五色温泉から登る家形山
- GPS
- 16:40
- 距離
- 34.6km
- 登り
- 2,191m
- 下り
- 2,162m
コースタイム
- 山行
- 8:47
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 9:35
天候 | 11日-雨(一時強雨)12日-晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは見当たりません。登山道は旅館の敷地内、建物のすぐ目の前を通って右上から入ります。 五色温泉〜青木小屋コース〜緑樹山荘 青木小屋コース全体は刈り払いされており快適に進むことが出来ます。迷いそうなところにはロープが張られています。霧の平への分岐を過ぎてからの、林道に分断される箇所に鋼管杭が立っていて目印になっています。コース中、数箇所の小さい沢を渡りますがよほど増水しない限り問題ないでしょう。ただ対岸の道がわかりづらいところがあります。 緑樹山荘〜青木小屋コース〜硯石 緑樹山荘は利用することは出来ません。硯石に向かうには小屋のすぐ脇を流れる沢を渡ります。硯石まで特に問題になるところはありません。 硯石〜家形山 五色沼の分岐あたりで樹林帯が切れてガレ場になります。風が通り抜ける場所です。視界が悪いときは進む方向がわかりづらいので気をつけましょう。 家形山避難小屋 古い建物ですが綺麗に整備されています。目の前に沢が流れており水の補給も容易です。 家形山〜烏帽子山 家形山からの主稜線は天気にもよりますが水溜りと泥濘の歩きづらい道です。倒木もあり、通過するのに苦労します。道そのものは踏み後もはっきりしていますが、笹が被り気味なところがあります。それぞれの分岐には標識が立っています。 烏帽子山〜谷地平分岐 烏帽子山直下からゴロゴロした岩場を通過しますが、ガスで視界が悪いとルートがわかりづらいです。一応ペンキマークが付いていますが古くカスレているのであまり宛には出来ません。そのほかは踏み跡ははっきりしていています。泥濘多数。 谷地平分岐〜東大テン〜明月荘 ここから木道になります。所々木道が無いところや壊れているところもありますが、道はわかりやすいです。凍ったり濡れていると強烈に滑ります。 家形山〜白浜〜霧の平 家形山直下の急な下りは道そのものはハッキリしていますが、落ち葉が積もっているので少々歩きづらいです。白浜から霧の平は稜線歩きになりますが標識やペンキマーク、リボン等の目印がほとんどありません。分岐には標柱が立っているところもありますが少し判りづらいように思います。 霧の平〜青木小屋コースへの合流点 この区間はほぼすべて笹薮が生い茂っています。踏み跡はありますが足元が見えない程度の藪です。また一箇所地滑りで道が流失しているところがあります。地滑りそのものは通行の支障になるほどではありませんが、藪のため道のつながりが確認しづらいです。 |
その他周辺情報 | 五色温泉 宗川旅館にて日帰り温泉¥500 入浴時間10;00〜15:00 |
写真
装備
個人装備 |
小屋泊まり装備
防寒具
防寒手袋
|
---|
感想
当初、明月荘から滑川温泉に下ろうと計画していました。しかし明月荘に到着して知った滑川大滝の吊り橋が通行不可能と言うことで計画変更に。よく調べずに来てしまったおかげで来た道を帰る羽目になってしまいました。しかし却ってこれが良かったようです。
吾妻連峰のレコは沢山ありますが、五色温泉から登った記録はあまり見かけません。それほど人が居ないのであればと紅葉時期で渋滞するスカイラインを避けつつ吾妻連峰を堪能するべく五色温泉スタートです。
予報では寒冷前線の影響で午前中は雨。降り始めは6時過ぎで風は強くありません。もしかしたら午後は晴れてくれないかと淡い期待を抱きます。
登山口は五色温泉の敷地内というよりも建物のすぐ前を通ってスタートします。本当にこんなところを通っていいのでしょうか。
ヤマプラでコースを見ても破線表示のコースです。半分ヤブ漕ぎを覚悟してきたのですがどこまで行っても歩きやすい道です。人の足跡は見えませんが刈り払いはしっかりされており、迷い込みそうなところにはロープが張ってあるなど整備はバッチリされております。雨もそれほど強くなく予想に反して快適です。
途中何箇所か小さな沢を渡りますがよほどの大雨でなければ心配は無さそうです。
ところで登るときは何の気なしに通過してしまった霧の平に向かう分岐ですが、刈り払いされておらず藪です。テープが巻かれている以外何の表示も無いため注意しないと見落とします。向かう方は気をつけてください。
コースは多くの標識があって道もしっかりしており、何故 破線扱いなのかよくわかりません。
緑樹山荘までは道が良いため淡々と進んでいつの間にか着いたという感じです。突然赤と黒の建物が目に入ります。紅葉の木々の黄色とのコントラストが強烈なインパクトです。小屋の周りに丸太で椅子が作られて水場もすぐ横にあるので晴れていれば休憩するのに良い場所です。なお小屋は厳重に戸締りされており使用は不可です。
朝から降り続く雨と汗で濡れたせいで休むと一気に冷えるので、ここでは休憩を取らずに通過し 家形山避難小屋を目指します。
避難小屋は登山道の改定によりルートからそれたようになっていますが、新しいストーブが設置されていたり綺麗に整頓されておりとても快適です。管理されている方に感謝です。水場は小屋のすぐ前にある沢から取るようです。水量十分です。
