ニペソツ山 幌加温泉から 〜敗退 前天狗まで〜
- GPS
- 09:20
- 距離
- 18.0km
- 登り
- 1,387m
- 下り
- 1,350m
コースタイム
9:50 幌加温泉登山口
14:20 展望台(Cot.1662)
15:30 前天狗
3/30
8:20 前天狗
9:15 展望台(Cot.1662)
11:45 幌加温泉登山口
天候 | 3/29 晴れ、のち、曇り 3/30 雪、のち、曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
標高1050~1150辺りと標高1350~1450辺りは地形的に特徴がないため、迷いやすいので、気を付けてください。 |
写真
感想
連休、3日目、4日目。テン泊登山に行ってみようと、ニペを計画する。
新得の天気予報は、夕方のみ晴れていて、夜に雪、翌日は曇りということ。
山に行くには微妙な天気だけど、夕方のニペでも拝めれば良いかと思い、決行。
コンビニで食料を買い込み、石北経由で三国峠へ。
三国峠でニペの写真でも撮ろうと立ち寄ると、スキーヤーの方が準備をしている最中。
話しかけてみると、今から、三国の稜線にあがるそうで、状況良ければ、北斜面に滑り降りられるとのこと。北斜に降りるとなると、登り返して戻ってこなけりゃならない、スキーヤーの方には脱帽です。
お別れを言って、、自分はニペを目指す。
幌加ダムから登る南稜ルートか、幌加温泉ルートを登るかまだ迷っていたのだが、敗退も考えて、ニペの山容を1日目のうちに拝めそうな、幌加温泉ルートにした。
10時前、準備を整え、幌加温泉登山口を出発する。
久々のテン泊装備、重い、息が上がってしまう。
林道を進まずにショートカットしていこうと考えていたのだが、森の中へ入っていくと、踏み抜く踏み抜く。
体力の消耗が激しいので、林道に再び戻り、夏道を辿る(林道上は意外と締まっていた)。
途中、雪崩斜面のトラバースがあり、ちょっと緊張。難なく乗り越え、先へ進む。
標高900を越えた辺りから、雪が堅くなってきて、踏み抜きの心配もなくなってくるが、疑心暗鬼状態でそのまま林道を進む。
標高1000を越えた辺りで、林道を見失う。
ここから自分なりのルートをとるが、特徴のない地形(広い尾根の中に地形図にない起伏)、おまけに樹林帯で展望が効かない。
どっちに進んでるのかわからなくなり、GPSのお世話になる。
途中、急登があり、後ろを振り返ると、クマネシリ山塊が綺麗に見える。
ここから見ると、クマネシリの物干し棚が、白く美しい。歩いてみたくなる。
急登をクリアして、シャクナゲ尾根へ。
その名の通り、シャクナゲの木がたくさんある。
ハクサンシャクナゲらしいので、7月が見ごろか?
シャクナゲ尾根を登っていくと、ちらちらとニペの姿が雲の隙間から現れる。
そして、Cot.1662、通称、展望台で、ニペの全容が見えた。
この角度からニペを見るのは初めてで、とても新鮮。
ここから見ると、天狗岳の険しき南東壁がカッコ良い。
そして、展望台から先は、痩せ尾根。スノーシューのまま、進む。
痩せ尾根を越えると、今度は急登。
ここも、雪がそんなに堅くなく、スノーシューのまま、登る。
頭上の稜線を見上げると、とても強い西風。
尾根の南に、一部平らのところがあったので、そこでテン泊しようかと思ったが、前天狗からのニペを拝みたかったので、急登をあがる。
稜線直下くらいからクラストしだす。
アイゼンに履き替えるか迷ったが、スノーシューの前爪効かせて登った。
稜線上はすごい風。
とりあえず、前天狗まで行き、ニペを拝む。
ガスが少しかかっているが、積雪期のニペは圧巻。
登りたい。しかし、今日は時間がない。
早く出発してこなかったことを悔やむ。
悔やんでてもしょうがないので、テン場探し。
当初、前天狗と天狗平の間のコルを予定していたのだが、もろに北西風が吹き抜けている。おまけに雪も堅そう。
ということで、前天狗を西へ100mほど降りたところが風が避けられそうなので、そっちにする。
西斜に大きな岩があり、その東側がをテン場とする。
少しは、風が避けられるかと思ったら、風が巻いており、南東から吹いてくる。
まず、南東にスノーブロックを積み上げる。無我夢中だ。
そして、テント設営。
雪ペグは、自作した割り箸ペグなのだが、正直不安。
かなり掘り下げて、割り箸ペグを雪で埋める。
自分の力で引っ張っても大丈夫なので、一安心。
無事、テント設営完了。
テントの中に入って、一息していたら、北東からも風が巻いてきているようで、心配に。
外に出て、北東にも、スノーブロックを積み上げる。
スノーブロックを積み上げることには、夕焼けの時間帯。
そらが赤いので、前天狗まで出て、ニペを拝もうとするも、生憎、ニペは雲の中。残念。
テントまで戻って、晩御飯にする。
今日は鍋にしようかと思っていたのだが、もう春なのか、鍋セットはおいていなかった。
ということで、コンビニで調達してきた、出来合いの豚汁、ロールキャベツ、それにアルファ米の牛飯に。
