木曽駒ヶ岳〜今季最後の冬山は35年ぶりの中央アルプス
- GPS
- 24:53
- 距離
- 7.9km
- 登り
- 854m
- 下り
- 863m
コースタイム
千畳敷 10:40
乗越浄土 13:05-13:30(悪天候のため下山)
千畳敷 14:20
15日
千畳敷 7:40
乗越浄土 8:35
中岳 9:10
木曽駒ヶ岳 9:35-10:15
乗越浄土 10:45
千畳敷 11:20
天候 | 14日:ガス・雪 15日:快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
*駐車場は菅の台バスセンター駐車場、1回500円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※2600mまでロープウエイで登れますので「お手軽」と言われますが、決してそうでは有りません。雪崩の危険、滑落の危険など「普通の冬山」です。 ※この時期千畳敷は雪崩の巣です。指定されたコース以外は危険です。(指定のコースも雪崩の危険を感じました) 千畳敷→乗越浄土:ロープウエイ駅から右に向かい雪崩のデブリの先を迂回するようにして進みます。直接進むと雪崩の巣に入り込みます。デブリの先からは乗越浄土に向けて直登します。稜線直下が非常に急峻ですのでアイゼン・ピッケルを確実に使い慎重に登ります。 天候が悪く見通しがきかないと(初日はそうでした)歩きやすい左寄りに進んでしまい、上部で行き詰まってしまいます。GPSを見ながら進むか、諦めて天気の良い日に出直すのが良いと思います。 乗越浄土→木曽駒ヶ岳:途中の中岳を含め広い稜線で特に危険箇所は有りません。全て雪と氷の世界ですのでどこでも歩けます。稜線が広いだけに天候が悪いと嫌な場所です。やはりGPSを見ながら進むか、諦めて天気の良い日に出直すのが良いと思います。(私は初日は断念して戻りました) |
写真
感想
当初の予定ではこの週末は金峰山に行く予定でした。
ところが日曜日の都合が悪くなり、金・土で行くことになり、金曜日は金峰山小屋は休業とのこと。
急遽、ヤマレコで気になっていた中央アルプスに行くことにしました。
中央アルプスは埼玉からは意外に遠くて毎回敬遠してしまい、気がつけば最後に行ったのは35年も前の大学生の頃でした。
あの頃気になっていながら登ってなかった三ノ沢岳を今回のメインターゲットとして、主峰の木曽駒も登る欲張った計画で出発しました。
35年前はテントでしたが今回はもちろん小屋(ホテル?)泊まり、軟弱だな〜と思いながらもまあ良いかと「大人の判断」で・・・。
菅ノ台駐車場に着いてみると天気は今一。駐車場に車は私の他に1台だけ。バス・ケーブルカー共に乗客は私1人だけ、完全に貸し切り状態でした。
平日はこんなもの、誰も居ないと運休するとの話でした。
千畳敷に着き小屋で手続きでは無く、ホテルでチェックイン。なんか変な感じですが暖かい室内で冬山装備に着替え出発します。
外はあいにくのガスと小雪。全く視界ゼロ、一瞬どうしようか迷ったのですが、今日木曽駒に登らないと明日は三ノ沢岳を予定しているため主峰を逃してしまうことになります、とりあえず行けるところまで・・・、とGPSを頼りに歩き出します。
出発してすぐに単独の女性が下山してきて様子を聞くと雪の具合が悪く断念したとのこと。前途に不安を感じながら進みます。
晴れていればなんと言うことも無いコースなのでしょうが、今日は視界ゼロ、ホワイトアウトに近い状態です。GPSが無かったら私なら即中止かもしれません。
GPSを見ながら進んでも歩きやすい方に自然と向いてしまうため、何度も修正しながら標準コースタイムの2倍以上をかけて乗越浄土まで辿り着きました。
心配していた雪の状態は稜線直下でコース修正のためトラバースしたときは多少緊張しましたが、それ以外はアイゼンも良く効いてそれほど難しくは有りませんでした。
さて乗越浄土、ここからは大展望を眺めながらの稜線漫歩になるはずですが、今日は視界ゼロすぐそこの宝剣岳も見えません。
GPS頼りで行こうと思えば行けますが、ここで一気にテンションダウン↓「勇気ある撤退」として「小屋に帰ってビール」を選択しました。
稜線直下はやや急ですが後は楽勝の斜面を走るように下山、登りに付けたトレースは全くデタラメなのでGPSで時々ルート修正しながら一気に下りました。
小屋についてみるとガスが晴れ稜線が見えてきました、下りてくると晴れるのはいつものことです。
翌朝、5時過ぎに外を見ると良い天気、一気にテンションアップ↑です。
小屋の前で甲斐駒に昇るご来光を眺め、宝剣岳のモルゲンロートを眺め、さあ行くぞ!・・とここまでは良かったのですが、極楽平への斜面を見ると嫌〜な感じ、どう見ても雪崩そうです・・・。サギダルの頭方面に向かって稜線直下をトラバース・・・。これもヤバそう。
色々考えても得策は無く、一か八かで雪崩れない事を信じて進むか諦めるかしか選択肢は無い様です。
気温も比較的高く朝は何とか登ったとしても、気温が高くなる昼頃にこの斜面に入るのは自殺行為でしょう。
残念ながら三ノ沢岳はまたまた宿題になってしまいました。
気を取り直して今日は木曽駒に向かうことにします。でもこちらのコースも雪崩れない保証は有りません。昨日できた大きな雪崩のデブリを避けてそそくさと進みます。
今日は快晴、コースは最初から全て見えています。快調に進んであっという間に乗越浄土。
大展望を満喫し、今日こそは稜線漫歩で35年ぶりの木曽駒山頂に登りました。
朝早いため登山者は無し、貸し切り状態の山頂でゆっくり展望を楽しみました。
35年前もここに来たのは冬でしたその時使っていたピッケルを今日も使っています、他の装備は全て変わってしまいましたがこのピッケルだけはまだ現役で頑張ってくれています。
高校生だった頃初めての冬山に行くため、夏に必死でバイトをしてお金を貯めて買った思い出深いシモンのピッケルです。
年寄りの思い出に浸るのはこれぐらいにして、名残惜しい山頂を後に下山します。
三ノ沢岳はまた宿題になってしまいましたが、登りたい山リストに追加するのも良いものです。
乗越浄土まで下ってくるととんでもない事に、なんとおびただしい数の登山者が、、、、。
始発のロープウエーで来た人たちでした。(それでも20人足らずですが)
中にはピッケルを持たずに登っている人も、、、。滑落したらどうやって止めるのでしょう?
気温も上がり雪崩の心配も有ります、帰りは大丈夫でしょうか?
う〜ん、色々心配してしまうのは古い登山の常識なのでしょうか?
「お手軽」な中央アルプス千畳敷コース、でも決して冬山がお手軽になることは有りません。
雪崩れにおびえながら私はそそくさと下山しました。
今季の冬山はこれで完了です。次回からは明るく楽しい春山が始まります(^^)/~~~
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