空木岳。雪に阻まれ敗退だ(池山尾根ピストン)
- GPS
- 56:00
- 距離
- 16.0km
- 登り
- 1,765m
- 下り
- 1,764m
コースタイム
- 山行
- 3:45
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 3:55
- 山行
- 10:54
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 11:33
天候 | 1日目:晴れ、2日目:雪のち吹雪、3日目:吹雪のち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
池山林道は完全なアイスバーン。FFスタッドレスタイヤではぜんぜん登れず、バック時制御不能になりわだちを外れ停車。前進も後退もできなくなりJAFのお世話になりました。登れたとしても中間にある冬季ゲートまでです。 往路 1月10日2:00船橋-京葉道路船橋IC-中央道諏訪SA(朝食)-駒ヶ根IC-6:00駒ヶ池-10:00菅ノ台有料駐車場(1回500円) 復路 1月12日17:25菅ノ台駐車場-17:30こまくさの湯(入浴、食事)19:00-22:00船橋 ガス代 570k÷9k×135円=8,550円 高速代9,770円 駐車代500円 計18,820円 7,000円補充 残高21,000円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
他の入山者は1チーム(5名)のみでした。樹林帯でも風が強く、ヨナ沢の頭より先はトレースが残りにくいです。コースタイムの2-3倍は見込んで臨んだほうがよいものと思われます。 ■菅の台〜池山小屋(避難小屋) スキー場まで車道を歩き、スキー場までたどり着いたら横の登山道を歩いていきます。林道終点までは凍結の道が続き、チェーンスパイクが有効です。 林道終点からは積雪20-30cmほど。池山小屋付近は40cm程度。スノーシューを利用しました。トレースはしばらく残ると思います。 ■池山小屋〜大地獄・小地獄 小屋からしばらくはジグザグ斜面を登ります。テープの目印があるので道はわかりやすいです。尾根沿いに歩きました。樹林帯でも風が吹き抜けるため、防寒には注意が必要です。積雪は50-60cmほど?大地獄まではスノーシュー、大地獄・小地獄を抜けるまではピッケル、アイゼン。 ■小地獄、迷い尾根直登〜2600m付近分岐 迷い尾根のトラバースは積雪で使えないため、直登。ロープを3ピッチ使用しました。詳細は写真でご確認ください。通過に1時間以上要しました。 ロープ使用箇所を抜けた後は、目印の少ない尾根道歩きとなります。風が吹き抜けトレースは残りにくいと思います。ラッセルが続き体力的にかなり厳しい道のりです。帰路は分岐からの下山中にコースオフして枝尾根に入ることがありました。 <水場> 林道の途中と池山小屋から50mほどのコース分岐点にある水場が使えました。 追記 1月12日現在、駒ヶ岳ロープウェイと千畳敷ホテルは大雪による倒木の為、休業中。 |
その他周辺情報 | 下山後のお風呂:こまくさの湯 650円 http://www.komakusanoyu.com/ |
写真
装備
個人装備 |
アウター
防寒着(フリース
ダウン)
毛糸帽子
目出帽
手袋
オーバー手袋
予備
靴下
スパッツ
アイゼン
ピッケル
ワカン又はスノーシュー
ストック
ハーネス
カラビナ
スリング
時計
非常食
トイレットペーパー
飲料
タオル
携帯電話
予備電池
1/25
000地形図
サングラス
ゴーグル
スコップ
ゾンデ
行動食
コンロ
ガス
コッヘル
食料
カメラ
ヘッドランプ
コンパス
笛
筆記具
計画書
水筒
テント
マット
シュラフ
シュラフカバー
ビニール袋数枚
ライター
新聞紙
健康保険証
|
---|---|
共同装備 |
医薬品
車
ロープ50M
GPS
無線機ラジオ
|
感想
いきなりのJAF騒ぎでkaito隊にしては遅い出だしでした。
快適な池山小屋、2日目のロープワークあたりまでは良かったのですが…。
今回、kaito号に備置されたsu_さんのスノーシューを借りました。
最初はまあまあ順調でしたが、たまに靴のつま先が外れたり、斜面の上り下りが滑ったり、
慣れてないせいもあるのでしょうが、グリコのおまけ状態でした。
深いラッセルが続くと黙々と進むsさんに黙って付いていく小父さんが2人。
最後はkaitoリーダーのビバーク指令となりましたが、限界だったでしょう。
3日目は目覚めると吹き溜まりは1m近くの積雪。
前夜は天気がよければ山頂を目指すなんて話してましたが、脱出すら危うい状態!
