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Yamareco

記録ID: 333951
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大峰山脈

大峯山 前鬼、千手岳、釈迦ヶ岳

2013年08月13日(火) 〜 2013年08月15日(木)
 - 拍手
GPS
44:10
距離
26.0km
登り
1,850m
下り
1,850m

コースタイム

8月13日
八尾7:07++久宝寺++7:18天王寺/大阪阿倍野橋7:50++(近鉄吉野線急行)++9:10大和上市9:54==10:29杉の湯10:50==12:08前鬼口12:20--14:45前鬼小仲坊(幕営)

8月14日
前鬼小仲坊7:00--8:15両童子岩8:25--大日谷8:55--9:40千手岳のコル(千手観音)9:50--大日谷--太古ノ辻10:40--大日岳分岐--五角仙11:10--聖天ノ森--11:20深仙ノ宿(四天石、香精水)11:50--極楽ノ都津門(遥拝)12:05--12:45釈迦ヶ岳13:30--深仙ノ宿14:10--太古ノ辻--両童子岩--16:00前鬼小仲坊(幕営)

8月15日
前鬼小仲坊6:30--8:30前鬼口8:59==10:17杉の湯(昼食、入浴)12:28==13:00大和上市++
天候 3日間とも快晴
過去天気図(気象庁) 2013年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
近鉄大和上市駅から奈良交通バス(湯盛温泉杉の湯で乗り継ぎ、前鬼口下車)
コース状況/
危険箇所等
太古ノ辻から前鬼に下る場合、太古ノ辻から両童子岩まで迷いやすいです。『山と渓谷』8月号に大峯での遭難レポートが掲載されていましたが、そこ以外にも迷い込みやすい尾根や谷があります。現に私が前鬼に着いた日、8月13日に前鬼に宿泊予約されている方が降りてきませんでした。(13日に宿坊から家族に連絡、15日に奈良県警山岳救助隊が出動)
8月14日、両童子岩を通過して2つ目の尾根の下から老夫婦が登ってきました。道を間違えて下ってしまったようです。私のザックに下げている持鈴の音に気づいたようでした。ちなみに両童子岩から太古ノ辻方面へ1つ目の尾根が『山と渓谷』8月号で掲載されていた尾根でした。
その老夫婦がいうにはもうひとつ先の谷を灰色の男性が下っていくのを見たそうです。その日、前鬼に下りてからわかったのですが、その男性が13日に前鬼で宿泊する人の可能性が高くなりました。
8月15日、前鬼から前鬼口へ歩いている途中、奈良県警山岳救助隊の車と出会いました。5名の救助隊(1名先行)に谷を男性が下って行ったことを伝えました。男性は70歳くらいで灰色の服装。弥山から前鬼に下る予定だったが、8月13日に前鬼まで下れず深仙ノ宿で避難小屋泊。その後の行方がわからないとのこと。
北アルプスに登ったとか八ヶ岳に登ったなど3000メートル級に登った経験があるから2000メートルに満たない大峯は簡単と思われている方が多いですが、それは間違いです。標高で考えるなら標高差で考えるべきです。大峯にも岩山はありますし、断崖や鎖場もあります。またアルプス系と比べて営業小屋が少ないため、登山道の整備や道標の設置が遅れています。登山道のほかにケモノ道や釣り人・林業の作業道や奥駈け修行の道・旧道が交錯していて地図に掲載されていない道が多数存在します。常にルートファイディングを心掛けて道に迷わないようにしましょう。
滝見台から見た不動七重ノ滝です。8月は晴天続きで池原貯水池の水位が低いです。
2013年08月13日 13:28撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/13 13:28
滝見台から見た不動七重ノ滝です。8月は晴天続きで池原貯水池の水位が低いです。
前鬼に着いて夕勤行の後は夕食です。今日は玉子丼です。今日もご飯がうまく炊けました。
2013年08月13日 16:28撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/13 16:28
前鬼に着いて夕勤行の後は夕食です。今日は玉子丼です。今日もご飯がうまく炊けました。
このハエタタキでアカウシアブを10匹冥途に送り届けました。今年の大峯はアブとヤマビルが多いそうです。
2013年08月13日 16:53撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/13 16:53
このハエタタキでアカウシアブを10匹冥途に送り届けました。今年の大峯はアブとヤマビルが多いそうです。
昨年ジャバジャバ出ていた水も日照り続きで一滴も出ていません。五鬼助住職がもうひとつ向こうの沢から水を引っ張ってきてくれました。母屋の蛇口から水は出ます。雨が待ち遠しいです。
2013年08月13日 16:54撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/13 16:54
昨年ジャバジャバ出ていた水も日照り続きで一滴も出ていません。五鬼助住職がもうひとつ向こうの沢から水を引っ張ってきてくれました。母屋の蛇口から水は出ます。雨が待ち遠しいです。
2013年08月13日 16:55撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/13 16:55
あまりの暑さのため、木陰にテントを張りました。
2013年08月13日 17:48撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/13 17:48
あまりの暑さのため、木陰にテントを張りました。
2013年08月13日 17:49撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/13 17:49
2013年08月13日 17:50撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/13 17:50
2013年08月14日 07:01撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 7:01
階段地獄といいますが、私にとっては階段は天国です。ルートファインディングする必要がないからです。
2013年08月14日 07:39撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/14 7:39
階段地獄といいますが、私にとっては階段は天国です。ルートファインディングする必要がないからです。
2013年08月14日 07:43撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/14 7:43
