台風避けて12時間行動 白馬三山の静かな山
- GPS
- --:--
- 距離
- 18.5km
- 登り
- 2,204m
- 下り
- 2,200m
コースタイム
- 山行
- 11:33
- 休憩
- 2:07
- 合計
- 13:40
天候 | 高度上げると晴れ、以後くもり、時々日が射す。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・登山ポスト/猿倉荘 ・トイレ/猿倉荘、白馬尻小屋(トイレのみ 確か100円) ※馬尻小屋、鑓温泉は営業終了、白馬山荘、頂上小屋は18日まで 避難小屋、岩屋跡にトイレはありません。 ・危険箇所/鑓温泉上部の鎖場 ほぼ蛇紋岩で構成され、かついつも濡れているので常に滑り台です。 http://blog.goo.ne.jp/bongo-pete/e/b6bd8122141060944f74524492bfc18f 2010年のエントリですが、ほぼ構成は変わりません。 |
写真
感想
この間から、pokoroさんの口から「白馬」の名前が聞こえていましたが、こうも早く白馬三山の縦走を実現できるとは。
思えば、種池からここまで縦走を意図し、扇沢をテントを背負って出立したものの、台風で足止めを食らい、キレット小屋で二泊、唐松のテント場で一晩をすごし、最後の予備日に、台風一過の快晴の元、白馬鑓の手前までやってきたことを思い出します。結局、力尽きたのか、怒涛の行列を見て先に行く意欲をなくしたのか、今となっては記憶にないのですが、いずれにしても白馬三山コンプリートを断念して、鑓温泉を経て猿倉に下山した、心残りを思い出します。
結果は、静かな、人の少ない、そして展望が全周に臨める、なんともぜいたくな白馬三山を堪能できたのです。こんなアイデアがあったのですね。
二度ほどSAでの仮眠をとりながら、真っ暗な猿倉の臨時駐車場についたのは、未明の時刻ですが、きれいな星空を見ることができました。五時すぎ頃までまた仮眠し、6時には出発。ガスの中です。
色づいた広い沢筋の道は、メジャーな登山道を思わせますが、この時期、この時刻、数人の登山者のみ、行き交います。
白馬尻小屋を過ぎ、少し雨が細かく体を打つようになって、ザックカバーと合羽の上を着ましたが、それも長続きせず、一時は天候を心配もしましたが、稜線方向に青空がかすかに見え、ガスを抜ければ、という期待を膨らませます。
夏よりずっと高度を上げてから、雪渓に出ますが、6本アイゼンで快調に、ベンガラで示されたルートを上を辿っていきます。ほどなく、安定した雪渓もつき、アイゼンを外して、色づいた草紅葉などを愛でる急登を行くようになりますが、このころになると、ガスの上に抜けてきたようで、青空が広がり、日が射しこみます。
杓子岳から落ちてくる岩稜とその壁の白さと、草紅葉、低い灌木の紅葉、青空、ガスの白さなどが相まって、それは、美しい登りの光景となります。
さすがに、急登で高度を上げつつ、稜線をむかうルートは、きついものがありましだか、青空に励まされ、ぐんぐん登ります。
開いてはいるものの、静かな頂上宿舎の脇を過ぎ、稜線に出て、目の前に現れたのは、鋭い「剱岳」の雄姿でした。そして、そこから展開する北アルプスの山々の怒涛の波。谷は雲に覆われ、高山だけが島のように浮いている光景です。妙高、黒姫あたり、浅間山、八ヶ岳、南アルプス、富士山も、同様に、雲の上に連なっていました。
荷物をデポし、白馬岳に登頂、全くの青空の下でした。まだ見ぬ、栂池、蓮華温泉、などなど、この先の課題として、行ってみたくもなってきます。雪の時期もいいかな。
