水無川 デトノオオナデ沢
- GPS
- --:--
- 距離
- 17.6km
- 登り
- 1,652m
- 下り
- 1,652m
コースタイム
天候 | 晴れ(稜線は時々ガス) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
デトノオオナデ沢 : 3級
3段120m滝と高低差300mとも言われるスラブ帯から出来ており、一気に稜線に突き上げる沢。沢登りというよりもスラブ登攀に近い。
(行動の記録)
計画ではデトノオオナデ沢を遡行し、笹花沢を下降するつもりだった。
十二平までは一般道が通じているが、その先は右岸に沢屋などの踏み跡(渓谷道?)が続いている。すぐに笹花沢出合となり、連瀑帯が見える。なかなか面白そうな沢である。遥か上の方には60m滝も見える。ここは厄介そうだ。
しばらく進むと道が崩壊しているので沢靴に履き替えて、河原沿いを進む。特に面倒な個所は無い。
やがてデトノアイソメと呼ばれるところに到着。ここで左岸から東・西不動沢が出合う。デトノオオナデ沢は東不動沢に入ってすぐに右岸から流れ込む沢である。出合から3段120m滝が見えているので、見落とすことは無いだろう。
1,2段目は傾斜も緩く、比較的容易。しかし、この日は夜半の雨で濡れている岩が多く、なかなか神経を使う。快適とは言い難い。水流左側を慎重に登って行く。
3段目になるとだんだん立ってくる。パッと見登りやすそうなのは水流右なのだが、厳しくなった際に灌木帯に逃げ込みやすいのは左。しかし、左はヌメっている箇所が多く、結構厳しい。途中ハマりそうになって、灌木帯に逃げ込んだ。そのまま灌木帯を登って、落ち口まで行こうとしたが岩壁に遮られたので、水流沿いに戻り、右側に渡って、登った。
大滝上では水量が減り、一部伏流となっている。灌木も生えていてやや雑然とするが、すぐに高度差300mのスラブ帯が始まる(1000〜1300m)。このスラブ帯は途中でちょっとゴーロ帯を挟むので、(勝手に)第1,2スラブと名付けて表記しています。
第1スラブの下部はやっぱり雨で濡れている箇所が多くて、神経を使う。ホールド・スタンスはあるのでしっかりルーファイすれば難しくは無い。登るにつれて段々乾いている岩が多くなってきて、周りの紅葉を眺めながらの快適登攀となる。
第2スラブは第1スラブよりも立って来て威圧感があるが、こちらもしっかりルーファイすれば難しくない。心行くまでスラブ登攀を楽しむ。
やがてスラブの上まで上がるとそこは縦走路だった。あまりにも唐突にあっけなく終わってしまったので拍子抜け。ちょうど荒山の肩の辺りに出た。荒山からは対岸に真沢と北沢の出合が良く見え、絶景となっている。特に幣ノ滝は本当に大きくてすごい滝だ。
縦走路を進み、入道岳へ。しかし、体調がイマイチなのか速度が出ない。ちょっと進んでは休むを繰り返しながら進む。
入道岳から笹花沢の源頭であるP1565へ続く尾根に進む。しかし、どうも調子がイマイチで水無川の深い谷に下って行くのが不安に感じてきた。どうしようかなとしばし考えるが不安は増すばかり。そんな時、険谷から死の臭いがした。本能も「こんな時に進んではいけない」と告げている(要はビビっただけ)
サブプランの八海山縦走に切り替える。あとは歩いたことのない山を楽しみ、紅葉を愛でながら下った。
それにしても八海山の八ツ峰の辺りは短いものの鎖場が続き、まるで妙義の上級コースのようで、とても一般道とは思えなかった。大日岳からの下りは、ある意味沢よりも緊張した。
(感想)
短いものの、快適なスラブ登攀が楽しめるなかなか良い沢でした。
ラバーシューズを履いてスラブを登るのは本当に楽しい。病みつきになってしまった。
真沢や北沢に入るなら荒山の辺りから一度眺めておくのも良いかも知れません。核心部が本当に良く見えます。 > mt-samさん
コメント
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おはようございます。
今週はどこに行ってるかな? と思っていました。
登攀の楽しい赤茶色のスラブだったでしょ。
本能によるルート変更は、きっと大正解でしょう。
その後、八海山観光をしちゃうのは、やっぱりさすがです!