両童子岩の手前に閼伽坂尾根道の合流点がありました。
2013年08月14日 08:03撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 8:03
両童子岩の手前に閼伽坂尾根道の合流点がありました。
閼伽坂尾根道を除くと鎖場になっています。
2013年08月14日 08:03撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 8:03
閼伽坂尾根道を除くと鎖場になっています。
両童子岩手前の大岩です。勝手に不動岩と名付けました。
2013年08月14日 08:06撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 8:06
両童子岩手前の大岩です。勝手に不動岩と名付けました。
両童子岩です。心経一巻読誦しました。金迦羅・制多迦の二童子です。八ノ字に周囲を回る修行があるそうですが、足をかける場所が見当たりません。
2013年08月14日 08:07撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 8:07
両童子岩です。心経一巻読誦しました。金迦羅・制多迦の二童子です。八ノ字に周囲を回る修行があるそうですが、足をかける場所が見当たりません。
両童子岩から千手岳が見えます。
2013年08月14日 08:13撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 8:13
両童子岩から千手岳が見えます。
五百羅漢も見えます。
2013年08月14日 08:14撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 8:14
五百羅漢も見えます。
両童子岩に金剛童子と彫られた石が置いてありました。
2013年08月14日 08:16撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 8:16
両童子岩に金剛童子と彫られた石が置いてありました。
『山と渓谷』8月号の遭難レポで遭難者が間違って入った尾根にはロープがされてました。大峯にはこんなところがたくさんあります。
2013年08月14日 08:31撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/14 8:31
『山と渓谷』8月号の遭難レポで遭難者が間違って入った尾根にはロープがされてました。大峯にはこんなところがたくさんあります。
千手岳が近づいてきました。
2013年08月14日 08:41撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 8:41
千手岳が近づいてきました。
大崩れの大日谷です。大日岳・千手岳直下の谷です。
2013年08月14日 08:55撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/14 8:55
大崩れの大日谷です。大日岳・千手岳直下の谷です。
大日谷から太古ノ辻への急登階段があるところが千手岳への分岐です。大日谷を渡ります。浮石に注意が必要です。
2013年08月14日 08:55撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/14 8:55
大日谷から太古ノ辻への急登階段があるところが千手岳への分岐です。大日谷を渡ります。浮石に注意が必要です。
道なき道とはこの事。赤テープが10メートルおきにあります。じっくり探さないとわかりません。
2013年08月14日 09:03撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/14 9:03
道なき道とはこの事。赤テープが10メートルおきにあります。じっくり探さないとわかりません。
道標は地面に落ちていました。
2013年08月14日 09:05撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/14 9:05
道標は地面に落ちていました。
シシガミ様(鹿)の足跡を踏んで大日岳から千手岳に続く尾根の鞍部、コルを目指します。
2013年08月14日 09:05撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/14 9:05
シシガミ様(鹿)の足跡を踏んで大日岳から千手岳に続く尾根の鞍部、コルを目指します。
2013年08月14日 09:31撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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2013年08月14日 09:36撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 9:36
千手岳のコルの千手岳直下に美しい千手観音像が安置されていました。平成2年に近畿山岳愛好会の4人のメンバーによって崖から救い出された観音様です。
2013年08月14日 09:40撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/14 9:40
千手岳のコルの千手岳直下に美しい千手観音像が安置されていました。平成2年に近畿山岳愛好会の4人のメンバーによって崖から救い出された観音様です。
2013年08月14日 09:40撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 9:40
千手岳山頂はクライミング技術がないと登れません。
2013年08月14日 09:40撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/14 9:40
千手岳山頂はクライミング技術がないと登れません。
2013年08月14日 09:40撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 9:40
千手岳は山頂に三日月石があるので三日月嶽ともいうそうです。
2013年08月14日 09:40撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 9:40
千手岳は山頂に三日月石があるので三日月嶽ともいうそうです。
太古ノ辻から千手岳が見えました。
2013年08月14日 10:38撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 10:38
太古ノ辻から千手岳が見えました。
太古ノ辻