白馬山荘でコーヒーをいただき、デポ地に戻って、杓子岳へと縦走を開始します。その頃には、雲も広がってきていました。しかし、展望が損なわれることはありません。心地よい風も適度で、暑くもなく、快適な縦走路です。雷鳥の家族にあったりしながら、先へ行くと、杓子岳へのガラガラの道は歩きづらくもありましたが、ほどなく頂上きわめ、そのまま白馬鑓へと向かいます。
大きな空間を楽しむように、広くて、大きな縦走路を、徐々に登って、白馬鑓が岳に着くと、雲が切れ、日が射して、心地の良い頂上写真が撮れたように思います。
三山コンプリートの余韻も、この先の下山路の事を考えると、ほどほどにしなくてはなりません。今回は、ヘッドライト使用覚悟の日帰りです。台風さえ来なければ、途中一泊も考えるのですが、こればかりは仕方なく、とにかく今日中に降りたほうがよい。
大出原への気持ちのよい下山路は、二度目になります。あの時は、快晴の空の下、本当にきれいだった。今回は、色づいた斜面の美しさに、また目を奪われながら、となりました。
解体作業の音が響く鑓温泉に着くころには、すっかりガスの中。作業中の方々は10人程度おられたでしょうか。そのほかにテント場に、楽しそうな声が響いていました。
すでに16時。最後は暗くなりそうです。
この後、長いトラバースを経て下山していきましたが、何と言っても、雪渓の白、山肌、色づいた木々の葉、草紅葉に、目を奪われ続けました。そして驚いたのは、温泉により保温効果なのか、見事に青々として色付きのない区域の存在でした。まるで夏のような、緑の、大きな葉の連なり。もっとゆっくり、ここは歩きたいところでした。
次第にガスもあがり、振り返ると鑓温泉の明かりも目立つようになってきた頃、空は、一面の雲は去り、スジ状の雲に、夕日の赤が映えて、まるで好天を期待する夕景と勘違いするかのような光景でした。思わず、見とれ、カメラに手が伸びます。
小日向のコルのあたりから、ヘッドライトを出します。次第に暗くなり、慎重に、ライトに照らし出された岩ごろごろの道を1時間強。
ようやく猿倉に着くと、駐車場は、ガスの中でした。
一日、歩き続けましたが、思ってみない好条件で、やり残した思いを遂げることができました。こんな機会をつくってくれたpokoroさんには感謝です。
この先も、いろいろとやりたいコースが浮かんできましたね。
お疲れ様でした。
いつも八方尾根側から見ていて、そして何度も計画挫折で終わっていた白馬三山。
この山域はマントルが冷えてできた蛇紋岩とそれに接触する熱水という構造で、地質の分布が縞状かつ雪田が残るため、植物の分布もさまざまと聞くにつけ興味は増すばかり。
もうムーンライト信州は動いていないとあきらめていた、思いもかけない10月の白馬。
氷河地形を楽しみ、杓子岳の山体崩壊の跡を目に焼きつけ、ねぶかっぴらでは紅葉している草の中、まだまだつぼみを膨らませる花に息を呑む。杓子岳では流紋岩の岩くずを一歩一歩踏みしめ、踏みしめた足に若干ひねりをかけないと登れない道に弱気の虫が顔を出す。
思いを後に残しても、ここなら一人で来ることができる。営業小屋はこの先ない。食べ物も燃料もたっぷりあるけれど、さすがにシュラフはおいてきた。フォーストビバークも迷惑をかけるばかりの話。
どうしよう。
瞬間、山野井さんの「苦しいのは当たり前」がぽっと浮かんだ。
雪の権現の、心臓が締め上げられるようなきつさに比べたら屁の河童。あの時はその後の楽しさといったらなかった。さて、がんばるか。ありがとう、山野井さん!
