国師岳(敗退)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 18.2km
- 登り
- 1,050m
- 下り
- 1,050m
コースタイム
- 山行
- 6:15
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 6:15
- 山行
- 5:13
- 休憩
- 1:34
- 合計
- 6:47
天候 | 19日:雨のち晴れ、20日:快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
(19日)もう来ないはずだった大弛峠スキー登山だったが、3月になってまとまった降雪があったようなので、また虫が騒ぎだし訪れることになった。甲府あたりを走っている時は大雨だったが、時間調整をしながら着いた頃には雨は上がった。しばらく林道をスキーをかついで歩かされ、ようやく履くと、たっぷりと水を含んだ雪は摩擦が大きく、一歩を進めるのにとても筋力を使う。このコース4回目だが、最もきつい。朝日峠分岐まででいい加減疲れ、諦めムードが漂う。蛇行地帯を登っていくうちに、水気は少なくなったが、今度は糊のようにシールに付いて抵抗する。シールワックスは塗ってきたのだが効果がない。積雪は30センチくらいで、それまでの雪は一旦消えて、今月の降雪の残りだけのようだ。朝日岳北尾根が中々低くならない。苦行の末に、脚の疲労が限界に達し、最初に来た時と同じ、2112メートルの屈曲点でツェルトビバークとなった。暖かいので気楽なビバークだった。
(20日)予想どおり放射冷却で雪面はバリバリに固まり、前日がうそのようにすいすい登れる。快晴で雪面がまぶしい。泊地からは過去最短で大弛峠に到着。周囲にトレースはない。国師岳に向かう。3月の湿雪だからか、木道のうえにこんもりと盛り上がっていて、蟻の塔渡りだ。昨秋以来の夢の庭園を再訪、金峰方面の雪はやはり少ない。南アは春霞の上にほの白く浮かぶ。その先のルートが分からずしばらくハイマツの斜面を右往左往、ようやく木道を見つけて登山道に復帰する。しかし、積雪の表面が、木の枝から落ちた氷片に覆われてツルツルに凍結しており、シールが効かずにどうにも登れなくなった。といってスキーを脱ぐと膝上までもぐるので如何ともしがたい。2500メートル付近で断念し下ることにした。苦労しながら大弛小屋に戻る。水場を覗くと、初めてのことだが周りから流れ込んだ水が凍結して覆ってしまっている。春ならではのことなのだろうか。
大弛峠から山梨側に少し下り、南アや金峰の五丈石が見えるところでお茶をしながらまったり過ごす。金峰はさぞや賑わっていることだろう。無風で春の陽が降り注ぎ、小鳥のさえずりが聞こえるのみ。春山の一抹の寂しさも感じながら奥秩父の空気を味わい、帰途につく。スキーは良く滑ったが、下部林道はたった一日で驚くほど雪が消え、ほとんど歩きになってしまった。
雪山は雪質によって大きく状況が変わることを再認識した山行だった。
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