また山に行きたくなる。山の記録を楽しく共有できる。

Yamareco

記録ID: 723197
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
東北

熊に怯えながら薮の「明神ケ岳」へ(会津)

2015年09月21日(月) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
5.9km
登り
567m
下り
567m

コースタイム

日帰り
山行
4:00
休憩
0:30
合計
4:30
9:10
130
大岩登山口
11:20
11:50
110
13:40
ゴール地点
天候 曇り後晴れ
過去天気図(気象庁) 2015年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
(磐越道)新鶴スマートIC →会津美里町西本冑(かぶと)
コース状況/
危険箇所等
・大岩観音から先は踏み跡が不鮮明。
・激薮も数箇所あります。
今日の山は会津美里町(旧高田町)のこの山。会津盆地のどこからでも見えるご存知「明神ケ岳」(1074.2M)です。かって会津一宮の「伊佐須美神社」が鎮座していた山だ。
2
今日の山は会津美里町(旧高田町)のこの山。会津盆地のどこからでも見えるご存知「明神ケ岳」(1074.2M)です。かって会津一宮の「伊佐須美神社」が鎮座していた山だ。
この山は2年程前熊の襲撃死傷事故があり、“味をしめた熊がいる”として恐れられている山。山開きも以来中断されたままで、登山口に置かれた看板の熊の目が如何にも怖そう。
5
この山は2年程前熊の襲撃死傷事故があり、“味をしめた熊がいる”として恐れられている山。山開きも以来中断されたままで、登山口に置かれた看板の熊の目が如何にも怖そう。
登山口は会津33観音27番札所の「大岩観音」入口と同じで、熊が潜むような薄暗い杉樹林内に入っていく。登山口標識やポスト等はありません。
登山口は会津33観音27番札所の「大岩観音」入口と同じで、熊が潜むような薄暗い杉樹林内に入っていく。登山口標識やポスト等はありません。
薄暗い杉林で最初に出会ったのは「ママコノシリヌグイ」。
3
薄暗い杉林で最初に出会ったのは「ママコノシリヌグイ」。
程なく苔むしたお地蔵さんが立つ二股が現れる。道標は一切無いが、左手が大岩観音、右手直進が登山路。
程なく苔むしたお地蔵さんが立つ二股が現れる。道標は一切無いが、左手が大岩観音、右手直進が登山路。
先ずは観音様に登山の安全祈願をします。
先ずは観音様に登山の安全祈願をします。
暗く湿った杉林の薮中で距を巻く(見えませんが)「ツリフネソウ」。
2
暗く湿った杉林の薮中で距を巻く(見えませんが)「ツリフネソウ」。
「大変危険ですので・・」と記されては緊張感も増す。熊鈴+ラジオ+笛の重装備?と叫声を発しながら進む。
1
「大変危険ですので・・」と記されては緊張感も増す。熊鈴+ラジオ+笛の重装備?と叫声を発しながら進む。
沢筋に近づき密薮となる。この時期キノコ採りも入っていないのか踏み跡は形跡もない。蔓草の薮は掻き分けも困難、およそ200Mを泳ぐ様に進む。
3
沢筋に近づき密薮となる。この時期キノコ採りも入っていないのか踏み跡は形跡もない。蔓草の薮は掻き分けも困難、およそ200Mを泳ぐ様に進む。
薮の脱出に焦りは禁物、「アザミ」を撮って一息。
2
薮の脱出に焦りは禁物、「アザミ」を撮って一息。
霧も消え晴れて来た。暑くならなければ良いが。
1
霧も消え晴れて来た。暑くならなければ良いが。
3〜4ケ所の密薮を通過し、ようやく登山路らしい道に。
1
3〜4ケ所の密薮を通過し、ようやく登山路らしい道に。
と思ったら、今度は葦の薮。幸い短くて助かった。
と思ったら、今度は葦の薮。幸い短くて助かった。