2013年08月14日 10:39撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 10:39
太古ノ辻
太古ノ辻の背比べ石です。
2013年08月14日 10:40撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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太古ノ辻の背比べ石です。
2013年08月14日 10:58撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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サルノコシカケです。
2013年08月14日 11:04撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 11:04
サルノコシカケです。
五角仙です。
2013年08月14日 11:09撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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五角仙です。
五角仙の裏が聖天ノ森です。かつてここに聖天さんが祀られていました。現在は吉野山桜本坊に安置されています。
2013年08月14日 11:14撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 11:14
五角仙の裏が聖天ノ森です。かつてここに聖天さんが祀られていました。現在は吉野山桜本坊に安置されています。
四天石です。多聞・持国・増長・広目の四天王または弁才天・聖天・役行者・香正童子を指します。
2013年08月14日 11:15撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 11:15
四天石です。多聞・持国・増長・広目の四天王または弁才天・聖天・役行者・香正童子を指します。
聖護院修験の大峯での本拠地、深仙ノ宿(ジンゼンノシュク)です。
2013年08月14日 11:15撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 11:15
聖護院修験の大峯での本拠地、深仙ノ宿(ジンゼンノシュク)です。
2013年08月14日 11:36撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 11:36
四天石の第3石(深仙から見て2つ目)は役行者の御影があると言いますが、どう見てもエヴァンゲリオンにしか見えません。
2013年08月14日 11:37撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 11:37
四天石の第3石(深仙から見て2つ目)は役行者の御影があると言いますが、どう見てもエヴァンゲリオンにしか見えません。
髭塚です。役行者がヒゲを剃り、前鬼・後鬼に形見として渡し、昇天したという伝説の地です。
2013年08月14日 11:38撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/14 11:38
髭塚です。役行者がヒゲを剃り、前鬼・後鬼に形見として渡し、昇天したという伝説の地です。
香精水はやっぱり湿っている程度でした。昔はチョロチョロ出ててたのに・・・
2013年08月14日 11:38撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 11:38
香精水はやっぱり湿っている程度でした。昔はチョロチョロ出ててたのに・・・
2013年08月14日 11:38撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 11:38
香精水前から下に続く道らしきものを見つけました。次回、探索してみたいと思います。
2013年08月14日 11:39撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 11:39
香精水前から下に続く道らしきものを見つけました。次回、探索してみたいと思います。
千手岳の直下にある1本だけ突き出た岩峰が気になります。人工的なものでしょうか?
2013年08月14日 11:41撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/14 11:41
千手岳の直下にある1本だけ突き出た岩峰が気になります。人工的なものでしょうか?
2013年08月14日 11:42撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 11:42
深仙の灌頂堂の中です。護摩壇があります。
2013年08月14日 11:47撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 11:47
深仙の灌頂堂の中です。護摩壇があります。
極楽ノ都津門です。
2013年08月14日 12:04撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 12:04
極楽ノ都津門です。
釈迦ヶ岳山頂です。理趣経一巻読誦しました。
2013年08月14日 12:44撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/14 12:44
釈迦ヶ岳山頂です。理趣経一巻読誦しました。
北に八経ヶ岳が見えます。中央やや左の岩山は七面山です。
2013年08月14日 13:15撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/14 13:15
北に八経ヶ岳が見えます。中央やや左の岩山は七面山です。
エヴァの頭に小石が乗っかっています。
2013年08月14日 14:13撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/14 14:13
エヴァの頭に小石が乗っかっています。
前鬼林道でオツコトヌシを発見。下の枯れ枝を取り除き脱出の手助けをしました。
2013年08月15日 07:49撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
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8/15 7:49
前鬼林道でオツコトヌシを発見。下の枯れ枝を取り除き脱出の手助けをしました。
2013年08月15日 08:04撮影 by  DMC-LS75, Panasonic
8/15 8:04

