Mueller Hut Route (NZ山旅〜その2)
コースタイム
Queenstown 07:45−12:30 Mt.Cook Village
[3/12]
Mt.Cook Village 11:45−Kea Point分岐 12:45−Sealy Tarns 13:45−稜線 15:00−15:30 Mueller Hut
[3/13]
Mueller Hut 07:00−07:40 Mt.Ollivier 08:10−08:45 Mueller Hut 09:30−Sealy Tarns 10:50−12:15 Mt.Cook Village
天候 | 3/12 雨のち晴 3/13 晴時々曇 |
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過去天気図(気象庁) | 2010年03月の天気図 |
コース状況/ 危険箇所等 |
[山小屋(Hut)予約] Aoraki/Mt.Cook National Park Visitor Centreで当日に申し込む(早いもの勝ち)。 DOCのページから事前予約はできない。 3/12は前日から雨だったため、定員の半分も埋まっていなかった。 小屋泊まりの場合、登山届けが必要。 専用の用紙に緊急連絡先などを書かされる。 下山後、Visitor Centreに下山報告をする必要あり。 日帰りの場合、届けは不要。 [交通手段/宿泊/山小屋] Queenstown→Mt.Cook Village:バス(InterCity Coachlines)/$115 3/11 宿泊:Mt.Cook YHA/$34 Mueller Hut/$35 バス乗車の半分が日本人だった。 Queenstown→Te Anauは運転手が英語でガイドしていたが、 Queenstown→Mt.Cook Villageは運転手に加えて日本人のガイドが付いた。 そのせい(?)なのか、料金が高い… 前泊の宿は安く済ませるためYHA(ユースホステル)へ。 [コース状況] ・Village→Kea Point分岐(Kea Point Track):平坦な木道 ⇒山装備がなくても誰でも散歩がてら歩けるコース ・Kea Point分岐→Sealy Tarns(Sealy Tarns Track):木組みの階段 ⇒Kea Point分岐から本格的な登り。 欧米人仕様なのか、かなり段差が大きくバテる。。 ・Sealy Tarns→稜線:ガレ場、稜線近くから巨礫地帯 ⇒ガレ場はかなり滑り易く、ルートは不明瞭。 200m毎にマーカーが設置されているが、ガスなどで視界が悪い場合は危険。 ・稜線→Mueller Hut:巨礫地帯 ⇒デカい岩だらけ。多少歩きづらい。 ・Mueller Hut→Mt.Ollivier:巨礫地帯 ⇒稜線は両側が切れ落ちており、足場は崩れ易く危険。 ・主要ポイントの標高。 Village 762m Kea Point分岐 800m Sealy tarns 1250m Mueller Hut 1800m Mt.Ollivier 1933m ・Mueller Hutから望める主な山/ピークの標高。 Mt.Thompson 2642m The Footstool 2764m Mt.Sefton 3151m Aoraki/Mt.Cook 3754m ガレ場、巨礫地帯は岩が崩れ易く、多少危険と感じた。 硫黄岳→横岳→赤岳ぐらいの難易度(?)。 登りで雪に降られたが、積雪はなし。 [山小屋(Hut)] Hutにはガスコンロ、シンク、トイレあり。キッチンでガスストーブ利用可。 水はHut脇の雨水を溜めたタンクから使用する分を自分で運んで利用。 利用した日は十分に水があったが、時期によっては渇水する場合があるとのこと。 暖房設備がないため、しっかりした防寒着は必須。 一人にマットレス1枚分のスペースあり。 マットレスがあるため寝袋だけ持参すればよい。 シーズン中(10月末から3月下旬)は小屋番(ワーデン)が常駐。 注意事項や次の日の天候などを説明してくれる。 二日後までの天気予報がHutに掲載されている。 [食事] Milford Trackでの残り+Queenstownのスーパーで食材を買い足し。 夕食:マッシュポテト(水で戻すやつ)&乾燥野菜、ツナカレー缶、米、りんご 朝食:インスタントラーメン、シリアルバー Mt.Cook Villageではハーミテージホテルで多少の食料を販売しているが、 まともな食料は調達できない。Villageへ向かう前に調達することをお勧めする。 |
写真
感想
NZ山旅 その2は、1泊2日のMueller Hut Route。
前日にVisitor Centreに天気予報をチェックしに行くと、決行日は「1500m以上は雪」と書いてある…
DOC職員に明日は登っても大丈夫か?と聞く(聞いたつもり)が、帰ってきた答えが理解できない。
どうやら明日〜明後日にかけて天気が回復する予報だから大丈夫だと思う、と言っている(と解釈)。
ルート上もHut周辺も積雪はない、とのことなので決行。
3/12は朝から雨がぱらついていたため、チェックアウト時間ぎりぎりまで宿で時間をつぶす。
そのうち天気が回復してきたためチェックアウト。
Visitor CentreでHut Passを購入し登山届けを出す。
