早川尾根から鳳凰三山
- GPS
- 47:30
- 距離
- 21.7km
- 登り
- 1,953m
- 下り
- 2,606m
コースタイム
9/18 早川小屋5:45-6:09広河原峠-7:19白鳳峠-8:29高嶺-9:20赤抜沢の頭9:28-10:52観音岳11:18-11:46薬師岳-11:59薬師小屋12:19-13:15南御室小屋(泊り)
9/19 南御室小屋5:17-5:51苺平-7:00杖立峠-7:56夜叉神峠8:05-8:48夜叉神登山口
天候 | 晴れ 時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
17日の7:00に解除になって通行OKとなった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
コースの所々に若干の岩稜帯は有るが注意して通行すれば問題ない。 栗沢山からアサヨ峰にかけては雨天時で岩が濡れてガスで見通しが悪い時はルートを見失わない様に注意が必要、ペンキマークやテープは少なめ。 栗沢山から白鳳峠までの間の樹林帯の登山道は木の根が滑りやすいので注意が必要。 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
今回の山行は北沢峠から栗沢山に入山し早川尾根から鳳凰三山を縦走し夜叉神峠に下る計画です。
仕事が終わったその足で宮城県を発ち八ヶ岳PAで仮眠、韮崎ICで降りて7時前に夜叉神峠登山口に到着しました。
夜叉神峠登山口から8:30のバスで広河原に入る予定でしたが、夜叉神のゲートは前日の雨が降雨量オーバーで通行止めとなっていました。(本来は5時半に開きます。)
聞くと今日は天気が回復しているので7:00には開ける予定との事です。
町営バスで広河原に入るつもりでしたが、バス料金920円に対し一人1000円で乗合タクシーに乗りバスより一足先に広河原に入りました。
広河原に着いてから、バスで来た人に聞いたら満員で立ってきたとの事でタクシーで良かったです。
広河原から北沢峠へはバスになります、今の時期の平日は広河原9:00発で9:25に北沢峠に到着するのが一番バスになります、登り始めが少し遅いのが気にかかる所です。
9:00のバスは2便出ました。
北沢峠に着き、ほとんどの登山客は甲斐駒ケ岳や仙丈ケ岳に向かう様です、駒仙小屋方向に向かうのは我々3名だけの様です。
駒仙小屋の前を通って鉄の橋を渡ると「仙水峠」に向かう道と「栗沢山」に直登する道の分岐が有ります。
「栗沢山」直登コースに入ります、道は多少急ですがそれほど悪くない登山道です。
樹林帯の中の道を2時間ほど登った頃に植生が変わり視界が開けました。
そこから20分程で「栗沢山」山頂に到着しました。
不摂生からか登りの後半は少々つらかったです。
山頂で時間も昼時になのでここで休憩をかねて昼食にします。
スタートが9:30と遅かったので、昼食も早々に切り上げ出発します。
「栗沢山」から「アサヨ峰」まではガレ場のコースです、ペンキマークなども少なく、有っても薄かったりでガスで見通しが良くない時などはコースを見失いそうな所が数箇所ありました。
「アサヨ峰」へは山ちゃんが先行して登って行って山頂から見ていますが、二人はトラバースを見つけズルを決め込みます。
「アサヨ峰」からはこれからたどる早川尾根が果てしないアップダウンに見えます。
バテぎみの2名には、「先が長いなー」と言うため息交じりの言葉が出てしまいます。
初めは樹林帯の中の急な下りが結構長く続きます。
下りも弱まり、少しの登り返しのあとゆるい下りがあり登山道の脇に三角点の石柱を見ると、早川小屋はもうすぐのはずなのでバテ組2名もホットします。
下って行くと樹間に赤い屋根が見え、すぐに小屋の前に出ました。
小屋に着くと、小屋番の奥さんが冷たい麦茶を出してくれます、疲れた心身にはうれしい心遣いです。
