西穂・焼岳・涸沢・北穂・奥穂〜青天の展望と秋を十二分に堪能〜
- GPS
- 35:47
- 距離
- 47.3km
- 登り
- 3,631m
- 下り
- 4,736m
コースタイム
08:56 西穂高口駅
10:00 西穂山荘(テント設営) 10:54
11:09 丸山
12:36 西穂独標(独標手前で昼食)
13:15 ピラミッドピーク
14:07 西穂独標
14:57 丸山
15:15 西穂山荘(幕営)
■13日(2日目)
07:34 西穂山荘
08:03 P2242
08:20 P2181
08:47 槍見台
10:38 焼岳小屋(昼食) 11:27
12:23 焼岳山頂
13:35 焼岳小屋
15:35 田代橋
16:20 小梨平(幕営)
■14日(3日目)
07:45 小梨平
09:14 徳沢
10:21 横尾(昼食) 11:05
12:15 本谷橋
14:11 涸沢ヒュッテ(幕営)
■15日(4日目)
07:55 涸沢
08:08 涸沢小屋
11:49 北穂高山頂(山頂手前で昼食)
13:55 涸沢岳
14:19 穂高岳山荘(山荘泊)
■16日(5日目)
06:52 穂高岳山荘
07:27 奥穂高岳山頂
08:17 穂高岳山荘
10:16 荷継小屋跡
11:04 重太郎橋
11:55 白出沢出合(昼食) 12:45
13:20 穂高平小屋
14:15 新穂高ロープウェイ(足湯に入りました)
14:33 駐車場
GPSログを山頂駅からスタートしたつもりでしたが、設定ミスで途中からの開始となりました。
天候 | 12日 新穂高はガスがかかっていた 西穂高口駅(2156m)より上は晴れ 13日 晴れ 14日 晴れ 15日 晴れ 16日 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
吹田IC(18時)〜飛騨清美IC〜高山〜平湯(0時) アカンダナ駐車場で車中泊 新穂高行きのバスは平湯からしか出ないことがわかったため、新穂高ロープウェイ近くの登山者専用無料駐車場へ移動。おかげで駐車料金はかからなかった。 新穂高ロープウェイにより西穂高口駅へ(1500円) ■16日 新穂高へ下山後、予約していた奥飛騨百姓座敷の宿藤屋へ ■17日 一般道により、白川郷に寄って栗東ICまで、秋の景色を楽しみながらドライブ 栗東より吹田ICまで高速利用(19時頃着) |
コース状況/ 危険箇所等 |
<登山ポスト> 新穂高ロープウェイ駅手前に登山指導センターがあり、そこに登山届けのボックスがあります。 ここは、下山届けも提出するようになっています。 登山計画書を2部作成して、1部を提出しておき、下山時にもう1部を下山届けとして提出しました。 ロープウェイ西穂高口駅を過ぎて少し歩いてところにもポストがあります。 <ルート、トイレ等> ■ロープウェイ駅〜西穂山荘〜西穂高(ピラミッドピークまで) ロープウェイ駅から西穂独標までは、危険箇所はありません。 独標を過ぎると、鎖や岩場があり注意が欠かせません。 トイレは西穂山荘にしかありません。(協力金100円) 水は山荘で1L200円です。 ■西穂山荘〜焼岳〜小梨平 西穂山荘から焼岳までは特に危険箇所はありませんが、転落などしないように気をつけないといけないところが何箇所かあります。 焼岳小屋から小梨平までは、ハシゴ、鎖のあるところが数箇所ありますが注意して進めば問題ないと思います。 トイレは焼岳小屋にしかありません。(協力金100円) 小梨平は無料のトイレがあります。 管理棟のトイレは便座暖房もあります。 無料の水も豊富にあります。 ゴミも処分できて助かります。 ■小梨平〜横尾〜涸沢 危険箇所はありません。 トイレは、小梨平、明神、徳沢にあり、無料です。 横尾のトイレは協力金100円が必要です。 横尾をでると涸沢ヒュッテまでトイレはありません。 涸沢ヒュッテも協力金100円が必要です。 便座暖房がありきれいです。 涸沢ヒュッテは、無料の水があります。 ■涸沢〜北穂〜奥穂 涸沢から北穂は、鎖場、ハシゴ、岩場の登りがありますが、注意して進めば問題ないと思います。 北穂〜奥穂間は、特に、北穂から最低のコルまでが鎖の無い岩場で、三点確保しながら集中力を欠かさないよう注意して下りました。 最低のコルから涸沢岳までは、ハシゴ、鎖の長い登りでしたが、鎖のある分楽でした。 しかし、ここをテント泊装備で来たことを少し後悔しました。 槍からキレットを通ってきた人も、北穂からの方が厳しかったと言っていました。 穂高山荘から奥穂までは、最初にハシゴ、鎖場がでてきますが、注意して進めば問題ないと思います。 トイレは、山小屋にしかありません。 穂高山荘のトイレは、便座暖房がありきれいでした。 宿泊者は、水は無料でした。 ■穂高山荘〜白出沢〜新穂高 白出沢は、ガレ場の急坂です。 道もはっきりしているところとわかりにくいところがあります。 下に下るほどわかりにくくなります。 さらに下がるとザレ場になります。 ガレ場、ザレ場は浮石に乗って滑らないように注意する必要があります。 穂高平小屋までトイレはありません。 <下山後> じゃらんで奥飛騨百姓座敷の宿藤屋を見つけました。 がんばれ日本というプランで2食付10050円。 夕食には、岩魚の刺身、川マスの笹焼、飛騨牛朴葉に鴨鍋などがついて大満足。 温泉は源泉掛け流しで、あつ湯とぬる湯があり交互に入ると何時間でも入れます。 温泉といい、食事といい、料金といい申し分有りませんでした。 |
写真
感想
涸沢の紅葉を見に行こう。
どうせ行くなら100名山の焼岳も登っておこう。
土曜日の涸沢は避けよう。
行くなら経済性を考えてテント泊。
テント泊にあたっては、バテない様に次のような配慮をしました。
バテる原因は、血中の酸素濃度が減少するからだといういのを読みました。
血中酸素を減らさないためにはどうするか。
しっかり酸素を取り入れる。
そのため、口で息をせずに、しっかり横隔膜を上下して空気を吸い込む。
心拍数を一定以上に上昇させないようにする。
そのため、登りでは歩幅を小さくゆっくりと歩く。
さらに、1日の行動時間を6〜7時間程度に止めておく。
穂高岳山荘のHPでは、7日に冠雪し稜線上では氷った雪となり危険な状態とあったので、穂高の登頂は無理かもしれない。
ということで、次のような山行計画としました。
12日 新穂高ロープウェイ〜西穂山荘〜西穂〜山荘
13日 山荘〜焼岳〜小梨平
14日 小梨平〜涸沢
15日 涸沢 できたら北穂〜奥穂と周回 冠雪の場合は涸沢周辺を散策
16日 涸沢〜上高地
食料は3日分。残りは、山小屋等で調達することにしました。
■1日目(12日)
食料が満タン状態なので、ロープウェイを利用しました。
山荘までの歩きは約1時間。
これくらいなら楽でした。
さらに、周りの紅葉が美しく楽しく歩くことができました。
テントを設営後、西穂に向かいました。
独標までは、多くの登山者がいましたが、西穂まで向かったのはわずかです。
独標を過ぎると、鎖や岩場の登り下りが出てきて、危険度が一気にアップします。
ピラミッドピークまで来ました。
西穂から帰ってきた人に聞くと、ここから1時間弱で行くようです。
往復2時間。
ガスもかかってきました。
何が何でも西穂のピークを極めなければならないということはありません。
行っても眺望は望めないようです。
ということで、ここで引き返すことにしました。
日暮れとともに気温が急激に下がり、寒くなりました。
テントから出られません。
若者グループは、上下のダウンウエアで、外でにぎやかに食事をしています。
10月のアルプスは、こんな装備も必要かと思いました。
夜は、結構強い風が吹き、気温も氷点下まで下がったようです。
足許が寒くて、何回か目が覚めました。
■2日目(13日)
日の出とともに寒さが和らいできました。
海苔茶漬けの食事を済ませ出発です。
紅葉が美しい尾根歩きが楽しめました。
