朝日連峰 障子ヶ岳周回

2015年03月28日(土) [日帰り]

• GPS: 11:09
• 距離: 25.3km
• 登り: 1,643m
• 下り: 1,647m

コースタイム

日帰り

• 山行: 0:600
• 休憩: 0:60
• 合計: 0:00

7:06 河川敷公園
8:10 8:14 南俣沢出合
8:29 8:30 上クビレ沢出合駐車場
8:46 8:58 出合吹沢水場
10:45 10:47 大クビト
11:29 11:36 紫ナデ
12:49 13:17 障子ヶ岳
14:11 14:17 栗畑
17:11 17:11 南俣沢出合
18:01 18:01 大井沢温泉
18:06 18:06 河川敷公園

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

南俣沢出合までの林道は雪で閉ざされているので、大井沢町内に駐車。
歩いて登山口に向かった。
大井沢川林道は2年前の大雨で橋が崩壊し、通行止めの状態が続いていたが、
橋は先週開通したようで、通行できる状態になっていた。
橋までは除雪されているのでアクセスが容易だが、駐車出来る場所が少ないので、
大井沢町から歩き始めた方が無難かと。

コース状況／危険箇所等

早朝は雪が締まっており快適に歩けるが、
日中気温が上がるとシャーベット状になり結構沈む。
雪が重いので浮力が無いと辛い。
天気の良い週末だったが、今回出合った登山者は皆無。
この山域は主稜線から外れている為、夏でもあまり人が訪れない。
積雪期となれば尚更である。

●南俣沢出合〜障子ヶ岳〜栗畑（紫ナデコース）
　障子ヶ岳への登りで利用。
　登山道に目印は無いが、明瞭な尾根型が続くので取り付きさえ間違わなければ
　ルートファインディングは容易。
　しかし、序盤からヤセ尾根の急登が続き、崩壊斜面があるので楽ではない。
　大クビトから先は傾斜が緩むが、長い雪庇帯が続き、亀裂も目立つ。
　見える亀裂であれば何とでも対処できるが、雪で隠れて見えない亀裂も多く、
　緊張の雪稜歩きが続いた。
　片側が切れ落ちたキレット状が続くので、基本的には右側斜面寄りに進んで行く。
　紫ナデ手前〜障子ヶ池までの区間は硬くクラストしておりアイゼン使用。
　それ以外はスノーシューで進んだ。
　全体的に滑落危険個所が多く、先週訪れた日暮沢コースに比べると難しい。

●栗畑〜竜ヶ岳〜南俣沢出合（天狗口コース）
　障子ヶ岳からの下山で利用。
　一つの主尾根を辿るのではなく、複数の尾根を繋いで進む登山ルートで、
　道中には幾つもの間違い尾根があるので、紫ナデコースに比べると
　ルートファインディングが難しい。
　だが、体力・技術的にはこちら登山ルートの方が圧倒的に楽。
　難しい箇所はあまり無いが、竜ヶ岳直下が急斜面。
　フロントポジションでの下降が長く続くので緊張させられる。
　尚、今回の下山ルートとは別に、竜ヶ岳へは行かず夏道を辿るルートもあるが、
　竜ヶ岳尾根への取り付きが判りにくい。
　ルートミスをすると雪崩危険のある場所に出てしまうので、雪が緩んでいる時の
　通過は慎重を要する。

