『3月の貫山』早春の平尾台東側稜線歩き(苅田・等覚寺から周遊)
- GPS
- 06:42
- 距離
- 13.5km
- 登り
- 907m
- 下り
- 914m
コースタイム
- 山行
- 5:32
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 6:40
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
山口ダム付近から等覚寺方面への案内標識に従って、等覚寺へ。 登山口付近である多賀神社第二駐車場に駐車。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所は、なし。 注)平尾台野焼き後、2週間での歩きのため、歩きやすかったのかもしれない。それ以外のシーズンは、歩いていないので、不明です。 下山に使用した、水晶山〜昭和池コースの稜線歩きを経て、等覚寺への分岐を下るが、荒れた竹林の中を歩くので、あまりおすすめはしない。広谷湿原〜等覚寺登山口までの、道を使用する方が賢明と思われる。 道標は、あまりなく、開けた場所での歩きが、ほとんどなので、赤テープなどの目印は、基本ないので、コースプランの事前準備が、不可欠と思われる。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
地図(地形図)
計画書
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
カメラ
|
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備考 | このコースは、GPSがあると、特に便利だと思う。 |
感想
平尾台の野焼きから2週間が経ったので、この季節ならではの風景も見てみたいと思い登ってきました。
ただ、朝は、天気は晴れでしたが、いかんせん風が強かったので、ちょっと、不安もありましたが、寒さ対策として、先日の久住冬登山で着た、ヒートテックのアンダーウエアーを、一枚多く着込んで挑みました。
登山口は、平尾台の東端にあたる、苅田町の等覚寺から歩くことにしました。
平尾台は、結構、広いので、全部歩くのは、無理なので、苅田から登るならば、今まで歩いた事のない東側の稜線を歩いてみようと思いました。
苅田町の等覚寺の位置は、広谷湿原から、沢の水が流れてくる辺りになると思うので、ここを起点にして、周回コースを計画しました。
ですが、実際に歩いたコースは
【等覚寺登山口】ー 山伏古道 ー
【青龍窟】ー 林道(未舗装) ー
【桶ヶ辻】ー 稜線 ー
【天狗岩】ー 稜線を登り返し ー
【桶ヶ辻】ー 稜線 ー
【周防台】ー ここから、中峠からの舗装道へ下る ー
【広谷湿原】ー 四方台と手島基地下の間の谷を抜け貫山方面へ ー
【貫山】ー 荒れた林道&稜線で、水晶山方面へ ー
【水晶山手前ピーク】ー 稜線を一気に下る ー
【昭和池/等覚寺分岐】ー 荒れた竹林の登山道 ー
【等覚寺北谷集落】ー 車道(舗装道)ー
【等覚寺登山口】
となりました。
登山口からは、歩きやすい未舗装の林道があるので、ウォーミングアップも兼ねて、のんびりと歩いて行くのが、良いと思ったのですが、林道からものの1分も歩かないうちに、左の山の中へ、山伏古道の登山道が現れるので、そちらを歩いてみました。
理由は、平尾台の稜線を歩くので、この先は、基本樹林帯がないので、スタートくらいは、樹林中の登山道を歩きたいな。と思ったからです。
それと、貫山への登頂を目的にするならば、ここからだと、どの登山口よりも、最短ルート(林道〜広谷湿原〜手島基地〜貫山)で行けると思うのですが、今回は、東側の稜線を天狗岩まで行って、そこからの昭和池方面への分岐までの稜線歩きが一番の目的というのも理由です。
なので、本当は、貫山へは立ち寄る事は、予定には、入れていませんでした。出発時刻も11時を過ぎていたので、遅くなると思ってました。
出発からのいきなりの急登で、始まるのが「山伏古道」です。えぐられた土に落ち葉がたくさんたまっているし、滑るかな?って思いましたが、意識してゆっくり歩いたので、良い感じで歩けました。また急登も10分足らずで登り終え、そこからは、気持ちよい山道あるきでした。辺りは、自然林なので、右手には、枯れ木の間から、偽水晶山の稜線が見えました。
そして、すぐに、林道(未舗装)に合流します。さきほどの林道をショートカットしたカタチの様です。で、ここは、良く見ると五叉路になっていました。林道を左折し登ると、青龍窟に行くコースみたいです。横断して、直進するのが、山伏古道のようなので、そちらに進みます。が、全く検討がつかなかったのが、左手前に鋭角にゆるやかに下る道でした。地図にも、登山口の案内版にも記載がなかったのですが、いつか、こちらも行ってみたいと思いました。
で、山伏古道ですが、ここからは、開けた道です。それも殺伐とした土の中を登ります。規模こそ全然叶いませんが、テレビで見る「アメリカの西部劇」で使われる様な雰囲気の道です。そういえば、子どもの頃よく見た「仮面ライダー」などの戦闘シーンは、こんなところで、ロケしてたのかな?なんて思いながら歩きました。
で、この先で、道案内の標識がないので、ちょっと、道迷いしそうになりました。
ですが、結果は、左に樹林帯を見ながら、右から巻いて進み、正面に、広谷台を見上げながら進んで行くようです。
広谷台の麓まで来たら、防火帯にそって、麓を歩きます。前方に高く周防台がそびえています。「結構高いな〜」って思いながら、防火帯の小さな起伏を歩きます。
この防火帯も野焼きの跡が黒く残っていました。こんな平尾台の裏にあたる部分まで野焼きするんだな。と初めて知りました。
やがて、広谷台の崖の真ん中下あたりに、案内標識が見えてきました。
そして、左下方向に目を向けると、さきほどの林道らしき道がクネクネと伸びています。どうやら、この先が、青龍窟のようです。
青龍窟は、開けた場所には、ありますが、ひっそりと、大きな洞窟の口を開けていました。中を覗くと、広場の様になっており、祠が祀られています。
天井からは、水がしたたり落ちていて、落ちた床からは、鍾乳石が、盛り上がっていました。入口の天井をよく見ると、水が凍っていて「つらら」が出来ています。
ものすごく厳かな空間でした。
ヘッドライトを装着して、少しだけ奥に入って見ましたが、あまり興味本位で入る所ではない気がして、すぐに辞めました。
記憶によると、確かここでナウマン象の化石が見つかったんだと思います。青龍窟の名前は、よく聞いていましたが、訪れたのは、初めてでした。
青龍窟は、平尾台の表コースから歩くと、一番奥にあたるので、なかなか訪れる人は少ないかもしれないですね。苅田コースの一番のメリットだと思いました。
青龍窟を後にして、広谷台と周防台の間の谷を登って行きます。
もう稜線は、すぐ先だな。と分かる位置まで登ってきたら、ひょいと、左側に道があります。その先には、未舗装の林道があり、落葉樹の枯れ木の森を、縫う様に登って行く道がありました。なので、そちらの道を登る事にしました。稜線歩きは、ギリギリまでとっておこう!と思いました。
林道は、周防台の麓を登って行きます。徐々に高度を上げているので、最終的には、桶ヶ辻あたりまで、伸びているかもしれません。ですが、しばらく歩いて、右側に稜線に向かって行く道を発見したので、そちらを辿って行く事にしました。
すぐに、稜線に出ました。ちょうど、周防台と桶ヶ辻の中間辺りでした。眼の前には、平尾台の絶景が広がっています!感動ものでした!
ただ、風が強い!結構な風です。
ここからは、稜線歩きです!
すぐに、桶ヶ辻に着きましたが、その手前の鞍部まで、林道が来ていました。さきほどの道をまっすぐに歩いたらここに来れた様でした!
桶ヶ辻は、パラグライダーの聖地です。
ですが、風がかなり強いので、誰もいませんでした。
ただ、天気は良いので、絶景が広がりました。
行橋の街並。周防灘。その向こうの国東半島まで、くっきりと見えました。
午前中は、かすみが多いなって思って家を出たのですが、強風のせいか、午後からは、かすみもなくなったようでした。
桶ヶ辻をピークにして、稜線は、ぐんぐん、高度を下げて行きます。
強風の中、20分ほど下って行くと、大きな「天狗岩」に着きました。
結構な大きさです。ここは、平尾台側は、千仏鍾乳洞がある付近の谷の縁にあたるようで、風が特に強かったです。谷の反対の縁の向こう側には、「竜ヶ鼻」が大きくそびえていました。
ただ、天狗岩が、盾となって、風を遮ってくれたので、この岩の影で、ラーメンを作って食べることにしました。眼下には、苅田&行橋の田園風景が広がっており、最高のロケーションでした!