ハーミテージホテルのCafe(?)のテラスで早めの昼食を取る間、晴れ間がみえてきた♪
と思ったら、低い雲が物凄い速さで広がり、また雨が降り出す。
天気が回復するという予報を信じ、ガスが立ち込めるなか出発。
Kea Point分岐までは木道が敷かれたタソック帯を歩く。
観光客向けに氷河/Mt.Cookが見れるKea PointやHooker Valleyへ行くための整備された歩道。
小雨だったため上だけ合羽を着ていたが、本降りになってきたため下の合羽も身に付ける。
気分が重い…
Kea Point分岐から登りが始まる。
ここはSealy Tarnsへ行くためのルートで木組みの階段が設置されている。
日本でも木組みの階段は歩きづらいが、ここの階段はさらに段差が大きくてかなりバテた。
欧米人仕様なのだろう…
Sealy Tarnsから上は人の手が加えられたルートではなく、完全に山道になる。
足元はだんだんガレ場に変わり歩きづらくなる。
踏み跡もほとんど消えているため、どこを歩いたらよいか分からず、だいぶ歩きづらい思いをした。
この辺りから雨が雪に変わる…。ガスで景色も見えず、心が折れそうになりながらもひたすら登る。
稜線に出て暫く歩いたころ、ガスが少し晴れてMt.Cook Village方面のすばらしい景色が見えた。
つらい登りの後のあの景色には感動した。忘れられない景色。
ガスのなかダラダラ歩きHut到着。濡れた装備を全て脱ぎ捨てほっとする。
今日の宿泊客はイスラエル人パーティ(4人と2人)、多国籍の20代前半と思わしき8人パーティ、アメリカ人1名。
大きなパーティ+英語の会話についていけず、あまり交流はせず。
アメリカ人はニューヨークから来たらしい。一人が好きなようで話しかけづらい…
まぁ、Hutからすばらしい景色を楽しもう。
暫くすると雪も止み、晴れ間が出た。夕食前にHut周辺を散策。
Mt.Seftonの氷河は近くで見ると物凄い迫力。雷のような轟音をたてて何度も崩れるのが見えた。
Hutのワーデン曰く、いつも決まったKeaが飛んでくるらしく、この日はKeaが8羽ほど集まってきた。
Milford Trackで見れなかったため、近くで見れてうれしかった。
ただ、このKea、人馴れしておりかわいいのだが、その反面、
ザックや登山靴をつついて穴を開けたりする厄介や奴でもあるらしい。
夕食後、落ち着いたころにワーデンのHut Talk。
Mueller Hutでは50代ぐらいの女性二人が常駐していた。
一回の常駐で一週間ほど勤務するとのこと。
一週間分もの食料を背負って登ってくるのだそう。
上品そうなマダム、という雰囲気でそんな過酷な生活をしているようには見えない。
Hut Talkが終わるころ、周辺の雲が取れ、Mt.Cookを含む3000m峰が遂に姿を現した!
待ってましたよーっ!!このために雪のなか、苦労してきたのですよ。
期待以上の景色に感動。夕日に赤く染まるMt.Cookも見れました。
Mt.Cook周辺はNZでもひときわ空気が澄んでいるらしく、夜空の星も物凄くきれいでした。
ただ、星座の知識もなく、サザンクロスすら見分けられません…
Mt.Cook近くのLake Tekapoでは星空観測ツアーなるものがあるらしいので、
またNZへ行けたらぜひ参加してみたいと思った。
翌朝、日の出前に朝食を取る。誰も起きてこない。
周りが明るくなったころHutを出発し、Mt.Ollivieのピークを目指す。
かなり崩れ易い岩場が続き、怖い思いも。。
多少雲が出ていたが、Mt.Ollivie頂上で30分ほど幻想的な朝の景色を楽しみました。
Hutへ戻りお茶で一服後、荷物をパッキングして出発。
そのころ、他の宿泊者はMt.Ollivieへ向けて出発するところだった。
日の出を楽しむことは日本以外ではあまり一般的ではないのか??
昨日は吹雪で景色を楽しめなかったため、ゆっくり景色を眺めながら下る。
この日は雨の予報はなく、早い時間から日帰りの登山客とすれ違う。
Sealy Tarnsを越えた辺りで70歳だという老人に出会う。インド系のアメリカ人。
おそらく若いころ、かなり山をやった方なのでしょう。
とても70歳には見えず、頂上までどれぐらいかかるか聞かれる。
標準的な所要時間を答えると、一緒に来た友達の足が悪いようで登頂はあきらめると言っていた。
なぜか自分の装備がよいと褒められ写真を撮られる。
自分も写真を撮らせてもらえばよかったな。あの元気にあやかりたい。
下りはペースも順調で、問題なくVisitor Centreに到着。
近くのバーでひとり祝杯をあげる。
日本で立てた計画が全てその通りに実行でき、一人感慨にひたる。
Milford Trackは森の雰囲気が抜群によく、一度は歩いてみることをお勧めするが、
平坦な歩きが長く多少物足りなさを感じた。
Mueller Hut Routeはそれほど難易度は高くないが登り甲斐があり、
晴れていれば景色も良く、かなり満足できた。
登りで雪に降られた後に絶景が見られた、ということも印象に残る要因の一つであるかもしれない。
NZにはまだまだ多くのルートがあり、もっと滞在して歩きたかった。
いつかまたNZの山を歩きに行きたい。
今回はずっと田舎&山歩きだったので、今度は観光もしたいかな。
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