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Yamareco

記録ID: 357054
全員に公開
沢登り
北陸

石徹白川支流俵谷

2013年10月12日(土) 〜 2013年10月13日(日)
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
11:36
距離
13.8km
登り
1,376m
下り
1,380m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

12日 H670m地点駐車地(通行止め)13:00-入渓13:05-幕地(F1上)14:20
13日 幕地6:20-小白山山頂10:45-幕地14:20-駐車地15:30
天候 12日曇りまたは小雨
13日快晴
過去天気図(気象庁) 2013年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
県道127号白山中居朝日線を「小谷堂(こたんどう)」まで入る。
また白山中居朝日線は、一雨降るとすぐに通行止めになる山間道。特に岐阜側で通行止めとなるので事前情報はしっかりと。
俵谷右岸林道への入口はかなり荒れているが、100mほど行くと右手に3〜4台が駐車できるスペースがある。林道はその先も続くが、途中で谷からの土砂押し出しで通行止め。またそこまでの道路状況もかなり悪く、4WD車以外は走行できないと思う。
コース状況/
危険箇所等
日帰りも無理ではないが、遡下降にかなり時間のかかる谷なので早出は必須。
溯行の際、山頂直上ルートを選びがちだが、主稜線に向かう谷を選んだ方が藪漕ぎが少ない。谷は主稜線直下まで続いている。
滝の捲きはどれも簡易、ルートファインディングも難しくないので下降の際も捲き降りた方が賢明。
俵谷は秋、紅葉の時期の景色がとてもいいのでおすすめ。
ロープは40m必携。
Yottyさんを待つ間に腹ごしらえ。九頭竜名物「昇竜まいたけごはん」
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Yottyさんを待つ間に腹ごしらえ。九頭竜名物「昇竜まいたけごはん」
(Y)
林道は長いうえに ザックが重めでツライ
2013年10月16日 06:55撮影 by  DSC-TX20, SONY
10/16 6:55
(Y)
林道は長いうえに ザックが重めでツライ
ここで林道は通行止め。支流から土砂が押し出されている(nkc)
ここで林道は通行止め。支流から土砂が押し出されている(nkc)
俵谷F1
左側に見えるのが、この谷特有の柱状節理。
今日の幕場はこの真上。
俵谷F1
左側に見えるのが、この谷特有の柱状節理。
今日の幕場はこの真上。
しっかり整地して三人分のスペースを作った。
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しっかり整地して三人分のスペースを作った。
そして、長い夜の始まり。
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そして、長い夜の始まり。
焚き火はやはりいい。がしかし、上空からは雨が…。
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焚き火はやはりいい。がしかし、上空からは雨が…。
俵谷リバーサイドホテル跡(nkc)
俵谷リバーサイドホテル跡(nkc)
(Y)
ちなみに整地する前
2013年10月16日 06:55撮影 by  DSC-TX20, SONY
10/16 6:55
(Y)
ちなみに整地する前
美しい滝のお出迎え。
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美しい滝のお出迎え。
両岸が立ってくると…。
両岸が立ってくると…。
滝。ここからしばらくは連瀑の渓相。
滝。ここからしばらくは連瀑の渓相。
左岸は微妙なスタンス。
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左岸は微妙なスタンス。
(Y)
スラブからの〜〜ナメ〜〜
2013年10月16日 06:55撮影 by  DSC-TX20, SONY
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10/16 6:55
(Y)
スラブからの〜〜ナメ〜〜
二段滝は左からススイっと♪
二段滝は左からススイっと♪
美しいナメ滝。
美瀑の連続。
ようやく谷間に陽が差し込んできた。
ようやく谷間に陽が差し込んできた。
いい感じの滝ばかり。どの滝もグイグイと登れるので楽しい。
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いい感じの滝ばかり。どの滝もグイグイと登れるので楽しい。
高度感もたっぷり。
高度感もたっぷり。
大きな釜を持つ小滝。寒くない季節なら泳いでどうぞ。
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大きな釜を持つ小滝。寒くない季節なら泳いでどうぞ。
俵谷最大の30m滝直瀑。周囲の広葉樹と相まってとても麗美。
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俵谷最大の30m滝直瀑。周囲の広葉樹と相まってとても麗美。
直瀑〜って、感じの滝です。でも捲きは簡単。
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直瀑〜って、感じの滝です。でも捲きは簡単。
その上にもどんどん滝場は現れます。
その上にもどんどん滝場は現れます。
へんな形をした岩。
へんな形をした岩。
逆くの字25m。
逆くの字25mは、左岸を登ることもできます。今回はパスしましたが。
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逆くの字25mは、左岸を登ることもできます。今回はパスしましたが。
ナメに日差しが当たって谷間はいい感じです。
ナメに日差しが当たって谷間はいい感じです。
雲のない青空へ向かって詰め上げます。
雲のない青空へ向かって詰め上げます。
登れる7m滝。下降時もフリーで降りられます。
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登れる7m滝。下降時もフリーで降りられます。
どんどん登ります♪
どんどん登ります♪
最終に現れる「堰堤状滝」ここは頭を使ってフリーで登ります。でも下降はフリーではできません。
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最終に現れる「堰堤状滝」ここは頭を使ってフリーで登ります。でも下降はフリーではできません。
振り返ると展望が。
振り返ると展望が。
(Y)
天気良い
正面のピークは小白山の北東にあるピークか?
2013年10月16日 06:55撮影 by  DSC-TX20, SONY
10/16 6:55
(Y)
天気良い
正面のピークは小白山の北東にあるピークか?
小滝を超えて。
いよいよ藪こぎ。
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いよいよ藪こぎ。
山頂付近。
三角点発見。
低い笹のおかげで360度の大展望。
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低い笹のおかげで360度の大展望。
(Y)
大日ヶ岳
ずっと奥に御嶽も見えました。
2013年10月16日 06:55撮影 by  DSC-TX20, SONY
10/16 6:55
(Y)
大日ヶ岳
ずっと奥に御嶽も見えました。
(Y)
稜線沿いに野伏ヶ岳
その奥は銚子ヶ峰になるようだ
2013年10月16日 06:55撮影 by  DSC-TX20, SONY
10/16 6:55
(Y)
稜線沿いに野伏ヶ岳
その奥は銚子ヶ峰になるようだ
(Y)
右の野伏ヶ岳と左の薙刀山
左奥には白山
2013年10月16日 06:55撮影 by  DSC-TX20, SONY
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10/16 6:55
(Y)
右の野伏ヶ岳と左の薙刀山
左奥には白山
(Y)
白山のアップ
右の別山から正面の御前峰と大汝峰
2013年10月16日 06:55撮影 by  DSC-TX20, SONY
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10/16 6:55
(Y)
白山のアップ
右の別山から正面の御前峰と大汝峰
大日ヶ岳を正面にして一気下り。とんでもないネマガリの藪でした。
大日ヶ岳を正面にして一気下り。とんでもないネマガリの藪でした。
(Y)
壇蜜ではなく濃密です。
つまんないですか そうですか
2013年10月16日 06:55撮影 by  DSC-TX20, SONY
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10/16 6:55
(Y)
壇蜜ではなく濃密です。
つまんないですか そうですか
堰堤状滝懸垂。
逆くの字滝懸垂。
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逆くの字滝懸垂。
(Y)
上段から30Mダブルで懸垂だと足りないから注意。
2013年10月16日 06:55撮影 by  DSC-TX20, SONY
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10/16 6:55
(Y)
上段から30Mダブルで懸垂だと足りないから注意。
F1に見られた柱状節理の岩。通称俵石。谷名の由来はこの石にある。
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F1に見られた柱状節理の岩。通称俵石。谷名の由来はこの石にある。
溯行もここで終わり。後は林道歩き1時間。
溯行もここで終わり。後は林道歩き1時間。
(Y)
林道(登り)ではみんなヘロヘロになってました(笑)
2013年10月16日 06:55撮影 by  DSC-TX20, SONY
10/16 6:55
(Y)
林道(登り)ではみんなヘロヘロになってました(笑)

