寿都幌別川から幌別岳
- GPS
- 13:30
- 距離
- 18.3km
- 登り
- 879m
- 下り
- 862m
コースタイム
天候 | 曇時々晴 25℃前後 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
右岸の林道は荒廃がすすみ、車で入れる状況ではない。 Co70の二股以降は確認できなかった。 また、地形図にある稜線まで続く登山道(?)はかなり昔のものと思われ、今や面影も無い。 |
ファイル |
遡行図
(更新時刻:2010/08/17 09:03) |
写真
感想
以前この川を遡行したカツマタ君から「デロデロ(泥)で、臭いんです」と聞かされていたので、しばらく躊躇していた計画。
この盆前、ひとしきり続いた大雨で、そのデロデロもうまくフラッシュされているのではないかと想像した。
日高の計画もおじゃんになったことだし、一度原点に帰って単独でこの函沢に向かい合うことに決めた。
大雨の後1日待ったが、おそらく平常より10〜15cm多い位の増水加減である。
はじめは函滝との対話だ、水線上の美学だ、完全直登主義だ、などと粋がって臨んでみるが、後半はもう満腹、食傷気味。
対話なんて勘弁してくれよ〜ってな感じとなり、日没時間との戦いにもなって、無我夢中で駆け上り、駆け下ったのであった。
ずっと、水流に逆らいながら足を動かしてきたせいか、太腿から付け根にかけてパンパンになり、途中何度も足が攣りそうになった。
でも、根曲がり竹に覆われた幌別岳の頂上は、しっかりと踏んだのであった。
なんといっても寿都山塊(?)の盟主であり、このルートが最も礼儀正しいと信じる。途中で引き返すには惜しい。
遡行してみた感想であるが、この寿都幌別川は、須築に勝るとも劣らず、道内屈指の函沢といって間違いない。
下流部の函の中に忽然と現れるコンクリート橋脚は、昭和初期の作品でもあり、北海道遺産に推薦しても良い。
そして、中流部に延々と続く切り立った函。
苔むした外観を伴って見応えがあり、この狭さじゃ道内一の函といっても良い。
函の内部のマイナスイオンの充満した空間。そこから拝む陽光は、実に神々しい。
意外にてこずるのが、上流部にかけての函滝と釜付き段差だ。
須築と同様、水に浸かりながらほとんどの函滝、淵、段差が直登、突破できる。
今回捲いたのは上流にある3m位の釜滝1箇所のみで、それも左岸を小さく捲いたのみだ。
登攀技術的な核心は、数えて2つめの極函の抜け口付近、標高220〜240mにある5m前後の釜滝群(そのうち1箇所の滝には流木に残地ハーケンあり)。
それと、標高270m支沢合流点を過ぎたあたり、函の中に出てくる釜付3段滝であろう。
岩質は全般に堅硬な火山角礫岩で、へつるにしても登るにしてもホールドスタンスは出っ張った角礫を利用することになる。
目だったリスは皆無に等しいので、ハーケン類は役に立たない。
個人的には、今回のように、やや増水気味の時が面白いと思う。デロデロさも感じなかった。
道南の日本海側に目を向けてみれば、須築川、オコツナイ川、そしてこの寿都幌別川のように、それぞれ特長ある味わい深い渓のあることを改めて認識した。
これら以外にも、小粒でピリッとした渓はまだまだ存在するのかも知れない。またまた好奇心が頭をもたげてくる。
コメント
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写真も良いのでしょうが。
ほとんど直登できるのもいいね。道南ののぼり残しリスト入りだなあ。
あの増水を逆手に取るとは天晴れです。
僕は今懲役の灼熱東京です。
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