笈ヶ岳 山スキーなら地獄→天国→地獄
- GPS
- 11:10
- 距離
- 23.4km
- 登り
- 2,438m
- 下り
- 2,437m
コースタイム
- 山行
- 10:15
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 11:10
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
百四丈滝に行く時、駐車地におられた方が笈ヶ岳に行くということで、少し気になっていた笈ヶ岳。まだ行ったことがないのですが、調べているとちょうどチャンスかも?ということでチャリとスキーを総動員して行ってきました。
さて岩間林道のゲート前の駐車地に行くと、すでに車が4台も!もしや百四丈滝狙いか?なんて思っていて、準備を済ませて中宮温泉ビジターセンターに到着するとチャリが4台、先客様でした。
ちょうど2人で歩いておられる方がいて、やはり笈ヶ岳狙い。私が笈ヶ岳は初めてと話をすると、ややこしいところは案内してくれとのことで助かりました。なんでも毎年笈ヶ岳に来られているとか・・・。
どこから取り付くといったところは意外と難しいので、渡渉の後の急登のところまで案内してもらって、そこからは先に進ませてもらうことになりました。
それにしても激しい急登です。トラロープはかなり怪しいので、生きてる根っこを探してホールドにします。実際ここのトラロープは辛うじて繋がっているものが多く、下山時に状態を確認してから使うようにしましょう。登りでは確認できないので、補助用とします。
急登が一段落したら雪が出てきたので、待ちかねたようにスキーを履きます。シールも貼って、ザックが軽くなるし沈まないしやっぱり楽チンです。しかしまだ早すぎで、途中で雪が切れてました。仕方がないのでトラバースして雪をつなぎますが、それも限界があるのでやっぱり脱いで兼用靴で登りました。
冬瓜平の手前から雪が完全につながっていたので、ここから改めてスキーを履きます。追いかけていた先行の4名は、どうやら冬瓜山のピークを歩いている姿が見えたので、ここで追いぬかすことができました。まあそれにしてもスキーのシール歩行は速いです。沈まないのでピッチも長く、快調に進めます。途中、一度下ってまた登るところがあり、ここは上部からの雪崩に警戒します。
そこからシリタカ山も巻いて、シリタカ山からのコルのところに向かいます。微妙に雪庇があったりしますが、そこはうまく外して合流しましょう。
もうここまでくれば後少し。笈ヶ岳への稜線を目指し、乗ってしまえば後は楽勝です。もっと険しい稜線を想像してましたが、意外と穏やか?でした。山頂からは大笠山が近いですが、さすがに大笠山に行ってると往復2〜3時間?止めておいて正解でした(笑)
今日は風も弱く穏やか、滅多に来れない山頂で少しゆっくりし、スキー滑降の準備をします。難しさで言えばしかり場〜美女坂のことを思えばあまりにも平凡な稜線、登ってこられる方々と少しずつ会話して、シリタカ山のコルまで滑ります。
ここでまたシールを装着して少し登り、また滑り、またシールをつけて登り、また滑り〜でもう雪が切れました。後は担いで歩くだけです。
これがまた猛烈にハード、スキーがすぐ藪に引っかかり、上半身をくねくねしながら歩かないといけません。また急登のところで後ろ向きになって確実に下ります。というか、前向きではスキー板が当たって下れません(笑)
そして2.5Lの飲み物があっさり底を尽きてしまいました。それからは雪を掘ってきれいな部分を食べるということで何とか耐えます。
もうさすがに足が売り切れ、しかし急斜面は緊張の連続なので休む余裕もありません。水もないので喉もカラカラです。
ようやく渡渉のところに戻ってきたら、朝と比べて水量がかなり増えています。もう渡渉する場所がありません。まあまあ下流に下がったところに、沢が2つに分かれているところがあり、そこで何とか渡渉しました。沢の真ん中で岩によじ登り、ザックを置いて先に体を下したりと大変でした。これは下手すると渡渉できないということもあり得るので、このルートを考えている方は渡渉のための道具を用意しておいたほうがいいでしょう。
途中の雪解け水で水分補給し、やっとこさチャリのところまで戻ってきました。疲れ果てたので足を投げ出して地面に座り込みます。ここまで11時間近くかかっています。最後のチャリも下りは超快速、登りは必死・・・ということで、無事に車のところまで戻ってきました。
このルートの急登と藪は、なるべく荷物を軽くして来ることを要求しているかのようです。テント泊装備を持ってこの急登と藪はかなり大変なことになるでしょう。
スキーを担いでいる時は「スキー置いておけばよかった」と思うのですが、いざスキーとシールで登り始めると、「やっぱりスキーが最強!」と思ってしまいます。
滑っている時間なんて10分程度しかないでしょうけど、それでもやっぱりスキー板を持っていきますね。
これからアプローチには雪がないことがほとんどですから、背負うスキーやブーツはできるだけ軽いことが望まれます。あと、今回のルートはアプローチシューズ(5.10 camp4 ローカット)にしましたが、急登や渡渉の際のグリップは極めて安心できるものです。急登を兼用靴にするなんて、危険極まりないことですし、兼用靴の寿命を短くしてしまいます。
コメント
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こんにちは、そのコースをスキーを背負って行くなんて「変態」ですよ(笑)
いつもながらアドベンチャーですね。
笈が人気があるのは「夏道が無く、積雪期限定の200名山」だからで、百四丈の滝への危険度はありませんから、長靴で登る方までいますよ。
でもスキーを背負っては貴方だけでしょう(^_-)-☆
コメントありがとうございます。1日経って、大腿筋の筋肉痛が私の変態さを物語っているようです(笑)
確かに他のルート、ブナオ山からとかは山スキーの記録はありますが、ジライ谷の急登をスキー背負ってってのはないみたいですね。山スキーするならもうちょっといい山かコースあるでしょって言われそう
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