標高が上がり美しいブナ帯に変わる。爽快な地点で休憩中右手山腹から鈍い落石音。熊か鹿か?急いで立ち去る。
1
標高が上がり美しいブナ帯に変わる。爽快な地点で休憩中右手山腹から鈍い落石音。熊か鹿か?急いで立ち去る。
季節の花「クサボタン」、反った花弁が可愛い。
5
季節の花「クサボタン」、反った花弁が可愛い。
右手樹間に双耳峰にも見える山頂。大きく廻り込まねばならないようだ。
右手樹間に双耳峰にも見える山頂。大きく廻り込まねばならないようだ。
標高870M付近の平坦地が狭間峠(はさまとうげ)。標識は無いがナラと2本の赤松が目印。
標高870M付近の平坦地が狭間峠(はさまとうげ)。標識は無いがナラと2本の赤松が目印。
一旦峠を緩やかに下ると初めて道標が現れる。旧街道から斜め右へ離れ山頂へ向かう。
一旦峠を緩やかに下ると初めて道標が現れる。旧街道から斜め右へ離れ山頂へ向かう。
木漏れ日の緩やかな上り道。下部の密薮がウソのようだ。
1
木漏れ日の緩やかな上り道。下部の密薮がウソのようだ。
花も多い。「ヨメナ」かな?
3
花も多い。「ヨメナ」かな?
これは「オヤマボクチ」。
これは「オヤマボクチ」。
緩やかな登りを終え「伊佐須美神社奥の院」が現われる。鳥居も倒壊し管理が難しいのか。
緩やかな登りを終え「伊佐須美神社奥の院」が現われる。鳥居も倒壊し管理が難しいのか。
東方樹間に会津盆地を望む。
2
東方樹間に会津盆地を望む。
奥の院裏手は一転胸丈の熊笹の密薮。残置テープも見当たらず踏み跡を探して前進。
1
奥の院裏手は一転胸丈の熊笹の密薮。残置テープも見当たらず踏み跡を探して前進。
笹薮を抜けると山頂東尾根への急登。トラロープが出て来た。
笹薮を抜けると山頂東尾根への急登。トラロープが出て来た。
尾根筋を数分西方に辿って三角点のある山頂に到着。標識は柱側面に山名があるのみで眺望もないが、ブナに囲まれ気持ちがいい。(気温20℃、放射線量 0.03μsv/h)
5
尾根筋を数分西方に辿って三角点のある山頂に到着。標識は柱側面に山名があるのみで眺望もないが、ブナに囲まれ気持ちがいい。(気温20℃、放射線量 0.03μsv/h)
ゆっくり休憩し下山開始。帰りも草花を探し、逆光の樹林内に「ツリバナ」発見。
3
ゆっくり休憩し下山開始。帰りも草花を探し、逆光の樹林内に「ツリバナ」発見。
山頂部の美しいブナ帯。熊さんの御陰で?今日も静かな山歩きに大満足。
5
山頂部の美しいブナ帯。熊さんの御陰で?今日も静かな山歩きに大満足。
葉が亀にそっくりの「カメバヒキオコシ」。
3
葉が亀にそっくりの「カメバヒキオコシ」。
花柱の曲りが緩やかな「ホツツジ」。(曲りが急なものはミヤマホツツジ)
2
花柱の曲りが緩やかな「ホツツジ」。(曲りが急なものはミヤマホツツジ)
往路気付かなかったスズメバチの巣。近づいたら“ブォーン”と威嚇される。
2
往路気付かなかったスズメバチの巣。近づいたら“ブォーン”と威嚇される。
「アキノキリンソウ」。猛暑で今年は秋が遅れるかな?
1
「アキノキリンソウ」。猛暑で今年は秋が遅れるかな?
再び蔓薮に突入。下りは少し楽だが足場は見えない。
再び蔓薮に突入。下りは少し楽だが足場は見えない。
「キツリフネソウ」。こちらは距を巻かない。桃色黄色共にツリフネソウは有毒植物。
3
「キツリフネソウ」。こちらは距を巻かない。桃色黄色共にツリフネソウは有毒植物。
「ミゾソバ」。確かに蕎の風情もあるような。
3
「ミゾソバ」。確かに蕎の風情もあるような。
恐ろしや「カエンダケ」。(猛毒、触らないように)
熊、有毒花、スズメバチ、毒キノコ・・秋の山は危険も多いが期待通り楽しい山だった。
3
恐ろしや「カエンダケ」。(猛毒、触らないように)
熊、有毒花、スズメバチ、毒キノコ・・秋の山は危険も多いが期待通り楽しい山だった。

