初沢山(初沢城跡)
- GPS
- 00:39
- 距離
- 0.7km
- 上り
- 43m
- 下り
- 42m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自転車
みころも公園、高尾天神を経由するのが一般的でしょう。 車の場合、 推奨はしませんが住宅街の山手側に路上駐車は出来そうです。 (少し下の二車線の道路は駐車禁止) 高尾駅側からは、みころも霊園の駐車場が利用できるとありました(未確認)。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所は全くありません。 |
写真
感想
東高尾の初沢町にある、旧跡の初沢城。
とはいえ、有名な八王子城や滝山城とは比べるべくもなく、
中世の平山城址公園と比較しても、あまりにも無名な城跡です。
その存在は、スマホのお城アプリで見るまでは、全く知りませんでした。
築城は鎌倉初期ともありますが、確かではありません。
といっても当時の城は砦のようなものですから、
その位置づけもいわゆる山城に属するものとは思いますが。
色々と調べてみると、少なくとも日野市の平山城址よりはそれなりの城郭だったようで、
俄かに興味がわきました。
と、何となくカメラ片手に平日夕刻、
自転車を走らせて向かってみることにしました。
スマホのナビに任せていたら、なぜか初沢の住宅街へ案内されました。
車道では確かに近道なんですが、自転車で登るには長くつらい坂道です。
案内された貯水槽の管理道らしき道の入口に自転車を止めて、登山開始。
まあ、登山なんて標高差でもないんですが(笑)
で、10分と経たないうちに山頂到着。
うーん全然違うんだけど、まあいいか。
本来であれば、高尾天神社が城の表にあたり、
この裏山は難攻を誇る天然の要害だったはずです。
宅地化されたことでぬるい道になっていますが。
山頂付近を、スマホの資料を片手に散策してみましたが、
やっぱり近世に残された遺構はほとんど見受けられません。
八王子城でさえ、広く館を構えたのは山腹で、山そのものが詰城でした。
伝承の真意はともかく、いわゆる狼煙台か見張り台か、そういう類ではないかと。
城としての遺構を見出すのは、難しいというのが実感です。
伝承では、長井氏か椚田氏か、その辺りからあやふやで、
落城についても八王子城と共に、などと扱われる有様ですから。
ただ、伝承があるということは、少なからず何かはあったのでしょう。
今は昔のそんなロマンだけでも、この城を語るには充分なのかもしれません。
むしろ感動したのは、「やすべえの森」と書かれた小さな看板。
この森が、やすべえのご子孫や多数の寄付によって守られたとありました。
迫る宅地開発は、実際にそちらから登ってみて強く感じました。
その距離感からも、この森が風前の灯火であったことは明白です。
多くの方々が犬の散歩や散策に訪れているようで、
山頂では学生のカップルが丁度夕日を堪能しているなど、
この森が親しまれていることを強く感じました。
旧跡のあるべき姿。
当時の姿を追い求めることだけが、その価値を高めるものではない。
あやふやでも、伝承は今も語り継がれ、それを守る方々がいる。
わからないことは、わからない。それでいいとも思えてきました。
そこには確かに、山城があり、
そして確かに、伝承があるのですから。
下り路、西の山手に高尾のビアマウントの灯りが見えました。
この城が栄えた頃、高尾山はどうだったのでしょう。
そんな想像もまた、決して絵空事でなく、
確かな足跡を辿る壮大なロマンなんです。
大した「ヤマレコ」ではないので公開には躊躇しましたが、
やすべえの森の保護活動に敬意を込めて、アップすることにしました。
願わくば、この森が広く知られ、皆で守っていけるように。
難攻不落の山城が、確かにそこにありました。
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