また山に行きたくなる。山の記録を楽しく共有できる。

Yamareco

記録ID: 28576
全員に公開
沢登り
十和田湖・八甲田

白神山地・高倉森・南面スラブ

2008年08月30日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
8.6km
登り
631m
下り
619m

コースタイム

暗門駐車場(7:20)→鬼川辺沢高倉森南面沢入り口(7:50)→Co500源頭スラブとりつき(10:00)→稜線820ポコ(13:40-14:20)→南南東尾根下降、520ポコ周辺のマタギ道にあて、妙師崎沢暗門滝の上に下降(16:00)→巻道遊歩道経由で駐車場(17:00)
天候 曇り時々雨
過去天気図(気象庁) 2008年08月の天気図
アクセス
規模は無いけど微妙なバランスの要る滝。スパイク地下足袋だと自信の持てないつるつるポイント。(泉さん撮影)
規模は無いけど微妙なバランスの要る滝。スパイク地下足袋だと自信の持てないつるつるポイント。(泉さん撮影)
スラブを登る(泉さん撮影)
スラブを登る(泉さん撮影)
スラブ(オクさん撮影)
2005年01月22日 13:36撮影 by  PENTAX Optio WP, PENTAX Corporation
1/22 13:36
スラブ(オクさん撮影)
撮影機器:

感想

新しい土地に引っ越して、登ったことのない山に登る。何度も繰り返してきたけれど、毎度良い仲間に恵まれた。青森でも、力強く山に登りこんでいる沢ヤがいて、良い出会いがあった。

南面沢は源頭が大スラブになっている。ここまでの滝は3,4mのがみつよっつ。ザイルを出す高さではないが、なかなか手がかりがきちっとしないのが難しい。ぼろぼろのグリンタフ(緑色凝灰岩)で崩れやすくぬるっている。今回は全員スパイク地下足袋。スパヂカはこういう沢ではよくきくけど、フェルトとの違いに始めは慣れない。良いウォーミングアップをしてスラブにとりつく。特にやばいところはないが高度があるのでロープを出して行く。40mを4ピッチちょっと。途中雨もぱらつくがOK。人数多くロープ出したので時間がかかった。ケース次第でノーザイルでも行ける傾斜だ。

漁師そだちの奥谷さんは漁業用ロープを巧みにこなし、電工用ハンマーを自分仕様にして持っている。とにかく沢ばっか行っているのでこういう工夫が身に付いている。今年から沢にはまって毎週行ってるというさんは奥谷さんの指導をぴしぴし受けて1年目と思えないカンの良さである。若い頃から体を作って来た人は大丈夫なのである。

稜線はブナの森。山頂は同じような感じなので、820ポコを山頂とする。下りは尾根の藪をこぐ。ブナの山で藪こぎの苦労はしたことがない。妙師崎の暗門三滝の上に降りる。三滝は世界遺産の名所で、普通の見学者が歩いてくるところ。今回は、この三滝が増水して下れないときに捲く、マタギ道を教わるためにこの下降ルートを通った。サスガだ。こうして古来本当に山を歩く人が安全のため残した遺産がひっそりとあり、口伝でうけつがれる。これこそ遺産だと思うのだが、別に世界中から人が集まらなくてもいい。

三滝の間には工事現場で使うステンレスパイプの足組歩道が延々組まれているが先日の増水で崩壊気味でこの日は通行止め。たしかに増水したらここは下れない。足場がなければ楽しそうなゴルジュだ。一番奥の第1滝は、剣沢大滝を思わせる勇壮な滝。しかしこんなところまで足場を組んで・・・。

白神山地は世界遺産にさえならなければ、日本中どこにでもあるはずだった、ブナいっぱいのマタギ山だ。目を引く山頂はほとんど無く、開発されていなかった頃の奥美濃のような、深くて地味な渓谷美のある山域なのだと思う。玄人がひっそりと楽しめばよい山だった。しかし21世紀にそんな山が残されるわけもない。開発を免れる代わりに世界遺産登録されるしかなかった。入り口までは団体観光客が沢山くるようになったかわりに山は保存された。本当に山の価値を知るには観光バスでもなく、完全人間排除の環境原理主義でもなく、自分の手足だけで沢を歩き回る事だけだと思う。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:2141人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら