サス沢山-御前山-湯久保尾根
- GPS
- 06:49
- 距離
- 11.7km
- 上り
- 1,030m
- 下り
- 1,217m
コースタイム
- 山行
- 5:45
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 6:45
10:17 サス沢山
11:27 惣岳山
12:31 御前山
12:45 御前山避難小屋
13:09 若緑山
13:33 アザミケタワ
13:41 湯久保山
13:59 仏岩ノ頭
15:30 小沢バス停
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所はありません。 |
写真
感想
すっかり冬空の関東平野。
冬型の気圧配置で等圧線が緩んだ穏やかな風。快晴が期待できそうだったので、
無論登山です。そこまではいつも通り。
さて、どこにしよう。
眺めのいい頂を考えるも、どうにも出尽くした、行き尽くした感がありすぎ。
眺望と一口に言っても多様ですし、何より一度は登ってみないと比較もできません。
そう考えると、一度登ったことのある頂で。
はてさて、眺望に優れた頂といえば?
まず思い浮かんだのは、奥多摩の鷹ノ巣山。
稲村岩尾根が大好きで幾度となく登っていますが、飽きる事もないですね。
先週誘った連れがそこそこやる気もあるようなので、勧誘。
ところが、鷹ノ巣山は辞退。始発は嫌だと。
うーん、埼玉在住の彼には確かに厳しいのは重々承知。
ならどうする?と聞くと川苔山?いやいや眺望としては疑問符多すぎ。
川苔山と聞いてふと思い出したのは、その南にある名峰、御前山。
思えば登山を始めた頃、サス沢尾根でコテンパンにされた記憶が蘇り、
何だか行ってみたくなりました。
直近の御前山は夏。それ以前は、初春とか夏とか。
いずれにしても、ベストシーズンどころか大外しで、いい思い出に乏しいです。
強烈な思い出としては、サス沢山からの眺望と、雲の中のブナ林。
そして泥濘に崩れた階段、アップダウンの激しい拷問のような稜線。
経験を重ねた上で地形図を読めば、今ならそんなことは何もないとはわかります。
ただ、乏しい魅力という固定観念を超える要素が全く見出せずにいました。
とりあえず立川駅集合で一路奥多摩へ。
御嶽駅を過ぎる最後の最後まで、鷹ノ巣を諦め切れずにいました。
でもまあ、時間も時間。素直に御前山を選択しました。
奥多摩湖からスタートし、懐かしいながらも慣れた道。
あの頃、心臓が破れそうなほど苦しかった尾根は今では何ともなく、
随分と成長したものだと自惚れながら。
ロープにしがみついていたあの頃を思い出しながら、登りました。
サス沢山を過ぎ、右手に突然のサプライズ。
嗚呼。富岳様。
冬枯れの木々の合間から、御尊顔を輝かせていました。
そうそう、冬枯れならこの時期ならではの眺望もあります。
それは以前、冬の笹尾根でも計画したことです。
まさかサス沢尾根から富士山が見えるなどとは思いもよらず、
俄然、稜線の道が楽しくなってしまいました。
そして、今秋登りまくった小金沢連嶺が、北から南まで全て見えています。
これは、小金沢から常に奥多摩三山が眼下にあったことを思えば、当然ですね。
登山の記憶は、時間を越えていつも見えているような、そんな気がしました。
懐かしく楽しく、本当に嬉しい気分でした。
惣岳山は今夏に、小河内峠から登っていました。
その記憶も懐かしかったですね。
すっかり様相の変わったブナ林を抜けて、頂上へ。
冬枯れの山頂は、記憶にあった鬱蒼としたあの御前山とは全く違いました。
そう、この体験は、雪の丹沢。檜洞丸で経験したそれと同じでした。
明るく暖かい山頂で、眺望こそ乏しいものの、雰囲気のいい巓でした。
不思議な感覚でしたね。新しいものを見ているはずなのに、
どこかで味わった色々な山々の経験がリンクして。
苦労して下った泥濘の階段も、今日は硬く締まって快適そのもの。
せっかくなので、降りは未踏の湯久保尾根を選択。
こちらも、至極快適な稜線の道でした。日の出山の金比羅尾根か、
川苔山の赤杭奈尾根か、あるいは笹尾根か牛ノ寝通りか。そんな快適振り。
慣れない頃なら「楽だ」とか、慣れた頃なら「つまらない」とか、
そんな感触かもしれません。でも、これが思いの他面白い。
似たような尾根の比較が空想を埋め尽くすと、
微妙な違いに恐ろしく敏感になるものです。
同じ山なのに、似たような景観なのに、よく目にする光景なのに。
烏帽子岩、ミズナラの自然林、山中の畑に、真っ赤なモミジ。
山慣れしていればさして驚くこともない、そんな当たり前ことが嬉しくて。
山は何も変わっていませんから、やっぱり自分が変わったのでしょうね。
見る目も聞く耳も研ぎ澄まされて、それまで感じなかったことを、感じたり。
それを、具体的にどうとか表現するのは難しいのですが、
間違いなく、あの頃とは違いますね。
御前山。
懐かしさと、目新しさでいっぱいでした。
一時はしばらく足を運んでいませんでしたが、この山本当に大好きなんです。
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