当初予定の15:30までに小屋に着く事が出来ました、小屋には前日の雨で停滞したと言う人も居ましたが、本日の泊り客は自分らも入れて9人でガラガラでした。
この小屋は作りが昔ながらの山小屋と言う感じで、泊り客も少なく静かで、食事は食材を全て歩荷という事でご馳走と言う事ではありませんが、生もの刺身(タコ、イカ)や煮物など手作りの食事でした。
夜の照明も、食事をする間のみソーラ発電の電気で明かりがつきましたが、食事が終わったとたん時間に関係なく消灯になります、自家発電機は無いようですのでソーラー発電と蓄電池でやっているようでした。
食後は各自のライトですごします。
翌朝は4:30に小屋番の奥さんの「おはようございます」の一言で全員起床します。
布団を片付けた後その場所にテーブルを出して朝食の準備がされます、その時は照明に灯油ランプがともされます。
食事も終わり身支度をして表に出ると小屋の主人がいまコーヒーを入れるから飲んでいきませんかと、コーヒー豆を挽き始めました。
本格的なドリップコーヒーです、せっかくなのでご馳走になってから出発しました。
2日目は小屋からまず広河原峠に下ります、下ると言っても多少の登りもあり25分程かかりました。
広河原峠から赤灘沢の頭まで本日最初の登りになります、先は長いのでゆっくりペースで登りその後下って1時間10分程で白鳳峠に着きました。
白鳳峠からは本日最大の登りになります、標高で400mだけですが自分らには長い登りです。
登って見ると始めは樹林帯の中の登りになりますが、程なく低木そしてガレ場になるので展望は良くなります。
途中1本休みを入れただけで、高嶺のピークに着けました。
HPやガイド本の情報ではピーク真近は岩場になると有りましたが、注意して通過する必要はありますがそれほど危ない所も有りません。
高嶺のピークからは、オベリスクや北岳そして甲斐駒ケ岳が望めます、ただ今日は少し雲が多くクッキリとした姿は見せてくませんでした。
東側斜面からガスが上がってきているので、ゆっくりせず先に進みます。
高嶺からは白い砂塵の稜線歩きになります、赤抜沢の頭まで来て地蔵岳のオベリスクを真近に見ます。
ここで地蔵岳まで行くかどうするかとなりましたが、行ってもオベリスクに登れないだろうから、ここから写真を撮ってパスする事にしました、これが軟弱中年の本音です。
次に目指すのは観音岳ですが、軟弱中年はここの登りの標高を200m程度と思い込んでいましたが、観音岳を目の前にしてあまりの高さに地図を見直すと300m超の間違いに気が付きガックリです。
でもこれを登れば後は本当の稜線漫歩になるので気を取り直して先に進みます。
歩けば着くのが登山です、ゆっくり景色を楽しみながら登って観音岳に無事到着です。
ここのピークは、山頂名の標柱が立っている後ろの少し高い岩陰に三角点(二等)が有ります、ここで少し早めの昼食にします。
ガスが切れず展望は良くなりません、長居して良くなりそうもないので昼食が終わったら早々に出発します。
稜線漫歩を30分ほどで薬師岳に着きました、ここでもガスで展望が得られないのだけが心残りです。
少し下って、稜線から鳳凰小屋への分岐標識がありました、この標識でしょうか悪戯で壊されたのは、稜線方向の案内板が新しくなっていました。
登り返すと薬師岳に出ます、薬師岳の標柱は最高点ではなく稜線の中央に立っています、見晴らしが良ければ高見へ行ってみるのですが相変わらずガスで見晴らしがないので薬師岳小屋に向かいます。
ほんの数分で小屋に付きました、山バッジを買い時間もまだ早いので表のベンチで少し休んでから今宵の宿「南御室小屋」に向かうことにします。
今日の薬師岳小屋は予約で満杯だそうです、予約無しでは泊れないと言っていました。
20分程休み南御室小屋に向かいます、砂払山を過ぎると道は樹林帯に入ります、この辺りからすれ違う登山者が多くなって来ました、今日の朝に夜叉神から入った人たちでしょう。
