斟鉢山(平成登山道コース)
- GPS
- 08:20
- 距離
- 16.0km
- 登り
- 939m
- 下り
- 929m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
斟鉢山は、標高はわずか505mの低山です。
国道220号線にて、宮崎市を南へと下り、宮崎南バイパスを進むと、右手に鵜戸山系・徳蘇山系の山々の一群が見えてきます。
一番手前に見える、ジグザグのピークを持ち、ついたてのように広がっているのが、斟鉢山です。
その後ろにヌーっとそびえるのが花切山で、
右となりにイビツな形で鎮座するのが双石山。
登山口は、いくつかあります。
一番使われているであろう登山口は、曽山寺の鳥居口です。二時間かからないくらいで山頂へと行けます。
同じ曽山寺でも、別ルートで、林道の悪路を車で登っていくと、穴元登山口です。ここからは15分で山頂へ行けます。
加江田渓谷内からの最短ルートは広河原登山口でしたが、橋が流れてしまったので、ほとんど使われなくなりました。たまに物好きが川を徒渉して使ってますが(俺ダ!)、ひたすら尾根を突き上げて登る、きついばっかりのルートです。
で、本題。加江田渓谷から斟鉢山へ行くなら、
花切山から赤松展望を経由しての縦走路をとって山頂を踏むか、
遊歩道を4キロほど歩き、平成登山道を使って行くかのどちらかです。
どちらも、なかなか骨のあるコースで、歩きごたえは満点です。
斟鉢山→花切→岩壷のラインに足を踏み入れると、
徳蘇山系の独自の趣きを味わえます。
同じ山系でも、いつも人で賑わう双石山とは味わいがまた違っています。
加江田渓谷遊歩道を歩き一時間。そろそろ景色に飽きた頃に、家一郷橋という鉄骨とグレイチングで出来た頑強な橋を越えます。そこが登山口になります。この平成登山道の入り口には、大きな標識が立ってます。あわせて、最近「たたら場跡地」という柱も立ちました。
登山口を進み、左へと分けると作業小屋のような建物があります。昔、気になって行った所、なにやら神様を祭ってある社でした。たぶんこのあたりが「たたら場跡地」なのかと。
この社の裏から、ヤブをこえると平成登山道へと繋がっております。
普通に行けば、登山口に入ったら右へと分けて、水たまりのようなカワイイ沢を歩くと赤テープがありますから、そこから斜面に取りついていきます。
ゆるやかな登りの、広い植林地を進み、自然林に変わると、急に傾斜が増してきます。このあたり三月くらいからギンリョウソウがあちこち顔を出します。
道の左右が落ち込み、尾根筋に乗ると、さらに傾斜は増してきます。シイやサクラの大きな木々をヒョイとかわしつつ、しばらく我慢の急登を続けると、少し傾斜もゆるみ歩きやすい道になります。
と、喜ぶのもつかの間、平成登山道のメインアクティビティ?である、急峻な岩峰登りが三連続で始まります。
固定ロープは、年期モノで古くて傷んでます。
これに全幅の信頼をおいて登るのはお勧めできません。
木の根と岩をしっかりつかんで、三点確保でガシガシと登りましょう。
結構体力をしぼられつつ、なんとか三番目の岩峰を登り終えると、尾根上の肩に乗ります。木々が多少うるさいですが、ここから市街地(清武町方面)を見る事ができます。ようやく高度感を味わえるポイントに立てました。
ここで一息いれておかないと、後がつらいです。
平成登山道の行程では、まだ三分の一あたりです。
生い茂る木々、に頭上の視界を遮られたまま、きついアップダウンは続きますが、いきなり大岩がゴロゴロと鎮座する場所へと出ます。二番目のアクティビティ(笑)地点。お隣りの双石山で言うところの…天狗岩的な…、ちょっと無理があるか…。
平坦な場所でもあり、ガラリと景色も変わるので、気分はリフレッシュできる場所です。一番でかい岩も裏側から登る事ができますから、コーヒータイムのテラスがわりにいいかも。でも夏場は、虫ですごい事になるかも。
先に進みます。
