ロブソン山、カナダ Mt. Robson
- GPS
- 80:00
- 距離
- 55.5km
- 登り
- 2,569m
- 下り
- 2,565m
コースタイム
- 山行
- 2:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 2:30
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 8:00
- 山行
- 8:30
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 9:00
- 山行
- 9:10
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 9:30
過去天気図(気象庁) | 2007年07月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道は整備され、水も豊富。 |
写真
感想
せっかくアカウントを作ったので、昔の記録をアップする。個人的な、親族向けの記録が原資料。
前年日帰りでKinney lakeまで歩いた所、その奥のBerg lakeやRobson glacier が美しいことを知り、 今年また訪れることにした。 次男(2歳)は背負子で運ぶ計画。 この次の年では次男は背負子で運べないし、前年では、長女の体力に不安があり、ここ数年内で唯一のチャンス。 直前まで、 実現可能性が読めなかったが、 Mt. Hood(Oregon) への練習山行などから、 いけそうな感触を得、 決行することとした。 結果的に、 長行程ながらも美しい風景を楽しめ、 子ども達も予想以上に楽しんだ。2015年現在、上二人にとって最も印象に残った山行だそうだ。当時2歳の次男は記憶になし。
1日目
ジャスパーでキャンプ。朝、6時起床、結構冷える(5度ぐらい)。まだ静かなキャンプ場の中、エルクが歩きまわっていた。去年もこのキャンプ場入り口周辺にいた。ちなみにこのキャンプ場の名前 Wapiti Campground のWapitiはエルクの意。期待を裏切らずに出現した。ただ、みんなが目を覚ます頃には、騒がしすぎるのかもうキャンプサイトまでは入ってこなかった。
朝食後、パッキング、持って行くものの最終チェック。母は1kg超のグミを持って行こうと試みたが父に却下される。それでも700g程、子供達に分配する。腹ごしらえをしてから、インフォメーションで入山登録、キャンプ場登録。ここでは、予め泊まるキャンプ場を登録する。空きがなければ別のキャンプ場を紹介される。それぞれのキャンプサイトは5−26サイトと小さい。我々はのんびりと昼すぎにのこのこと出かけたので、一番人気のBerg lake campground (CG)は満杯だった(一日だけなら可)。一つ奥のRearguard CGが2日分あいていたのでそこに行くことにする。こうして入山者数をコントロールしている。結果として、この山はその美しさの割に、混まず且つキャンプ場も確保されるのである。我々にとっても焦らずゆっくり歩けるのでとてもありがたいシステムであった。車上荒らしが出現しているというので、パスポートをインフォメーションで預け、出発。Kinney lakeまでは去年デイハイクにいったので、様子が分かっている。この道は砂利の林道で殆ど水平。1時間半ほどで湖に着く。キャンプ場まではさらに30分湖畔を歩く。キャンプ場には、高校生グループ(のちにミネソタから来たサマーキャンプの一行ということが分かった。一人当たり千ドル近く払っているだろう。その割に汚い。リーダーらしき大学生はハリーポッターの新刊を読んでいた)と2,3の2−3人のグループ。長男(当時9歳)はひたすら水切りをして遊ぶ。次男(2歳)はまねをしてひたすら石を投げ込む。
2日目。
今日は、昨日殆ど高度を稼がなかったので700mの登りである。早めに出発する。去年の到達点、Kinney lakeの端は今年は通過地点である。ここから本格的な登りが始まる。途中には、吊り橋があったり、いろいろ盛りだくさんな道。一般的な登山プランは、初日にこの橋のそばにある、White horn CGまではいって、次の日Berg lake CG というもの。 このCGはすぐに予約が詰まるようだ。 ここまでの2時間分が凶と出るか、これからの急登を無事に登れるかにかかっていた。 幸い、へとへとになりながらも、子供達は不平も漏らさず登っている。ようやくEmperor fallsが見えれば登りもうすぐ終わり。人気のBerg lake CGから1kmはなれたRearguard CG、5サイトの小さなキャンプ場が我々の目的地。4時にようやく着いた。さっきまで足が痛いといっていた子供達は、側にきれいな川があるのを知るともう遊びに夢中。ここからもBerg glacierがきれいに見える。北米大陸の表層水はランブル鞭毛虫に汚染されているということになっているので、飲料水は処理する必要がある。今回初めてフィルターを持ってきた。子供達にはよいアトラクション。かわりばんこにポンピング。行動途中で水を補充できるので、軽量化にもなる。今日はさすがに疲れました。川でいつまでも遊んでいた子供達が信じられません。疲れているはずなのに、興奮しているのか、夜10時まで明るいせいか、寝るまでも子供たちの一騒動は避けられなかった。
