南奥駈道 笠捨山⇒地蔵岳⇒香精山と蛇崩山周回 (1日目)
- GPS
- 11:03
- 距離
- 25.4km
- 登り
- 2,415m
- 下り
- 2,461m
コースタイム
- 山行
- 9:58
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 11:08
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
吉野からR169を南進し、池原ダムの脇からの下り坂を下りきる手前の 信号を右へR425に入る。 こんどは、そこから登って行き明神池の横を通りしばらく走り、標識に 従ってR425を十津川方面へ右折。 最初は道路が狭いところもあるが、そのうち広くなって何度かヘアピン カーブしながらグングン高度を上げ白谷トンネルまで続いている。 トンネルの少し手前左側に行仙岳登山口の鉄階段があります。 駐車スペースは、登山口の少しトンネル寄りのカーブミラーのところが 広くなっていて、ここに4〜5台停められる。 なお、この山越えの道、バイクとか走り屋さん?とかが走って来るので 昼間は運転に注意です。 日が暮れるとほとんど車は走らないみたいなのと、ヘッドライトでも 対向車がわかりやすいので、私は往復とも夜間に走りました。 ただし、夜間は動物の影が非常に濃いです。 見た動物は、ウサギ、シカ、タヌキで、特にウサギは何回も道路上に いるところを見かけ、急斜面は苦手なのか道路をジグザグにクルマと 同じ方向進んだり、そうと思ったら突然こっちに向かって来たりで、 速度を出してると接触する可能性もあるので、注意して走りましょう。 登山口に登山ポストがあり、用紙もペンもありました。 トイレはありません。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
行仙岳登山口⇔奥駈道合流点 良く整備されていて、迷うようなところや危険なところはありません。 鉄階段が何ヶ所もありますが、どの階段も等間隔の歩幅で一段一段が 歩きやすい高さ(低すぎるのもあり)につくられているので、案外楽に 登って行けます。 合流点までの途中、小さな小屋が2か所あり扉は開くので中へは入れ ますが、林業関係か電力会社またはNTT関係の小屋かどこのものか わからないので緊急用以外は利用しない方がいいかも。 (登山では位置的に利用価値はあまり無いと思う) 奥駈道合流点⇔笠捨山 笠捨山方面へは合流点を左折しますが、行仙岳頂上は右折して5分 なので時間に余裕があるなら立ち寄ってもいいと思います。 合流点からは南奥駈道となるので良く整備されてます。 途中の佐田辻に行仙宿山小屋と小屋の前には行者堂があります。 行仙宿山小屋から下り基調(小さなアップダウンあり)で電源巡視路を 右に見送りさらに大小いくつかのアップダウン繰り返すと、前方の 展望が ひらけ、眼の前に笠捨山が聳え立ちます。 ここから少し下り、鞍部から150mほどの急登を頑張れば蛇崩山への 分岐で、ここを右折すれば笠捨山(二等三角点のある西峰)はすぐです。 笠捨山⇒古屋の辻 笠捨山山頂からは今までとは進む方向が変わり、西北西方向に200m 以上急降下すると葛川に下りられる分岐がある葛川辻に着きます。 葛川辻から登り返ししばらく進むと送電線の鉄塔が現われその向こう に地蔵岳のピラミダルな山容が望めます。 鉄塔の横を通ってしばらく進むと鎖場があり、ここから地蔵岳の少し 先まで岩場・鎖場が連続し途中にキレットもあるこのコースの核心部 となり、通過には注意が必要です。 特に、地蔵岳の先で奥駈道一番!?の難所である、6〜7mほどの高さの ほぼ垂直の岩場があります。 ここには2本の鎖があり、細めの銀色の方は荷物の上げ下ろし用で 「体重をかけないでください」と書かれていて、人間用は太い鉄色 (錆色)の方です。 この岩場を過ぎると奥駈道も穏やかになり、「←水場5分」の標識を 通り過ぎたら四阿宿(しあのしゅく)に着きます。 なお、東屋岳山頂はここを右(北)へ少し入ったところにあります。 四阿宿まで西進してきた奥駈道はここから南に方向を変え、先ほど までと比べるととても緩やかに思えるアップダウンを何度か繰り返し 香精山(こうしょうさん)を通過してその先のP1023付近の標石で右へ 曲り100m以上の急下降となり、貝吹金剛を過ぎ下りきると奥駈道は また緩やかになり古屋の辻に着きます。ここは右へ下りれば21世紀の 森森林植物公園で、左へ下りれば上葛川口バス停です。 古屋の辻⇒上葛川の吊橋 古屋の辻の標識に従って左へ下りて行きます。 この道は、あまり歩く人がいないのか、今までとは違って道幅は細く なり“良く”整備されてるとは言い難いですが、登山道自体はしっかり していて危険なところもありません。 登山道が終わり舗装路に出て上葛川口バス停の少し先の三差路を左へ 進みしばらく上がって行くと上葛川の集落で車庫みたいな建物の右に 川に下りて行く道があり吊橋が見えます。 ここから道路の前方左側を見ると、ガイドブック通り民宿うらしまの 看板が見えたのでここが蛇崩山登山口とわかりました。 