中尾温泉から焼岳(敗退)
- GPS
- 07:23
- 距離
- 10.6km
- 登り
- 1,180m
- 下り
- 1,165m
コースタイム
天候 | 曇り、稜線はガス、強風、吹雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
新穂高登山センター前は冬期無料駐車場となっている。 |
その他周辺情報 | ひがくの湯は冬季休業中 深山荘内湯、外湯共で700円、外湯のみは500円だが洗剤なし。 |
写真
感想
積雪期の焼岳を目指して北陸の3人で登ったが、稜線の強風、低温とガスで引き返した。暖冬の正月以来やっと増えて来て本格的になった雪山をある程度楽しむことは出来た。
当初西穂ロープウェイまで歩く計画を立てたので、新穂高登山センター前駐車場に集合、車1台で登山口に向かう。中尾温泉キャンプ場を過ぎて登山者駐車場に駐車。他に車は止まってなかったが、僕らが出発しようとしていた時間にもう一台入って来た。
最初は緩い坂の車道歩き、雪で覆われてはいるがストックの先が硬い路面に当たる。10分ちょっとで焼岳登山口の標識に到達、道路から右の坂を下りて割谷の川を渡り、登山道を辿って登る。足跡はないが、夏道の存在は明瞭。次第に積雪が増えて標高1900m辺りでスノーシューを装着。中尾峠の直下ではどこでも歩ける積雪状態になり、本当の峠の少し南で稜線に到達、風が強いので岩陰で休憩した。
峠まで登ってくるまでは、曇り基調ながら青空が垣間見える瞬間もあり、天候好転を期待したが、稜線では強風吹き荒れ、ガスで山頂方面ほど濃くなると分かる。身支度整えて山頂方面を目指した。ほどなく僕は手が冷たくてどうしようもなくなり、虎の子の、めったに使わない三本指ミトンを取り出して交換、一応大丈夫になった。その後、僕以外の2人は普段使用の眼鏡で、その辺りが辛い様だ。協議の結果、無理しないで下りましょうと言うことになり、中尾峠に引き返した。
新中尾峠の焼岳小屋までは取り敢えず行って見ようと、小山を越え、小屋に達して昼食休憩とした。天候改善の兆しもないし、西穂小屋への縦走は止めて中尾温泉へ下りることに決定した。小屋からは峠道を辿らずに、来た道を稜線へ登り返し、道なき急斜面の雪を崩しながら落ちるように下りて、登って来た道に戻った。雪山の自由を楽しんだひと時だった。
後は淡々と登って来たトレースを辿り、積雪が減った所でスノーシューからアイゼンに代え、登山口に帰還した。
三連休、地元の天気予報は芳しく無く、晴れ間を見てサクッと里山に登るか、長野あたりに遠征するかと考えてもいたが、nishidenさん、souさんの焼岳山行にスケジュールを合わせて参加させてもらいました。
問題は稜線から上。
本来寒がりの自分なのだが今回は強風の寒さもなんとか大丈夫な感じ。メガネの曇りは稜線で被ったバラクラバから漏れる呼吸のせいだったが、風向きを考慮して息を吐けばなんとかなる感じではあった。
とは言え、見上げればガスガスで、標高を上げれば風も更に強まり体感温度も下がる。
怖がりなので、もしも一人だったら迷わず引き返すコンディション。
だが、今日は心強いパートナーあり。
ああ、でももう一枚着込めばよかったかな・・・。
など、心の中は微妙に揺れていて、souさんの引き返そうとの提案にホッとした自分もいました。
そういうシチュエーションも含め、スタートからゴールまでとても楽しませていただきました。
が、万端の準備とか適切な判断とか、まだまだ不足していること、学ぶべきことがたくさんあるなといろいろ思い返しています。
これに懲りずまたご一緒させてくださいね。
駐車場から歩き始めると新雪が登山靴の裏で団子になり歩きにくかった。
登山口からしばらくは足元が滑りやすくあまり調子が出なかった。
高度をあげ積雪量が増えるとスノーシューを装着して安定した歩きができるようになった。
久々の新雪ラッセルは楽しく自然と足取りが早くなった。この時だけはお役に立てたかな?