装備

個人装備
熊鈴 ラジオ GPS

感想

1.会津西街道を走行する度に眺めていた未踏の「明神ケ岳」(1,074.2M)に
 登って来た。
2.この山は2年前に熊の襲撃死傷事故が発生し、以来登山には特別な警戒が
 続いている山である。
3.その為入山者も絶えているのか、古道を辿る登山路は密薮化(特に下部)
 し、踏み跡が随所で消えていた。(念のためピンクテープを残置)
4.しかし上部では美しいブナ樹林が広がり眺望は乏しいが素晴らしいコース
 だった。
5.特に薮山好きにはこれからの紅葉もお勧めです。(ただし複数での入山
 が安全です。)
                            以上

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:3428人

コメント

う〜ん、熊にスズメバチですか
私は明神岳は登っていないんです。気にはなっていたんですが、W攻撃の恐れですか・・・・。ちょっと考えちゃいますね。
あの熊の看板、どっかで見たような気がするんですけど、統一して作ってるんでしょうか。なんか凄く恐ろしくておっかなそうです。
今年、那須の大峠で車で追いかけるような形になった小熊はかわいかったですよ。ほんと。
でも襲われるのは嫌ですのでザックに熊鈴つけてます。最近、良く熊鈴の音がうるさいとか騒いでいるようなので、必要ない所ではガムテープを丸めて突っ込んでおきます。
実際、癇に触る音を出す鈴もありますね。
2015/9/23 23:51
Re: う〜ん、熊にスズメバチですか
こんにちは

私は臆病なので少し大きめの熊鈴(熊が逃避出来る距離迄音が届くもの)を使っています。
他人が居る所で音を止めるのは当然のマナーですね。近年は殆ど入山者がいない山ばかりを歩いているので、そんなマナーに欠ける登山者とも出会っていませんが・・・

会津西南部の山々はスラブや豊かな自然が沢山残っていますから、機会がありましたらお訪ね下さい。
2015/9/24 10:10
藪の山登り
こんにちは。藪漕ぎで進む緊張感に加えて、「味を占めた熊がいる」山・・
無事下山した時の安堵感・充実感は大きいでしょうね。

日記も拝読しましたが大変でしたね。でも皆さんおっしゃるように明日は我が身です。私も林道の酷い凹凸で後ろのパンパーが外れたり、町中ですがマフラーが外れて地面に付いたり・・なんて経験も。山好きな人の愛車は気の毒です 謝りつつ、付き合ってもらうしかありませんね
tonkaraさんご本人は謹慎なんておっしゃらず、会津周辺のレコをまた見せてください
2015/9/26 8:41
Re: 藪の山登り
Kamadamさん、しばらくです!

ヒトクイ熊はその後駆除されたとの噂もあったのですが、いざ薮化が進んで踏み跡の形跡も見当たらない状態を目の当たりにすると「駆除は本当かな?(当該個体を)どうして特定出来る?」などと不安になりました。普段あまり使わないラジオや大きな声で独り言を発したり(笑)して緊張してました。

パンク(側部バースト)の件、お恥ずかしい限りです。

Kamadamさんのレコも暫く拝見していないので淋しいです。
紅葉も始まったようですから、楽しみにしています。
2015/9/26 18:40
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら