姥地蔵・最上カゴ・白髪山 ウバコース周回
- GPS
- 05:21
- 距離
- 10.4km
- 登り
- 649m
- 下り
- 648m
コースタイム
12:03 姥地蔵
12:25 最上カゴ(巻道)通過
途中、昼食休憩25分
13:12 粟畑
13:35 白髪山
13:52 出発
15:03 柳沢小屋戻る
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
小屋前の水場、トイレ利用可能。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ウバコースはバリエーション。一般道ではありません。 |
写真
感想
深い谷を埋め尽くすブナの黄葉に逢いたくて、先週に続いて西船形山域を訪れた。どこまでも続く黄金色のブナの森を彷徨する贅沢は、東北の秋山歩きの喜びの一つだと思う。
今日はバリエーションのウバコースから柴倉山のピストンを予定していた。出発が遅れたのと、やはり地図にない道、ウバコースはなかなか簡単ではなかったこともあり、予定を変更し、姥地蔵から南に向かい白髪山をピストンして林道へ降りた。
ウバコースとは、観音寺の柳沢小屋上部から林道を左に外れ、村山野川へ降りて、ウバ沢を辿り、縦走路の姥地蔵分岐へ直接登るルートである。25000図にも登山地図にも載っていないが、踏み跡、ペンキマークなどは必要最小限にはある。沢をやる人、ヤブに慣れた方なら問題なく進めるだろうが、一般登山者は下準備を十分にして行くべき道。
以下自分の備忘録として詳述するが、記憶違いもあるだろうから、行かれる方はご自身の判断をしていただければと思う。なお、GPSは軌跡を残していた。上部で一箇所道間違いをした部分も含まれており、参考になさってください。
1)柳沢小屋から林道を歩き、ウバコース案内標識で左折。しばらく平坦で明瞭な道を歩く。村山野川の沢音が近くなると、まもなく沢に下降。下降点は滑りやすい岩の道になる。
2)沢に降りたらそのまま沢を遡上。右左と歩きやすいところを進む。やがて左手に小滝上に流入する箇所がある。ここが二又で、左へ。この上り口が3m程の崖状の急斜面になっており、鎖が下がっている。ペンキか赤布あり。攀じ登るとナメ沢である。これがウバ沢。すぐにウバ沢を対岸(左岸)に渡渉(3m程度)。
3)そこから沢沿いにブナ林を登るのだが…道型がほとんど見えない箇所があるので、ヤブに慣れていなければ苦労する。沢から離れず沢の左岸(向かって右)を登っていく。やがて再度沢に降りるのだが、崖状の高巻道のようになるので注意。実際は5mくらいで高くないが。
4)沢に降りて沢沿いを進むと、すぐに最後の二又。このちょうど真ん中に赤ペンキと写真の青い標識がある。青標識は垂れ下がっており、遠くからでは発見できない。この二又の間に一度乗り上げて、再度右又に降りて、あとはそのまま、沢を進む。この時、左の枯れ沢に紛れ込まないように。あくまでも水量のある沢(ウバ沢)を進む。(私は左の枯れ沢を進んでしまった)道は枯れ沢状になり、やがて不明瞭な登山道状になり、頭上が広がるとウバ地蔵へ。
5)沢の中を歩いたり、ナメを進むので、登山靴では苦戦する。全体的に滑りやすい道。深い沢の中なので、この季節ヘッドランプは必携。
沢の中でお一人、稜線でお一人、白髪山で3人組の方にお会いした。極めて静かな一日であった。
*このコースの記録は非常に少ない。昨年11月3日のkamadamさんの記録を大いに参考にさせていただいた。それにしてもkamadamさんは、姥地蔵から大沢小屋に降りて、御宝前から船形山に登り、柳沢小屋へ日帰りされている。常人ではない。体力以上に、山の総合力が傑出しており、是非読まれたいヤマレコ記録の一つである。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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連日お疲れ様です
>登山靴では楽しめない
これだけ渡渉箇所があると緊張しますね
長靴賛成
紅葉に気が急いて年甲斐もなく連続登山となりました。もう稜線の紅葉は終わりましたので、あとは週1登山に
足元ばかり見てると、道を失いますね。ここは滝もないので、長靴でのんびり歩ける沢でしたよ kazikaさんの写真には負けますが、ブナの紅葉、量では東北の山の方がきっと多いのでは
いやいや~~ 最大級のお褒めの言葉をいただき、恐縮です。でも常人です
葉の落ちた時期でなければ、特に姥地蔵から大沢小屋へ下るルートは私には歩けませんでした。
姥地蔵へ上がるルートは、踏み跡が薄い所があるので一般ルートとは言い難い感じですね。沢装備でそのまま沢を詰めたらナメ歩きを楽しめるでしょうか。
青空を背景に黄葉がとてもきれい、東北の山の美しい季節ですね。