上葛川の吊橋⇒熊谷ノ頭 吊橋を渡ると向こう側に「←蛇崩山」の標識があり、ほんの少し左へ 進み道は川を離れ急登となります。 少し上がると左側に簡易水道?のタンクのようなものがあり、うすい 踏み跡をたどると小沢に出られ水が得られます。 この先に2ヶ所植林保護のためのネットフェンスがあり、その出入り にはネットの扉を開け閉めします。 なお、上側の扉は下部に土砂が溜まってて20数センチほどしか開かず 私は、先にザックを通してあとから身体をすり抜けさせました。 大きなザックや大きなオナカの方は通れないかも。注意してください。 通れないからといって、扉やフェンスを傷つけることの無いように! そして、開けた扉は必ず閉めましょう。 このあともひたすら植林帯の急登を上がり、支尾根の稜線のわずかに 手前で登山道は左方向に曲がって行き、しばらくの間尾根芯へは出ず 少し下を上がって行きます。 私は、尾根の向こう側を見たかったのですぐに尾根芯へ出てそのまま 上へ上がって行きましたが、特に展望がいいわけではなく、下には 枝打ちした杉の枝や間伐した木などがあり歩きにくいのと踏み跡が 無いので、素直に登山道を歩く方がイイです。 支尾根に上がると緩やかになりますが、廃小屋からはまた急登となり ひと頑張りで熊谷ノ頭です。 熊谷ノ頭⇔蛇崩山 踏み跡がうすい稜線を緩やかに下って行き、登り返しの始まる小さな コブの手前で踏み跡は左へ曲がってます。ここは少し右よりにコブに 向けほとんど踏み跡がわからないところを少し登ると「蛇崩山→」の 標識があり、ここからはカラマツとブナの気持ちのいい稜線を緩やか に登り返したらブナの木にかこまれたとても雰囲気のイイ蛇崩山山頂 です。 熊谷ノ頭⇒笠捨山 しばらく緩やかな起伏を進み、少し急登となり小さな岩場を過ぎると P1257で、このあたりからまた緩やかな登りとなります。 そしてその先でまた急登となり約100mほど登り返すと反射板が二つ 建つ笠捨山東峰の着きます。奥駈道は左方向へ進めばすぐです。 なお、笠捨山の登り返しで野犬?らしき動物に唸られました。 野犬であれば熊にプラス恐ろしい動物が新たに加わることになります。 実際はどうかわかりませんが、笠捨山付近では注意するに越したこと はありません。 佐田辻⇒山彦補給路登山口 行仙宿山小屋の前の行者堂の横の「←補給路登山口(林道登山口)」 「←浦向へ」の標識に進み良く整備された登山道を下ります。 途中に鉄塔の立つ展望のいいところがあり、ここから少し下りると 「←山彦補給路」「下北山浦向道」の分岐で、左の「←山彦補給路」 の方に進路を取り、何度もジグザグに折り返しながら下って行くと 水場が現われ、乾いたのどを潤して間もなく山彦補給路登山口です。 あとは、林道を歩いてR425に出て左折し、しばらく登るとスタート 地点の行仙岳登山口です。 |
写真
装備
個人装備 |
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS(スマホ)
筆記用具
常備薬
ツェルト
カメラ
熊鈴
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感想
何年か前、洞川から上がり八経ヶ岳、釈迦ヶ岳を縦走して前鬼へ下りた時に
太古ノ辻にある『是より南奥駈道』の標識を見て、「この先はどんな山々が
続いているんやろう。」と思いをめぐらせていたけど、行きたいと思って
いてもアクセスが遠く悪いため、なかなか足が向かなかった南奥駈道。
急遽、金曜日に休みがもらえることになり、金・土・日の3日間で歩いて
みようと思いました。
どうしてもアクセスは車になるので、車まで戻ってくることを考えると
山中でのテン泊や小屋泊の縦走は無理があるので、車中泊で日帰りしながら
つないで行くことにして、南奥駈道の中でもまだアクセスしやすい中部の
白谷トンネル東口の行仙岳登山口から足跡を延ばすことにしました。
その第1日目として、玉置山に並ぶ南奥駈道の盟主笠捨山と地蔵岳の鎖場と、
こんな機会がないと訪れることが無いと思われる蛇崩山を組み合わせ周回
するコースとしました。
笠捨山と蛇崩山を周回するのであれば、上葛川から上がって戻ってくるのが
一般的なのですが、そうすると行仙岳と笠捨山の間がこの先ずっとつながら
無いような気がして、南奥駈道を確実につなぐためにこんな変なコースに
なってしまいました。
行仙岳から笠捨山まではいくつものアップダウンがあり地図を見て想像する
よりしんどかったですが自然林の明るい稜線が気持ち良く、地蔵岳周辺の
岩場・鎖場の登下降は面白く、さらに後半戦の上葛川からの登り返しは、
スタートの行仙岳登山口よりも400mほど低いのと、時間的にも暑い時間と
なったためかなりツラかったけど、蛇崩山のカラマツとブナの明るく気持ち
のいい混成林の稜線歩きは、しんどい思いをしても行く価値は十分あり、
南奥駈道に足を踏み入れることができたことと合わせて、とても満足な
山歩きとなりました。
明日第2日目は、今日と同じ行仙岳登山口から上がり今度は反対の北の方へ向け、倶利迦羅岳、転法輪岳を越えて証誠無漏岳までのピストンとしました。
第3日目は、登山口を21世紀の森に移動して玉置山までのピストンとしました。
南奥駈道へ?
