記録ID: 627848
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積雪期ピークハント／縦走
飯豊山
飯豊二王子縦走（川入〜本山〜大日岳〜門内岳〜赤津山〜二王子岳）
2015年04月29日(水) 〜
2015年05月03日(日)
Luske
体力度
10
2〜3泊以上が適当
体力度について
- GPS
- 96:26
- 距離
- 57.8km
- 登り
- 4,610m
- 下り
- 4,769m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
1日目
- 山行
- 6:05
- 休憩
- 0:28
- 合計
- 6:33
2日目
- 山行
- 8:07
- 休憩
- 2:23
- 合計
- 10:30
3日目
- 山行
- 8:04
- 休憩
- 1:07
- 合計
- 9:11
4日目
- 山行
- 8:40
- 休憩
- 1:07
- 合計
- 9:47
| 天候 | 4月29日〜5月3日の5日間、毎日快晴、且つ風穏やか |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2015年04月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 タクシー 自家用車
川入地区への車道は4月29日に通行止め解除され、車両通行可能。 集落内に登山者カード記載所があり、その周辺に数台分の駐車スペース有り。 御沢野営場まではまだ除雪されていないので、そこまでは徒歩でアプローチ。 下山：二王子神社 下山後は交通機関を利用し、川入地区に車回収に向かいました。 ・二王子神社→新発田駅（タクシー）：4,830円 新発田観光タクシー：��0254-22-3188 ・新発田駅→新津駅→山都駅（電車）：1,940円 新発田駅：13:20発、山都駅：18:21着 ・山都駅→川入地区（タクシー）：6,450円 山都タクシー：��0241-38-2025 上記の交通機関を利用しました。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
川入から入山し、門内岳までは一般縦走。 門内岳からはバリエーションルートの門内〜二王子稜線を歩き、 最終的には二王子神社へ下山した。 ●川入地区〜本山 御沢野営場〜剣ヶ峰は大部分が雪道で、まだ夏道は出ていない。 剣ヶ峰の雪は大部分が落ちているが、下部にはまだ残雪有り。 滑落危険は有るが、確実なアイゼンワークが出来れば問題なく通過出来る。 三国岳手前の尖った岩は夏道の通る巻き道が雪で埋まっているので、 岩を直登して通過した。 三国岳〜種蒔山間のハシゴ場は、まだハシゴと鎖が埋まっており、 雪壁状になっていた。 草履塚から本山までは夏道が出ており、特に問題となる箇所は無かった。 ●本山〜大日岳〜門内岳 大日岳直下は雪がまだ残っており滑落危険があるが、そこ以外に危険個所は 特に無かった。 主稜線上は、天気が良ければ特に問題ないが、幅広の地形が続くので視界の 悪い日は道迷いに注意。 ●門内岳〜二王子岳 このバリエーションルートを踏破する上で、最も障害となったのは深い薮。 今年は雪が少なく、このルートを歩くには遅すぎた感があった。 夏道が通っていないので、細尾根部は殆ど薮が出ており、 灌木系の強固な薮なので突破するには多大な労力と時間を消費する。 二ツ峰西面側の薮が特に酷く、ここの下りは今回の山行で最も辛い箇所だった。 薮漕ぎで突破するのは得策では無いので、出来るだけ残雪を利用し通過するが、 雪付き部の通過は急斜面の登下降やトラバースが続き、技術的な面で 難しい箇所が多数ある。 また、雪稜は崩壊が進んでいるので、雪を利用するか薮を進むかは慎重に 選択する必要がある。 特に危険なのが赤津山〜雷岳で、この区間の通過が核心部となった。 各ピーク（ヤンゲン峰、桝取倉山、雷岳）への登りはいずれも手強い難所 となっており、充分な雪稜技術が無ければ雪を利用するべきではない。 