何はともあれ、ここのところ幅を広げるだけで限界を広げてなかったな。今まで登ってきた道が見える。これからの道も見える。それより何より、深く谷に切れ込む地形の妙。周氷河地形の美しさ。
いつも見上げていた白馬岳、杓子岳、白馬鑓。逆から八方尾根を見ているんだな。
大谷原は雪田植物がたくさん。時間が押しているのについ立ち止まる。
鑓温泉近くの蛇紋岩の鎖場はうわさどおりにつるっつる。
なんと、鑓温泉から降りる道は珪石だらけ。雪渓が溶けてしまって歩きづらい猿倉への道。でも、縞状の植生を楽しんで最後はヘッデンをつけて到着。
こんな時間に?と心配をおかけしてしまった鑓温泉の解体スタッフの皆様。無事に降りることができました。devilmanさん、ご心配おかけしつつも最後までお付き合いありがとうございました^^
次は冬。体をしっかり作ってこようと思います。
我々は雨飾山へ同じ日に登って白馬山麓のキャンプ場でキャンプをしておりました。
近くにいらしたのですね〜
雨飾山からは時間のせいもありますが残念ながら白馬方面は雲の中でしたが
やはり標高が高い方が景色がよかったのですね。
白馬、一度だけ大雪渓から栂池方面に降りたことがあります。
ミーハーで「坂の上の雲」の小蓮華の美しい稜線が見たいの一心で歩きました。
お二人が歩かれた方面はまだ行ったことがないのですが鑓温泉 に是非行ってみたいです。
でも北アルプスももう冬支度。その前に静かな歩きができてよかったですね。
お疲れ様でした。
kamehibaさん、おはようございます。キャンプ、楽しそうですね!
この日、白馬は栂池と唐松・五竜で紅葉祭り。
大雪渓を通る方たちも栂池へ降りるか山頂泊まり。
白馬山頂で写真を撮って下さった可愛らしいレンジャーの女性も栂池からピストンだそうで、白馬乗鞍、小蓮華を歩く稜線は地元の方には愛されているルートなのですねー。
5時前の早立ちは不帰キレットで唐松か、同じルートを早めに歩いていたのかな、と。
旭岳山頂を踏まずに帰ってしまったし、電車の動く頃、ベンガラ追いにまた来たいと思いました^ ^
いつも仲の良いご夫婦は、どこでも飛んでっちゃうんですね(笑)
雨飾山は、ずーと以前から知ってはいますが、行く機会作っていないですね。遠出するなら、有名どころに行っちゃうからね。これからはそんなこと言っていたら、もったいないですけれど。
雲の上に見えていたのは、高山だけでしたので、展望が得られた山も、有名どころに限られると思います。ある意味、ラッキーで、満喫しました。こういう考え方があるんだよって、教えられることが多いですね。
お休みのところ、道の駅白馬のわきを走っていきましたけどね。かすりましたね。
せっかくですから、どこかでばったりも面白いですよね。
またいろいろお出かけと思いますが、どうかお気をつけて。
devilmanさん、大変御無沙汰しております。
我が家もちょうど2年前の同じ時期に歩いた(1泊ですが)のを思い出しながらレコを拝見、静かな紅葉狩りの様子を楽しませていただきました。
今回のように日帰りで行ける足があれば穴場でしたね。
長い一日、お疲れ様でした
日帰りの白馬オンリーは提案したけど、このルートは提案してないpokoroです。
1955さん、おはようございます、はじめましてー!
今回は私が足をひっぱっただけで、ファスト&ライトなら9時間程度で歩けると思います。
5時に着いたならすぐ出るべきでした…反省中です。
本当にお久しぶりです。西の方に引っ越されたとか。
あどけなかった息子さんは、お元気ですか。すっかりたくましくなられたでしょうね。どんどん登られているのでしょうね。
この山、以前は日帰りという発想はなかったのですが、前の週に前穂を日帰りしていて、奥穂も行けたなと思ったりしていたので、提案も割とすぐ受け入れられました。ライト覚悟というものも、この季節なら大丈夫だろうと。
紅葉は、枯れた葉もあったので、もう最後かもしれませんね。穂高、白馬と堪能できたので、10月末にかけて奥秩父の紅葉を味わって、冬を迎えたいですね。
これ、日帰りですか〜〜〜〜
スゴイ根性!!