中尾峠に付くと風が強く指先が冷えていたくなり、眼鏡は凍って見えづらかった。
焼岳を目指すも指先の痛みは我慢できるとしても、ほとんど見えない状況で山頂はガスがかかり気象条件がもっと厳しいと思われたので無理せずに撤退しましょうと提案した。
メガネをかけていてもほとんど見えないので、外して焼岳小屋を目指した。度近眼なので裸眼ではほとんど見えないが、お二方の後を追えば大丈夫という安心感があり助かりました。
焼岳小屋で昼食を取り下山することに。食べている間も寒くて仕方がなかった。気温はマイナス9度だったみたい。
下山も軽やかに降りていく二方。僕は下りが遅いのでマイペースでのんびりと歩いていく^−^;
下山後は深山荘の温泉へ。橋を渡っているとき裸で露天風呂へ駆け込んでる人がいてさむそうだった。内湯は丁度いい温度で気持ちよかったです♪
コメント
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敗退は残念でしたが、厳冬の山の厳しさ、PT登山の醍醐味、樹氷、霧氷、そしてラッセルなど、楽しさがにじみ出ていてうらやましく拝見していました。
まあでも敗退でホッとしています。
今シーズンはNishidenさんと焼岳を滑る予定だったので
今回はいろいろ勉強になりました。稜線に出てからの強風対策などもそうですが、PT行動だと歩く速さが違ったり待ち時間があったりと単独とはまた違ってきます。展望が開けてから喜びを分かち合ったり、稜線で視界が悪い時には先導していただいたりとPT行動での恩恵も味わいました。
NishidenさんはSanchanとスキーでリベンジするのかな?
正直ちょっと悔しいので雪が落ち着いた時期に再来しようかなぁ
確かに残念でしたが、ピークに立ったとしても強風・ガスガスだったろうからね。
しゃあない。ピークはBCスキーに譲ります(^_^;)
写真からは風の強さはわかりませんが、撤退するほどだから相当だったんでしょうね。焼岳はこっちからも登れることが分かってラッキーv
夏道でも上高地側が一般的なんですかね。僕は夏もこのルートで登りました!
風は、立ってられないっていう程までではなかったのですが、吹きっさらしの中で、ピーク付近の風の強さと気温はどうなのかという不安はありました。
まあ、山は逃げませんし、次のチャンスにということで・・・(^o^;)
2150あたりまで行き、あと少しが厳しかったのですね。残念でしたが、懸命だったと思います。新雪ラッセル、雪山下り楽しいですね〜
ラジオで耳にしたのですが、曇り止めのメガネ拭き、曇らないメガネが出てきているそう どうでしょうか?
このコース、私も行ってみたい またタイミングが合えば、是非お願いします。
中尾峠から山頂までの距離半分も進んでなかったとおもいます。でもそのあと少しが遠く感じたので撤退することにしました。曇らないメガネいいですね。これを機に対策考えてみようと思います
yamaさんも雪が落ち着いた天気のいい日にまた挑戦してみたいといっていたので機会があれば是非!
曇らないメガネ、気になるな(^_^;)
でも、今回にしでんさんが付けてたお手製のノーズガード。鼻の保温、レンズの曇り防止に良さそうでした。
YSHR先生のHPに作り方があるとのことで見てみましたが、なんとか作れそうなのでトライしてみようかなと(^^)
冬の焼岳、どうなんだろう?と思ってましたが
2000ちょっとまで行けたんですね スゴイ
さすがに風とか寒さが厳しいですよね
焼岳→西穂山荘までのルートは私も行ってみたいコースです
上高地→西穂山荘も行ってみたいコース
また機会あれば、ぜひ ! !
標高関係なしに森林限界に出ると環境がガラッと変わるということが分かりました。
あっちこっちにエビのしっぽができてましたよ
西穂山荘〜上高地は歩いたことありますが、西穂高口駅〜西穂山荘のような森歩きでしたよ。焼岳〜西穂山荘はいずれ歩いてみたいですね〜
小兵だと侮ってはいけない山でした。
折を見て再チャレンジしたいと思ってますので、機会があればご一緒しましょ♪
敗退は残念でしたが、経験値を上げましたね!