ここから、地図によると、千仏鍾乳洞の方へ下れるようで下が、ここまで、林道を歩いたせいもあって、目的の一つの「周防台」のピークは踏んでなかったので、稜線を戻る事にしました。また、次の機会に、この先まで下りてみようと思いました。
天狗岩から離れた瞬間、また強風です。ゴーゴーという風音の中、桶ヶ辻を過ぎ、周防台へ向かいました。
周防台への最後の急登を喘いで登ったら、しばらく止んでいた風がまた強く吹き出してきました。こんな広大な平尾台でも、その中にも、「風の通り道」ってのが、あるのかな?って思いました。「天狗岩」もそうですが、「周防台」も、風が結構強かったです!
周防台を越えて、下って行くと、広谷台が低く見えます。その手前の鞍部が、先ほど行った青龍窟から登ってきたところです。当初は、そちらに向かう予定でしたが、この周防台から、前方に、一段と高く大らかに居座る「貫山」が目に入って、眺めてたら、やっぱり行きたくなり、左下に目を下ろすと、焦げた野焼き後の殺伐な草原風景が広がっています。その向こうには、中峠も見えます。せっかくなので、野焼き後の草原の中を歩こう!と思って、稜線から離れ、中峠方面へ下る事にしました。
何もない黒い大地を歩いていたら、上空には、鷹か何かの猛禽類が、飛んでいて、やがて、私の上空で旋回を始めました。私が食えないか?探りをいれてるのかな?って思いました。「襲ってきたら、どうしよう?」と、こんなでかいものは、襲わないだろう!と分かってはいましたが、ちょっと不安になりました。一面草原のはずの大地に、何もない!って、事が、そんな気持ちにさせるのかも?って思いました。
舗装道に出て、右に進路を取り、広谷湿原を目指します!
広谷湿原は、野焼きで焼かれては、いないようでした。
湿原の背後には、広谷台が屏風の様に横広く、そびえています。今回は、この稜線歩きが出来なかったのが、ちょっと残念でした。次は、あそこも歩いてみたいですね。そして、またこの先、花の季節に、なったら、広谷湿原の中の木道も歩いてみようと思います。
さて、ここから、貫山を目指します!
本来なら、広谷湿原の北のはずれから、手島基地跡を通って、四叉路に向かうのが一番良いのでしょうが、前回、『貫山〜手島基地〜NTT無線中継鉄塔〜偽水晶山〜水晶山』と歩いた道は、なるべく外したかったので、広谷湿原から見て、手島基地のした部分の谷を登って行く事にしました。そこは、目立たないけど、湿原に流れ込む沢になっていました。そして、防火帯を強引に登って、四叉路の手前に出ました!
そこからは、平尾台からの貫山登山コースで、山頂直下の急登を越えて、貫山山頂を目指します!!
心配された風は、全くなく、雲一つない快晴の青空の下、山頂に着きました!
おかげで、今回が、一番の絶景を堪能する事ができました!!
由布岳も良く見えたし、足立山の稜線もくっきり浮き出ているように映りました!
最高でした!!