この先のコブを左に大きくまいて下り、また右へとグルリと登り返すと展望所です。
勝手に展望所と言ってますが、テーブルのような大きな石があるだけです。ここは見晴しのよい場所で、双石山や椿山、鰐塚山といったこのあたりの山群を一望できるのです。
さて、先を進むとハシゴ場です。このハシゴ、一段欠けてます。固定も弱くて、かなりグラグラです。でもこれでいいと思います。平成登山道らしさがあります。
このハシゴの手前の右手の岩を登ると、絶壁です。結構足がすくみますが、ここから左上へ首をのばすと、なんとか平成登山道の終点でもある赤松展望所が見れます。
注意してハシゴを登り、シダの生い茂るコブを越えると、あとは淡々と歩くだけです。危険個所もアクティビティもありません。
あーしんどいな。あーまだかいな、と我慢の登りを続けると、ようやく人工物が目に入ってきます。そうです案内標識です。
白いペンキの板に黒い文字と赤い矢印。
平成登山道の終点の三叉路です。
右が赤松展望所へ5分、左が斟鉢山へ60分。
あー着いたあ!と、そこにひっくり返ります。
もうこれが毎回の事で、ほぼ恒例行事。
今回は、樹林ハンドブックという小さな図鑑を片手に、
木々の名前を調べながらだったので、かなりローペースで歩きましたが、それでもきついものはきつい路でありました。
ここから左にコースをとって斟鉢山へ。目的地は斟八神社です。
斟鉢山への路は、しっかりとしたトレースがあり、一本の尾根路なので、まず迷う箇所はありません。
ここまでのアップダウンとちがい、いかにも縦走路らしいなだらかな道が続きます。標識には60分とタイムがありますが、実際は50分程度。北へ向かって自然林の中を歩きます。右側が開けると、鵜戸山系の山々と太平洋がちらちらと見えます。
途中で植林帯に変わりますが、ここを抜けると絶好のビューポイントがあります。
緑色山々の向こうに、広がる太平洋、白亜のホテル、青島に砕ける波が一望です。
ただし、マイナー道なので、クモの巣がけっこうひどいです。帽子は必須かも。また、よく私はイノシシと遭遇する道でもあります。
グッと一気に下り、斟鉢山頂の鞍部に降りたら、一気に急登して山頂です。今回は神社を目的地としてますので、そのままスルーして先に進みます。約15分ほどで斟八神社です。
神社に向かう途中に分岐があります。右に折れて下ると穴元登山口に行きます。一番山頂に近い登山口ですが、そこまでの車でのアクセスは、想像を絶する?悪路を覚悟しないといけません。
さて、斟八神社。神社の手前の木立の中に、トイレが作られていたのですが、強風か台風か? 破損して引っくり返ってました。あれはもう無理でしょうか。
斟八神社は、立派なお社です。山小屋がわりに使用できますが、いつ来ても綺麗に掃除されており、使用するのに気が引けるくらいです。また春先に屋根を損壊したらしいですが、きれいに修復されていました。社殿前の杉の大木が折れて落ちてきたのでしょう。太い枝が、まだ梢に引っかかってました。いつもならポケットの小銭のお賽銭ですが、修復された立派な社殿を見たこの日ばかりは、小銭という訳にはいきませんでした。(笑)
ここでお昼にして、ゆっくりと休憩し、また山頂へ向かって来た道を帰ります。せっかくの山頂なのでコーヒーで一息入れると、見慣れない山頂の標識が。いったいいつ立てたの?そもそも山名が違うが…。「久牟鉢山」とあります。
小さく、1993年 臼杵山岳会と読めます。
はて、これは…。ミステリーですね。
まあ、小さい事は気にしない。
同じコースをピストンして戻り、赤松展望所から花切山を眺め、さあて登りよりも気をはって、平成登山道を一気に下ります。
無事に遊歩道へと降り立ち、ぼちぼちと4キロの道を歩いて駐車場へ。想像以上にクタクタになってました。
十二分に加江田渓谷を楽しめた一日でした。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する