各ピーク付近以外にビバーク出来そうな場所も無いので、核心部突入タイミング も計算しなければ危険な状況になるだろう。 門内岳〜二王子岳の縦走はGW中であればそこそこ人が入る、と聞いていたが 雪稜上にトレースは無く、途中で会ったのは二王子岳から門内岳へ向かう パーティ1組だけだった。 携帯電波は稜線全域で入らなかったが、二王子岳付近でのみ電波が入った。 （使用機種：au） ●二王子岳〜二王子神社 3合目までは殆どが雪道だが、特に危険個所無かった。 油こぼしの傾斜がやや急だが、この日は気温が高く雪が緩んでいたので アイゼン無しでも容易に下る事が出来た。 登山者は多く、殆どの方がツボ足で登っていたが、気温が下がり雪が硬くなると 危険かもしれないのでアイゼンは持参した方が良さそう。 3合目から下は全て夏道が出ていた。 尚、二王子神社では携帯電波が入ったので、そこでタクシーを呼ぶ事が出来た。 |
写真
川入地区の登山者カード記載所。
カードを提出し、ここから山行スタート。
カードを提出し、ここから山行スタート。
夏の登山口である御沢野営場。
川入〜御沢野営場はまだ除雪されていないので、ここまでは徒歩でアプローチ。
川入〜御沢野営場はまだ除雪されていないので、ここまでは徒歩でアプローチ。
新緑眩しい登山道。
もうすでに入山者が居るらしく、幾つかトレースがあった。
もうすでに入山者が居るらしく、幾つかトレースがあった。
長坂を登りきると、雪原状になる。
三国岳、そして最初の難所の剣ヶ峰が見えてきた。
三国岳、そして最初の難所の剣ヶ峰が見えてきた。
最初の難所、剣ヶ峰。
上部に雪は無いが、下部はまだ雪が残っていた。
上部に雪は無いが、下部はまだ雪が残っていた。
もうすぐ終点。
夏道は前方の尖り岩右側を巻くが、雪が付いているので、
夏道は前方の尖り岩右側を巻くが、雪が付いているので、
三国小屋。
小屋の周囲に雪は無く、問題なく出入可能。
トイレも使用可能だった。
小屋の周囲に雪は無く、問題なく出入可能。
トイレも使用可能だった。
当初は三国小屋泊まりの予定だったが、まだ時間があるので切合小屋へ向かう。
ハシゴ場。
ハシゴと鎖は雪で埋まって雪壁になっている。
右の薮伝いに登って通過。
ハシゴと鎖は雪で埋まって雪壁になっている。
右の薮伝いに登って通過。
七森は巻いて通過。雪が付いている右側へ進みそうになるが、夏道が通るのは左（大日岳側）
左側の薮を注視して進めば夏道入口が見つかる。
2
4/29 16:11
七森は巻いて通過。
雪が付いている右側へ進みそうになるが、夏道が通るのは左（大日岳側）
左側の薮を注視して進めば夏道入口が見つかる。
雪が付いている右側へ進みそうになるが、夏道が通るのは左（大日岳側）
左側の薮を注視して進めば夏道入口が見つかる。
種蒔山を過ぎれば、あとは危険個所無し。
稜線は広まり、歩きやすい雪道になる。
稜線は広まり、歩きやすい雪道になる。
ケルン広場の薮中にホースがあり、水が流れている。
夏の水場位置と異なるので、覚えておくと良いですぞ
夏の水場位置と異なるので、覚えておくと良いですぞ
切合小屋。
除雪して下さった方が居たようだ。
ありがとうございます。
除雪して下さった方が居たようだ。
ありがとうございます。
でも、小屋は利用せず、この日はテン場で幕営。この小屋のテン場は大日岳の見晴らしが良いので、小屋泊よりもテント泊の方が好きなんだよね。
15
4/29 17:44
でも、小屋は利用せず、この日はテン場で幕営。
この小屋のテン場は大日岳の見晴らしが良いので、小屋泊よりもテント泊の方が好きなんだよね。
この小屋のテン場は大日岳の見晴らしが良いので、小屋泊よりもテント泊の方が好きなんだよね。
今回の食糧庫。
余裕を持って、6日分持参。
鍋焼きうどんを持参したいところだけど、重量制限が厳しいので殆どがアルファ米。
余裕を持って、6日分持参。
鍋焼きうどんを持参したいところだけど、重量制限が厳しいので殆どがアルファ米。
一ノ王子への登り。
本山までの最後の急登。
雪が無くてもここの登りは辛い・・・
