また山に行きたくなる。山の記録を楽しく共有できる。

Yamareco

記録ID: 365536
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
アジア

玉山(中華民国)

2013年10月31日(木) 〜 2013年11月01日(金)
 - 拍手
otto その他9人
体力度
7
1〜2泊以上が適当
GPS
27:47
距離
19.5km
登り
2,642m
下り
2,672m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

<<<かなり遅いペースだと思います。>>>
■1日目
タタカ鞍部登山口09:08〜10:05第1東屋(孟祿亭)〜12:15第2東屋(昼食)12:52〜14:15大峭壁〜15:42排雲山荘(泊)
■2日目
排雲山荘03:05〜06:05玉山山頂06:15〜08:08排雲山荘(ラーメン)08:40〜12:40タタカ鞍部登山口
天候 登頂時の小雨を除き快晴。
過去天気図(気象庁) 2013年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 飛行機
コース状況/
危険箇所等
■道の状況:整備は行き届いており、山頂直下100mの岩場が少し緊張する程度。
■登山ポスト:登山口で警察が入山チェック。そもそも外国人は現地ガイドが必要。
台北からの高速道路を嘉義で降り、夕食後つづら織りを揺られて阿里山のホテルに到着。実に6時間のバス乗車。標高2200mなので高度に慣れる意味もある。翌朝、睡眠不足だが出発前に看板犬と遊ぶ。
台北からの高速道路を嘉義で降り、夕食後つづら織りを揺られて阿里山のホテルに到着。実に6時間のバス乗車。標高2200mなので高度に慣れる意味もある。翌朝、睡眠不足だが出発前に看板犬と遊ぶ。
登山口のタタカまではさらに1時間ほどバス。途中の展望地から玉山を遠望する。
登山口のタタカまではさらに1時間ほどバス。途中の展望地から玉山を遠望する。
バスの終点で山小屋泊時に必要な物など一人3kgまでポーターに預けられる。ポーターは同行せず途中で客を追い越してゆく。謝謝。
バスの終点で山小屋泊時に必要な物など一人3kgまでポーターに預けられる。ポーターは同行せず途中で客を追い越してゆく。謝謝。
登山口の警察でバスボートのチェックを受ける。
登山口の警察でバスボートのチェックを受ける。
入山チェックの待ち時間に玉山の記録ビデオを見る。
入山チェックの待ち時間に玉山の記録ビデオを見る。
ワゴンに分乗して5分ほどでいよいよ標高2600mのタタカ鞍部に到着。出発前に入念にストレッチ!。
ワゴンに分乗して5分ほどでいよいよ標高2600mのタタカ鞍部に到着。出発前に入念にストレッチ!。
一泊する排雲(パイユン)山荘までには2つの東屋と500mおきの道標が立っている。携帯も通じる。
一泊する排雲(パイユン)山荘までには2つの東屋と500mおきの道標が立っている。携帯も通じる。
それぞれの東屋からちょっと離れてトイレがある。
それぞれの東屋からちょっと離れてトイレがある。
排雲山荘まで多少のアップダウンはあるものの、全体では標高差800mを距離8.5kmで緩やかに上がるトラバース道。
排雲山荘まで多少のアップダウンはあるものの、全体では標高差800mを距離8.5kmで緩やかに上がるトラバース道。
沢に架かる橋もガッシリしている。
沢に架かる橋もガッシリしている。
主峰を望む2つ目の東屋で朝渡された弁当を食す。中身はおにぎり、サンドイッチ、煮卵&バナナ。
主峰を望む2つ目の東屋で朝渡された弁当を食す。中身はおにぎり、サンドイッチ、煮卵&バナナ。
中腹に目立つ針葉樹の巨木。南アみたいなしっとりした道もあるのです。
中腹に目立つ針葉樹の巨木。南アみたいなしっとりした道もあるのです。
淡々とした道で唯一のポイントといえるのが「大峭壁」と呼ぶスラブ状の一枚岩。
淡々とした道で唯一のポイントといえるのが「大峭壁」と呼ぶスラブ状の一枚岩。
山荘が近づき主稜線が見えだすとその下にカール。今度はヨーロッパアルプスのような景色です。
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山荘が近づき主稜線が見えだすとその下にカール。今度はヨーロッパアルプスのような景色です。
標高3400mの排雲山荘に到着。今夏に新装なった小屋は定員90人の満員御礼。
標高3400mの排雲山荘に到着。今夏に新装なった小屋は定員90人の満員御礼。
山荘から明日登頂する方向を見上げる。
山荘から明日登頂する方向を見上げる。
山荘の夕食。ご飯にカレーと肉の煮物を半々にかけてもらう。これってどこかの牛丼店のメニューにあったような。
山荘の夕食。ご飯にカレーと肉の煮物を半々にかけてもらう。これってどこかの牛丼店のメニューにあったような。
日本と違い若い客が多い。食堂では彼らに周辺の自然を紹介するセミナーが。言葉のわからない我々は一室貸切の2段ベッドに小屋備品のシュラフにくるまって眠る。8時消灯。
日本と違い若い客が多い。食堂では彼らに周辺の自然を紹介するセミナーが。言葉のわからない我々は一室貸切の2段ベッドに小屋備品のシュラフにくるまって眠る。8時消灯。
山荘からは真っ赤な夕日が見えた。明日の好天は約束された。と思ったら・・・。
山荘からは真っ赤な夕日が見えた。明日の好天は約束された。と思ったら・・・。
夜が更けると雨がしとしと。少し気が滅入るものの雨着とヘッドランプをつけ予定通り3時に出発。薄明るくなった6時ごろ、岩場を一気によじのぼり待望の玉山山頂に立つ。が、みぞれに変わりそうな雨に震え上がる。
夜が更けると雨がしとしと。少し気が滅入るものの雨着とヘッドランプをつけ予定通り3時に出発。薄明るくなった6時ごろ、岩場を一気によじのぼり待望の玉山山頂に立つ。が、みぞれに変わりそうな雨に震え上がる。
立派な石碑の傍らに埋まっている「新高山一等三角点」。これを残してあるのが台湾政府の度量の広さだろう。が、かじかんだ手で撮ったのでブレている。
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立派な石碑の傍らに埋まっている「新高山一等三角点」。これを残してあるのが台湾政府の度量の広さだろう。が、かじかんだ手で撮ったのでブレている。
帰りは山荘に立ち寄ってラーメンを腹に入れ昨日登ってきた道を下りる。気がつくと晴れあがって暑いくらい。
帰りは山荘に立ち寄ってラーメンを腹に入れ昨日登ってきた道を下りる。気がつくと晴れあがって暑いくらい。
やっと13:40に登山口に下山。長かった・・・ハラ減った・・・。
やっと13:40に登山口に下山。長かった・・・ハラ減った・・・。
帰りのバスはもうひとつの登山基地である東埔温泉経由で台中へ。玉山ははるか遠くにかすんでいる。サイツェン!。
帰りのバスはもうひとつの登山基地である東埔温泉経由で台中へ。玉山ははるか遠くにかすんでいる。サイツェン!。
台中一泊の後は台北に戻って観光。台北101が見える公園にあるこの彫像の意味を知ってる方がみえたら教えて下さい。
台中一泊の後は台北に戻って観光。台北101が見える公園にあるこの彫像の意味を知ってる方がみえたら教えて下さい。
山屋には不釣合いな高級レストランで晩餐した後はMRTに乗って・・・。
山屋には不釣合いな高級レストランで晩餐した後はMRTに乗って・・・。
すっかり定番になった夜市見物に。
すっかり定番になった夜市見物に。
翌朝、日本に帰る前の締め括りはやっぱりここ。で、広い館内を駆け回っても平気な日本人高齢者は登山ツアーのメンバーくらいでしょう!。
翌朝、日本に帰る前の締め括りはやっぱりここ。で、広い館内を駆け回っても平気な日本人高齢者は登山ツアーのメンバーくらいでしょう!。

