Half Dome (Yosemite National Park) ハーフドーム(ヨセミテ国立公園)
- GPS
- 09:01
- 距離
- 20.0km
- 登り
- 1,890m
- 下り
- 1,909m
コースタイム
11:00 下山開始-13:41 ネバダ滝上部JMT分岐点(JMTへ)-14:50 トレイルヘッドパーキング
(休憩含め合計山行時間約9時間)
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2008年05月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
Half Dome (8,842ft=2,695m)を登る場合、駐車場はCurry Villageの先を少し進んだTrailhead Parking(3,990ft=1,216m)が一番近い。一般車の進入はここまで。ブラックベア対策で、車中に臭いのするもの(食べ物、化粧品等)を放置しておくと、車が熊に破壊されるだけでなく、罰金が課される可能性があるらしいので注意したい。 駐車場から車道脇の遊歩道を進み、Merced Riverの橋を渡ったところが登山口になり、川の右岸を進んでいく。この後は要所に道標が設置されているため、迷うことはない。道は観光客の遊歩道として良く整備されており、距離は長いが階段以外の急登も無いため登山靴は必要無い。実際、私が仕事でいつも履いているミズノのLD50というウオーキングシューズで全く問題なかった。むしろ本格的な登山靴はこのルートに限っては少数派である。但し、ケーブルセクションではハイキングシューズの人はよく滑っており、ケーブル使って体を引っ張り上げる腕力が無い人は、つま先を使えるフルシャンクの靴の方が登りやすいかもしれない。クライミングシューズであれば楽勝だろう。 途中、4,600ftから5,980ftにかけて、川沿いのMist Trailと、山沿いのJohn Muir Trail(JMT)の2コースに別れる。Mist Trailは名前の通り滝のミストを浴びながら歩くこのコースの最も見所であり、前記区間は1.4mileで急勾配である。一方、JMTは馬の通り道になっており、距離も同2.0mileと長くなだらかであるが、実際に下りで歩いてみて、展望もあまり良くない上に、道に馬糞が多いのであまりお勧めはしない。但し、長大なJMTの一部でも歩いたという事実は良い記念になると思う。 このコースの核心部分であるハーフドーム直下のケーブルセクションは、滑りやすい岩の急斜面(下から見ると垂直に見える)を2本のケーブルを頼りに登っていくため、腕の力を消耗する。ワイヤーケーブルを掴んでさえいれば安全だが、もちろん手を離せば下の人を含めてタダでは済まず、滑り落ちるコースが悪ければ、そのまま絶壁から飛び出て800m以上の空中遊泳になるらしい(子供は保護者とロープでつながるか、カラビナをケーブルに掛けて登っていた)。 ケーブルを掴むには滑り止めのゴムがコーティングされた革の手袋が最適だが、ケーブルの登り口に沢山使用済みの物が置いてあり、適当にサイズが合うのを見つけて利用した。但し、レンジャーがゴミとして片付けてしまうことがあるらしく、その場合は下山者を待って恵んでもらえばよい。米国で作業用の革手袋は日本の軍手並の値段で売られている。 (追記) 2010年より、金、土、日祭日のハーフドーム登頂は人数制限がされるようになりました。 その他、ヨセミテの情報は、このサイトが非常に参考になります。 http://www.yosemite.jp/ |
写真
感想
ヨセミテには以前観光で訪れたことがあり、その時ハーフドームはグレーシャーポイントから眺めるだけであった。山歩きを昨年から始め、今の体力であればサンフランシスコからの1日往復も可能であるため、いつか登りたいと思っていたが、今回5月に仕事で米国に行く機会があり、シリコンバレーで1週間程仕事をした後、東海岸への移動前の予備日があったので、この機会を利用して何とか登れないものかと考えた。しかし、ハーフドームは最後の150m程のケーブルセクションにワイヤーがアップされないと一般人は登れない。ケーブルアップがされるのは毎年5月中旬であるが、残雪が多い年は6月になることもあるらしい。
出張期間中何度か公園のWebページを確認したが、残雪ラインの情報は日々上昇しているものの、ケーブルについては未定との表示が続き、半ば諦め、予備日はニューヨークのミュージカルでも見ようかと思っていた。いよいよ移動の3日前になってエアーの予約をする前に最後の確認をしたら、何と「UP」の表示になっているではないか。本年最初の山行は、ガッツポーズで急遽ヨセミテとなった。
SFO空港で前日の21時から24時間契約でレンタカーを借りてヨセミテを日帰り往復し、当日SFO22時過ぎのレッドアイ便(東海岸行き夜行便は時差の関係で到着が既に朝なので「充血」便と呼ぶ)にてJFK空港に向かうという強行軍である。
ちなみに、ヨセミテの宿泊施設は半年前から直ぐに予約で埋まってしまうため、例え時間が十分あったとしても車中泊であったと思う(パーク内での車中泊は禁止だが、シートを倒して休んでいる程度ならレンジャーも見逃してくれるらしい)。
前日の20時過ぎにSFOのHertzでレンタカーを借りる。米国の主要空港ではレンタカー事務所は殆ど24時間営業である。
事前に予約手続きを完了しておくと、電光掲示板に名前と車のナンバーが表示されており、カウンターに行かなくてもそのままキーが刺さった車に乗り込み、そのまま出発ができる。
予約していたクラスより2クラス大きいSUVにアップグレードされていたが、一人なので殆ど意味が無く、ガス代を考えるとヤレヤレという感じである。
日付が変わってBig Oak Flatの公園入口に到着。ゲートに人はいないが、料金は出るときに払えばよい。もし入場時に払った場合は、出るときにその券を見せて通過すればよい。(しかし、いい加減なもので、出るときもゲートの人が先に進めという手振りで、次々に通過する車をスルーさせていたので、結局料金は払わず仕舞いとなった。)
少し時間があったのでゲート横の駐車場(トイレ有り)で仮眠をしていると、4時前には明るくなり、慌てて起きてトレイルヘッドパーキングに到着したのが5時半過ぎ。
米国のTrail Mapは、コースタイムではなく距離表示のため山行計画が立てにくいが、ネットでの事前調査で登山経験者は正味歩行時間で8時間から10時間の報告が多く、休憩を入れて往復10時間と見積もり、飛行機の時間から逆算して帰りのパーク出発時刻を16:00と設定すると、登山開始時刻は6:00である。
何とか予定前の5:50に駐車場を出発した。
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下山後は駐車場で水を頭からかぶり、車の中で裸になりタオルで体をごしごし拭いて着替え、駐車場を15時過ぎには出た。
一人だと運転を交代してもらえず徹夜登山後の運転はヘトヘトになったが、危惧していたサンフランシスコ近くの高速の渋滞もなく、予定の飛行機に余裕で間に合った。
強行軍の疲れで飛行機の中では出発して直ぐに爆睡してしまい、折角ファーストクラス(といってもANAの国内線でいえばプレミアレベルを米国内線では勿体ぶってこう呼ぶ)にアップグレードしても、何のサービスを受けることもなくJFKに到着した。もちろんレッドアイで。
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