写真

3/28 7:07

大井沢町内からスタート。
今週も快晴。

3/28 7:15

大井沢川沿いの林道は橋が修理中だと思っていたので、迂回路で登山口の南俣沢出合へ向かう。

3/28 7:29

小屋が埋まっている。

3/28 7:40

カーブミラーも埋まっている。
麓でも雪深い。

3/28 7:42

迂回路を通過し、正規林道に合流。

3/28 7:44

大井沢川沿いの林道を進む。

3/28 8:02

雪が堆積し、トラバース箇所が出来ている。
川に落ちないように…

3/28 8:11

夏の登山口、南俣沢出合に到着。

3/28 8:34

橋を渡って引き続き林道歩き。
前方に真っ白な稜線が見えてくる。

3/28 8:35

障子ヶ岳が見えた。

3/28 8:35

障子ヶ岳
これからあの頂きを目指す。

3/28 8:37

2ヶ所ほど沢の渡渉。
雪で埋まっているので楽に通過出来る。

3/28 8:45

下山で通過予定の焼峰が見える。

3/28 8:51

尾根の取り付き。
ここからはヤセ尾根の急登が続く。

3/28 9:05

尾根上にはアニマルトレースが残っていた。

3/28 9:17

所々で尾根上の斜面が崩壊している。
通過出来ないので巻いたりしながら進む。

3/28 9:34

ここは・・・
さて、どうするか。

3/28 9:35

亀裂を飛び越えて通過。

3/28 9:47

ナイフリッジっぽい箇所。
頂点はフラットだけど両側の傾斜がキツイので怖い。

3/28 9:49

気温が上がり、スノーシューでも沈むようになってきた。

3/28 9:49

尾根の南側、焼峰方面を眺める。

3/28 9:50

この辺が最も怖い箇所。
足場が崩れぬ事を祈る。

3/28 9:54

ようやく急登が終わり、

3/28 10:08

なだらかな広尾根になった。

3/28 10:11

視界が開けて障子ヶ岳の稜線が見えてくる。

3/28 10:13

大クビトへ向かう。

3/28 10:18

大クビトの前に、またも崩壊斜面。
亀裂に降りて登り返した。

3/28 10:23

大クビトへの登り。

3/28 10:28

歩いてきた道を振り返る。

3/28 10:46

障子ヶ岳と紫ナデ

3/28 10:46

障子ヶ岳、拡大

3/28 10:49

大クビトを後にし、紫ナデへ向かう。

3/28 10:51

ナデ、は雪崩の意味らしい。
確かに、紫ナデの斜面は雪崩そうな斜面だ。

3/28 11:11

右、障子ヶ岳
中央、天狗角力取山
その奥には朝日主稜線が見える。

3/28 11:14

月山も見える。

3/28 11:17

赤見堂岳へ続く尾根。

3/28 11:16

紫ナデへの登り。

3/28 11:27

ん？
右側に何か居るぞ。
カモシカっぽい。

3/28 11:30

行ってしまわれた…
この辺から雪はハードクラスト。
こんな斜面をアイゼン無しで良く歩けるものだ。

3/28 11:36

紫ナデに到着。

3/28 11:37

紫ナデからは赤見堂岳への尾根が続く。
正面は大桧原山、
右奥に赤見堂岳。

3/28 11:36

紫ナデを後にし、障子ヶ岳へ向かう。

3/28 11:44

長い雪庇帯が続く。

3/28 11:44

障子ヶ岳の大岸壁。
雪崩や亀裂はまだ目立っていない。

3/28 12:04

広い山頂の竜ヶ岳

3/28 12:12

稜線東側には大型雪庇が発達しており、通過には神経を使う。

3/28 12:13

亀裂は目立たないけど、よ〜く見るとヤバそうな状態なのが判る。

3/28 12:25

崩壊斜面

3/28 12:28

稜線西側の眺め。

3/28 12:40

ここも割れてる。
亀裂が見えてる分にはまだ良いが、厄介なのは見えない亀裂。

3/28 12:44

障子ヶ岳から西へ続く尾根。
沢へ続く尾根なので冬期の利用価値は無いかな。

3/28 12:48

障子ヶ岳山頂が見えてきた。

3/28 12:50

障子ヶ岳、登頂。

3/28 13:06

登頂記念に自画撮り。
先週は色々あって、少し容姿が変わった。

3/28 13:11

山頂からは以東岳の眺めが良い。
しばし以東岳に見とれる。

3/28 13:16

山頂から眺める月山。

3/28 13:17

障子ヶ岳を後にし、下山ルートの栗畑へ向かう。

3/28 13:25

引き続き、雪庇帯が続く。

3/28 13:27

リーゼント雪庇

3/28 13:30

ここも割れてる。

3/28 13:33

雪庇帯通過。
障子ヶ岳山頂からここまでが最も神経を使う区間だった。

3/28 13:36

障子ヶ池がこの辺にあるはずだけど…
雪で埋もれて形跡なし。

3/28 13:41

春先だというのに雪深い。
深いところだと10mくらいは積もってる。

3/28 13:47

栗畑への登り。

3/28 13:55

振り返って障子ヶ岳を眺める。

3/28 14:01

端正な三角形。

3/28 14:08

