抱返り沢〜ナルミズ沢〜東黒沢
- GPS
- 13:10
- 距離
- 19.9km
- 登り
- 1,537m
- 下り
- 1,521m
コースタイム
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
白毛門登山口の駐車場に停めて出発。
武能沢までもくもくと歩く。ここで遡行準備を整えて、武能沢を下降し湯檜曽川
へ。
すっかり馴染みとなった魚留めの滝に到着。連日の雷雨で水量が多めなようだ。抱
返り沢が3級であることを考えると心配になる。もともと水量が多い沢ではないので
大丈夫だろうと思い、先を進む。
魚留めの滝は右岸の残置を使って巻く。その上のトイ状を過ぎるといったん沢筋は
開けるがすぐに両岸が立って来て、小滝が出てくる。やがて冷気を漂わせながら雪
渓が登場。今年はやや多めなのかな。
特に難所も無く進んで行くと、行く手に天まで続くような大滝が見えてくる。抱返
り沢の120m大滝である。十字峡の正面の滝である(左が湯檜曽本谷、右が大倉
沢)。主に4段から成っており、急・緩・急・急という構成になっている。
1段目はハングっているので右から巻き気味に登る。2段目は傾斜が緩いので快適に
越えて行ける。3段目は登りだしが渋い。中段も微妙な感じだったので、右から巻
く。4段目は簡単で水流を横断しながら登る。
大滝の上には13m滝。右から取り付いてみたら意外に難しく、ハマりかけたのでハー
ケンを1枚打ってA0で突破。
いったん平坦になり、穏やかになるが、すぐにまた天まで続く大滝が出現。
60m・50m・40mの連瀑帯とのことだが、切れ目が分かりにくいので3段150mって感
じ。120m大滝と比べると傾斜も緩く、それほど難しくない。快適に滝を登り、グイ
グイ高度を稼いでいく。爽快な沢である。
その後またいったん落ち着くが、再び50m滝登場。これも快適に越えて行ける。
さすがにこれで大きな滝群も終わりを告げる。小滝を越えて行くと、最後に25mナメ
滝が出てきて、流れは細くなり一部ボサが覆うなところも出てくる。
このまま詰めると朝日岳の支尾根に出て、猛烈なヤブ漕ぎとなるので、1640m付近で
隣の大倉沢に移る。この辺りは沢を隔てる尾根も低く、ほとんど高度差がない。
大倉沢に下りて、そのまま詰めるとまた藪が濃いところに突っ込んでしまうので、
1570mの二俣まで下り、右に入るとヤブ漕ぎが最も少ない。
そのまま進むとやがて笹が覆うようになる。そこで地図に現れない二俣が出てく
る。水量は右が多いのだが、そのまま進むとすぐにハイ松帯になってしまうので
左に進んだ方が良い。笹を漕ぎながら沢筋を忠実に進めば、山頂直下の池塘に出
る。そのまま稜線を目指せば、ヤブ漕ぎ無しで登山道に出れる。
いったん休憩を取り、時間を確認する。思ったよりも時間がかかったが、何とかな
るだろうと思い、予定通りナルミズ沢の下降に入る。
ジャンクションピークまで進み、右俣の源頭を目指すが、登り返しが面倒になって
きたので左俣に下りることに変更。
左俣の源頭は大きな雪渓が埋めていた。どんどん下りて行くとやがて水流が出てき
て、草原の中を流れて、美しい景観となる。天気も良くなってきて、とてもの気持ちが良い。
ナルミズ沢は特に難所も無く、美しい沢だった。見栄えのするナメや滝がある訳で
はないのだが、何となく雰囲気が良い。水がきれいな気がするのも一因かな。
とにかく癒し渓であることは間違いない。
癒されながら、ウツボギ沢出合まで下降し、そこからは枝沢を登り、東黒沢源頭を
目指す。枝沢はヤブ沢であり、歩きにくい。さすがに疲れが出てきたのか、頭がぼ
ーっとしていたらしく、途中でルートを誤り、しばらく山中を彷徨ってしまった。
これには参った・・
何とか東黒沢の下降点を見つけて、下降開始。上流部はひたすらゴーロが続き、退
屈そのもの。しかし、中流から下流にかけてはひたすらナメとナメ滝が続き、素晴
らしい景観を成す。「良い沢じゃん」とすっかり気を良くする。東黒沢というとナ
ルミズ沢へのアプローチとしか思われていないだろうが、十分遡行価値のある沢で
あると思った(下山に難があるが・・)
しかし、疲れが出てきているのか、なかなか進まない。沢もヌメっている箇所が多
く気を使う。途中からは日没との勝負となって小走りで下降した。
抱返り沢は快適に登れる滝が多く、爽快な沢でした。シャワークライミングとなる
ところが多いので盛夏が良いと思います。下山が長いので、ナルミズ沢を組み合わ
せると面白いでしょう。今回は日帰りでしたが、(私には)なかなか厳しく、1泊が
良いと思います。湯檜曽川本谷や大倉沢と組み合わせても面白いと思います。
また1つ上越の銘渓を遡行出来て良かったです。
コメント
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こんばんは〜
二日行程の沢距離を駆け抜けた感じですね。それも3級の登攀系と距離の長い癒し沢。体力的にも精神的にも強くないとこういう山行は出来ない、やっぱしボクシングで鍛えた強靭な身体と精神力なんですね。僕には出来ないけどすばらしいと思いました。(*Θ_Θ*)/
sawadonさん、こんばんは。
いやーさすがに長かったです。最後はなかなか東黒沢が
終わらなくて、日没との競争になって焦りましたよ
昨年、大倉沢に行った時に来年は抱返り沢と思っていた
ので計画したのですが、下山が長かったので、それなら
ナルミズ沢を下降してしまえと思って、今回の様な山行
になりました。
ボクシングは好きなのでいまだに週2回ほどジム通いを
続けています。趣味6割、山の体力維持4割って感じですね。
抱返り沢は登攀好きにはたまらないと思います。爽快
な沢ですよ。お勧めです
こんにちは。
3級の沢で下りも沢とは、かなりハードそうですね。。しかもソロですから、相当精神的にタフでないと無理ですよね。。行動時間も13時間! とても真似できないです
自分も今年、1回は上越に行ってみたいと思ってます。こんなハードなのは無理ですが
stkさん、こんばんは。
確かにハードでした。抱返り沢だけなら、ちょうど良い
くらいだったのですが、ナルミズも加えると私には荷が
重かったです。
ナルミズ沢の長かったこと・・ 最後の頃は「早く終わ
れよ!」って毒づきながら下降してました
おお、いよいよ上越に遠征ですか。レコをお待ちしてお
ります
yoshi629さん、こんにちは。
みなさん、コメントされていますが、単独でこの
行程、すごいですね
写真だけ拝見していると、きれいなナメや滝の
連続で、いいなあという感じなのですが。。。
なかなか日程が合わず、ご一緒させてもらうのは
9月以降になってしまいそうですが、上越の沢、やはり
いいですね!
youtaroさん、こんばんは。
1日で2本と欲張り過ぎたので、後半きつかったです。
焦りながら下降を続け、やっと白毛門登山口近くの堰堤
が見えた時はかなりホッとしました
滝は大きなものが多かったので、なかなか見応えがある
豪快な沢でしたよ。やっぱり谷川や上越の沢は面白いです
9月中なら谷川、10月なら東沢に行きましょう
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