多摩市史跡巡り+埋蔵文化センター
- GPS
- 05:47
- 距離
- 16.0km
- 登り
- 123m
- 下り
- 117m
コースタイム
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
アップダウン多いが、地形を把握すればさほどの登りではない |
写真
感想
多摩センターにある東京都埋蔵文化センターで旧石器学会の普及講演会があるので、でかけてみた。その前に小田急永山駅でレンタサイクルを借りて、多摩市の文化財・史跡見学を試みる。鎌倉街道を走って、古くから関所のあった関戸手前の霞ノ関南木戸跡の石碑と熊野神社により、それから武蔵一之宮の式内宮である小野神社に向かう。このあたりは多摩川に近い聖蹟桜ヶ丘付近の枝流である大栗川、乞田川など川と谷が多く、アップダウンの多い場所だ。聖蹟桜ヶ丘の駅の先で京王線を渡り、小野神社を探し当てる。大きく立派な神社でと指定の文化財である木像随身倚像 ( 鎌倉末期の元応元年(1319年)、因幡法橋応円・権律師丞源らにより奉納された。ヒノキ材、寄木造りの木像。)があるのだが、宝物館はカギがかかり、非公開らしい。残念。このあたりは標高55mくらい。多摩川河川敷とあまり変わらないが、稲荷山古墳は少し登って標高78mくらいだ。小野神社から一旦野猿街道に出てすぐY字路を左折して古墳に向かう。古墳は小高い場所の神社の下に眠っている。全国的にも珍しい八角墳で7世紀前半のものらしい。八角墳というと、道教の影響があるらしく、また7月の飛鳥サイクリングで訪問した牽午子塚古墳もそうだった。ここからは多摩ニュータウン道路に出て多摩センターの手前で小田急と京王の高架をくぐり、パルテノン多摩まで登りだ。地形と道が良く分からず、やや遠回りしてなんとか目的地に着くが、駐輪場がわからず、妙な場所の茂みの手前に置く。パルテノン多摩は複合文化施設で初めて中に入った。音楽ホール、演劇、美術、博物館、子供用施設など、なんでもありだ。上は公園になっている。丘陵斜面をうまく利用した建造物・施設だ。歴史博物館で先の稲荷塚古墳や小野神社の神像などの東京都や多摩市指定史跡や文化財を含め、旧石器時代から縄文、弥生、古墳と続き、多摩ニュータウンに至る多摩丘陵の居住と開発の歴史を辿る。木像随身倚像の写真も出ている。高校生か学生のころ、日本野鳥の会の探鳥会で多摩丘陵を歩いた時、開発寸前の丘陵でエビネを大量に盗掘して下って来るグループとすれ違った。探鳥会リーダーが丘陵の保護を呼び掛けているとき、中を先に荒らされては元も子もない−−間もなく丘陵の自然はなくなるので、その前に価値ある植物を根こそぎ持っていくという業者かの愛好家行動ーーむなしい気持ちに襲われたものだーー。展時でも反対運動の結果、環境保護意識が高まったとあるが、中身が無くなってはむなしい。遺跡も大半は失われたが記録は残った。
パルテノンの5階のトレーノ・ノッテで石焼ピッツア・ランチを食べ、埋文センターへ。途中多摩美術大学美術館に寄ろうと思ったが、入口が上なので面倒、先にセンターに向かう。すぐ下の通りだった。入場し(無料)、講演会が始まるまで、「古代人の祈りと祭り」という企画展を見る。旧石器時代に始まる多摩丘陵の夥しい数の遺跡の様子、遺物を見る。
講演会が始まる。講師は今回、岩宿文化賞など数々の賞を獲得している明大黒曜石センターの堤隆氏。旧石器時代の人々と暮しについて、大変わかりやすい話であったが、まだまだ分からない分野が多いのが現状だ。日本列島に4万年以前(=現生人類でない人類)がいたかどうか??列島全体で1万人程度の低い人口密度でどのように寒さをしのぎ、資源を獲得し、移動・居住していたのか、まだわかることは多くはない。通婚システムなど、どのように形成されていたのか?何らかの仕組みがなければ種として生き残れなかったはずだーー。大型動物はナウマンゾウなどはおそらく3万年前には消えてしまい、その他の大型動物も縄文よりかなり前にいなくなっていただろうが、どの程度大型動物を狩猟したのか?堤氏はやや否定的−−一生に一頭とればよい方と考えている。野尻湖の博物館ではゾウのキルサイトの発掘など大型動物を組織的に狩猟したように展示されていたが、堤氏は、人類の活動と野尻湖付近のナウマンゾウの痕跡とは重なっていないと否定的ーーそうかもしれないーー。トークと質疑のところがなかなか面白かった。
終了後、センター裏の縄文公園の復元住居などを見学し、隣の永山駅まで自転車返却のために走ったが、ここが一番地形と道がわからず、結構遠回りで登ってしまった。よい運動だった。
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