右に見える笠ヶ岳が美しく、是非登りたいと思いましたが、登りの時間が半端ではありません。
私には、日帰りは無理そうです。
左に見える霞沢岳の存在感にも惹かれます。
徳本峠から登るルートも魅力的です。
釜トンネルができるまでは、この峠を越えて上高地に入っていたので、行ってみたいところです。
途中から樹林帯に入り眺望がほとんどなくなりました。
焼岳小屋で昼食の後、バックパックをデポして焼岳へ。
荷物の軽い登りの何と楽なことか。
焼岳では、晴天の360度の展望が楽しめました。
穂高の雄姿もさることながら、笠ヶ岳がどっしりとした姿で存在感十分。
笠には是非登らねばと思いました。
対岸の霞沢岳も存在感十分でした。
霞沢は、上高地から見上げた姿もひきつけるものがありました。
夜は、小梨平にテント泊。
ここは、水も豊富、トイレはきれい、それに風呂にも入れて生き返りました。
また、ゴミを処分できたので助かりました。
寒さに備えて貸し毛布(200円)を手当てしていましたが、ここは風もあまりなく、気持ちよく寝ることができました。
小梨平からは、岳沢からの穏やかな穂高をみることができました。
朝焼けの美しい姿はいつまでも見ていたい気がしました。
■3日目(14日)
今日は、涸沢までの歩きです。
横尾をすぎてしばらくすると、周りの木々が紅葉して黄色やオレンジの色彩を添えていました。
涸沢では、テントは減っていました。
見たかったのは、山頂付近が冠雪してその下が紅葉している景色でしたが、冠雪はありませんでした。
おかげで、穂高には登れそうです。
紅葉も、ナナカマドの赤が終わりオレンジ色が主体に変わっていましたが、岳沢側とはちがった岩峰に調和した美しい景観となっていました。
夜寝るとき、加藤文太郎にならってリュックに足を入れて寝ると足先が冷たくなって目が覚めることはありませんでした。
■4日目(15日)
涸沢にテントを張ったままでいる予定でしたが、穂高に登れそうなので、奥穂の小屋に泊まって、新穂高に下りることにしました。
このほうが、上高地から平湯を経由して新穂高まで戻るより楽そうです。
食料もほとんどなくなり、山小屋の暖かい布団とご飯で快適に過ごそうと思いました。
リュックも少し軽くなったので、北穂の上りはそんなに苦にはなりませんでした。
しかし、北穂から涸沢岳に向かう稜線歩きは、これほど厳しいものだとは思いませんでした。
特に、北穂から最低のコルまでの下りは、鎖の無い岩場の下りで、集中力を欠かさないようにしながら三点確保で下りましたが、テント泊装備できたことを少し後悔しました。
小屋で聞いたのですが、槍からキレットを通ってきた人も、ここが一番厳しかったと言っていました。
涸沢岳の登りは、遠くからみるとすごいところにハシゴがかかっていましたが、近づくとそれ程大変そうではありませんでした。
長い鎖場も、鎖をしっかり持って登ればよいので怖さはありませんでしたが、垂直の登りはしんどかった。
涸沢岳から振り返ると、すごい岩場を通ってきたことがわかりました。
穂高岳山荘は快適でした。
太陽のロビーといわれる薪ストーブの周りでくつろげ、しかも居ながらにして日の出、日の入りが見られる、暖かく天国のようなところでした。
ここで、枚方から来たいう先輩登山者と楽しくお話することができました。
この方は、デイバックに雨具と着替えだけの軽装備で、昼食も小屋で調達しながら北アルプスを縦走するという究極のスタイルでした。
そのため、小屋が整備されているアルプスしか登らないとのことでした。
こんな身軽な登山も有りかなと思いました。
山荘には、結構槍から来たという人が居ました。
大キレットを通る縦走もそれ程ハードルが高くないような感がしました。
また、部屋で隣になった方は西穂まで縦走するといっていました。
枚方から来られた方も、卒業にここの縦走を考えているようで、タイムスケジュールまでしっかり整理したノートを持っていました。
今回は、前穂から岳沢を下りるようですが。
ここもいずれチャレンジしてみたい。
■5日目(16日)
