【徳島】津志嶽〜黒笠山〜矢筈山〜石堂山【縦走&ビバーク訓練】
- GPS
- 32:00
- 距離
- 19.0km
- 登り
- 2,060m
- 下り
- 1,462m
コースタイム
- 山行
- 3:01
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 3:24
- 山行
- 6:24
- 休憩
- 1:48
- 合計
- 8:12
17:34 津志嶽登山口
17:52 登山道合流(水車)
18:01〜18:14 廃屋
18:56 稜線合流
19:05〜19:15 津志嶽神社
20:22 津志嶽山頂
05:13 津志嶽山頂を出発
05:46 1509m地点
06:33〜06:55 1618m地点
07:33 矢筈山方面分岐
07:40〜07:58 黒笠山山頂
08:04 矢筈山方面分岐
08:41 矢筈山まで2.0km看板
09:06〜09:27 休憩
09:37 矢筈山まで1.0km看板
10:07〜10:25 矢筈山山頂
11:14〜11:32 石堂山山頂
12:02 白滝山山頂
12:43〜12:54 石堂神社
13:25 石堂山登山口
天候 | 1日目:曇り時々雨 2日目:晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
夕方からは登山に行く。 常に、いざという時のために、ツェルトは携行しているのだけど、実際に夜を越すような遭難をしたことがなく、遭難した際にちゃんと使いこなせるか、夜を越せるか、というのがわからない。
その為の訓練を、今夜〜明日にかけて行うことにしている。
場所は徳島の津志嶽。 普段と同じ装備で臨む。 食料は今日の夜〜明日の夕方までの分が必要なので、マルナカでレトルトライス、レトルトカレー、バナナ3本、菓子パン3つ、フライドチキン、チーズ4切を購入して、家から持参したインスタントラーメンを持っていく。
今回の登山は、津志嶽〜黒笠山〜矢筈山〜石堂山〜白滝山〜石堂神社登山口と歩く予定。 時間的に、今日は津志嶽山頂付近でビバークして、残りの行程は明日になるかな。
まずは下山口となる、石堂神社の登山口に自転車を置きに行く。 あとで重要になったのだけど、この時刻が16時18分。 この辺りで、妻からLINEが入り、「ラーメンセット忘れてるよ」と…… ラーメンセットとは、インスタントラーメン、コッヘル、ガスカートリッジ。 まさか家に忘れてしまったのか……
ガスストーブ本体と水はあるのだけど、これじゃ何もすることができない。 水は飲むからいいとして、ガス本体は全く使い物にならないので置いていこう。
食料が足りなくなりそうなことが発覚したが、お店まで戻るのにだいぶ時間がかかる。 仕方ない、食料も遭難を想定して、あまり無い状態で臨むか。
国道438号線、久薮に上っていく道の、入口付近に車を止めて、登山の準備をして出発。 登山口は国道よりだいぶ上にあり、そこまで行ってしまうと、帰りにこの上り坂を自転車で上がらないといけなくなってしまう。
駐車地点から、久薮に向かって車道を歩いていく。 しばらく歩くと集落が出現。 集落は、家と家の間を縫うように、人の通れるような道があるので、そこを通ってショートカットしていく。 上の登山口まで行かず、下の神社の登山口から山に入る。 パラパラと雨が降ったり止んだりのような感じの天気。 雨にならなければいいが……
薄暗い森の中を30分近く歩き、正規の登山道と合流。 この水車の手前で合流する。 ここからは一般的な津志嶽の登山道を歩いていく。 まずは廃屋まで。 ここの廃屋でいったん休憩を入れる。 この時間とはいえ、歩くと汗だくになるな、暑い。
廃屋の裏から再び山に入る。 ピンクテープが大量に貼ってあるので、それ通りに進んでいく。 急な地帯を越え、尾根道へ合流した。 写真だとあまり暗くないように見えるが、けっこう薄暗い。 神社まで行ったら休憩にしようかな。
神社まで到着、ここで休憩を入れる。 今日の登山は、いつもみたいに時間に追われる登山じゃないので、けっこうのんびりと登っていくことができる。 既に薄暗く、もうすぐにヘッドランプが必要な時間になる。 なので、焦って登っても仕方ないし、安全にゆっくりと登っていかないといけない。
歩き出してすぐに、ヘッドランプを使わないと歩けないほど暗くなる。 一瞬で闇に包まれたな。 一応道は知っているのだけど、この暗さだと、油断していると迷ってしまいそうだ。 迷わないように慎重に歩いていく。 真っ暗な徒渉ポイントも通過し、シャクナゲ地帯も通過し、そこからさらに30分くらい歩いて、津志嶽山頂に到着した。 とりあえず山頂は踏んだので、どこでビバークしようかな。 津志嶽〜黒笠山の区間は一度も歩いたことがないので、これ以上先に進むのはよくない。 なので、少し戻って、太い木と平らな場所があったので、そこでビバークすることにした。
ここにツェルトを設置してみる。 ツェルトに最初からついているヒモしかないので、あまり上手くは貼れなかったが、ストックも使って、ある程度の形にすることはできた。 テントと違って、外界との区切りは完全に作れない。 レジャーシートやマットを持ってきてないので、地面は当然湿った土と落ち葉。 ツェルトと地面の間には隙間があるので、風が吹いて来たり、虫が入ってきたり。
とりあえず夕飯を、ということで、菓子パン1つ、バナナ1本、チキン、チーズ1切れを食べる。 食べ終わってもお腹はグルグル鳴っているが、これ以上食べると、明日の食料が無くなってしまう。
することもないし、寝るか。 ということで、地面が湿っているので、上下ともレインコートを着用し、濡れたところに寝ても大丈夫なように。 30cmのエアマットはお尻の下に、登山靴は脱ぐ。 枕の代わりにザックを使う。 そんな状態で横になるが、狭くて足は完全に伸ばせないし、虫がウヨウヨ、顔や足を歩いていて、かゆかったりうっとうしかったり。 寝ようとしたのは21時過ぎだけど、結局23時前までははっきりと意識のある状態が続く。
本当に寝られるのか?