ここで軽く休憩し出発。ここまでの道中 風は結構吹いていましたが樹林帯にさえぎられて音で聞こえるだけでした。しかし五色沼の分岐の辺りに来ると遮るものも無くまともに吹き付ける風雨が体温を奪います。当然ながら五色沼はガスの中です。急いで主稜線の林に逃げ込もうとした一瞬ガスが切れて沼が姿を現しました。急いでシャッターを押して必死で風から逃げます。
家形山の林の中に逃げ込むとようやく風も収まりホッとします。この吾妻連峰の縦走路、数年前に来たときは刈り払いがされておらず、凄まじい藪と泥濘に悩まされた思い出があります。その後 刈り払いされてとても(以前に比べて)歩きやすくなりました。泥濘や水溜りは相変わらずですが、藪が無いおかげで気になりません。ただ倒木が多いのは閉口しました。屈んで通過しようとしてもザックが引っかかって通れません。
途中 兵子に寄り道します。すぐソコなのでザックもおろさずそのまま行きましたが、落ちると痛そうな岩のピークです。濡れた岩が滑る上に風でザックが振られてちょっと緊張しました。展望は無いので行っただけですぐ戻ります。
ところで家形山と兵子の間にある堀田林道ですが分岐の表示はあるものの藪化が進んで もはや道はありません。
烏帽子山に到着したところで休憩、ちょうど風除けの良い場所があるので一枚着込み身支度。烏帽子山の下りは大きな石の間を進みますが、風がもろに当たるのと雨で濡れて滑るので慎重に行きます。すぐにまた林に入りますが昭元山を過ぎると樹林帯は終わりです。
谷地平の分岐からは木道になります。晴れていればとても歩きやすい木道ですが濡れると強烈に滑ります。氷の上を歩いているのと変わりません。慎重に行ったつもりですが二度 転びました。木道が傾いている上に階段状になっているのでかなり危険です。
明月荘は二階建ての綺麗な避難小屋です。トイレも建物内に二箇所あります。水場は滑川温泉方向に下っていくと金命水という水場があり水量十分です。
ここで滑川温泉に真っ直ぐ下れないことが判明しました。温泉近くに掛かる吊り橋が通行禁止になったという掲示です。どこを通って帰るかイロイロ検討しましたが、地図にある道でも廃道同然の可能性が怖いので、結局また家形山を踏んで帰ることにしました。ただ同じ道を通るのは悔しいので霧の平を経由して帰ることにします。帰りの道を決めたら夜明けぐらいには出発しようと早めに就寝しました。しかし寒い!夜中に何度も目が覚めました。朝のために炊いたご飯を湯たんぽ代わりにシュラフに入れていましたが全然温まりませんでした。
更に目が覚めるたびに聞こえる風の唸り。余りの音に翌朝出発できるのか不安になります。
幸いにも翌朝には風も弱くなり、しかも雲ひとつ無い快晴。うきうきしながら出発します。しかし昨晩の寒気で木道が凍りついていました。少しでも傾斜があると立っていられません。横に立っている木を掴んだり笹を引っ張ったりしながら一歩一歩ソロソロ進みます。朝日が当たって解け始めるまでまともに進むことが出来ませんでした。
ようやく木道を過ぎると足取りも軽くなります。前日は雨と風とガスで苦しんだ道も、同じ道とは思えないほど歩きやすくなっています。景色もよく紅葉で色づく山肌も楽しめ、昨日はまともに見ることが出来なかった五色沼もその全容を表してくれました。
帰り道に選んだ四郎右エ門沢新道も白浜霧の平から見える紅葉に最高の景色を与えてくれました。なお実線扱いのこのコースですが霧の平らから高倉山のトラバース道は藪で足元が見えないところもあります。今のところ踏み跡はしっかりしています。
下山後、入った五色温泉の露天風呂はぬる目のお湯でゆっくり周りの景色を楽しめました。静かな山を堪能できた二日間でした。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
これ、レコで見たこと無いルートやな〜〜
温泉には行ったことあるけど、歩いてる人は少ないやろな〜〜〜〜
積雪期に行ったら面白そうだけど死んぢゃうかな・・・・^_^;
あいかわらずすごい走破距離お見事ですわ〜〜〜
クラシックルートで山スキーツアーのコースとして有名だそうです。
冬に登りたいなと思い下見も兼ねて行ってきました。
歩いてる人はほとんど居ませんでしたね。
天気が悪かったのもあったけど、初日は稜線で一人と二日目はくだりで3組とすれ違っただけです。この時期にしては奇跡的に静かな山でした。
知り合いがスカイラインから紅葉を見に行ったそうですがガス濃度が高くて浄土平まで行けずにUターンさせられてスカイラインは大渋滞していたそうです。
chicken-manさん、こんにちは。
私も青木小屋コースは、気になっていたのですが、刈り払いされていたのですね。破線ルートを使うのは、結構、勇気がいりますから、こういう情報は、貴重です。まあ、一部の人にとってでしょうけど。(^O^)
でも、滑川温泉に下れなくなっているというのは、驚きでした。お疲れ様😃💦でした。
拙いレコですがなにがしかのお役に立つのであれば何よりです。
破線コースを行くのに心の準備としてテントも持って上がりましたが想いの外快適に通行できたのでひと安心しました。
滑川温泉へのルートは、以前 自己責任で渡渉できるポイントがあるとネットで見た記憶があったのですが 明月荘へ着くまでまったく思いださずうろ覚えの為断念しました。
今度はちゃんと調べて挑戦してみようと思っています。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する