感想

 入山定員等のイメージが先行し、"近くて遠い山"だった玉山にようやく登ることが出来ました。とはいえシンドサは十数年前、友人とボルネオ観光パックの中2日をキャンセルして登ったキナバルのほうがはるかに上だといえます。
 今回のタタカルートは、標高2600mの登山口から3400mの山小屋に1日かけてゆっくり上って1泊し、翌朝山頂にピストンして往路を下山するというもので、玉山の最短定型コース、言い変えれば「登山の初心者を無理なく登頂させることに最適化されたコース」ということになるでしょうか。とはいえ、山頂直下の岩場ではそれなりの緊張を強いて登山の達成感を味わわせてくれます。
 このルートで登頂する場合、第一に留意すべきは登山者自身の体調管理ではないでしょうか。たった1回の経験ですが前泊する阿里山のホテルでの食事や睡眠に細心の注意を払い翌朝ベストコンディションで出発できればまず問題が生じる可能性は少ないと感じました。

 ところで今回一番見たかったのは山頂の一等三角点。三角点の設置は領土を正確に把握する国防上重要な仕事で、戦前は「参謀本部陸地測量部」という軍組織の担当でした。この三角点は終戦までの半世紀間、わが日本の最高地点の証であったわけであり、なにか「ニイタカヤマノボレ」という有名な暗号文をも暗示させます。また、この埋設については映画「剱岳 点の記」で役所広司が演じた古田盛作技師が関わっていることをWebで知りました。<下記参照>
(http://homepage2.nifty.com/seiyoukai/image/niitakatennoki.jpg)
 そんな2次的な動機も持って登山したのは初めてですが、山頂でいざ目の前にすると変哲もない普通の三角点でした。そのことになぜかほっとすると同時に、この曰くつきの小さな石柱を壊さないでくれている台湾の人達の寛容な心持ちが伝わってきました。案外こうした気持ちを持ち合うことが平和の原点なのかも知れません。

 前々から一度はと想いながらきっかけを逃していた玉山。9月に送られてきたアルパインツアーのDMにこのツアーに空きがあるのを見つけ申し込んだところ、すんなりOKになって念願が実現したわけです。アルパインツアーはネパールトレッキングやスイススキーでも利用していますが、人間関係で不快な思いをした記憶がなく今回もその例に漏れませんでした。お世話になったツアーリーダーそしてメンバーの皆さん、本当にありがとうございました。
 

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