感想

銘渓との噂で期待が高まる遡行となった今回の俵谷。

紅葉の最盛期 には少々早い訪問となったが、それを差し引いても渓相・ナメの饗宴・大滝小滝と銘渓との噂に違わぬ谷であった。
(ツメの濃密なヤブコギには難儀したが)

早出すれば日帰りも可能ではあるが、今回はこの渓をゆったり味わうため沢泊まりを行った。
沢泊まりと言えばもちろん焚き火。
小雨降る中 湿った木材を投入すると大量の煙が発生、これはとても刺激的(笑)
それでも焚き火を見ているだけで時を忘れられる。下界では味わうことは出来ない良い時間を過ごすことが出来オススメである。

俵谷をツメ上がると小白山に到達する。
近くに白山(はくさん)がある為、私はこの山を「しょうはくさん」と呼んだことがあったが「おじろやま」が正解。
そんな間違いがあったことで登山道もないこの山に行ってみたいと思っていた。
残雪期、北にある野伏ヶ岳からの縦走を目論み出かけたこともあったが、視界不良のため野伏までで断念。
こうなってくると余計に小白山が気になってくるのが人情ってもんでしょ(笑)

そんな小白山に沢登りで来ることになるとは…
沢登り初めてホントによかった。

この俵谷も例にもれず、過去に数回の溯行経験がある。しかし他の谷と違って、この谷には別の意味でいろいろな想い出が残っている。

初遡行の朝。山あいの国道を走って現地に向かっている際に遭遇したツーリングバイクの多重事故。また谷を下降中に、先行者によって跳ねられた枝が目に当たり、眼球に棘(とげ)が刺さって救急に運ばれたことなど、おおよそ溯行とは関係のない話ばかりだが、俵谷を思い出すとこんな記憶が浮かんでくる。

しかし谷の記憶はこれだけではないのは確か。この福井周辺で「銘渓」と呼べる谷を幾つか知っているが、この俵谷もその中のひとつ。とくに秋紅葉時期の景趣は他の銘渓に勝るとも劣らない絶佳な渓相を兼ね備えている。

現れる大滝とナメ滝の美しさは特に素晴らしく、そしてその流れの真上を赤や黄色の紅葉が多い尽くすという、まるで絵画のような景色は周辺の谷では味わえないものである。初夏の溯行も楽しいだろうが、俵谷と言えば、やはり錦秋時期の溯行がおすすめである。

パーティーにもよるだろうが、私は「よい寝床こそ溯行には重要」という考えの持ち主だ。すなわち幕場の整地は入念に行うのを常としている。同行の士には申しわけないのだが、私がリーダーの時はこの一点についてはけっして譲ることは出来ないので、そこをよく知得しておいていただきたいと思っている(笑)。

今回も整地は万全だ。大岩小岩の掘り起こし撤去はもちろんのこと、「レベル(水準器)」こそないものの、整地面の高さ合わせもしっかりと行った。そのおかげで快適な睡眠を貪ることができた。

こうした作業は地味で面倒な作業なのだが、まるで無邪気な子供のころに還ったようにわいわいと作業を行なえば、日頃の鬱憤もすっかり拭うことができる。山に入るとはこういうことだろう。日々の生活から離れ、童心に還ってどっぷりとその場の空気に浸る。これ以外にいったい何があると言うのだろうか。



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