暗いうちから歩き始め深いラッセルの中を進む。
ちょっとした尾根を巻こうものなら、樹林帯は腰までのラッセルで蟻地獄!
尾根を間違えたら遭難の危険も有る状態、GPSを駆使して尾根を決めて進むと
いきなりデポしたスノーシューが眼前に現れました!
そんな所まで来てたとは思っても無い3名、心底ほっとしました。
そこからも長い下山道を疲れた体に鞭打って、無事に帰れて良かった良かった。
最高に厳しい山行でした。
駐車場所の失敗!
当初、ガイドにある駒ヶ池の駐車場に止めようとしたところ適当な場所がなく、一旦はトイレの前に駐車。しかし迷惑駐車はあきらかなので移動。
直ぐ下に管ノ台の駐車場があるも駐車代をケチり池山林道の冬季ゲートまで行ってみることに、登れなければ戻って来ればいいと安易に考えたのが失敗。途中でスタック。kots氏が会員だったJAFのお世話になりました。約3時間のロス。
池山小屋最高!
出発時間がかなり遅くなりましたが、初日は池山小屋泊と決めたいたのでそれほどあわてませんでした。
トレースもあり、午後2時には難なく到着。広い小屋で、他に4,5人の1パーティーのみのこともあり快適に過ごせました。
隙間風なし、トイレは室内にあり二重ドアの為異臭もなし、ちょっと距離はありますが(50Mほど)水場も使用できました。
翌日は午後から荒れる予想だったので暗いうちに出発を予定して、午後4時過ぎには就寝。
厳しいラッセル!
二日目、午前2時起床。真っ暗な3時過ぎに出発。トレースもあり大地獄までは順調でした。
小地獄の夏道は使えず、尾根を直登。3ピッチほどロープを使用。これも計算ずくで問題なし。
あとは樹林帯の尾根をゆるゆる登り、森林限界を越えればラッセルもなく山頂。まだ 10時半だし、昼までは無理でも午後2時くらいには駒峰ヒュッテには着けると思ったのですが!
それからが大変でした。トレースは完全になくなり終始膝ラッセル。一歩一歩が重く、亀の歩みに!
ここで一番頑張ったのはs女子。ラッセルの先頭はほぼ彼女。
最後はその後にも付いて行けなかったおじさん達です。
午後2時、残り少ない体力があるうちにビバークんを決定。
翌朝、天気がよくければから身で登頂する、悪ければ撤退と言う事で早目に就寝。
必死の脱出行
3日目午前3時起床。雪はだいぶ収まったが風がすごい。
それより周りの景色が一変している。尾根から少し下った傾斜地にテントを張ったが、その時山側を40センチほど掘って平坦地にしている。
今、その山側がテントより高くなり壁のようになっている。一晩で4,50センチ積もったようだ。
直ぐとなりにテント張ったs女子に撤退する旨を伝える。s女子もことの重大さに気づいておりすぐに了解する。
午前5時撤退開始。暗い中のルートファインデイングに不安はあったが時間が惜しく出発する。
いきなり腰ラッセルで尾根に出る。尾根上は膝ラッセル程度だが吹き溜まりは腰ラッセルとなる。腰ラッセルになった時はかなりあっせたが、部分的だったので助かった。
途中、岩峰にぶつかり登ることに危険を感じたので樹林の中を巻くことにした。こいつが失敗!灌木帯のようで肩まで踏み抜き、やっと出たと思えばまた肩まで潜るの繰り返しでまったく進めない。やむなく岩峰基部に戻りこれを越える。登りもこれを越えて来たことが登ってわかった。以後はできるだけ尾根を外さないように歩く。
2415mピークに来た時、下るべき尾根が分からなくなった。けっこう切り立ったピークで尾根が見えない。やむなくコンパスで方向を確認して下り出すが、途中で急斜面になり下りられなくなる。この時点で初めて右側に顕著な尾根があるのが分かった。後続には右手にトラバースするように伝え、自分は登り返す。
今、地図を見返すとピークから東南東に向かうべきところ、真東に向かってしまった。暗がりの中、老眼の私には難しい地図読みでした!