夕べから山でビバークの訓練をしている。 ものすごい寝づらく、1時間おきくらいに目が覚める。 しかも0時過ぎたあたりから寒くて、それも眠りを妨げる。 長袖シャツがあったので、それを毛布代わりにしてかけたのだが、ほとんど変わらないな。 寒いから靴下履いて寝るが、寒いのに蒸れるし。
直接地面に寝ているので、冷気は地面から来るのだろうか? そんな風に、何度も目が覚めながら、朝4時を迎える。
空がだんだんと明るくなってくる。 4時半くらいから動き出す。 朝ご飯に、バナナ1本とチーズ1切れ食べる。
もっと食べたいが、残りの食料がバナナ1本、チーズ2切れ、パン2つなので、節約しなくてはいけない……
ツェルトを撤収して、もう一度津志嶽山頂に向かう。 木々の間から朝日が綺麗に見える。 すがすがしい朝だ。
津志嶽山頂からは、南西方面に下りていく。 「発砲禁止」の看板の方に下りていくと、所どころテープが見える。 それを外さないように歩いていく。 黒笠山までは稜線を歩いていくので、極端に方角さえ間違わなければ、たどり着くことはできるだろう。 歩けないような岩場などがあったら考えよう。
もっと人が歩いていないと思っていたので、目印テープは皆無かと思っていたが、考えていたよりはテープは貼ってあったので少し安心。
南西に向かって歩いていき、三角点みたいな目印があった。 そこが小ピークのような感じで、四方が下っている。 そのまままっすぐ行きたいが、まっすぐ行ったら西方面になってしまう。 左寄りに進路を取り、南西を目指して進んでいく。 何度かアップダウンを繰り返し、すごい見晴らしのいい場所に到着。 ここから前に見える山はなんだろうか? 見晴らしのいい場所で休憩をする。
チーズ1切れ、パン1つを食べる。 残りはパン1つ、チーズ2つ、バナナ1本。
黒笠山に向かって歩いて行く。 気が付いたら、黒笠山まで0.2km、矢筈山まで3kmの分岐の看板のところまでたどり着いていた。 数百メートル手前で、白井方面からの登山道と合流してるはずなのだけど、合流したことに全く気付かなかった。 黒笠山はまだまだ先だと思っていたのに、急にあと200mと言われたらテンションが上がる。
黒笠山の鎖場を乗り越えて、黒笠山山頂に到着。 山頂にあった標高を示す看板はどこかになくなっていた。
黒笠山から、矢筈山がきれいに見える。 こうやって見ると、まだ200m以上の標高差があるんだな。 黒笠山⇔矢筈山の悪路は、4年くらい前に一度だけ歩いたことがあるが、その時は、あまり悪路と感じなかった。 が、今回はどうだろうか? 道も全然覚えていないや。
先ほどの分岐まで戻り、矢筈山を目指して歩いて行く。 道自体はおそらく大したことないのだけど、膝まで覆い茂笹と、その笹につく朝露で下半身はビショビショ。 そんな道を歩いて行くので、かなり心が辛い。
思っていたよりも登り坂が多い感じだった。 途中で休憩を入れる。 靴の中までビショビショになってしまって、不快だ。 同じような景色の見えない道をひたすら歩く事2時間。 ようやく矢筈山山頂に到着した。
矢筈山はお手軽で結構人気の山なのだけど、誰もいなかった。 山頂でバナナとチーズを食べる。 残りはパン1つだけ。 もうすぐ全行程が終わろうとしているので、パンだけでも大丈夫だろう。
少し休憩して、石堂山に向かう。
矢筈山から石堂山に向かって歩いている最中、前から50代くらいの夫婦とすれ違った。 おそらくだけど、落合峠から石堂山のピストンだろうか? この先も笹が多い茂っているので、下半身がビショビショだった。 少し会話をして別れた。 石堂山までは、下りがほとんど下りの道だった。 山頂手前で少し上り坂があったが、あっという間に石堂山山頂に到着。 この山は、つい先月登ったな。 山頂は相変わらずハエが多かった。 ラストの食料、パンを食べ、あとは下りるだけ。
白滝山方面に向かって歩いて行く。 途中で、60歳くらいの男性とすれ違った。 この人は、石堂神社から登ってきているみたい。
とりあえず、白滝山の山頂を踏んで、100mほど戻って、石堂神社方面に下りていく。 足の爪、切ってくるの忘れたので、靴の中で当たりまくって痛いな。 もうずっと痛いので、爪の中で内出血起こして、そのまま爪が死んでしまうだろう。 ここ1年以上、健康的な爪を保ってきたのに残念。