牛飯までは普通に美味しく食べれたのだが、豚汁、ロールキャベツは温め不足のため、ぬるーいものを食べることに。
沸騰したお湯で6分間温めるとのことだったが、小型ジェットボイルで沸騰させながら6分も温め続けるのは難しい。
こういう時は、大容量の鍋が必要だと思った。
そして、歯磨きして就寝へ。
強風のすごい音で、なかなか眠れない。
耳栓しても、テントの揺れはわかるので眠れない。
ポールが折れるかもしれないと思い、途中、ポールを抜くかどうか迷ったのだが、折れてからでいいやと投げ出す。
夜が更けたところで、気疲れからか、落ちていた。
翌朝、目を覚まし、足を延ばすも、何かに押される。
なんだろうと確認すると、結構な雪が積もったみたいで、テントを縦方向に圧迫している。
外を確認してみると、30cmくらい積もった模様。
まだ雪も降っていて、風も収まっていないので、まったりと朝食タイムとする。
とりあえず、結露して、テント内に降った雪をどかし、お湯を作る。
朝食は、コンビニで買った出来合いのチキンマサラカレー。
アルファ米にかけて、食べる。
こちらは、アルファ米の熱があったので、昨日のぬるい豚汁&ロールキャベツよりか良い。美味しかった。
そして、食べ終わっても、天候の回復する兆しはなく、もう一寝入りする。
8時になっても、まったく回復する兆しはないので、ニペの登頂は諦め、撤収準備をする。
重そうな食料を消費したのにも関わらず、昨日より重量が増えた気がする。
いろんなものが水を吸ってしまったのか。
8時過ぎ、アイゼンを履いて出発する。
東の急斜面を降りるところまでくると、風がなくなる。
痩せ尾根上は意外と雪が柔らかかったみたいで、一歩一歩踏み抜く。
踏み抜きが嫌になってしまい、Cot.1662まで来たところで、スノーシューに履き替える。
あとは楽々滑り降りる。
最後の方はヘトヘトだったが、休憩し、お湯を飲んだり、パンを食べたりして、なんとか登山口へ。
下山にもかなりの時間を要したようだ。
下山後は、幌加温泉で汗を流して帰った。
ナトリウム泉、鉄泉、カルシウム泉の内湯に、硫黄泉の露天風呂まであるすごい温泉。
入り口だけが男女分かれていて、浴槽も、洗い場も共通という今時なかなかみられない混浴。
ナトリウム泉とカルシウム泉が個人的には好きだった。
帰りは、いつもの三股山荘で昼ご飯。
ニペの古い山頂標識を拝んで帰りました。
お疲れ様でした。
photosynthによる360度パノラマは以下から。 展望台からニペを望む。
コメント
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お疲れ様でした。
層雲峡ビジターセンターのHPを見たら、吹雪模様だったようで心配していましたが、持ったようですね。先月そのコースで展望台まで狙っていたのですが、天気が合わず・・・。前天狗の登り雪崩斜面という情報でしたが、それほどでもないみたいですね。
でも、ニペが見れて良かったですね。あそこまで行って見れなかったらちょっとがっかりです。しかも、先月の北見山岳会の記録の時より白くて綺麗ですね。
来年回しにしようかと思ってましたが、一寸そそられました。クマさんの痕跡とスキーで滑れそうな感じか教えてください。それと、関係ないですが屏風岳もスキーで行けそうか教えてください。すいません、お願いばかりで。
幌加温泉コースですが、木々がかなり密集していて、正直、スキーには向いていないと思います。木々がないのは、雪崩斜面という前天狗直下、シャクナゲ尾根の下の方(傾斜が緩すぎですが)くらいだと思います。
それとこのコース、迷います。
まっすぐ進んでいると思っても、あらぬ方向に進んでいたり、そういう地形なんでしょうね。
クマさんの足跡はなかったのですが、最近、糠平温泉の辺りで出たというニュースがあったので、この辺も出てきてもおかしくないと思います。
屏風岳は比較的木々が少なかったように記憶しています。
ただ、自分が使ったルートは尾根への取り付きが急過ぎて苦労しました。地形図に載っている北西へ向かう林道を経由して、南西尾根に上がられるのが良いかと思います。
ニペはやっぱり天気の良い日に行きたいものです。
次こそは山頂まで行ってきます。
冬のニペは厳しいですね。
幌加温泉コースはもちろん行ったことないですが、長いですね。
夏もそうでしょうが、冬も登る人はあまりいないんじゃないですか?
風も強かったようですし、かなり冒険な山行になりましたね。
ご無事でなによりです。
それにしても冬のテン泊は敷居が高いです・・・(>_<)
冬は、幌加温泉からのルートが最短で楽かと思ったのですが、
途中、迷いやすい地形となり、逆に気疲れしてしまいました。
次に行くなら、十六の沢か幌加ダムかと思っているのですが、
十六の沢は距離が長い、
幌加ダムは表のニペが見えない、
というのがあって、なかなか決められないでいます。
今年はもうないでしょうから、じっくり来年まで考えてます。
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