ボクもヤマちゃんと同じく、寒さには弱いので、装備や行動に様々な工夫や対策をおこなってます。ルートのレベルが上がれば、その効果がなくなって、また試行錯誤を繰り返しています。雪山でのテント生活術などもいろいろありますよね!
手先や足先が寒さで痛くなるのは、たいていの場合、体幹の保温不足か、締め付けすぎかのどちらかです。これが発展すると凍傷になります。低温環境では少しでも手袋がきつめだったり、アイゼンをきつくセットすると血流が悪くなって痛くなります。薬による予防のひとつは、皮膚血管拡張作用のある、ユベラ軟膏(ビタミンEとAが含まれる)を局所に塗布することです。副作用がないかどうか、手足が本当に温かくなるかどうか、事前に下界で確認しておく必要があります。
クマ
皆さんの話を聞く限り、クマさんは寒さに強そうな印象ですが
体幹の保温不足はあるかもしれません。ベースレイヤー、中間着、アウターの3枚だったので中間着もう1枚増やす等対策が必要かなと思いました。寒さに気を取られてルートミスしたり足を踏み外したりなんて本末転倒なので寒さ対策重要ですよね。
ホント寒がりの僕ですが、どうやら特に手の指が弱いみたいです。
今使っているOUTDOORResearchの五本指手袋も、マイナス20度までいけるスペックですが、それでも今回の稜線みたい場所だと行動を止めると指先が冷えていくので、にしでんさんのように三本指のもっと暖かいやつを買ってザックに入れて行くことにしようかなと思ってます。
こんばんは
あそこまで登っての勇気ある撤退なかなかできるもんじゃないです。
強風の中、今回の撤退は正解だと思いました。
充分、楽しそうだしw
それにしても中尾ルートって面白そう。
途中で上高地ルートと合流するんですよね。
僕もチャレンジします、もちろん無雪期にですけどなにか?
みなさん、お疲れ様でした。
そして無事帰還してくれてありがとうございます。
raubouさん、はじめまして。
中尾峠からの強風は面食らってしまいましたが、稜線に出るまでは新雪ラッセルのスノーハイキングでしたので楽しめましたよ
上高地側のルートと合流するのは山頂直下なのでほとんど別ルートというかんじですね。下りでは穂高を正面に眺められるのでいいですよ。
ピークハントにこだわるのであれば、残念な結果ということですよね。
確かにピークは踏みたいですし、残念な部分もありますが、雪山を歩くことそのものを楽しめましたし、お二方と親交を深めるいい時間でしたし、露天風呂も最高でしたし、よしっ!てことで(^_^;)
計画を拝見した時いいなぁ〜と思ったのですが休みではなかったので御一緒出来ず残念でした。
本格的な雪山は装備や知識が十分でないと安易に立ち入らないほうがよさそうですね。今の僕では・・・です。このレコもそうですしコメントでのクマさんの助言でもそうですし大変参考になりますね。いずれみなさんとご一緒してみたいと思います。
yamachanさんの最後のコメントの温泉行こーっ!これがすべてと言っても過言でないくらいの山行だったんじゃないでしょうか
僕も翌日ホワイトアウトや強風体験しましたが左薬指が痛くなったしゴーグルも曇りまくりだし散々でしたよ・・下山後の温泉は天国でした
koueiさんとはなかなか休みが合わず残念です
乗鞍遠征お疲れ様でした。3000m級のホワイトアウトと強風って凄そうですが
視界のない中歩きでも不安なのに、スキーで滑るって想像できません。
去年は実現しませんでしたが、今年は八ヶ岳にでも一緒に行けるといいですね
下山後の温泉は生き返りますね!
コーエーさんとはなかなかご一緒できませんが、機会があれば是非!
今回の焼岳もにしでんさんやsouさんが一緒だからこそ歩けた山行。
帰りの温泉に浸かりながらにしでんさんに「明日も金剛堂山ですか?」と聞くと「yamachanも行きますか?」と笑顔で返していただいた。
流石にご遠慮しましたが、ベテランの方にそういう風に言っていただけるってうれしいものですね♪
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