この稜線はキレイで大好きな所です。
お天気少し残念でしたけど、
雲の上に浮かぶ稜線は迫力があってステキですね
せっかくだから鑓温泉入ればいいのに〜〜〜と思ったけど
もう解体中なんですね。
このルートは初夏に歩きたいですけど、この時期も静かでいいですよね
日帰り提案は「白馬だけ」→白馬三山!?ん!?
tekutekugoさん、こんばんはー。
鑓温泉、足だけ浸かってきました、もちろんです!
解体中でも真っ当な時間なら入れて下さるようでした。
初夏の白馬は想像するだに美しそうです^ ^
pokoroさん お疲れ様です。
devilmanさん 初めまして
このコース、ワンデイで行かれる方は多いですが、
秋のこの時期に歩かれた方は珍しいですね。
通常は日の長い夏場か、山スキーの残雪期に多いコースですもんね。
私も昨年、夏に行きましたが、楽しく歩けるコースで
お気に入りです。
秋ならば紅葉が綺麗なんだろうねぇ〜
でも雪渓は登りにくそうです。
鑓温泉小屋も解体ですか。
もうすぐ雪の季節ですもんね。北アルプスは。
来年の春は山スキーで周回しようと思っています。
月が真っ白に戻りました!
tekapoさん、こんばんはー。
昨日、初冠雪だったようです。
10月の後立山は真っ先に雪が来るのである意味賭け。まず避けますよね(汗;
なので台風の前に絶対帰る、でも主稜線の下見したくて行きました。
さらっとワンデイ、と言えない…、ご存知のように足が遅くて。
あちこちドロップポイントと見ながら歩きましたー^ ^
奥穂から滑り降りたtekapoさん、ここはどんなシュプールを描くのでしょう。
春、気持ちよさそう〜!
あ、雪渓はかなりしまっていて、6本歯が気持ちよかったです。
テクさんから見たら、devilmanがこんなところ日帰りで歩くなんて「どひゃ〜」なのであって、てくさん的には楽勝なのは自明のことですよね。
そうでなきゃ、柄杓型縦走なんて考えないですよね。初めて聞いたもん。
おっしゃるとおり、初夏とか、つまり新緑、緑の木々の芽吹きから紅葉まで、楽しめるところだと、ほんとそう思いました。
初めてまして。
山スキーができたら、山か数倍楽しいと、先日あるガイドに言われましたが、
そうなんでしょうね。世界が広がりそうです。
でも、自分が滑ったら、ドロップポイントの下でこけて埋もれるか滑落するのが落ちなのが悲しいです。
白馬、いろいろと反省点多いですが、この季節に、こんな山の美しさを体験できたこと、知ったことは感謝にたえません。
白馬に行かれてたんですね!
私は今日白馬行ってました(*^o^*)
8日から白馬山荘一泊で猿倉〜栂池コースでした
大雪渓から山荘まで、私的にはかなり緊張するコースでした
落石も多くてヘルメットして上りました
仮橋の辺りも怖かったです(^_^;)
積雪ありましたね
白馬岳から小蓮華に向かう途中までアイゼン付けてました
白馬三山コンプしてこのコース日帰り!?
お見事です
お疲れ様でした
私もそのうちレコupしますね〜
台風一過で寒気、バンザイ!
ehimeさん、おはようございます^ ^
栂池、綺麗だったのでは〜。
猿倉で4本爪を売っていて、あれじゃ辛いし危ないよねー、なんて話してたんですけど、もしかしてそれでしょうかー。落石は台風でなおのことだったと思います。
おつかれさまでした!
実は腰を痛めていて、岩屋あたりから怪しくなり、杓子岳でピーク。
一時は私だけ引き返すことも頭をよぎるくらいだったので、タイムは遅めです。
tekapoさん書かれるように三山ワンデイの方も多いので
体調整えてまた残雪期に。
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