おはようございます。
おっしゃる通りに赤茶色っぽいスラブでした。最初の120m滝をスラブ滝とすると合計3つのスラブ帯からのみ構成されている「沢」というよりも「岩壁」って感じでした。
それにしてもスラブ登攀って楽しいですね。垂直の岩登りは恐いですが、傾斜の緩いスラブを快適に登るのは最高です 候補の沢を選ぶ際に、スラブ登攀という項目が増えました
八海山は登ったことが無かったので、縦走も楽しかったです。私の山の嗜好は「探検」で未知の世界に踏み込むってことなので、そういう意味ではしばらくぶりの知らないところだったので面白かったです。
今期に狙ってたデトノオオナデ、しかも単独ですよね、
オツルミズを駆け抜けた御仁なんでビックリはしませんが、
レスポンスが早くて吃驚です。
今年はもう無理かなぁ来年の課題になりそうです。
(*Θ_Θ*)/
紅葉とスラブ登攀を目的に急遽候補に挙がり、時間が出来たので行ってきました。スラブを一気に登って行く本当に爽快な沢です。お勧めですよ。
稜線からは水無川の名だたる沢が良く見えるので、眺めの最高です。
殆ど濡れないのでまだ間に合いますよ。是非、行ってみて下さい
デトノオオナデ沢遡行お疲れ様です。
笹花沢、下降には難しそうな沢ですね。本能はきっと間違っていないことでしょう
紅葉の越後や上越の沢はやはり素晴らしいですね。このあたり訪れたことないですが、普通にあるくにもよさそうですね。
今期はこっち方面終了かな〜〜。天候やら日程やらうまく行かず2回の訪問におわってしまったのがちょい心残りです
笹花沢もきれいな良い沢なので行ってみたかったのですよね。それほど記録には出ていない沢でグレードもはっきりしないところがあるのですが、写真などを見た感じでは2級〜2級上くらいなのかなと考えていました。
越後、特に八海山〜中ノ岳〜越後駒の三山の辺りは山は大きく(山の標高は高くなくても登山口の標高が低いので標高差が大きい山が多い)、谷は深いので景観が素晴らしいです。
普通に縦走するだけでも楽しいと思いますよ。
谷川ならまだ行けると思いますので、日程が合えば、行きましょう。
》真沢や北沢に入るなら荒山の辺りから一度眺めておくのも良いかも知れません。核心部が本当に良く見えます。 > mt-samさん
来年かな〜鬼笑う
こんな人もいるんやね〜↓
http://hoshino.yukimizake.net/2014/1012/1012.htm
私は真沢がとても気になっています。荒山から見た真沢・北沢の両門の滝はすごい眺めで、魅了されました。あそこに行ってみたいと強く思いました
技術的には難しくなさそうなのですが、さすがに日帰りとはいかないのでハードルが高いです。泊まるのは苦手なんですよねぇ
送ってもらったHPを見ました。ヤマレコでもたくさんいますが、長距離を歩く、トレランっぽい人ってすごいですよね。タフだなあってつくづく思います。あれくらい歩けたら一気に行動範囲が広がって楽しそうです。
もちろん真沢オススメですが、
スラブ通ならコレ↓も有りかな?
http://kemotop.web.fc2.com/Report/2008/20080607/20080607.htm
http://yama-to-damashii.outdoor.cc/index_hotreport-iwa.html
moto.pさんのHPは参考になるので良く見ていましたので、金山沢奥壁も存在は知っていました。面白そうですが、かなりタフなルートですよね
このところ越後の辺りの地図を見ていることが多くなりましたが、いろいろ興味深いところが多いですね
スラブではないですが、越後沢の大滝とかも興味はあるんですよね。現実味はありませんが
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