登山靴でしたので、なかなか苦戦しましたよ。滑らないようにゆっくり進みました。深い谷は光のコントラストがあって、稜線から見下ろす紅葉とはまたひと味違いますね。二日間、これぞ東北という風景を楽しめました。
道は、振り返ってみると、難しくはないと思います。でもヤブ歩きは経験がものをいいますね
kamadamさんの記録は、どれも勉強になります。私達はその一部のみ歩かせていただいています。 登りながら相棒さんに解説してました
このウバコース、一度歩いて覚えてしまうともう大丈夫ですよね。静かに小沢のナメ歩きを楽しめるコースです
「山の総合力が傑出しており」の言葉で私が思い浮かんだのは、お名前を出して恐縮ですがyoneyamaさんでした。青森にお住いの時は時々レコを拝見してとても勉強になったものですが・・山梨に移られてから拝見する機会がなくなってました(私は東北以外のレコをめったに開くことがないもので)。時々フォローさせていただこうと思った次第です。
山岳会に入らず、師匠もいない登山愛好家としては、勉強させていただく機会を意識して作ることが大事ですよね。
yoneyamaさんの「地図読み術の勘どころ」の中に、こんなスレーズがあって、なるほどそうだな・・と思いました。
「雪山や道の無い山や沢登りの場合、道に迷うとは言いません。道に迷うのは道歩きをしている人です。地図を見なければ、道があっても迷うことがあると云う事です。」
kamadamさん、こんにちは。再訪ありがとうございます。
yoneyamaさんやpamir88さんは、大学山岳部のエースだった人たちですよね。最も困難な季節に最も困難なルートを歩いてきた経験を持っておられます。どんな局面でも冷静に対処されるでしょう。誰もいない雪山や踏み跡の薄いバリエーションでも、地形を読み適切なルート選択をされると思います。どれだけ厳しい体験をしたか、やはり山は経験が大きいですね。
ところで、kamadamさんの鷺ケ森のレコを読んで、私は圧倒されましたよ。ああ、この方は道がなくてもピークに立てるんだと…。じゃ、登山道って一体何なんだと思ってしまいました。沢をやる方は最後の詰めで藪こぎをすることが多いようですが、最初から道のない山に上ってしまおうと考える人はあまりいませんね。根本的にレベルが違う、経験が違うなあと思った次第です。kamadamさんがマタギだったら、きっとマタギの首領になれたでしょうね
今週末もまた秋山探索です。できれば藪なしの道を歩きたいものです、がどうなることやら
この年になると、人に褒められるなんてことはなくなるので cheezeさんのお言葉にはうれしい限りですが、「根本的にレベルが違う」というのは否定しなきゃと思って
私の経験なんて、cheezeさんご存じの通り、ちょっぴりです。
あえて考えると、残雪期に人のいない山を一人で歩くことが読図力のアップになっているのかなと。たぶんそれはcheezeさんと一緒です。
体力だって、cheezeさんが鬼首から虎毛へ登られたのは、わずか2年半前のことではないですか
もちろん、山登りのスタイルは人それぞれですし、変遷もありますが、ご自分を控え目にとらえ過ぎですよ!
山の総合力・・少しずつ高めて、マタギのように縦横に山を駆け巡りたいものですね
kamadamさん、再再訪でしたね。
>残雪期に人のいない山を一人で歩くことが読図力のアップになっているのかな
おっしゃるとおりだと思います。雪山はヤブが消えて尾根がすっきり見えますからね。ただそれも晴れた日のこと、冬は天候の問題がありますね。小又山で悪天になり、枝尾根を間違って降りられたこと思い出しました。地形が見えなくなるとあとはコンパス頼りになります。それでもベテランの方はピッタリ降りてこられます。経験と読図力、それはこれからも鍛えていかなければならないところでしょう。kamadamさんはお一人で、その経験を圧倒的な速さで身につけていっておられるように拝察いたします。しかもGPSなしで。toolさんもきっとそうでしょうね。マタギの道は近いですよ
閑話休題。大沢小屋へ下る道でお二人の方とスライドしたと書いておられましたね。ここは山岳会などで代々歩かれていたコースでしょうから、会としての経験が伝承されているのではないでしょうか。あるいは山菜きのこ採りのプロの方とか。一人で初めて行けるようなコースではないと思います。そもそもこのコースの需要があまりないので、廃道になりつつあるんでしょうけど。
どんな道でも一度連れて行ってもらえば話は早いんですが、kamadamさん、それは嫌なんだよね
今週土日は天気が良さそうなので、久しぶりに遠出したいなあと思っていました。軽い山行になるかと思います。最近は軽いのでも結構重かったりして
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