池ノ平小屋へ歩荷!第3弾 〜ソーラーパネル&バッテリーで40kg超の巻〜 /剱岳
- GPS
- 128:00
- 距離
- 12.4km
- 登り
- 1,740m
- 下り
- 1,740m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2020年07月の天気図 |
---|---|
アクセス |
写真
感想
5月末〜6月頭にかけて歩荷第一弾&第二弾を実施。
今回は第三弾。
YAMAPの「山小屋支援プロジェクト」と山と溪谷社の「山小屋エイド基金」のおかげで資金の目途が立ち、ソーラー発電システムの資材を購入しこの度歩荷することになった。支援して下さった皆様に御礼申し上げます。
欲を言えばこのクソ嵩張る&重い荷物達を残雪期の歩きやすい前回に歩荷しておけるとベターではあったのだが、まだその時はクラウドファンディングも始まったばかりで購入には踏み切れなかった。
またマウンテンスポーツ同志会の方々が歩荷に協力して下さる(以下「歩荷隊」)という話も進んでおり、人数が多いときに分散して運ぶという選択肢もあった。
しかしヘリ荷上げが出来なくなり、燃料節約のため発電方式の転換が急務であることから今回の歩荷に踏み切った。
予め小屋開けし、来たる歩荷隊の受け入れ準備を整えておきたいという思いもあった。
剱沢か仙人谷か、ルートはどちらも一長一短あるが、悩んだ末仙人谷から行く事にした。
無補給大縦走で45kgの荷物を担いだ経験もあり、今回の歩荷にも意欲を示していたizshun。
しかし今回は背負い慣れたグレゴリーのザックではなく背負子。
そしてその荷物は「畳か!」と言いたくなる強烈見た目インパクトのソーラーパネルに、コンパクトなくせに激重26kgの鉛バッテリー。重い&嵩張るの最強(最凶!?)コンビ。
その他もろもろ合計44kgの背負子登山を強いられることになった。
重量バランスの悪さ、嵩張りによる歩き難さで体への負担は数字以上。
妖怪ぬりかべのように鎮座するソーラーパネルのせいで障害物を避ける動作もいつもより大げさにしなきゃならない、なのにバッテリーも背負ってるせいでなるべく水平は保たなきゃいけない。
この梅雨時期ならではの蒸し暑さも加わり、さすがのizshunも相当辛そうであった。
30分おきぐらいに小休止し、なかなか進まない。
午後イチくらいにはたいてい小屋覗き〜仙人温泉小屋あたりには到着しているのが常だが、今回雲切尾根頂上で14時半前、温泉小屋で15時半過ぎ。
幸運なことに温泉小屋のスタッフが同日に入山していたため、同行のメンバーK氏は大事をとってここで泊まらせてもらうことに。
最大の反省点は、水をあまり持たなかったこと。これ以上重くしたくないという気持ちが先行してしまった。暑いし辛いのにあまり水を飲まずにいたため、早々にizshunの足がつり気味になり余計にペースダウンしてしまった。
さあizshun&yokoもこの先どうするか。
このまま小屋まで歩荷を続けるか。
我々も疲れているし皆でここで泊まらせてもらうか。しかし明日は雨予報なのが気にかかる。
ルート状況を見ておく意味でも荷物を減らした上で小屋に行くか。
この先は雪が増えて多少歩きやすくなるだろうと期待し、歩荷を続ける事にしたのだが、予想外の追い打ちが待っていた。。。
予想外その1、猛烈なイタドリの藪。
阿曽原温泉小屋や仙人温泉小屋が営業休止とあって登山道の手入れは手付かず。
何度も歩いておりイメージが付くからよかったものの、草が背丈以上に生い茂りルートはかなり不明瞭。
歩くのもやっとなのに、かきわける動作も加わり修行。心を無にしてただ進むのみ。
予想外その2、雪に乗れない。
2019年7月の小屋開け時は温泉小屋を過ぎてしばらくすれば(上記の藪ゾーンにさしかかるあたり)雪渓に降りる事ができ、以降仙人峠まで雪続きで歩けたのだが、今回は雪渓がズタボロでノドの滝下部まで夏道を歩かされ、温泉小屋で抱いた期待は裏切られた。例年の小屋開け入山時より時期が遅いせいもあるが、冬の少雪が恨めしい。
そしてノドの滝を越えてビックリ、渡渉点は見事なスノーブリッジ。脇の隙間から何とか這い上がれたが、雪の状況もこの先良くなさそう。
ヘッデン行動となる中、疲れ果てた心身の状態で安全に雪渓のルーファイができるのか。
さすがに途方に暮れてしまい、ここで見切りをつけ背負子はデポする事にした。時刻は19時半。力を振り絞って歩き始める。
その後は夏道がほとんど出ていており、雪渓のルーファイというのは良い意味で杞憂に終わったが、小屋も目前というところで水源地の沢に嫌な感じで雪が残っており高巻きさせられる。最後の最後にダメ押しか。
精魂尽き果て池ノ平小屋に到着したのは21時半近く。これで鍵でも忘れてたら笑うしかないね。
わずかな余力で寝床を整えカップ麺を食しビールを飲んで(←これは疲れてても忘れないw)バタンキュー。
翌日は鎌を片手に藪払いしつつKさんを迎えに行き、背負子を回収。
小屋にある背負子も持って行き、バッテリーとソーラーパネルを分けて歩荷。
バッテリーを背負ってみたけど、たぷたぷと液が動いて体が振られて非常にバランスが取りにくい。ただの26kgにあらず。
これとソーラーパネルを同時に歩荷するのは本当に大変だったと思う。体力は言わずもがな、それ以上に情熱が無いと出来ない事だと思う。
よくやったizshun。ちなみにyokoのザックも32kgだった。がんばりましたで賞。
晴れ間を見計らってソーラー発電システムも無事施工完了。
水を引いたり掃除したり布団を干したりと最低限の小屋開け作業はできたけど、雨降ってばっかりでその他の修繕などやりたい事はあまり捗らなかった。
引き続き地道に頑張ろう!
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する