装備

個人装備
ヘッドバンド
ネックゲーター
防寒キャップ
レインジャケット
レインパンツ
ミッドレイヤー
FTドラウトクローJK
ソフトシェル
FTニュウモラップフーディ
アンダーシャツ
FT.FRアクティブスキンノースリーブ、MBジオ3Dロングスリーブ.
パンツ
FTストームゴージュAPパンツ
靴下
MB.WIC.五本指薄手、WIC.中厚手
手袋
MBトレッキングフィンガーレス
防寒グローブ
MBトレールアクション
着替え
Tシャツ、長袖ジップT、ブリーフ、ハーフパンツ
タオル、手ぬぐい
-
予備ソックス
MBストリームソックス
-
登山靴
MBトレールウォーカーMID
スパッツ
MBアルパインスパッツ
ストック
MBアルパインポール1本
ザック
オスプレー エクソス58
ザックカバー
-
食糧
行動食
予備食
非常食
水筒
0.75L
ハイドレーション
2L
ポリタン
1.5L
-
ストーブ
EPIgas STRA
ガスカートリッジ
EPIパワープラス230g
バーナーシート
炊事用手袋
MBノーメックス
コッヘル小
SPソロセット焚
コッヘル小
SPトレック900
ブキ
箸、割箸、スプーン
ライター
-
ヘッドランプ
MBコンパクトヘッドランプ
予備電池
単3アルカリ5本
-
時計
コンパス
1/25000地形図
山と高原地図
ガイドブックの写し
筆記用具
山行計画書
勤行セット
念珠、経本、折五条、ロウソク、線香、塗香、ライター
ピンチパック
靴紐、レスキューシート、ステンレスミラー、ポケトーチ、ライター、防水マッチ、ロウソク3、ナイフ、プラ自在4、インスタントカイロ(12時間)3、細引き
ファーストエイドセット
ソーイングセット
着火剤
カメラ
ロールペーパー
洗面用具
ゴミ袋
ゴミバッグ
身分証
健康保険証
-
テント本体
ポール、フライ
グラウンドシート
ペグ13本
シュラフ
MB UL.バロウバッグ
テントマット
オールウェザーブランケット
ロールマット
銀マット150cm
シューズバッグ
新聞紙
ピカール
ウエス