本山までの最後の急登。
雪が無くてもここの登りは辛い・・・
本山小屋のトイレ。
入口は雪で埋まっており利用できない。
確か、冬用は一番奥じゃなかったかな？
除雪が大変そうだ。
入口は雪で埋まっており利用できない。
確か、冬用は一番奥じゃなかったかな？
除雪が大変そうだ。
本山小屋と、本山神社。
小屋の入口は雪で埋まっているが、ドアは開いた。
凍らない限り、1階から入れるだろう。
小屋の入口は雪で埋まっているが、ドアは開いた。
凍らない限り、1階から入れるだろう。
本山から眺めるダイグラ尾根。
5日前と状況はあまり変わって無さそう。
5日前と状況はあまり変わって無さそう。
北股岳方面
この辺の写真は前回レコとほぼ一緒なので、今更UPする必要も無い気がするが・・・
この辺の写真は前回レコとほぼ一緒なので、今更UPする必要も無い気がするが・・・
大日岳
山頂直下には雪が付いており、まるで雪壁のように見える。
山頂直下には雪が付いており、まるで雪壁のように見える。
雪壁、とは言っても傾斜は付いている。
最大で35〜40°位か？
結構急なので、滑落注意。
最大で35〜40°位か？
結構急なので、滑落注意。
御西小屋を後にし、飯豊主稜線を進む。
素晴らしい稜線だけど・・・
5日前に往復した道なので、少し飽きてしまった。
素晴らしい稜線だけど・・・
5日前に往復した道なので、少し飽きてしまった。
梅花皮小屋の2階。この日の小屋利用者は、私とクサイグラ尾根を登ってきた方の2名のみ。
クサイグラ尾根は、かなり薮が酷い状態だったらしい。
6
4/30 16:46
梅花皮小屋の2階。
この日の小屋利用者は、私とクサイグラ尾根を登ってきた方の2名のみ。
クサイグラ尾根は、かなり薮が酷い状態だったらしい。
この日の小屋利用者は、私とクサイグラ尾根を登ってきた方の2名のみ。
クサイグラ尾根は、かなり薮が酷い状態だったらしい。
明日から歩く、門内〜二王子の稜線。
楽しみでもあり、不安でもある。
楽しみでもあり、不安でもある。
お祈り済ませ、いよいよ突入。
未踏の稜線、門内〜二王子稜線へ進む。
未踏の稜線、門内〜二王子稜線へ進む。
序盤は雪が付いており、下るのは楽。
所々で薮が出ているが、廃道が残っており通過は容易。
所々で薮が出ているが、廃道が残っており通過は容易。
明瞭な夏道が見える。
大部分は雪で埋まっているが、二ツ峰までは道が残っているようだ。
大部分は雪で埋まっているが、二ツ峰までは道が残っているようだ。
最初の難所、二ツ峰。
上部は雪が無いが、取り付きまでにはナイフリッジが続く。
上部は雪が無いが、取り付きまでにはナイフリッジが続く。
ナイフリッジを越え、岩土に取り付く。殆ど垂直に近いルートだが、藪や岩等の手掛かりは多く、突破は難しくない。
古いロープと針金が下がっているが、登りであれば利用するまでも無い。
2
5/1 8:33
ナイフリッジを越え、岩土に取り付く。
殆ど垂直に近いルートだが、藪や岩等の手掛かりは多く、突破は難しくない。
古いロープと針金が下がっているが、登りであれば利用するまでも無い。
殆ど垂直に近いルートだが、藪や岩等の手掛かりは多く、突破は難しくない。
古いロープと針金が下がっているが、登りであれば利用するまでも無い。
だが、下り利用であれば利用せざるを得ないかも・・・
かなり老朽化しているようなので、利用するのであれば状態はよく確認した上で。
かなり老朽化しているようなので、利用するのであれば状態はよく確認した上で。
登ってきた道。先端上部よりも、その前のナイフリッジの方が危険だと思う。
難所、ではあったが・・・
ここで苦戦するようでは、この先の困難を乗り越えるのは厳しいだろう。
5
5/1 8:41
登ってきた道。
先端上部よりも、その前のナイフリッジの方が危険だと思う。
難所、ではあったが・・・
ここで苦戦するようでは、この先の困難を乗り越えるのは厳しいだろう。
先端上部よりも、その前のナイフリッジの方が危険だと思う。
難所、ではあったが・・・
ここで苦戦するようでは、この先の困難を乗り越えるのは厳しいだろう。
