RICOH
4
9/29 8:44
振り返るとこんな絶景。
ここからお池めぐりです。
2012年09月29日 08:44撮影 by  PX , RICOH
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9/29 8:44
ここからお池めぐりです。
こっちは剣ヶ峰。
危険につき登山禁止だそうです。
2012年09月29日 08:44撮影 by  PX , RICOH
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9/29 8:44
こっちは剣ヶ峰。
危険につき登山禁止だそうです。
こちらは大汝峰。
2012年09月29日 08:44撮影 by  PX , RICOH
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9/29 8:44
こちらは大汝峰。
翠ヶ池。
端から水がこぼれ落ちそう。
2012年09月29日 09:04撮影 by  PX , RICOH
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9/29 9:04
翠ヶ池。
端から水がこぼれ落ちそう。
これは何池だったかな。
他の池も撮りましたが、割愛。
2012年09月29日 09:10撮影 by  PX , RICOH
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9/29 9:10
これは何池だったかな。
他の池も撮りましたが、割愛。
ハイマツ帯の向こうに、大汝峰が見えます。
2012年09月29日 09:12撮影 by  PX , RICOH
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9/29 9:12
ハイマツ帯の向こうに、大汝峰が見えます。
時間の関係で大汝峰はパス。
中宮道を行きます。
2012年09月29日 09:15撮影 by  PX , RICOH
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9/29 9:15
時間の関係で大汝峰はパス。
中宮道を行きます。
どっちを向いてもいい景色。
2012年09月29日 09:21撮影 by  PX , RICOH
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9/29 9:21
どっちを向いてもいい景色。
ヒルバオ雪渓の残骸。
登山道上には雪はありません。
2012年09月29日 09:44撮影 by  PX , RICOH
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9/29 9:44
ヒルバオ雪渓の残骸。
登山道上には雪はありません。
振り返るとこんな景色。
2012年09月29日 09:44撮影 by  PX , RICOH
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9/29 9:44
振り返るとこんな景色。
どの方角を向いても絵になります。
2012年09月29日 09:45撮影 by  PX , RICOH
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9/29 9:45
どの方角を向いても絵になります。
中宮道は、なかなか気持ちのよい縦走路です。
2012年09月29日 10:12撮影 by  PX , RICOH
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9/29 10:12
中宮道は、なかなか気持ちのよい縦走路です。
こんな道が延々と続きます。
2012年09月29日 10:15撮影 by  PX , RICOH
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9/29 10:15
こんな道が延々と続きます。
お昼寝したくなるような平原も。
2012年09月29日 10:25撮影 by  PX , RICOH
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9/29 10:25
お昼寝したくなるような平原も。
前方に見えるのは、三方崩山かな。
本当に崩れてますね。
2012年09月29日 10:31撮影 by  PX , RICOH
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9/29 10:31
前方に見えるのは、三方崩山かな。
本当に崩れてますね。
ん、地獄覗き?
2012年09月29日 10:52撮影 by  PX , RICOH
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9/29 10:52
ん、地獄覗き?
ここからは、地獄峰の景観が見えます。
2012年09月29日 10:52撮影 by  PX , RICOH
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9/29 10:52
ここからは、地獄峰の景観が見えます。
縦走路の脇には、ナナカマドの実が大量に。
あとで、これが問題を引き起こすことに。
2012年09月29日 10:54撮影 by  PX , RICOH
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9/29 10:54
縦走路の脇には、ナナカマドの実が大量に。
あとで、これが問題を引き起こすことに。
ゴマ平避難小屋。
二階建てです。
すぐ近くに水場もあります。
水量豊富でした。
2012年09月29日 12:27撮影 by  PX , RICOH
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9/29 12:27
ゴマ平避難小屋。
二階建てです。
すぐ近くに水場もあります。
水量豊富でした。
中はとてもキレイ。
2012年09月29日 12:16撮影 by  PX , RICOH
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9/29 12:16
中はとてもキレイ。
ここから北縦走路に入ります。
道はそこそこ荒れてます。
2012年09月29日 12:19撮影 by  PX , RICOH
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9/29 12:19
ここから北縦走路に入ります。
道はそこそこ荒れてます。
道のど真ん中にこんなのが。
2012年09月29日 12:28撮影 by  PX , RICOH
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9/29 12:28
道のど真ん中にこんなのが。
鉄の橋。
いまにも崩れそう。
2012年09月29日 13:15撮影 by  PX , RICOH
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9/29 13:15
鉄の橋。
いまにも崩れそう。
右、人間?
左、熊?
いや、違いますね。
右、後足
左、前足
もちろん熊の。
2012年09月29日 13:17撮影 by  PX , RICOH
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9/29 13:17
右、人間?
左、熊?
いや、違いますね。
右、後足
左、前足
もちろん熊の。
妙法山に到着。
2012年09月29日 14:21撮影 by  PX , RICOH
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9/29 14:21
妙法山に到着。
狭いです。
2012年09月29日 14:36撮影 by  PX , RICOH
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9/29 14:36
狭いです。
山頂からの景色はこんな感じ。
2012年09月29日 14:22撮影 by  PX , RICOH
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9/29 14:22
山頂からの景色はこんな感じ。
もうせん平。
2012年09月29日 15:20撮影 by  PX , RICOH
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9/29 15:20
もうせん平。
山と高原地図では水場のマークがありますが。
この池の水を飲む勇気はありません。
2012年09月29日 15:19撮影 by  PX , RICOH
4
9/29 15:19
山と高原地図では水場のマークがありますが。
この池の水を飲む勇気はありません。
眼下に見えるのは、鳩谷ダム湖でしょうか。
この後、熊その一に遭遇。
2012年09月29日 15:24撮影 by  PX , RICOH
4
9/29 15:24
眼下に見えるのは、鳩谷ダム湖でしょうか。
この後、熊その一に遭遇。
野谷荘司山に到着。
2012年09月29日 15:46撮影 by  PX , RICOH
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9/29 15:46
野谷荘司山に到着。
山頂はこんな感じ。
2012年09月29日 15:46撮影 by  PX , RICOH
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9/29 15:46
山頂はこんな感じ。
きたなくて申し訳ない。
まだ新しい熊のフンです。
この先で、熊その二に遭遇。
2012年09月29日 15:50撮影 by  PX , RICOH
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9/29 15:50
きたなくて申し訳ない。
まだ新しい熊のフンです。
この先で、熊その二に遭遇。
白山連峰全山縦走、最後の山。
三方岩岳に到着。
もうすぐ日没です。
長かった。
2012年09月29日 16:42撮影 by  PX , RICOH
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9/29 16:42
白山連峰全山縦走、最後の山。
三方岩岳に到着。
もうすぐ日没です。
長かった。
30日朝。
白川郷からバスで高山に移動。
2012年09月30日 06:55撮影 by  PX , RICOH
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9/30 6:55
30日朝。
白川郷からバスで高山に移動。
宮川朝市はにぎわってました。
2012年09月30日 08:42撮影 by  PX , RICOH
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9/30 8:42
宮川朝市はにぎわってました。
ゆっくりと高山市内観光。
しかし、台風で帰りの便が。
2012年09月30日 10:07撮影 by  PX , RICOH
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9/30 10:07
ゆっくりと高山市内観光。
しかし、台風で帰りの便が。
撮影機器:

感想

28日(金)
遅い夏休みがとれたので、白山へ。
以前から計画していた、全山縦走を実行します。

三ノ峰避難小屋を利用して、一泊二日で行くつもりでした。
が、新幹線の遅れでバスに接続できず。
北濃駅で途方に暮れる。

急遽、予定変更です。
登山口の東屋で仮眠をとって、ナイトハイク。
30日は台風直撃なので、29日中に下山が絶対条件。
これしか手がありません。
※公式には、白山での夜間登山は制限されています。

北濃駅から石徹白登山口まで歩きます。
相当な距離ありますが。
途中、親切な方に車に乗せてもらったりして、18時に登山口到着。
約6時間、仮眠をとりました。

29日(土)0:10。
満月の二日前。
月明かりは充分。
美濃禅定道を行きます。

銚子ヶ峰、一ノ峰、二ノ峰、三ノ峰と、順調に進んでいきます。
歩きやすい道。
途中、草原などもあって、明るいときに縦走したら楽しいでしょう。

三ノ峰からは、ライトの光が点々と見えていました。
福井県側の上小池から登ってくるようです。
御来光登山ですね。
2時スタートというところでしょうか。

別山には5時頃到着。
ほぼ予定通り。
順調です。
しかし、風が強い。
じっとしてると寒いので、先に進みます。

御来光は、御舎利山と油坂の頭の中間くらいの地点。
その前に、すごい景色に出くわしました。
一筋の光が、真上に向かって伸びていきます。
いったい、何が起こっているんだ?

太陽柱現象。
まさにそれです。
神秘的な光景に、ただ立ち尽くすのみ。

太陽が昇るにつれ、空の色は刻々と変化していきます。
薄い雲に反射して、絶妙の色合いを演出してくれました。
こういう光景を見られるのが、ナイトハイクの醍醐味ですね。

真っ赤に燃える稜線上を歩いて、南竜山荘へ。
ここでやっと人に会いました。

室堂でトイレと食事休憩。
そして御前峰へ。
山頂からの絶景を楽しんだ後、お池めぐり。
定番コースですね。

ふと時計を見ると、予定よりちょっと遅れています。
ゆっくりと楽しみすぎましたか。
風も強いので、大汝峰はパスして中宮道へ。
ここも快適な縦走路です。
一人、すれ違いましたが、それ以外は誰にも会いません。

ちょっと飽きてきた頃に、ゴマ平避難小屋に到着。
時間は12:20。
このペースなら、日没までには下山できるでしょう。
そして北縦走路へと進みます。

これが大変でした。
ほとんど人が通らないのでしょう。
道はちょっと荒れてます。
さらに獣の気配が。
雰囲気で、なんとなく「出そう」というのが分かります。

しばらく行くと、やっぱりありました。
大きなフン。
まだ新しい。
間違いなく熊です。
この先、いくつも見かけることに。

妙法山を過ぎて、しばらく行ったあたり。
ほんの数十メートル先。
藪の中から現れました。
熊です。
鈴の音に気づいたらしく、登山道を逃げて行きます。

さて、困りました。
熊が逃げた先って、これから行く方向なのですが。

避難小屋まで戻ろうか。
いや、今から戻ると日没を過ぎてしまいます。
それに、別の熊に出くわす可能性もありそう。

意を決して先に進みます。
鈴を手に持ち、打ち鳴らしながら、ゆっくりと。
強烈な獣のにおい。
藪の中から、こちらの様子を伺っているのでしょう。
なんとかやり過ごすことが出来ました。

15:44。
野谷荘司山に到着。
時間的に、全山縦走は厳しくなってきました。
ここから鶴平新道を通ってエスケープできます。
それなら、17:30頃には下山できるはず。
残念ながら、三方岩岳はあきらめるしかありません。

分岐から鶴平新道へ進もうとした途端。
右前方の藪の中に、何かいます。
大型動物。
死角になっているので姿は見えません。
バリバリと、木の実を食べる音が聞こえてきます。
どう考えても熊です。
一日に二頭も出会うとは。

さっきと同じ要領で、鈴を打ち鳴らしました。
しかし、まったく逃げる気配はありません。
もう一度鈴を鳴らします。
と、「ウーッ」と威嚇する声が。
この熊はヤバイ。

熊にも、色んな性格があるはずです。
臆病なヤツ、好奇心旺盛なヤツ、攻撃的なヤツ。
どうやら、後者に出くわした模様。
食事を邪魔されて怒っているのでしょう。
これ以上近づくのは危険です。

エスケープルートはあきらめて、三方岩岳へ向かうしかありません。
結果的に、全山縦走する羽目に。

16:34。
三方岩岳に到着。
ここからの下山路は、CT3時間。
50%で駆け抜けても、18時は超えてしまいます。
なんか、3頭目の熊に出会いそうな予感もするし。

幸いなことに、もうひとつのエスケープルートがあります。
白山スーパー林道の駐車場に下りる道です。
これならCT30分。

ただ、ひとつ問題が。
白山スーパー林道は、歩行者通行禁止なのです。
駐車場に下りても、そこから先に進めません。
タクシーを呼ぶことは可能ですが。

とりあえず下りてみました。
と、駐車場に止まっている車が。
ここはもう、全力でヒッチハイクです。
交渉成功。
トイレで速攻で着替えてから、白川郷まで乗せてもらいました。
本当に助かりました。

ゆっくりと温泉に入って。
さて、今日も野宿です。
道の駅のベンチでごろ寝。
後から、バイクで日本縦断をしてるという学生もやってきて。
まあ、楽しい野宿となりました。