感想

今回は大峯七十五靡第34靡千手岳に行ってきました。大日谷を渡ると、10メートルおきにテープがありましたが、道というものはなく、滑りやすく崩れやすい枯葉の積もった斜面を登りました。テープさえ見落とさなければ大丈夫ですが、なかなか見つけ辛いものでした。
『山と渓谷』8月号にもありましたが、この付近では前鬼へ下るときに遭難するケースが多いようです。山と渓谷の遭難レポでは雨が降る夕方に間違った尾根を下り、谷へ降りていったとありましたが、前鬼に下れない場合は深仙ノ宿に避難小屋があるので迷わずそこで泊まりましょう。奥駈け道を弥山から前鬼に歩くコースはかなりのロングコースとなります。『山と高原地図』のコースタイムでは行ける感じに書いていますが、自分の体力・荷物の量・休憩時間やルートファインディングによってコースタイムどおりにいかない場合があります。また弥山辻から釈迦ヶ岳は大峯のマイナーコースなので人通りがほとんどありません。山抜けや倒木が多く、予想以上に時間を要します。孔雀岳から釈迦ヶ岳にかけては滑落事故も起きていますので注意して歩きたいものです。さらに大峯での遭難レポを見てみると「服を脱ぎなさい」とか「肘掛が現れた」「小屋や道標が見えた」など幻覚・幻聴に遭難者が悩まされたと書いてありました。しかしこれは幻覚幻聴ではなく、この付近にいる悪霊の仕業と見るべきでしょう。そんな馬鹿げた話があるか?と思うでしょうが、そのような非科学的なものが存在するのも事実です。それが大峯が霊山たる所以です。特に楊枝宿は峯中の霊が集まるとも言われています。修行を積んだ修験者や僧侶はもちろん、一般登山者も大峯は修行の山であるという事実をしっかり自覚して登るべきでしょう。
さて千手岳を登り終えた私は釈迦ヶ岳へと向かいます。当初の予定では深仙ノ宿から巻き道を通って千丈平のカクシ水で水を補給して釈迦ヶ岳山頂で幕営だったのですが、道を間違い、釈迦ヶ岳に直接登ってしまいました。水の補給のため千丈平に行くことも考えましたが、初めて行くコースより元来た道をピストンバックして前鬼に戻る安全策を選択しました。釈迦からの下りの途中、浮石ならぬ浮草を踏みぬいてしまい、滑落しましたが、落ちた瞬間に「南無神変大菩薩」と名号を唱えたところ、すぐ下の木に引っ掛かり一命を取りとめました。そのダメージのため太古ノ辻から前鬼へはコースタイムより長くかかってしまいました。
しかし前鬼行者堂・両童子岩・千手岳・深仙ノ宿・釈迦ヶ岳での勤行をして山のカミに祈りを捧げた結果、無事に前鬼に帰りつくことができました。

今回の山行はでは釈迦ヶ岳にて幕営予定だったので冷たい風を遮るギアを持ってきました。

ファイントラック
ニュウモラップフーディ

ゴアウインドストッパーを使った生地で風を通さず、ムレにくい。
リンクベントで換気ができる。
という製品でしたが、釈迦山頂では泊まらず前鬼もズボンを脱いで寝るほど暑かったため、これを着たのは冷房効きすぎの近鉄電車内だけでした。

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コメント

前鬼でご一緒した者です
前鬼で黄色のテントを張っていたものです。
その節はお世話になりました。いろいろとお話を聞かせていただき勉強になりました。機会があれば大峯の色んなルートについて教えてくださいませ。ショップにも顔を出します。
2013/8/25 22:29
どもども
こちらこそお世話になりました。
今回、千手岳を登りましたが、現地に着くまでどんな山かわかりませんでした。写真と地形図で山容と場所はおよそ把握していましたが、インターネット上にも情報が少なく、道もなくて困っていました。千手岳への道の情報は『大峯七十五靡』という本の中に
「・・・大崩れの大日谷に出会う。・・登山道は直角に折れて急な木の階段が太古の辻の方に登っている。千手岳へ向かうにはこの階段の下からガラガラの石が積み重なる涸れ谷を少し登るように左岸に渡る。枯れたスズタケをかき分けて少し下り苔むした大石の斜面に出て、千手岳の方向に向かいできるだけ下らないようにけもの道を探しながら等高線に沿って進む・・」との文章を読み解きながらの山行だったので、とっても楽しめました。
2013/9/16 23:35
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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