二ツ峰の山頂には三角点があったので、記念にタッチ。
毎日晴天だったので、手がかなり焼けた。
毎日晴天だったので、手がかなり焼けた。
二ツ峰を後にし、次のピークの藤十郎山へ向かう。
ここまでは楽勝だったが・・・
ここまでは楽勝だったが・・・
その先の薮漕ぎが辛い＞＜背が高くかなり太い薮で、まるでバリケード。
密に生えているので視界は全く開けない。
ルートミスもしてしまい、ここでかなり疲弊した。
6
5/1 9:30
その先の薮漕ぎが辛い＞＜
背が高くかなり太い薮で、まるでバリケード。
密に生えているので視界は全く開けない。
ルートミスもしてしまい、ここでかなり疲弊した。
背が高くかなり太い薮で、まるでバリケード。
密に生えているので視界は全く開けない。
ルートミスもしてしまい、ここでかなり疲弊した。
なんとかここまで下った。
今回の山行の中で、最も辛かったのがこの薮漕ぎであった。
今回の山行の中で、最も辛かったのがこの薮漕ぎであった。
まだ薮は続くが、さっきよりは薄くなった。もう少し行けば雪道へ出られそう。
さっきの薮で絶望的な気分になったが、ここで希望が湧いてきた。
7
5/1 10:41
まだ薮は続くが、さっきよりは薄くなった。
もう少し行けば雪道へ出られそう。
さっきの薮で絶望的な気分になったが、ここで希望が湧いてきた。
もう少し行けば雪道へ出られそう。
さっきの薮で絶望的な気分になったが、ここで希望が湧いてきた。
雪道に出たー！！！
一時的にではあるが、やっと藪から解放されたぞ。
一時的にではあるが、やっと藪から解放されたぞ。
前方に小ピークが見えてきた。
岩崩レ、と呼ばれるピークらしい。
不吉な名前だ・・・
岩崩レ、と呼ばれるピークらしい。
不吉な名前だ・・・
岩崩レ付近。
岩の側面は大穴になっている。
10m以上はありそうな深い穴。
落ちたら無事では済まないだろな・・・
岩の側面は大穴になっている。
10m以上はありそうな深い穴。
落ちたら無事では済まないだろな・・・
細い雪道。
崩れる前に、足早に通過。
こんな箇所が沢山あるので、この稜線を踏破するには運も必要かもしれない。
崩れる前に、足早に通過。
こんな箇所が沢山あるので、この稜線を踏破するには運も必要かもしれない。
万石平、と呼ばれる雪原地帯。
幕営に良さそうな地形がしばらく続く。
幕営に良さそうな地形がしばらく続く。
真っ白なピーク。
最初、これが赤津山かと思ったが、赤津山の山頂はもっと奥にあるようだ。
最初、これが赤津山かと思ったが、赤津山の山頂はもっと奥にあるようだ。
赤津山の山頂が見えてきた。
おや？
山頂の後方に柱のような物が突き出ているぞ？
おや？
山頂の後方に柱のような物が突き出ているぞ？
赤津山の山頂西側に平地があり、そこには雨量観測所があった。
これが柱の正体か。
これが柱の正体か。
観測所入口はロックされており入る事は出来ない。
建屋の隣には石碑があった。
建屋の隣には石碑があった。
雲よ
飯豊の向こうに
飛んでいけるかい
ここで見ていても
＊いだらう
・・・最後の一文が読めない。
飯豊の向こうに
飛んでいけるかい
ここで見ていても
＊いだらう
・・・最後の一文が読めない。
残雪期の雪は締まっているので、竹ペグ埋め込みよりもスノーペグを利用する事が多いです。
振り返って赤津山下降路を撮影。
目が覚めるような急斜面で、朝一でこれはちと辛い。
目が覚めるような急斜面で、朝一でこれはちと辛い。
P1240付近はなだらかで開けた地形。
赤津山も良いが、ここも良い幕営地だ。
赤津山も良いが、ここも良い幕営地だ。
ヤンゲン峰へ続く稜線。
ここから先が、今回山行の核心部となった。
ここから先が、今回山行の核心部となった。
細尾根が続くが、尾根上の雪は殆ど消えている。
尾根通しは薮漕ぎになるので、スムーズに通過するには上手く雪を利用せねばならない。
尾根通しは薮漕ぎになるので、スムーズに通過するには上手く雪を利用せねばならない。
稜線東側の雪は危なすぎて利用できず、
西側の雪を利用する。
急峻なトラバースがしばらく続く。
西側の雪を利用する。