これは驚きました。
先日私の山の先輩(師匠)が南奥駈PHに行っておられたので、
この時期は何か引き付けられるものがあるのでしょうね。
それにしても単独ではちょっと怖い気がします。
「野犬か何かが(ウォー)」なんて聞いたらなおさらです
Part2も見せてもらいます。
お疲れさまでした
s_fujiwaraさん、こんばんは。
いつもコメントをいただき、ありがとうございます。
北アや南ア等のように高山ではなく、絶景がず〜っと続くというのでもなく
ほとんどが樹林帯で歩いていればどこにでもありそうな山々なのですが、
私が大峯でお話させていただいた方々で、東北や関東〜九州など、全国から
来られてる方が大変多く、いつも「なぜ?こんなとこに?」と思うのですが、
近畿のみならず全国の多くの方が奥駈けに魅かれるのは、北アや南アなど
とは違った “何か” があるんだろうと思います
実際、私もなぜかわからないですが奥駈け、特に “南奥駈け” に憧れのような
気持ちを抱いてて、今回ごく一部ですがようやく歩くことができてとても
良かったです。
野犬か何かわからないですが、まさかニホンオオカミでも無いだろうし
猟犬であれば人間に唸るなんてことは無いと思うので、やっぱり野犬かな!?
と思ってます。(私がクマかイノシシに見えたのかも )
正体はわからないし、万一追いかけられても逃げ切るなんてできないですが
笠捨山方面に行かれる時は、頭の片隅にでも引っ掛けておいて下さいね。
sukanpoさんこんにちは。
南奥駈道、魅力的ですね~
私も吉野から釈迦ヶ岳まですべてがつながったら行きたいのですが、いつになることやら…
やっぱり人も少ないんでしょうね。
人が少ないところは魅力的ですが、野犬はかんべんして欲しいですね
しかし移動距離が相変わらずすごい…
Hacchyさん、こんばんは。
南奥駈道、良いですよ〜
なにせ、人が少ない!
今回のコースでいえば行仙岳〜東屋岳までがアップダウンも多いけど変化が
あって特に良かったです。
野犬かなにかわからないですが、あの唸り方は犬がよくする威嚇?の唸り方
だったので、確実に警戒されてると思いすごく怖かったです。
野犬なのかまさかとは思うけどニホンオオカミなのか、はたまた熊があんな
威嚇の仕方をするのかは知らないですが、このあたりに行かれる時は少し
気にしておいた方がいいかも…
ひょっとしたら、アップダウンのキツイコースの後半が上葛川から蛇崩山・
笠捨山で登り返しが900m近くあったので、疲れから恍惚状態になって
幻聴を聴いた。なんてことは無いと思いますが
そんなことはさておいても、山々の面白さ小屋の雰囲気などいいものが
いっぱいあるので、ぜひ行ってみてくださいね〜!!
こんばんわ sukanpoさん
偶然同じ時期に南奥駈を目指していましたね。
それにしても行仙岳から笠捨山・地蔵岳に加えて蛇崩山の周遊はスゴイですね。
「民宿うらしま」さんが営業されていたら私も蛇崩山経由の葛川辻を検討したかもしれません。 いつかこのルート、参考にトライしてみたいなぁと思います。
cicsさん、こんにちは。
コメント、ありがとうございます。
ほんとに偶然ですね!
雨さえ降らなかったらほほ間違いなくお会いできたのに、残念です。
今回の周回は、メインの目的は南奥駈道に踏み跡を残すこと。でも蛇崩山にも
行ってみたい。その二つを1日で達成するには行仙岳から笠捨山・地蔵岳・
香精山と南奥駈道に足跡を残したあと、上葛川に下りて蛇崩山に登り返すのが
一番イイかな!? と思ったからです。
笠捨山から古屋の辻と蛇崩山をそれぞれピストンすることも考えましたが
結局は周回の方が面白いので、これになりました。
普通は、上葛川からの周回ですよね。でも、この周回であれば、登りごたえも
歩きがいもあるので、一度行ってみてください!
今日明神平〜桧塚奥峰とヒキウス平に行ってたので、返信遅くなって申し訳
ございませんでした。
またよろしければ、明神平〜…のレコも覗いてくださいね。(火曜up目標)
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