30日(日)
早朝からバスで高山へ移動。
丸一日かけて高山市内見物です。
問題は帰り。
台風の影響で、特急は早々に運行中止。
新幹線もストップ。

しかし、どういうわけか高速バスは通常運行していました。
新宿行きのバスは、1時間遅れで到着。
新幹線を使っていたら、その日のうちには帰れないところでした。



今回は、運が良かったこと、運が悪かったこと、それぞれ半々くらいありました。
色々ありすぎて疲れました。

熊は、ナナカマドの実を求めて、登山道付近まで登ってきたようです。
紅葉が進んで、もう少し低い高度で実が採れるようになれば、遭遇の確率も低くなるでしょう。

にしても、白山。
楽しい山でした。
来年は別ルートで。
まったりテン泊にしておきます。

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コメント

凄いですね
Westmalleさん 初めまして

地元では数年前から「白山神駆道」とネーミングされていますが、登山口と下山口へのアクセスが悪いので、なかなか行けないです。

遠方からのチャレンジは気力と体力と凄いですね。

私もいつかはチャレンジしてみたいですけど2日必要かな?
2012/10/3 8:15
波乱万丈ですね
Westmalleさん こんにちは。
色々な意味でハードな山行でしたね

>ここはもう、全力でヒッチハイクです。
私はそもそもヒッチハイクなるものをやったことは無いのですが、全力で交渉とはさらに想像もつかないですね
うんと言うまで引き下がらないという事でしょうか

クマとの遭遇、ご無事で何よりでした
2012/10/3 8:36
2回にびっくり
westmalleさん、こんにちは。

westmalleさんのレコの場合、もうコース取り、距離、時間には
驚きませんが今回は熊遭遇2回には超びっくりです。
でも、地図では小さすぎてよく分らないので、地形図で
みています。

やはり強い獣臭がするんですね。
ご無事でなによりでした。
2012/10/3 11:25
hakusan319さん、初めまして。
コメントありがとうございます。

石徹白の登山口は、特にアクセスが大変ですね。
東京からだと、片道8時間かかってしまいます。

美濃禅定道。
人が少ない分荒れているかと思いましたが、しっかりと整備されていて。
歴史もあって、地元の方に愛されてる道なのだなぁ、と思いました。

hakusan319さんの山行記録を拝見すると、白山は相当な回数登ってらっしゃるのですね。
今度登るときは、参考にさせていただきます。
2012/10/3 17:04
kohi-さんこんばんは。
全力でヒッチハイク。
それはもう、精一杯演技することです!
何しろ、寝不足と疲労でボロボロの状態。
普通に話しかけたら、ただの怪しいヤツにしか見えません。

笑顔で明るくさわやかに。
「あやしいものではありません」オーラを出しながら。
世間話から入って、熊に遭遇したエピソードで相手の興味をひく。
ひと盛り上がりしたところで、ふと、思い出したように「下まで乗せてもらえませんか」と。
必死に頼むのではなく、あくまでもさりげなく。

交渉の結果、快く乗せてくれました。
熊と遭遇したことが、ここで役に立ったわけです。

まあ、とにかく大変で楽しい山行でした。
2012/10/3 17:06
millionさん、こんばんは。
今回は久しぶりに、地図の縮尺が10km表記になりました。
このコースだと、標準CTが23時間30分。
72パーセントで歩けました。

熊との遭遇は、本当に運次第ですね。
有効な回避方法がないんです。
一歩間違えば、前後から挟み撃ちにあうところでした。

でも、熊鈴のメリットとデメリット、両方体験できたのはよかったと思ってます。
状況によっては、鈴の音で熊を怒らせることもあるようです。

そういえば獣臭。
2回や3回じゃなかった気が。
近くの藪に、もっとたくさん潜んでいたのかも知れません。
今考えると、ちょっと怖くなります。
2012/10/3 17:10
白山に行かれたんですね。
westmalleさん、ご無沙汰です

白山、2005年の9月に一度だけ行きました。
別当出合からのルートで室堂に一泊しました。
所謂ガイドブック通りのルートです
お池巡りの写真、懐かしいです。

先日、熊要注意のルートを歩いてきました。
朝、小屋の方からはさんざん脅かされましたが
無事に会うことはありませんでした。
単独でしたが鈴やら笛やら賑やかな道中でした。

熊と最接近したのは、南アの早川尾根でした。
3〜4mといったところでしたがまだ若い熊で
先方が逃げてくれたので助かりました。

何やら今年も熊の話はよく聞きますのでお互いに
注意したいですね
2012/10/3 18:18
navecatさん、こんばんは。
白山、行かれたことあるんですね。
室堂、一度泊まってみたいと思いました。
お池巡りも、なかなか面白かったです。