急峻なトラバースがしばらく続く。
トラバースの傾斜はかなり急で、落ちたら助からないような斜面である。
アイゼン、ピッケルで張り付き、慎重に横移動する。
アイゼン、ピッケルで張り付き、慎重に横移動する。
トラバースを完了し、ヤンゲン峰に到着。
山頂にて赤津山を眺める。
山頂にて赤津山を眺める。
しばらくは雪が繋がっていたので、スムーズに降りられた。だが、見ての通り、かなり状態の悪い雪稜だ。
薮は避けられたが、安全な下降路、とは言い難い。
8
5/2 9:02
しばらくは雪が繋がっていたので、スムーズに降りられた。
だが、見ての通り、かなり状態の悪い雪稜だ。
薮は避けられたが、安全な下降路、とは言い難い。
だが、見ての通り、かなり状態の悪い雪稜だ。
薮は避けられたが、安全な下降路、とは言い難い。
登りは薮漕ぎ。
薮の中にはこぶしの花が咲いている。
荒らしてごめんなさいね。
薮の中にはこぶしの花が咲いている。
荒らしてごめんなさいね。
桝取倉山までもうすぐだが、稜線上は殆ど薮。
これ、どうやって突破すっかなぁ…
これ、どうやって突破すっかなぁ…
熟慮の結果、西側斜面の雪を利用する事にした。西側の急斜面をトラバースし、最後は雪渓を詰めて稜線に上がる。
危険なルートだが、薮を突貫するよりはマシだろう。
5
5/2 9:44
熟慮の結果、西側斜面の雪を利用する事にした。
西側の急斜面をトラバースし、最後は雪渓を詰めて稜線に上がる。
危険なルートだが、薮を突貫するよりはマシだろう。
西側の急斜面をトラバースし、最後は雪渓を詰めて稜線に上がる。
危険なルートだが、薮を突貫するよりはマシだろう。
次は雪渓登り。
雪渓前に安全に休める場所があったので、しばらく休んでから突入した。
雪渓前に安全に休める場所があったので、しばらく休んでから突入した。
だが、石転び沢と違って、下部は更に傾斜が厳しい。落ちたら、こりゃ助からんな・・・
失敗は許されないので、ここも緊張させられた。
17
5/2 10:13
だが、石転び沢と違って、下部は更に傾斜が厳しい。
落ちたら、こりゃ助からんな・・・
失敗は許されないので、ここも緊張させられた。
落ちたら、こりゃ助からんな・・・
失敗は許されないので、ここも緊張させられた。
無事、雪渓を登り詰め、稜線上に復帰。
あとは少しだけ薮を漕いで桝取倉山へと抜けた。
あとは少しだけ薮を漕いで桝取倉山へと抜けた。
ギリギリで雪が繋がっている。
これだけの雪でも、有るのと無いのとでは大違い。
これだけの雪でも、有るのと無いのとでは大違い。
雷岳。
さて、どう登る？
ここも悩まされたが…
雪を伝って北側(写真右側)から巻く事にした。
さて、どう登る？
ここも悩まされたが…
雪を伝って北側(写真右側)から巻く事にした。
ここの巻きはかなり厳しく、トラバース部の最大傾斜は60°近くあった。
技術的な面での最大の難所だった。
技術的な面での最大の難所だった。
なんとか巻いて、雷岳に到着。
これで、ようやく核心部の通過完了。
これで、ようやく核心部の通過完了。
雷岳から眺める赤津山〜ヤンゲン峰の稜線。
その奥には飯豊稜線が見える。
その奥には飯豊稜線が見える。
ヤンゲン峰〜桝取倉山〜雷岳の稜線。
この区間は、ホント厳しかったなぁ。。。
この区間は、ホント厳しかったなぁ。。。
雷岳から眺める二王子岳。もう、縦走は成功したも同然、だが・・・
雷岳からの下りが急斜面。
核心を越えたからと言って、気を抜いてはいけない。
10
5/2 12:55
雷岳から眺める二王子岳。
もう、縦走は成功したも同然、だが・・・
雷岳からの下りが急斜面。
核心を越えたからと言って、気を抜いてはいけない。
もう、縦走は成功したも同然、だが・・・
雷岳からの下りが急斜面。
核心を越えたからと言って、気を抜いてはいけない。
雷岳を下ると、長バナと呼ばれる雪原が見えてくる。
危険個所が続いたので、こういう平地が見えると安心する。
危険個所が続いたので、こういう平地が見えると安心する。
この辺りで3人パーティにお会いした。
私とは逆ルートで、これから門内方面へ縦走するらしい。
