前日の雪で季節が戻った赤岳
- GPS
- 32:00
- 距離
- 17.3km
- 登り
- 1,594m
- 下り
- 1,575m
コースタイム
天候 | 15日:曇り(ガス)から15時ごろに晴れる (強風で稜線での行動は困難だったようです) 16日:快晴 風も弱く、理想的な登山日和でした |
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過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
ハードシェル
タイツ
グローブ
予備手袋
防寒着
ゲイター
バラクラバ
ゴーグル
毛帽子
サブザック
アイゼン
ピッケル
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
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感想
久しぶりに八ヶ岳を歩いてきました。
この日、本当は仙丈ケ岳に登る予定で戸台登山口に向かっていたんです。
するとその途中、道が雪で塞がっていて通行不能。
雪の少ないこの冬に狙い澄ましたようなトラブルに、なんでやねん!! と一瞬気分が下がりましたが、ここからなら近辺の山は選び放題!
地理感のない初物は避けて、八ヶ岳に向かった次第です。
天気予報では晴れるようなことを言ってもいたので、とりあえず行者小屋に向かいながらルートを決めようと美濃戸口からスタート。
想像ではもうほとんど地道を歩くイメージだったのが、絶妙のタイミングで昨日どか雪が降り、見渡す限りの銀世界です。
このシーズンにはもうお目にかかれないかと思っていた雪山を歩ける期待感がテンションを上げてくれます。
もうどのルートからどこの山に登っても構わない気でいますが、赤岳から硫黄岳に回るか阿弥陀岳を目指すかを考えてみることに。
平日でも美濃戸からのルートは歩く人はたくさんいて、登山届を書いているうちに10数名が登って行きました。
南沢を歩いていて先行者に追いついたのは男性の二人。 先に行かせてもらうとなんとそこからはノートレースの登山道!
さっき見た人たちはみんな北沢ルートを進んだようです。
結局行者小屋まで私たち3人でラッセルしましたが、まさかこのルートで、とちょっと驚きでした。
行者小屋でテント設営している間に少しずつガスが出て、稜線が隠れるようになりました。
下山してきた登山者に聞くと風の強さが半端じゃなく、みな引き返してきたとのこと。
行動は明日にして、今日はのんびりしておけということです。
そこからは本当に暇を楽しんでしまいました。
下山してきた人たちとしゃべったり、少し日が射すとうとうとしたり、汚れていない新雪で水を作ったり・・・
どこかに向かって歩いていないことを焦る気持ちもありながら、山の空気に包まれてここにいること自体が幸せだと感じられていい気分の午後でした。
当然早めに明日に備えることにします。
焼酎のお湯割りで温まって早々にシュラフの中に・・・
実のところその夜はかなり冷え込んで、寝付けない時間が長く続きました。
外に出ると天然プラネタリウムの夜空に囲まれ、風もない静かな夜。
明るくなって歩き出すと、文三郎尾根は前日までのトレースが残って雪も締まり、快適に歩けます。
見上げると急傾斜にげんなりもしますが、足元がしっかりしているだけで気分的にはすごく楽ですね。
休み休みではありますが快調に標高を上げ、中岳分岐へ。
ここまで来るとほぼ目線の高さで近辺の山と顔を合わせることができます。
山頂部の岩場を乗り切りピークに立つと、富士山が綺麗に眺められました。
北、南アルプス、御嶽に関東方面・・・
足元には雲海も広がり、上空の青空とにはさまれての絶景を独り占めです!
きりっとして透明度の高い空気の中、少しだけ下山時の緊張を忘れて時間を過ごしたのです。
岩場の下りは常に気を使うところ。
この山の岩はつるつる滑る岩ではないにしろ、雪と岩の混じる中で足を伸ばすのは緊張してしまうものです。
鎖場の鎖も雪の下に隠れているところが多いので、常にリスクの小さい動きを選択し続けます。
何があっても自己責任、原因は自分だと言い聞かせながら、体を下ろして行きます。
岩場を過ぎると今度は雪の急斜面。
トラバースの部分もあり、さすがに寒さも忘れる時間が続きます。
分岐から中岳を目指してみます。
一旦コルに下りたところからは円錐形に見える斜面。
まるで吹き溜まりのように積もった雪をかき分けて登りますが、トレースはもちろんなく、下手すると胸まで潜ります。
この雪のほとんどが新雪だとすると表層雪崩が起きやすい状況で、残念ながら自分のレベルではこのルートを進んではいけないと判断しました。
(振り返ると赤岳に向かう登山者が多く見えていて、引き返すのはちょっと恥ずかしいことでしたが・・・)
文三郎尾根を下るうちに大勢の登りの登山者とすれ違い、山頂の賑わいを想像してちょっとうらやましくもなりました。
写真の撮り合いができたり、感動を共有したり、そんな空気もいいですよね。
行者小屋に戻ると、これから登る人たちがまたたくさんいて、上の情報を教えたりの会話が弾んで楽しかったことでした。
その中で昨日の阿弥陀岳の雪崩のニュースを聞いたのです。
阿弥陀岳南稜をガイド登山中の女性二人が雪崩に巻き込まれ、ガイドと女性一人がけが、女性一人が死亡したそうです。
南稜は一般の登山者が歩くルートではないと思いますが、ガイドのフォローもありながら事故に遭ってしまう、何を準備しても雪崩のリスクはゼロにはならないことなんですね。
原因は一つではないでしょうが、事故が起こるときは一瞬のことです。
その一瞬に反応できるスーパーマンではない自分は、安全のためにできることを一つずつ増やしながら必ず実践して毎回無事に下山すること。
亡くなった方は本当に残念なことだったとお悔み申し上げます。
そこからひとつ学ばせてもらいます。
おそらく駐車場でお隣に車を停めさせていただいたのが私です。
白いミニバンです(笑)
軽くご挨拶だけしてお先に歩き始めてしまいまして失礼いたしました。
私も赤岳山頂まで行きたかったのですがあの日はコンディションも悪くやめておいてよかったかもしれませんね。
でも翌日は登りやすかったようですね。
登頂おめでとうございます!
また八ヶ岳を楽しみに行きたいと思っています☆
starさん、こんにちは
駐車場でもお隣でしたか!
ほとんど一緒にスタートでしたね。
北沢ルートは帰りに歩きましたが、やっぱり南沢ルートの方がお気に入りです。
延々と続く林道歩きは精神的にダメージが大きいですよ・・・
中岳から阿弥陀岳、行ってみたかったんですが、このどっさり乗っている雪が前日のかと思うと、能天気に進むことができなくなってしまいました
ここにはまた何度も来るので、楽しみな宿題にしておきますよ
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