今年は熊、多いみたいですね。
木の実が不作で、民家付近まで下りてきているようで。

室堂にも張り紙があって、室堂周辺で熊が目撃された、と書いてありました。
森林限界超えてるのに、出るんですね。
白山は国立公園で保護されているせいか、熊の数がやたら多いそうです。

今回、音と匂いで判断することも重要なんだと痛感しました。
目に見えるものだけではわからないことがいっぱいあります。
山では、五感すべてを研ぎ澄ませておく必要がありそうですね。
2012/10/4 1:50
また凄いことやってますね〜!
westmalleさん、こんばんは。

毎度けた外れながら、今回も凄いですね〜。普通なら2日いや3日かかるところをイレギュラーがあったはいえ1日で歩ききってしまうとは
また今度も脱帽です。

しかし熊に2回も遭遇とは大変でしたね。2頭目は食事中でじゃまされたくなかったんでしょうか。
難なく全山縦走に切り替えるあたりサスガです。

福井は地元なのに実家には寄らずにピストンだったのかな?
目から鱗のレコありがとうございました&お疲れさまでした
2012/10/4 23:03
ShuMaeさん、こんばんは。
疲れました。
いろんなことがありすぎて、精神的に。

熊に2回は、ヤマレコでも新記録かもしれません。
2匹も遭遇すると、もう1匹いるんじゃないかと思って、ヒヤヒヤものでした。

そういえば、長野駅構内にも熊が出没したとか。
きっと今年は、熊の当たり年です。
ShuMaeさんも気をつけてくださいね。

福井は……
まあ、実家に帰るよりも観光優先です。
せっかく遠くまできたので。
2012/10/5 20:17
もう、びっくりです!
westmalleさん、初めまして!

タイトルを見てびっくりして読ませていただきました。
凄いルートをそれも一日でやられたとは驚きです。
このコースは行きたいと思っているのですが、交通をどうしようか考えていたところです。
一人で行くには車は難しいし、誰かを誘うにも、誰も一緒に行かないだろうし、カミさんに送ってもらおうか。。。なんて、考えていました。
クマはいやですね。
まだ出会ったことはありませんが、強烈な匂いにビクビクしながら歩いたことはあります。
あわないようにと祈っています。
また、楽しそうな、ビックリのレポート楽しみにしています。

P.S.ナナカマドの実とありますが、写真の木はオオカメノキです。ナナカマドの葉は細いですよね。
あっ、それと実家が福井何ですか?
私は足羽山の下に住んでいます。
2012/10/7 0:22
asasunさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

このコース、公共交通機関だと、けっこう大変ですよね。
石徹白登山口は特に。
数年前まで大野からのバス便があったと思いますが、廃止されてしまいましたね。

北縦走路には驚きました。
こんなに熊が多いとは。
足を踏み入れた瞬間から、なんかヤバイなぁ、と感じてました。

ヤマレコで検索しても、ゴマ平避難小屋〜妙法山は、ほかにちゃんとした記録がないようです。
それだけ歩かれてないルートなのでしょう。

ルートはちょっと違いますが、白山神駈道登山というイベントもあるようですね。
http://blog.livedoor.jp/hakusankamikake/


あれはオオカメノキですか。
書いた後、なんか違うよなぁ、と思っていたんです。
謎がとけました。

足羽山、懐かしいです。
実家は福井市で、九頭竜川の近くです。
2012/10/8 16:19
驚きました
westmalleさん、おはようございます。

westmalleさんの事なので、ロングには驚きませんが、太陽柱現象と熊に2度遭遇には驚きました

自分もそんな経験は無いですね 前者は是非経験したいですが、後者は今後も経験したくないですね

20日に再開できますね。21日の打ち上げでゆっくりこのお話をお聞きしたいです。

ではまた。
2012/10/9 10:01
Futaroさん、こんばんは。
太陽柱は、ちょっとレアな現象みたいですね。
氷の結晶の反射で起こるらしく、冬山のほうが発生率高いようです。

熊は・・・
一歩間違えば前後から熊に挟まれるという、これまたレアな経験でした。

21日に再会できることを楽しみにしております。
果たして、19時までに打ち上げ会場にたどり着けるかどうか、が問題ですが。
無理せず、適当なところでエスケープします。
今回は気楽に行こうかと。
2012/10/9 19:57
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