薮の状況を伝えて彼らと別れた。
私とは逆ルートで、これから門内方面へ縦走するらしい。
薮の状況を伝えて彼らと別れた。
そろそろ、今夜の宿を探した方が良いかな。
ここから先は幕営適地だらけなので、場所は選び放題。
ここから先は幕営適地だらけなので、場所は選び放題。
薮を掻き分け少しだけ進むと二本木山の山頂があった。
そこには意外に立派な山頂板が立てられていた。
そこには意外に立派な山頂板が立てられていた。
我が家を設営。
飯豊連峰の眺望に恵まれた素晴らしい幕営適地だ。
飯豊連峰の眺望に恵まれた素晴らしい幕営適地だ。
我が家からの眺め。
歩いてきた道を眺めながら祝杯を挙げたいところだが・・・
今回は軽量化の為、酒は持参してないんだよなぁ。
歩いてきた道を眺めながら祝杯を挙げたいところだが・・・
今回は軽量化の為、酒は持参してないんだよなぁ。
門内〜二王子岳の縦走路。
この道を歩いたのか・・・
こうして眺めると、実に感慨深い。
この道を歩いたのか・・・
こうして眺めると、実に感慨深い。
縦走の終点、二王子岳。
あと少しの距離だが、ピークを踏むのは明日で良い。
あと少しの距離だが、ピークを踏むのは明日で良い。
最終日も快晴。
今回のGWは5日間、毎日快晴、
という奇跡的な好天続きだった。
今回のGWは5日間、毎日快晴、
という奇跡的な好天続きだった。
二王子岳の山頂が立派で驚いた。
実は、二王子岳に登るのはこれが初めてなんだよね。
実は、二王子岳に登るのはこれが初めてなんだよね。
二王子岳を後にし、下山。
山頂付近は夏道が出ている箇所が多かった。
山頂付近は夏道が出ている箇所が多かった。
第一登山者発見。
天気が良い休日なので、二王子岳登山道では多くの登山者に出会った。
天気が良い休日なので、二王子岳登山道では多くの登山者に出会った。
あとは楽々下山、
なんて調子に乗ってたら道を間違えた・・・
登り返すのめんどくさい＞＜
なんて調子に乗ってたら道を間違えた・・・
登り返すのめんどくさい＞＜
ここが油こぼし、かな？
そこそこ傾斜はあるけど、雪が緩んでいたのでツボ足でも下れた。
そこそこ傾斜はあるけど、雪が緩んでいたのでツボ足でも下れた。
一ノ王子避難小屋
小屋内にはストーブが設置されていたが、灯油は持参、との事。
小屋内にはストーブが設置されていたが、灯油は持参、との事。
3合目を過ぎると、もう雪は無し。
あとはずっと夏道が続いている。
あとはずっと夏道が続いている。
ゴールの二王子神社。
神社前の公園はキャンプも出来るようで、数張りテントがあった。
神社前の公園はキャンプも出来るようで、数張りテントがあった。
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
バラクラバ
キャップ
着替え
靴
ザック
ザックカバー
サブザック
アイゼン
ピッケル
スコップ
行動食
非常食
調理用食材(6日分)
調味料
飲料
水筒（保温性）
ガスカートリッジ(500g)
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図（地形図）
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ロープ（30m）
ハーネス
カラビナ
スリング
|
|---|
感想
門内岳〜二王子岳への縦走は、数多く存在する飯豊連峰登山ルートの中でも、
最長にして最難ルートと聞いており、以前から歩いてみたいと思っていた。
長期に及ぶ難しいバリルートである為、これまでは中々挑む機会がなかったが、
今回のゴールデンウィークは晴天続きの予報。
やるなら今回しかない、と思い、この縦走を決行してみた。
その評判は伊達では無く、これまで多くの飯豊登山ルートを歩いてきたが、
その中でも最も困難で、総合的な山の技術が問われる厳しいルートだった。
だが、最も壮大で充実感のあるルートだった。
門内岳から始まる厳しい縦走路を踏破し、最終日前夜に二本木山で幕営した時は、
あまりの嬉しさに祝杯を挙げたく思った程だ。