すれ違う皆さんが息を荒くして登って来ます、下りの自分らは余裕で声を掛けられますが、大変そうです。
急な下りも終わり少しだけ緩んだ頃に南御室小屋の青い屋根が見え、すぐに小屋の裏手に出ました。
小屋の表に廻ると沢山の登山者がベンチで休んでいます。
宿泊手続きをして、水場の確認をかねてペットボトルに補給します、ここは本当の湧水で冷たく美味しい水でした。
まだ13時半ですが小屋に入れるとのことなの宿泊手続きをして割り当てられた寝床(2階)に荷物を持って入ります。
場所は2階と言っても、外見は平屋の小屋ですから屋根裏の様なスペースでした。
立つと頭を打つ様なスペースですが、布団2枚位毎に梁で仕切られている構造です、移動は梁を跨いで隣に行きます、今日はそのスペースに2名づつなので逆にギュウギュウ詰めの押し合いは無く快適な空間とも言えます。
荷物を置いて腰を落ち着かせた後は、ビールを買い、持ってきた日本酒を出して至福のひと時をすごします、その後少し横になって昼寝をしました。
隣のスペースに単独の女性が上がってこられ挨拶を交わしている内に色々と話が盛り上がり、思いがけずの酒を酌み交わしながらの楽しい一時を過ごしました。
夜の食事は2回戦ありましたが、寝床には空きがありましたのでこの小屋はそれほどの混みでは無かった様です。
翌朝は、食事が5時からでしたので食事後にすぐ出られる様にパッキングし食後はすぐに小屋を出発しました。
昨日の単独の女性が、小屋から夜叉神峠方向に少しだけ戻った所に日の出を見れる所があるので、今朝はそこで日の出を見てから鳳凰三山に向かうと言っていました。
小屋を出て少し行くと彼女がその場所で日の出を待っていました、見れば雲海が広がり日が昇る辺りが赤くなり始めています、お互いに写真を撮り合い挨拶を交わして別れました。
南御室小屋から夜叉神峠への道は昨日までの道に比べ歩きやすく、「苺平」には意外と早く着きました。
その後もほとんど登りは無いのでゆったりと進みます、ただ距離が長いので樹林帯の風景に飽きた頃に、焼け跡に出ました、山火事の跡地で植生が若く低いので展望があります、下り坂で正面に今回の山行で始めて富士山の姿を見ることが出来ました、本当は稜線の随所で見れるはずでした。
今日の行程のほぼ中間に当たる「杖立」で休憩します、下りも結構大変です。
この付近から今日の登りの登山者とすれ違う様になってきました、聞くと5時前後に夜叉神峠登山口を出た人たちです。
その後沢山の登山者とすれ違いながら下り、植生が笹に変わって来て夜叉神峠に着きました。
ここにはライブカメラがあるはずなので探して見ると鉄のやぐらの上にありました、見つけて一人満足しま。出発するまでは毎日このカメラの映像をチェックしていました。
夜叉神峠から登山口までは地図で等高線を見ると道は急なのかな思いながら下りましたが、この間は一般のハイキングコースになっているので道はジグザクにして傾斜はゆるく歩きやすい道で、当初予定していた時間より大分早く登山口に着きました。
車は登山口のすぐ近くに置いたので、支度を解いてすぐに芦安の立ち寄り湯「金山沢温泉」に向かいました、温泉で3日間の汗を流し食堂で蕎麦の腹こしらえをして今回の山旅の最後の目的地?に向かいました。
最後の目的地は?
ここ何年かアルプスなどの中央の山に来た時はいつも世話になっている角田浜の寿館と言う民宿です。
この宿は海水浴場のすぐ前にある宿で本来は海水浴シーズンがメインですが、フルシーズン営業をしています。
自分らがこの宿を選んでいる訳は、ずばり食事です。
写真を載せましたが、夕食と朝食がこれ程のボリュームで料金は民宿料金です。
山を歩いていると海の物が恋しくなります、この宿に来るとそれらが食べきれないほど出ます。(風呂は温泉ではありません、家庭風呂のような物です。)
そして翌日は、全てに満足して家路に付く事が出来ました。
おしまい。
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