「あ〜またコースアウト」HK168(ハーフの部)
- GPS
- 399491:28
- 距離
- 86.1km
- 登り
- 5,373m
- 下り
- 5,368m
コースタイム
- 山行
- 15:59
- 休憩
- 1:19
- 合計
- 17:18
スタート直後は舗装された林道が続きます。山道へ入っても傾斜は緩く走れる区間です。一旦町へ出てそこから山に入りますが試走では迷ったところ。まだばらけていないので前についていけばOK。一山超えるとCP1。ここは水だけなのであっさりと通過します。CP2へは再び町へ出ます。鉄道の駅の付近を通過しますがごちゃごちゃしていて道が判りにくい。他の参加者がいないと間違いなく迷います。トレイルに入ると最初の階段地獄。登りきるとCloudy Hillという山です。そこから林道を駆け下り、更にトレイルを下るとCP2に到着です。
★CP2〜CP3〜CP4★
CP2の先は「八仙嶺」という美しい稜線。ハイキングなら景観を楽しめるのですが今日はその余裕ありません。気温が高く11月末だというのに半袖でも汗だくです。あまりに汗が出て靴が浸水するのでサンバイザーの庇から汗を地面に垂らし浸水を防ぎます。自分の後は汗が地面に点々と....Up Downのきつい「八仙嶺」を過ぎるとCP3までは下り基調でここも走れます。CP3でようやく食べ物にありつけます。パンとバナナを詰め込みストレッチを済ませて出発。この辺から脚がきつくなってきます。CP4までは2回の登りがあり、一旦海抜ゼロまで下げて再び登ります。そろそろメンタル的にも厳しくなってきます。CP4には計画より1時間半以上早く到着しました。時間的には余裕あります。ゆっくりとストレッチを済ませて出発。
★CP4~CP5~CP6★
CP4から再び山に入ります。途中で暗くなりランプ点灯。この辺りからスピードがガクッと落ちます。まあ夜なのであまり速く走ると転倒するし仕方ありません。思考回路もおかしくなりCPの位置を勘違いしたり予期せぬことが起こります。本日2度目の町中でCP5に到着。暖かい食事を期待してましたが振られました。コーヒーをいただきホッと一息。次の難関の「北大刀刃」に向かいます。再び辛い階段地獄。試走しているのでメゲませんが初見だとどうでしょう。日本から来た方の完走率が低いのはこの辺に原因があるでしょうか。「大刀刃」の痩せ尾根を超え更に一山超えるとCP6です。ここではあるはずのスポーツドリンクがなくガッカリ。仕方なく塩タブをなめて凌ぎます。
★CP6~CP7~ゴール★
そしてボスキャラ、香港最高峰の「大帽山」、標高差600mが控えます。そのうち500m位は直登階段地獄でしょうか。試走しておいて良かった。月が出ていて夜景が綺麗です。ヘッドランプ消して月明かりで歩きます。ところが山頂へ近づくにつれ天候が一変。ガスと風が出てきて寒くなってきました。我慢してシェルを羽織らずに走ります。この山は山頂がレーダーサイトになっており道は舗装されています。下りはCP7まで一気に駆け下りました。CP7でようやく暖かい食べ物にありつけました。わかめのみそ汁とカップラーメンを貪るように食べて出発。あとゴールまで10kmなので完走は余裕と思っていたら試走していない部分でロストしました。かなりの距離下ってしまい登り返しで泣きそうです。正規のコースに復帰したら最後は意地でゴールまで走り通しました。ゴール後はスタッフのお姉さんにカテゴリーを聞かれ上位入賞は表彰があるのだけどと言われましたが自分のカテなど覚えていません。調べてもらうと入賞してました。ラッキー。何人かゴールした所で数がそろって表彰式になりました。自分の名前をマイクで呼ばれると嬉しいものです。ちゃっかり商品もいただき表彰の後はシートにくるまって朝まで仮眠しました。
天候 | 晴れ後、曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2015年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
MTR(地下鉄):香港駅→Tusen Wan駅 Green Mini Bus No.82: Tsuen Wan→Shing Mun Main Dum ★復路★ タクシー:Shing Mun Main Dum→中環 往路は地下鉄とミニバスで約1時間で自宅からスタート地点まで到着 復路はタクシーでスタート地点近くのバス乗り場から自宅まで15分 全てがコンパクトにまとまった香港ならではの近さです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ほぼ全域がハイキングコースなので危険箇所はそれほど無いのですが以下の点には要注意 (1) 片側が切れ落ちてる斜面をトラバースする道がありますが草が付いているのであまり斜面を意識しません。そこで谷側にストックの空突きをして体重をかけると滑落する可能性があります。特に夜間斜面が見えない時間帯に注意。 (2) 町中を通る際にマーキングが判りにくい場所があるのでGPSにコースを入れておくことをお薦めします。町中で迷ったら元に戻れなくなります。試走の際に迷子になりました。 (3) 野生動物、特に牛と猿に注意が必要です。コース上に突然出てきます。 GPSはうまくログがとれなかったので主催者が用意したものを張ってます。なのでスタートとゴールが実際と違っています。 |
その他周辺情報 | ★ゴール地点の近くには店は全く無いのでゴール後にドロップバックに好きな食べ物や飲み物を用意しておくとが良いでしょう。 ★ハーフの部の場合早めにゴールすると町へ戻る交通機関が無い(歩けば戻れますが)ので仮眠できるマットとシュラフカバーを用意しておいた方が良いです。私は携行品のレスキューシートに包まって寝ました。 ★トイレは必ずしもCPにあるとは限らないので事前に地図でチェックしておいた方が無難です。 |