石堂神社までの道は、けっこう長く…… 石堂神社に着いた時にはクタクタになってしまっていた。 だけどここまでくれば、もう30分くらいで下りられる。
森の中を歩いていき、廃屋地帯を2か所通過し、登山口まで到着。
さて、ここから自転車で車まで戻ろう、と思っていたのに異変が。 止めておいた自転車が無くなっている…… 自転車はフレームとガードレールをチェーンでつないでおいたのに、その場所に行ってみたら、チェーンが切断されて捨てられていた…… 誰かに自転車を盗まれたな…… しかもこんな人のほとんど通らないような山奥で…… どうしようかと考えたが、下に歩くしかない…… 車を止めた場所まで、11kmくらいはある…… 自転車盗まれたのだし、警察に電話をしようかな。 幸いなことに、携帯の電波は1〜2本立っており、通話はできる状態。 パケット通信はできないが。 どこに電話すればいいのかわからなかったので、110に電話してしまった。 事情を説明して、現在地を求められたが、現在地を説明するのにすごい苦労した。 この道は県道沿いなのだけど、県道の番号がわからない。
「国道438号線を南に走って行って、一宇村役場の先で左に折れるのだけど、そこを左折せず真っ直ぐに、片川という川があるので、それ沿いにひたすら走って行って、道がUターンするので、そのUターンした箇所から1kmくらいのところ」という説明になった。
警察官が来てくれるとのことになって、管轄の美馬警察署から再度電話があって、場所の説明を求められた。 そして待つこと40分くらい、一台のパトカーがやってきてくれた。 パトカーは地元の駐在所の人で、盗まれた現場と、切られたチェーン、昨日自転車を置いた時点で撮影した写真を見せて、これで報告書を作って美馬警察署に提出してくれるとのこと。 そして、車を止めた地点まで、パトカーに乗せていってくれるとのことだった。
パトカーに乗せてもらうの初めてかもしれない。 道中、お巡りさんといろいろ会話した。 「なんであんなところに自転車止めておいたの? 自転車であそこまで上ったの?」とかいろいろ質問されて、車で自転車を置きに来て、車は別の場所に止めて、自転車で車に戻るという登山をしている、ということを話したら納得してくれた。 無線で連絡があった際、あの位置で自転車盗難にあったことは把握したのだけど、そんな山の中まで自転車で上がっていったのか?と疑問に思っていたらしい。 本当に盗まれたのかな?と。 そんな話をすること30分くらい、車を止めた地点まで送ってもらい、お礼を言って別れた。 「被害届書かないといけないので、帰りに美馬警察署に忘れずに寄ってください」と。
とんでもないアクシデントがあったが、これで本日の登山は終了。 コース的には歩きたいコースを歩けて満足だったが、津志嶽〜矢筈山までの悪路5時間はかなりつらかった。 ビバークを実際に体験してわかったが、まぁ実際に遭難したら心の余裕も無くなるので、まず寝られないだろうな。 そして一番暑いこの時期でも、夜はかなり寒かった。 やはりビバークしないですむように登山をするのが一番だけど、もしもの時に、一度体験してるので、それが少し役立つかもしれない。 知らない道を夜中には絶対に動いてはいけないし、知っている道でもちょっと気を抜くと迷いそうになってしまう。 今回泊まって、一人用の小さいものでいいので、テントが欲しいな、と思った。 外界と幕一枚でも完全にシャットアウトされてれば、だいぶ違うと思う。 夕方出発でも一泊できれば、登山の幅がぐんと広がる。
そして、自転車はどうしようかな。 出てこない可能性が非常に高いし、折り畳み自転車を買いなおそうか…… 自転車が無いと、登山の幅が狭まる……
帰りに美馬警察署で、自転車盗難の被害届を書いたのだけど、防犯登録番号、車体番号、メーカー、車名、インチ数などが必要で、全然わからなくかけなかった。 帰宅した後に、防犯登録の控えを見ながら全て伝えたのだけど、この控えが無かったら被害届すら書くことができていなかった。 こういう書類はちゃんと保管しておかなくてはいけないな。
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