（軽量化の為、酒類は一切持参していなかったが・・・）
山行日数は5日間。
毎日晴天が続き、連日素晴らしい山岳風景の中で過ごした。
今年の飯豊は雪が少ないようで、核となる門内岳〜二王子岳への縦走では薮に
大いに苦しめられたが、それでも尚、思い出に残る楽しい山行だったと思っている。
飯豊の素晴らしさに感謝の日々であった。
この縦走は今回が初めてだが、1回歩いただけではその魅力を知ったとは言えない、
深みのあるルートだと思う。
次回はもっと雪が豊富な時期に歩いてみたい。
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弥平四郎から飯豊山、西大日岳
2023年10月30日 [B]
雲上人のすばらしいレコを堪能させていただきました。
ひつとだけ、写真��136は、ここで見ていても「好」いだらう、
ではないかと思いました。
なるほど、良く見ると「好」という字に見えますね。
読み方は「よいだらう」になるのでしょうか。
教えて下さってありがとうございます。
最初、私が石碑を見た時はひらがなの「ぬ」に見えたので、
「ぬいだらう」という意味不明な読み方をしてました^^;
石碑に作者名は記載されていませんでしたが、飯豊に縁のある詩人の作品でしょうか。
作者不明ではありますが、中々味の有る詩だと思います。
カイエさん同様そのように読めます。
素晴らしき山岳風景の写真を拝見しつつ拍手しまくりでした。
是非ともカメラマンを同行させて特番でこの縦走を中継して欲しかったなぁ
また行かれる時に、動画で宜しくね！
Luskeさんの飯豊特集番組があってもおかしくないほどのレコですよ！
門内から眺めたあの稜線を歩いたんだぁ〜と
私も昨年デビューした飯豊の自分のレコを思い出し感慨深くなりました。
あんな素晴らしい世界にいるともう下界に戻るのが辛くなりませんか？
お疲れ様でした。ゆっくり休んで次の英気を養ってくださいね
下界に戻るのは確かに辛いですね^^;
今回は予備日が1日余っていたので、二本木山でもう一泊して帰りたくなりました。
アルファ米やインスタントラーメン以外のものが食べたくなったので、結局下山してしまいましたが、あの景色を眺めながら一日過ごすのもいいな、と思いました。
飯豊から帰ってきてから二日たちましたが、まだ余韻が残っておりまして、
この調子では社会復帰が難しそうです。。。
確かに、この景色は写真だけじゃなく、動画も撮ってみたいものです。
次回行く時はヘルメットにカメラ付けて撮影してみたいです
ナイフリッジの通過なんかは、動画撮影すると臨場感があって面白いかも？
カメラマンとして同行して動画撮影したかったです
ウィンドウ２つ開いて地形図と照らし合わせながらじっくりと拝見しました。
やはり、難所はP1240からヤンゲン峰〜桝取倉山〜雷岳の辺りですかね。
ご自身の体力を勘案した上で、藪を力技で突破するか、または不安定な雪渓をトラバースするかという的確な判断力が踏破のキーですね
Luskeさん、川入登山口から二王子岳初登頂する方ってそうはいないのでは無かろうか
いやいや、カメラマンでは無く、薮漕ぎ隊長で参加して下さい！
薮漕ぎ先頭はtooleさんに任せて、私は後方で楽させて頂きますので
仰る通り、P1240からヤンゲン峰〜桝取倉山〜雷岳は難所続きで、体力だけでなく精神的にも疲れる箇所でした。
薮を行くか、雪を行くか？
また、雪を行くのであればルートをどう取るべきか？
何度も判断を迫らせられ、難しい場面が多々ありました。
この稜線をパーティで歩く際は、CLを務める人はかなり大変だろうな、と思いました。
Luskeさん、お疲れ様でした。
ベテランのかたのレビューは、
ホントに疑似体験できるので
嬉しいです。
一緒にハラハラしたり、
夕日に感動したり。
また、楽しませてくださいね。
ありがとうございました
ベテラン、と言うほどの経歴は有りませんが、楽しんで頂けて嬉しく思います
今回の飯豊二王子縦走が、今季の雪山登山の集大成、と言ったところでしょうか。
雪山登山が一段落したことですので、しばし山行はお休みしますが、また次回、御覧頂ければ幸いです。