小休止の後、来た道を戻り、四叉路から左折。手島基地方面へ進みます。
手島基地直前で、四叉路に出ますが、前回は、これを直進して、手島基地〜NTT無線中継鉄塔に行きましたが、今回は、ここを左折します。
結構な荒れ果てた林道(未舗装)でした。
ここからの道は、今の時期ならば、歩けますが、薮漕ぎ必須な感じなので、夏場は、あまりお勧めできない道のように思いました。
ですが、この道、実は、水晶山に向かうには、最短のコースみたいでした。
二つの鉄塔の手前下を起伏もなく進み、やがて、偽水晶山の分岐に、割と早く着いた感じがしました。
で、その分岐で、杭の右側の道が、偽水晶山への登山道ですが、今回は、左側の道を進んでみました。予想通り、起伏もなく、偽水晶山を巻く様にして、進みます。
やがて、左下の方に、舗装の林道が現れました。そして、その林道の舗装の終点辺りに合流しました。この下から伸びてくる林道は、貫林道から、登ってくる道の様です。麓の貫の町から水晶山に直接登るのには、最適な道の様に感じました。その途中から、登山道が派生してるかもしれませんし、いつか、辿ってみたいと思いました。
で、合流した林道は、未舗装になり、その道を歩いて行きます。
この道の途中からは、足立山方面の展望が抜群に良いです。
やがて、前回、偽水晶山から稜線歩きで、鞍部で水晶山への林道に合流した地点に、出ました。なので、今回は、ここからは、未踏の稜線歩きで、水晶山手前のピークを目指します!(ちなみに、ここから水晶山に向かうのには、稜線を歩くと、遠回りになります)
手前ピークでは、陽が傾き始めたのもあり、何とも言えない、静かなほぼ360度の絶景を堪能することが出来ました!感動ものでした!
本家の「水晶山」は、木々に囲まれて、展望が望めませんが、この手前のピークは、展望は、最高です!偽水晶山よりは、30m程、低いですが、水晶山とは、ほぼ同じ高さですし、偽水晶山からは、見る事の出来ない、昭和池も見えます!
わずかな時間でしたが、かすみもないので、本当に素敵な時間でした。
さて、予定よりも遅れていたので、急いで下山します。
稜線ピークをここから一気に下り、高度を下げます。
目の前に、高城山を見下ろし、周防灘を見ながら、高度感たっぷりの稜線を下ります!
ほぼまっすぐに下り終えたら、昭和池と等覚寺の分岐に出ます。
ここを左折すれば、小倉南区朽網の昭和池登山口です。が、ここを右折します。
ですが、いきなりからの、暗い竹林の中を進んでいくようです。
それも、竹が何本も倒れていて、かがむように進まないといけない感じの荒れている道でした。竹林というよりは、竹の森って感じの表現が適切な位、まわり一面、竹・竹・竹です。それもかなり背が高い竹ばかりです。
薄暗い中、気持ち急ぎながら歩いていると、時折、どこからともなく「コーーーン!」と、甲高い音が響いてきます。「コーーン!」「コーーン!」と、何度も、それも様々な方向から聴こえてきます!おそらく、風に揺れて、竹同士がぶつかる音なのでしょうが、これが、結構、不気味です!なんか、妖怪かなんか出てきそうな、気になりました(苦笑)
想像以上に、荒れて寂しい道だな。って思いました。
おそらく、この苅田町等覚寺からの登山コースは、この竹林のコースが本来のコースだったのでしょうが、このコースだと、貫山へは、遠周り、かつ、きつい稜線の急登になるので、新しく、現在の登山コースを作ったのかな?そう思いました。
(昨年11月に、偽水晶山に登ったコース)
周遊する以外には、あまり通りたくないな。と、ちょっと思いました。
そんな事を考えながら、ゆるやかに下って行くと、竹林から、里山風景に変わって、やがて、等覚寺の北谷集落に出ました。
なんとか、日没には、間に合った様です。安心しました。
ここからは、車道を、登山口駐車場まで、歩いて緩やかに登ります。
日本の原風景である棚田の上部を地形にそうように、くねりながら道は続きます。
遠くには、行橋の街並や犬ヶ岳の山並み。
そして、なんと、ここからも、由布岳の大きな三角錐が遠くに見えました!
ちょっと、感動でした!
のんびりと15分程、車道を歩いて、駐車場のある登山口に着きました。
結構、歩いて、ばてましたが、今回歩いてみて、見所盛りだくさんの変化の跳んだコースとなりました。平尾台山系は、想像以上に、奥が深い気がしました。
これからも、ふるさとの山「貫山」を月一ペースで登って、いろんな楽しみを見つけたいな。って強く思いました。
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