尾根に乗るも、さらに右手に尾根があることが分かった。ここでかなり迷う。しかし乗った尾根が東に伸びているのは間違いないので少し不安はあったが下ることに。下った鞍部の先に突然、自分たちが昨日デポしたスノーシューを発見した時には全員歓声が上がるほどうれしかった。これで無事帰れること確信した。
さらに進むと、テントあとを発見!池山小屋で同宿したパーティーのようだ。彼らもここから今日、撤退したようで明瞭なトレースが残っいた。以後、ラッセルから解放されたが駐車場に着いたのは暗くなる直前の午後5時になっていました。
今回も山頂に達すことが出来ない山行でしたが、全力を出し切った上での撤退ですこぶる充実した山でした。ただこれ以上は無理かな。
kaito号のJAFの救助待ちから始まった山行でした…(汗)
雪山らしい厳しい山行で、久々のロープワークもありいい勉強になりました。乾杯写真は少なめですがkaito隊らしい良い経験になる山行でした。
吹雪の中でのテント設営、吹雪の稜線からの脱出…雪山は怖いと改めて思いました。全員下山できてよかったです!
青空のもと、真っ白な雪陵をニコニコ笑顔で歩けたら最高にいい思い出になったことと思いますが、冬山は吹雪いたり、凍傷になったり、進めなくなったり、来た道が帰るころにはわからなくなったりと…決して楽に登頂できるものではないですね。
ここ最近のホワイトアウト山行や敗退で順調にへこんで来ましたが「厳しい冬山、敗退しました」という記録を残していくことも大事かな、と思いながら書くレコとなりました。
kaitoさん、kotsさん、s3214さん
大変な中お疲れ様でした。
直前に予定を変更して申し訳なかったです。
あと二人いたらどうなったかはわかりませんが、今回のレコを見ている限り一日目で池山小屋では届かない可能性もありますね。
スノーシューデポしたのは、アイゼンで進まないといけないようなシーンがあったからなんですか。イメージとしたら地獄を抜けたら、またラッセルがはじまるという感じがしました。
明るいうちに、動けるうちにビバークは鉄則ですよね。あとテントがつぶされるほどの雪は本当に恐ろしいですね。
こちらも霞沢で雪面を掘り下げ、ブロックを積み上げましたが、それでも雪の当たる面はかなり埋まりました。
リベンジの際はご一緒できたらうれしいです
kaito隊の皆さま お疲れ様でした!
冬山の厳しさをひしひし感じるレコですね。
経験のない自分にとっては撤退レコもとても参考になります
kaitoさん、腰だいじょぶっすかー?!
ラッセルしてて治ったとか?
雪山だから当たり前かもしれませんが、今年はどこもかしこも「ラッセル祭り」
少ないと寂しいし、多いと大変だし、悩ましいですね。
それにしても林道のJAF救助から始まって、ラッセル、ロープワークに雪上ビバークにルートファインディングと冬山のいいとこ?!?凝縮したような山行でしたね
Sちゃんも書いていますが「いい経験」にはなりますがたまには快晴・無風のご褒美も欲しいですね
お疲れ様でした〜〜
コメントありがとうございます。
metaさんご無沙汰です。
霞沢岳も大変だったようですが登頂おめでとうございます!
こちらはご覧のとおりです。
スノーシューはかなり急斜面が続きそうだったのでデポしましたが、
帰りに見つけたときは助かった!と。一晩で様子ががらりと変わってましたから、見つけたときは驚きでした。
anthemさん初めまして。kaitoさんの腰はまだまだ痛そうです。
でも行っちゃうところがすごいですよね。
kamehibaさん初めまして。ほんとに今回は色々とてんこ盛りでした。
無事に帰って来られたのが何よりですが。
天気の良いときに登りたいですね。
また、よろしくお願いします。
ちょっと忙しく返事が遅くなってごめんなさい。
metさん、リベンジのときはよろしく!
anさん、私の腰は座骨神経でしてヘルニアです。もう高齢の為、自然治癒は無理でしょう。歩けなくなったら手術するしかないかな?
kamehibaさん、昨日レコを参考にさせてもらい庵滝に行ったのですが、時間切れでまったく及びませんでした。スノーハイクでも敗退でした。近々リベンジです。
遅くなりました。。
昨年までは運がよかったのか、今年はどこにいっても厳しいです。
自然にはかなわないので、敗退が続きます。
遭難せずに無事に下山できてよかったです。晴れた山はまたそのうち、運がいいときに。
ヤマレコ開くたびにログアウト…どうしたものか
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