3日目。
久々の重装備の山行で、一晩でどれだけ回復するのか皆目見当がつかない。朝起きると、まだかかとが結構痛い。それでもしばらく散歩するとよくなってきた。今日は、更に800m高いところにあるSnowbird Passに登って、Robson glacierと、向こう側にあるReef Icefield を見るデイハイクという企てである。 子供達は全く元気。母も意外と元気。いけるところまで行くつもりで出発する。今日は、子供は空身、レイは母、その他は父。1時間ほど歩くとRobson glacier が見えてきた。 1911年からもう2km後退したとされるが今まで見た氷河で一番でかい。 クレバスとか岩の筋とか いっぱいあってこれぞ氷河!と圧倒される。トレイルは、主にざれ場で、氷河が出たところでいきなり400m程の急登。これをこなすと、かつての氷河側縁上のモレーンになだらか道がついている。途中で、引き返してきた女性二人組の、結構急なのよ、という言葉に警戒しながらも軽快に登る。これしばらく行くとSnowbird Passからの谷にぶつかりこれに沿ってカール上の高地草原に出る。 長男曰く、こんなにきれいなところがあったんだね!きれいな小川沿いに高度を上げ、峠に至る。Snowbird Passの向こうには広大な、Reef Icefield が広がっていた。 多くの氷河は、 このようなicefieldが氷河の源流となっている。はじめてみたicefield。その規模の大きさに荘厳な気持ちにに浸っている父、母、長男。その横では下の二人が、景色に全くおかまいなく雪だるま作りにいそしんでいるのであった。この峠に今日来たのは、我々を含めて、6パーティーだけ。入山制限のため、overuseを免れている。これだけの景色を静かに楽しめるのはありがたい。もっとも我々のパーティーは騒々しく、熊ベルは持ってくる必要がなかった。熊スプレーは意外とみんな持っている。持ってきた熊スプレーは、去年買ったものなので、来る前に近所の空き地でテスト噴射してみた。結構迫力ある噴射。少し手についたようでその後、目や首を触ったら、ひどいめにあった。本番で使っても、熊にはひどいだろうが、こちらもかなりひどい目に遭うだろう。できれば使いたくない。帰り道、マーモットのお出迎え。何かくれるかもしれないとの期待からか、すぐ側まで寄ってきたが、くれないと分かるとすぐに去っていった。心配した下りのざら場も子供達はゆっくりながらもそつなくこなし、キャンプ場には6時半着。今日も結構歩いた。その割に子供達は元気だ。新しく入れ替わったキャンパーが”ここであまり2歳児は見ない”と次男の写真を撮っていた。全く野生動物と同じ扱いである。
4日目。
今日は、この奥まったキャンプ場から、一気に下る。今日も長い一日になるだろう。持ってきた食料はほぼ食べ尽くした。母はグミをもっと持ってこればよかったとこぼしている。行動食はあまり人気のない全麦を固めたグラノラバーがふんだんにある。減った食料の体積は、次男(2歳)のおむつで置換される予定であったが、幸い予想よりオムツの消費も少なく、またジップロック袋が有効で、臭くない。 この4日間は天気もよく、気温も暖かかった。子供達の体調も良好だった。ひたすら歩く。
途中で、次男が珍しがられ、写真を撮られたり、驚かれたり、あきれられたりしながらひたすら歩く。Emperor falls側の急な下りも意外とそつなくこなし、すすんだ。とはいえ、White horn CG当たりから、疲労が濃くなる。Kinney lake CGにつくと、そこには、我々より近いCGから出発した、高校生グループが早くもキャンプの準備をしていた。やはり少し強行軍過ぎたか?子供達は、聞けば、足が痛いとはいうものの、不平も言わずに歩いている。休憩間隔を30分に短縮し、痛い足をいたわりつつ進む。父はサンダルに履き替え少し楽。母も結構疲れている。マラソンランナーの母曰く、マラソンの35kmの気分。林道をひたすら歩く。途中、スキーを背負った三人グループに追い抜かれる。彼らはあのRobson glacierを滑ってきたとのこと、昨日見かけた氷河直下のテントは彼らだった。皆それぞれのレベルで楽しんでいる。6時半にようやくトレイルヘッドに着いた。インフォメーションは7時まで開いている。預けてあったものを引き取り、運んできたオムツを捨てて、長い一日が終わった。その日は、近くのキャビンをとってあった。そこから見えるMt. Robsonのちょうど反対側から歩いてきたことを思い再び、子供達が達成したことに浸った。
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