写真
装備
個人装備 |
携帯電話 1
ヘッドランプ 2
予備電池 1
行動食 1 飴、塩タブ
レスキューシート 1
ゴミ袋 1
ハイドレーション 1.5L
レースナンバー 1
現金
救急セット 1
フラスク 2 540mlx2
ソフトシェル 1
GPS 1
非常食 1 エネルギーバー
ザック 1
ストック 1
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感想
★大会の概要★
大会名:HK168 3rd Eition(今回が第3回目)
種目:Full(168km), Half(88.5km), 50K(50km)
累積標高:Full(8200m), Half(5150m), 50K(3080m)
制限時間: Full(38時間), Half(24時間), 50K(14時間)
UTMBのポイント:Full(4P), Half(3P)
ハーフの出走者139名うち完走56名
★本日のコース★
ハーフの部は香港の北東部にある香港で一番美しい稜線の「八仙嶺」、北西部で痩せ尾根の稜線「北大刀刃」、香港最高峰の「大帽山」の3つのハイキングコース(通常は1日に1つしか行かない)をつなぐ全長88.5kmの周回コースです。「八仙嶺」は昼間に通過するので景観を楽しめますが、残り2つは夜間の通過になるので何が何だか判らないうちに終わってしまいます。夜間に通過する「大帽山」は疲労のピークで標高600mを直登で上げることになりメンタルの強さを試されます。基本香港の山は直登、それも階段なので斜度が半端ではありません。階段も英国人の歩幅に合わせて設計されているので段差が大きいです。なので筋肉への負担が半端でない。つまり山の部分は丹沢の大倉尾根の階段の段差を大きくしたやつが延々と続くと思っていれば間違いありません。また狭い香港では長いコース取りをするとどうしても町中を通ります。トレランのレースの真ん中辺りで鉄道の駅の近くや商店街を通過する。妙な間隔に陥ります。
★マーキングは見にくい★
この大会の第1回、2回のコメントや参加記録を見るとマーキングが必要な分岐になかったり見にくかったりといった声がありましたがまさにその通りでした。方向を示す矢印が小さいので見つけるのに苦労します。参加人数が少ないので後半はかなりばらけて前の選手との間隔が開きます。途中で参加者に何度も道が合っているか聞かれました。で挙げ句の果てには下記のロスト。
★道迷い★
今回もロストしました。香港在住の私でもこれですから日本からの参加者は苦労すると思います。特に町からトレイルに入る所と幹線道路から枝道へ入る所に判りにくい場所があります。私はコースのほとんどを歩いたことがあるのですが試走していない部分で電柱に張ってあった直進のマーキング(↑)に従って坂道を走り下りました。かなり下っても前の選手が見えないし、分岐が出てこないのでおかしいと思いGPSを確認したところ見事にコースアウトしていました。2kmくらい余計に歩いたでしょうか。元へ戻ると直進のマーキングのすぐ先の枝道に左へのマーキングがありました。左へ分岐させるなら↑を左へ傾けて張って欲しいものです。
★地元の方の声援★
コースのほとんがハイキングコースなのでハイカーを追い抜いたりすれ違ったりが何度となくあります。追い抜きの時は10m位手前から広東語で「ンゴ〜イ」と言うと空けてくれます。このことば万能語で「お願いします」「ちょっと失礼」「ありがとう」などの意味に使います。この一言で先方からは「加油」(カーヨウ)つまり油を注入して頑張れと励ましてくれます。すれ違いのときはゼッケンに国旗のマークがついているのを見た若い女性のハイカーから「ガンバッテ!」と日本語で声をかけてもらえることがあります。単純なおじさんはそれだけげ元気一杯。朝は年配の方が散歩しているところを通りますがみなさん気さくで「ジョーサン」(お早う)と挨拶してくれます。地元の方の応援に随分元気をいただきました。
★エイドは他の大会対比劣後★
他の大会ではフルーツは食べ易いようにカットしてあったり、フルーツもバナナの他に水分の多いオレンジやスイカを用意してあったりランナーに配慮していますが、この大会ではバナナの箱がドンと置いてあり勝手にどうぞという感じ。クッキーも業務用の缶のままドンと置いてあるエイドがほとんどでした。他の大会では取りやすいように拡げて置いてあるのが普通です。またドリンクもスポーツドリンクが置いてあるとされていたエイドに水しかなかったり、暖かい飲み物のテーブルがエイドから離れた場所にポツンとあったりちょっといただけません。実際地元のランナーの多くは仲間が車で私設エイドを拡げてそこでサポートを受けていました。地元の方はエイドの事情を良く判って参加されているようです。羨ましい限りですね。
★日本から参加する場合★
金曜日に休みを取って移動日に当てれば日曜日の早朝にゴールして午前観光、午後便で日本に帰国できます。宿泊も1泊で済むので経済的ですね。その場合ゴール後のシャワーに困りますが町中のサウナで汗を流せばOKです。ハーフでもUTMBの3ポイント獲得できますのでポイント狙いには良いかもしれません。人気のない大会なので抽選にもならないし。今回は私は当初フルで申し込みしましたが、1ヶ月前の大会で70Kで苦労したので主催者にお願いしてハーフに変更してもらいました。変更できる規定はなかったのですがあっさり変更してくれました。結果的に大正解でした。このレース拙い運営を理解して臨めば穴場かもしれません。日本の皆さんもどうぞ参加して下さい。
トレイルランニングレース#12
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