奥穂へは雨具と水だけの軽装備だったので楽に登れました。
山頂は展望がすばらしかった。
奥穂まで登れなくてもと思っていましたが、やはり登れてよかった。
後は、白出沢を下りるだけです。
すごいガレ場の下りです。
こんなとこは登りたくないと思いました。
昔はここを歩荷していたようです。
この辺の沢も紅葉が美しかった。
<今回の山行について>
深田はなぜ焼岳を100名山に選んだのか。
考えながら歩いていました。
霞沢の方が山容がすばらしい。しかし、周りの3000m級の山々と比べると小ぶりであることは否めない。
その点、焼岳は異質で特異である。
帰って、深田の100名山を読み直して納得した。
焼岳にまた登るかといわれれば、他に行くところがなければ登るかといった程度ですが、噴煙を上げる躍動的な姿は特異ですし、山頂からの眺望もすばらしいものがあります。特に笠が美しく見えます。
涸沢の紅葉は終盤となりましたが、期待に違わずすばらしいものでした。
穂高の岩峰と緩やかな曲線を描くカールに色を添え、全体で一つの景観を形成しています。
いつまでも眺めていたくなります。
今回の山行は、台風が気になっていましたが、高気圧が進行をはばみ、おかげで晴天に恵まれました。
十分な展望が得られたことに感謝。
tanosikuさん、こんにちは。
テント担いであちこちと欲張られたんですね〜
素晴らしい‼
私なら最初から全部小屋泊まりで計画しちゃいますわ〜
下山後もいい宿に泊まられたようで、なによりです
素晴らしい山行ですね。
tanosikuさんが穂高岳山荘に着かれる1時間前くらいまで私も山荘にいました。そのあと白出沢を下りましたが・・・
150枚目の(穂高岳山荘の食事)写真に写ってる白色の上着を着てられる方は前日槍ヶ岳山荘でご一緒しました。世間は狭い物ですね(笑)。
また素晴らしいレコ楽しみにしてますね
テント泊にしたのは、主に経済的理由からです。
この夏は遠くまでせっせと出かけましたから。
当初も涸沢でまったりするかと思っていました。
帰りも、できるだけ一般道を走って高速代を浮かせてます。
やはり縦走は身軽な小屋泊まりがいいようですね。
FRESCHEZZAさんこそ、東北でしっぽり、楽しんでますやん。なにより。
ところで、FRESCHEZZAさんのテント泊山行は???
後でコメントしようと思っていたら先を越されました。
北穂から穂高岳山荘まで1時間ほど遅れて歩いていたようです。
HIDENORI-Tさんもハードな山行をこなされて感心しています。
100名山を目指して同じようなところを歩いているので、どこかでお会いするかもしれませんね。
私もHIDENORI-Tさんのレコ楽しみにしています。
レコのUPを、心待ちにしておりました
なんと、ご自宅からの往路を含め
5泊6日の行程だったのですね
長く、厳しい行程を歩ききられて
お見事です
絶景に紅葉に、素晴らしいルートですね
焼岳でのニアミス、まさに至近距離で
すれ違って、同じ下山ルートで
上高地へ下られてるんですね
お話したかったです
穂高の山たちの絶景、ぜひ来年
この目で見たくなりました。
今後のご活躍を願っております。
またまたコメントありがとうございます。
結構歩いているように見えますが、登りのきついところはロープウェイを使ったり、長く歩いているのは上高地から涸沢までの林道みたいなところです。それを時間をかけて歩いているので、歩く厳しさはありませんでした。
焼岳小屋では残念でした。
涸沢は、穂高が冠雪して下が紅葉している写真を20代の頃見たことがあり、是非見たいと思っていたところです。
冠雪こそなかったものの、見事な紅葉でこの時期行くことができてよかったです。
おかげで、奥穂も登ることができました。
しかし、長期間の山行で、アップするのが大変でした。
komakiさんも山行を楽しんでください。
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