次回は、花の季節。
ヒメサユリの咲くころにでも、飯豊に行きたいと考えております
素晴らしい縦走ですね。
数々のトラバース場面では、傾斜が写真にうまく納められており、見ているこちらの方が怖かったです。
ルート選択をどうするか？一緒に考えられて楽しかったです。
またいつか飯豊に戻りますのでしばし、楽しまさせていただきます。
今回の門内〜二王子稜線は夏道の通っていない細尾根が多いので、
残雪期は難しいルートだな、と思いました。
右の雪を辿るか、左を辿るか、それとも薮を行くか、何度も判断に悩まされました。
判断ミスも中にはありましたが、それも含めて今となっては良い思い出です
そういえば、以前、metsさんの飯豊を歩いた記録を拝見させて頂いた事があります。
私はまだ飯豊でマダニの被害にあった事がないので、その記録は大変興味深く読ませて頂きました。
今回ルートでの薮漕ぎでは、その記録の事が思い出されまして・・・
マダニの影に怯えながら薮を漕いできました(笑)
幸い被害に遭うことなく無事下山しましたが、これから虫達の活動が活発になる時期。
今後はますます気を付けないといけないな、と思いました。
石碑は遭難碑らしいです(ネット調べ)。
遭難の歌碑や石碑は他にも何基もあるらしく
それだけ難ルートということのようでした。
なるほど、遭難碑でしたか。
最初、この詩を読んだ時は、飯豊の雄大さを謳った詩かな？
と思いましたが、どこか寂しげな印象も受け、気になっておりました。
飯豊に魂を囚われてしまった遭難者が、自由な雲を羨ましげに眺める、
そんな悲哀を謳った詩なのかもしれませんね。
今回見つけた歌碑は一つだけでしたが、他にも雪の中に埋もれていたのかもしれません。
教えて下さってありがとうございます。
すれ違いざま、たまたまお話した方がLuskeさんで、それも記念すべき大縦走のフィニッシュ直前という時で、私にもなんだか記念すべき日となりました。
踏破おめでとうございます。
偶然ですが、Luskeさんのレコを憶えており（門内小屋での壮大な計画）、すぐにわかりました。二王子の山頂で、尊敬と羨望のまなざしで足跡を辿って眺めてきました。
飯豊好きにはたまらないレコ。どうもありがとうございました。
その節は、どうもお世話様です。
あの日の二王子岳は賑やかでしたね。
飯豊エリアでは登山者に会う事はあまりありませんでしたので、二王子岳の賑やかさは新鮮に感じました。
五日間、髭伸ばし放題だったので、かなり怪しいヤツに見えるのではないだろうか・・・
と不安に思いながら下山しておりました^^;
縦走を終え、凱旋気分の勢いでwa-raさん達とお会いしたので、テンション高め。
ますます変なヤツに見えたのではないか・・・、と少し心配しております
この度、お会いできた事は、良い思い出になりました。
小生、住まいが宮城県なので、新潟方面の山に出向く機会はなかなかありませんが、またどこかの山でお会いできれば嬉しく思います
Luske さん、こんにちは。
今年は飯豊に行かれたんですね。
雪少ないですね〜（驚
激しい薮漕ぎに、急斜面のトラバースに。。。
厳しい行程に手に汗を握る思いです。
二王子岳〜門内岳は憧れのルートです。
山だらけの光景を見て、夢が膨らみます。
例年でしたら5月連休は北アルプスでしたが、
今年は晴天続きの予報でしたので、長年温めていた飯豊二王子縦走を決行してみました。
全国的に雪の少ないGWのようですが、飯豊も例外では無く今年は随分少ないです。
お陰で剣ヶ峰や飯豊主稜線は難なく通過出来ましたが、
二王子〜門内岳は薮だらけで苦労させられました
ですが、その苦労に値するだけの素晴らしい縦走路でした。
これまで何度も飯豊連峰を徘徊して参りましたが、
今回は、その中でも最も思い出に残る山行になりました。
縦走路から眺めた飯豊主稜の雄大な眺めは忘れられそうにありません。
kiha58さんもぜひ、いつかこの縦走路、歩いてみてください！
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