栗畑からは天狗小屋が見える。

3/28 14:08

小屋の周辺に雪は少ない。

3/28 14:12

栗畑から眺める以東岳

3/28 14:15

以東岳、拡大

3/28 14:13

朝日連峰主稜線、
パノラマモードで撮影

3/28 14:19

障子ヶ岳稜線

3/28 14:22

栗畑を後にし、下山する。

3/28 14:23

雨量観測所が見えてきた。

3/28 14:42

斜陽で雪面が輝く。
もう夕方だ。

3/28 14:42

なだらかな尾根歩きが続く。
前半が険しかった分、すごく快適に感じる。

3/28 14:43

振り返り、栗畑方面を撮影。

3/28 14:55

竜ヶ岳へ続く尾根を辿って下山する。

3/28 15:14

天狗小屋が小さく見える。

3/28 15:22

竜ヶ岳山頂方面。
時間が無いので、行くのは止めて、

3/28 15:23

焼峰方面へ下山する。

3/28 15:29

急斜面の下降。
上から眺めるとぞっとする位の傾斜。
しかも長い。

3/28 15:30

フロントポジションでの下降が長く続く。

3/28 15:37

やっと傾斜が緩んだ。
あとは楽。

3/28 15:40

大きな雪庇。

3/28 16:04

緩い尾根だが、ここも斜面が崩壊してる。

3/28 16:07

夕方になると足が伸びます。

3/28 16:08

振り返って焼峰を撮影。
険しそうに見えるけど、下りはあっという間。

3/28 16:13

月山を眺めながら下る。

3/28 16:23

斜陽に照らされる障子ヶ岳稜線。

3/28 16:39

気温が上がったせいで雪はデロデロのシャーベット。
足が重てぇ。。。

3/28 16:50

縞模様の樹林。

3/28 17:02

登山口まで下山。

3/28 17:03

バカ平の雪原。

3/28 17:04

障子ヶ岳の向こうに日が沈む。

3/28 17:05

大型の足跡。
人では無いようだ。
やはり、あの方か…

3/28 17:11

南俣沢出合に帰ってきた。

3/28 17:13

林道を歩いて帰る。
今日は入山者が居なかったようで、私のトレースしか無かった。

3/28 17:31

夕日で山肌が染まる。

3/28 17:41

林道橋の出来具合を偵察してから帰ろう。

3/28 17:41

あれ？！
完成してるじゃないか！

3/28 17:53

最初からこの道から入山してれば良かった。
橋が未完成だと思ってたので、わざわざ迂回路利用したんだよね…

3/28 17:59

夕焼けの空。

3/28 17:59

夕日で染まる月山。

3/28 18:03

大井沢温泉ゆったり館。
いつもなら下山後はここを利用するのだが、今日は早い時間に閉店だったので寒河江温泉を利用した。

3/28 18:09

大朝日岳を眺めながら駐車場所へ帰る。

撮影機器：

OLYMPUS STYLUS TG-2 Tough オリンパス

装備

個人装備

長袖シャツ ハードシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ アウター手袋 予備手袋 防寒着 ゲイター バラクラバ ゴーグル 着替え 靴 ザック サブザック アイゼン スノーシュー ピッケル 行動食 飲料 水筒（保温性） ガスカートリッジ コンロ コッヘル ライター 地図（地形図） コンパス 笛 ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 ファーストエイドキット 針金 日焼け止め 保険証 時計 タオル ツェルト ナイフ カメラ ポール ロープ(30m) ハーネス スリング カラビナ

感想

Luske

先週登った大朝日岳に引き続き、今週も朝日連峰を訪れてみた。
今回選んだピークは障子ヶ岳。
主稜線への登りで幾度も眼にしたその鋭峰に登ってみたく思い、
今回の登山対象に選んでみた。

先週の日暮沢コースに比べると林道アプローチは短く、登山口までは楽だった。
だが、登頂ルートの尾根に取り付くと、そこから先は酷道が続く。
ただでさえ急な尾根に加え、所々で尾根上の雪面は崩壊している。
巻けるようであれば巻いて通過するのだが、この尾根は全体的にヤセており、
簡単には巻けない箇所も多い。
時には崩壊箇所を飛び越えたり、時には亀裂内に降りて登り返したり、
と、体力的にかなりハードな尾根登りになった。
大クビトまで到達すれば、傾斜は緩んで楽にはなるが、ここから先は大雪庇帯。
雪面には亀裂が多く、中には雪が被さって見えなくなっている亀裂もあるので、
通過の際はプレッシャーを感じさせられる。
そんなこんなで苦労はさせられたが、無事に障子ヶ岳へ到着。
この日は快晴で、風は先週に比べると強かったが、もう厳冬期の強さは無い。
障子ヶ岳までは稀に煽られたりもしたが、山頂に到着する頃には風は収まり、
大展望の障子ヶ岳山頂は居心地が良かった。
山頂から見える真っ白な主稜線の眺めは素晴らしく、特に以東岳から目が離せない。
しばらくその雄姿を眺めてから下山についた。

大井沢川の林道まで下山し、あとは来た道を辿って大井沢町へ帰るだけだが・・・
林道橋工事の進捗状況が気になったので、寄り道してみた。
2年前の大雨により橋が崩壊しており、通行止めが続いていた林道だが、
先週、見に来た時は橋はおおかた出来あがっており、開通間近の状態だった。
もしかしたら、もう通れるようになってるかも？
なんて期待して行ったら・・・案の定、完成していた。
先週時点ではブルーシートで覆われていた橋だが、シートはもう撤去されており、
真新しい橋の上には複数の足跡があった。
橋が開通しているとは知らなかったので、朝は迂回路からアクセスしてしまったが、
とんだ回り道をしてしまったものである。
苦笑いしつつ新生橋を利用させて頂き、大井沢町へと帰った。

コメント

manimani

こんばんわ！
障子ヶ岳、うわー行っとけば良かった・・・
今日朝3時に起きて、行こうか行かないか悩んでいるうちに時間が過ぎてしまい結局ダラダラと過ごしてしまいました

橋が完成して林道へのアクセスが楽になっていたなら行っておけばよかったかな
でも写真の雪庇や亀裂を見てしまうと止めておいて良かったかな＾＾；
今日は天気もイマイチみたいでしたし。
冬なら雪でも出かけられましたが、雪から雨 に変わり天候を気にしないと行けなくなるのはもどかしいです。

しかし障子ヶ岳からの以東岳の眺めは相変わらす最高ですね

Luske

manimaniさん、こんばんは
橋が完成したのは嬉しいですね。
長い間、登山口の南俣沢出合へは迂回路でのアクセスが続いていましたが、
これで楽になります。
今年の障子ヶ岳は、例年以上に賑わうでしょう＾＾b
日曜は午後から雨だったようで、天気の悪さと用事もあったので、
この日は私も登山は控えました。
午前中は天気が良かったので勿体ない気もしましたが、
たまには休養も必要ですね。

この時期の朝日連峰、天候は安定しており、真っ白な稜線は素晴らしい眺め。
ぜひ、manimaniさんも！
と、言いたいところですが・・・
ソロだと危険に感じる場面が多々ありますので、あまりオススメは出来ません
もうちょっと雪が落ち着いてくれば良いのですが…

juan

2週連続の朝日連峰
こんばんは。
２週連続の朝日連峰お疲れ様でした。
またも土曜日は天気が良かったですね。
写真を見て改めて雪の量、やっぱり蔵王と比べると凄く多いですね。
カーブミラーも埋まりすぎで自分撮り（笹谷名物？）が難しいかも。

頂上での自分撮り、これ良いですね。
先週色々あっても変わりすぎです。

障子ヶ岳は、昨年行けなかったので今年こそはチャレンジしてみます。
もちろん夏山ですよ。

Luske

juanさん、こんばんは
さすが豪雪の朝日連峰。
春先の今でさえ、厳冬期の蔵王の2倍くらいは雪がある感じです。
雪が多すぎてカーブミラーの自画撮りは難しいですが、
ちょうど山頂に湿雪が積もっていたので、遊んでみました
とぼけた表情なんかは、私の面影があるかと思うのですが、如何でしょうか？

障子ヶ岳は序盤の急登が辛いですが、その山肌は荒々しく、
朝日連峰随一の大岸壁だと思います。
今年は橋も完成した事で、登山道のアプローチも良くなると思いますので、
ぜひ障子ヶ岳へ登ってみてください

yonejiy

障子ヶ岳
こんにちは。
二週続けて朝日参りですね
こちらも美しい風景を見せていただき、ありがたい限りです
標高はそれほどではなくても、端正な形をした素晴らしい山ですね
山頂自画撮りは随分かわいくなってましたねえ
以東岳に見とれる姿、ちょっと哀感漂うような・・

Luske

yonejiyさん、こんばんは
大朝日岳の三角形も良いですが、こちら障子ヶ岳も端正な三角形で素晴らしい山です。
見る方向によって姿が変わり、そそり立つ大スラブ壁はいつ見ても圧倒されます。
標高は低いですが、登りごたえのある山で、障子ヶ岳までの登りは、
先週の日暮沢小屋〜竜門山までの登りよりも辛く感じました＞＜

先週と変わらず真っ白な朝日連峰。
今回もその大展望を堪能して参りました。
春の訪れは嬉しいものですが、この真っ白な光景が次第に消えていってしまうのは
寂しいものがあります。
以東岳を眺めていた時、そんな侘しさが背中に漂っていたのかもしれませんね